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2005/08/02

中国の放埓が世界を壊す: リンク集

こんばんは。

この問題は範囲が大きすぎて手に負えないのですが、まず考える材料を整理しておきたいと思います。順次加筆修正の予定。これら材料と書きましたが、それだけで完成品になっているものがほとんどですので、整理で終わるかもしれません。そのつもりで見守っていただくとありがたいです。

まず、「娘通信♪」さん。残念ながら休止されていますが、日本/アジアの問題に限らず、圧倒的な知識+情報収集+ロジックの組み立てで参考にさせてもらっていました。
中国の記事は多いのですが、その中で環境問題も多くあります。

2005/5/14 中国の大気汚染・・世界とアジアへの影響は?
2005/5/4 中国の環境汚染、2つの事例・・貧困と経済至上主義
-- ヒ素やフッ素を多量に含んだ質の悪い石炭を燃料にしてあぶったトウモロコシなどを食べたことによる被害
-- 天津・西堤頭鎮の化学工場による環境汚染でがん患者大量発生
2004/10/8 中国、環境汚染の実態・・病める巨龍。
-- 淮河の水質汚染、地元の漁民でさえ「捕った魚を食べる勇気はない」と敬遠するほど

その他
・無節操な取水 → 中国やアメリカで広まる水不足 「河北省だけでも約1000個もの湖が消滅」
・国外への進出 中国輸出入銀行>環境マネーロンダリングを警告 (メコンウォッチ 2005/7/23)

いずれにしても、次世代の国民のために財産を残すという価値観はなく (自分の家の子に対しては別)、何でも消費、消耗してしまうと言えると思います。自国民の健康、命さえ消耗品として扱っていると言っても過言ではありません。いくら中国が広いと言ってもまかないきれるものではなく、外国の自然環境もその対象になっていると言えるでしょう。食糧の自給率も低いですし。

参照されているリンク (どれも信頼のおける情報源に見える)
中国最新情報
ENVIROASIA 日中韓環境情報サイト
→ 最近の記事から: 2005-07-13「第二のスダンレッド」とも呼ばれる使用禁止の魚病薬「マラカイトグリーン」、中国内の水産品市場での使用が発覚
中国環境問題の現状
中国環境関連情報
産業廃棄物は毎年5000万tの投棄があり、うち40%は河川、湖、海への直接投棄。
カドミ塩工業から出る年間10数万トンのカドミ塩は大部分が野積みで放置。
メコンウォッチ

京都議定書では、中国は発展途上国として二酸化炭素排出量削減が義務付けられませんでした。だからこそ参加していると言えるわけですが、次の議定書ではそういうわけには行かないでしょう。アメリカと同じ行動をとることが懸念されます。日本はそれまでに、環境保護が全世界の総意であり、どのような大国もそれに逆らえない、という価値観を醸成することが必要と思います。

2005/07/02

中華五輪スローガン

こんにちは。

北京五輪のスローガンが、「一つの世界 一つの夢(同一個世界 同一個夢想)」に決まったそうだ (毎日新聞 2005年6月27日, サーチナ 2005/06/27)。

なにもこんなところで世界征服の夢を語らなくても...

2005/06/10

「靖国」を外交カードに

こんばんは。日本の2つのゴール、どかんという派手さはありませんでしたが、見直すとなかなか巧い技がありましたね。

私は基本的には靖国に対しては代替施設推進の立場をとっていました(「靖国の問題」)。中国が靖国問題を出すことは確かに内政干渉ではあるでしょうが、それがなくとも、日本人として宗教に関係なく追悼の意を表すことができる施設が必要という立場です。もちろん中国につけいる隙を与えたくないというのもあります。

しかし、今ここで止めてしまっては、中国を増長させるだけで、今後さらに悪影響を及ぼすでしょう。いっそのこと、戦犯だけでなく、空襲で亡くなった人々、銃後を守っていた来た人々、明治以来富国強兵の「富国」のほうで頑張ってきた皆さん、結局日本人全員を祀っちゃえば、相手も振り上げた拳の行き先を失って見物なんじゃないのとも思っていました。でもこれも強要できないんですよね、分祀を強要できないのと同様に、民間の宗教施設だから。

そんななか、以下の2つの主張を読み、自分の中で考えがすっきりしたと思います。

娘通信♪さん: 中国と靖国問題・・内政干渉と党派相克

浮世風呂さん: 河野議長の勇み足:本当に「国益」を守れるのか?

娘通信♪さんは、
中国はこの件を
単なる歴史認識の問題だとは思ってはいない。
彼らが公式的に何を言おうと、
その本音は 
 「日本を従属させる」 
この一点のみ。
と指摘し、日本国内の意見の対立は中国を利するだけと主張されています。一致団結して中国の圧力をはねのけろということですね。

一方、浮世風呂さんの主張では、「河野洋平・衆議院議長は三権分立の原則を崩すな」という主張も柱ではあるのですが、もう一つの柱は、「ただ自粛するだけでは、国益にならない。何らかの譲歩 (国連安保理・常任理事国入りなど) を引き出せ」ということでしょう。

譲歩を引き出すのは難しいかもしれませんが、主張する価値は大いにあると思います。少なくとも圧力をかければ折れる日本ではないことを認識させることができます。靖国問題は、もともと国内問題のはずで、普通なら外交カードになり得るものではありませんが、相手が言ってくれるおかげで外交カードに使うことができますね。
日本国内の対立もうまく使いましょう。

昔55年体制のとき、吉田内閣等は、野党の反対意見を上手く利用してアメリカから譲歩を引き出したと聞いたことがあります。本当は自分も引き出したい条件なのですが、「これがないと野党を抑えきれない」といって、アメリカを折れさせたそうです。昔私は「反対だけで何の譲歩も引き出せない野党」と思っていたのですが、それなりに価値はあったんですね。

さてここで私が何をいおうとしているかと言うと、河野議長やその他参拝自粛論者に、「参拝を自粛するように」ではなくて、「参拝を自粛することで、中国から常任理事国入りの協力をとりつけろ。ガス田開発をやめさせろ、尖閣諸島でガタガタいうのを止めさせろ、...」と言ってもらう。小泉首相はそれを受けて、「国内の意見に抗い難くなったので、この問題で助けて欲しい」と下手に出る姿勢をみせながら主張する。

これには、日本は色々な意見を自由にいうことができる国だということをアピールする効果もあると思います。

これで解決するなんて妄想は持っていません。交渉が決裂しても失うものはありません (ガス田は別ですが)。先に述べたように、日本も一筋縄でいかないことを認識させられれば十分だと思うのです。

追記: SIGHT 24号を買ってきました。特集の一つが「反日を検証する」で、毛里和子さん、藤原帰一さんのインタビューが載っています。SIGHT自体は平和指向が強く、その意味で左寄りと言えるでしょう。しかし、どちらの論者も対立軸で考えるのではなく、プラグマティックな視点から中国との関係をどう築いていくかを論じており、参考になります。藤原帰一さんは小泉首相の靖国参拝をやめれば良いという主張ですが、毛里和子さんのインタビューの中で、
取り引きと言うのも考えられるんでしょうね。安保理常任理事国入りを中国が支援するかわりに、首相在任中は靖国神社の公式参拝はしないとか
とありました。いや、同じ考えがあった、というわけで単なる紹介です。なお、毛里さんはこれがやはり難しいことは認めています。

2005/05/29

愛国無邪気

こんにちは。ほとんど書き終わった段階でブラウザが落ちてしまいました。とほほ。今度は先にテキストエディタで書くことにします。

以前、江川達也の「日露戦争物語」を紹介しました。このマンガのテーマは「歴史に学ぶ」、「成功は失敗の始まり」だと考えています。

現在ストーリーはまだ日露戦争に達しておらず、日清戦争の黄海海戦 (1894年) を描いています。3週間くらい前の回のタイトルは「愛国心と歴史認識」。一旦戦闘を描くのを中断して、軍歌「勇敢なる水兵」の歌詞の引用から始まります。

傷を負った水兵が、敵艦の状況を訊く。上官は、まだ沈没していないが戦闘不能になったと答える。それを聞いた水兵は安心して死んでいく。

ちょっと長いですが、一部だけ削ると真意が伝わらないと思いますので、テキスト部分をそのまま引用します。
日清戦争 黄海海戦の様子は
この「勇敢なる水兵」という
軍歌として
多くの日本人に歌われ、
日本人の記憶に
刻み込まれた。 
しかし、 
この軍歌は
この海戦の実像を
知らせるものではなく、 
日本人の戦意を昂揚させ、
愛国心をかき立てる
歌でしかなかった。 
ここでまた一つ
物語が生まれ、
日本人の現実を直視する目が
失われていくのだった。 
この戦争の実像を知り、
現実を直視し、
教訓を引き出そうとする者は
100年以上経つ現在でも
数少ない。 
この物語の主人公
秋山真之は、 
現実を直視する
努力を忘れぬ
男であるため、 
当然の如く
この戦争の後に
この戦争の実像を研究し、
教訓を引き出そうとした。 
現実を直視し、
平時における
過去の戦史の
たゆまぬ研究による
未来の戦術・戦略の
独創こそが
軍人にとって、
士官にとって、
参謀にとって、
指揮官にとって、
最も重要な
仕事である。 
かたや
物語を作る者は、
現実を歪め
気持ちよくなるように
脚色を加え
戦争を意図的に美化していく。 
国民国家の原動力、 
愛国心を高めるため、 
現実は歪められ、
人々の心に
美しく広がっていく。
  -- 山本権兵衛が、海戦史を編纂する小笠原大尉に美談に仕上げることを依頼するシーン 
戦争に勝利するためには
兵達の戦意を
昂揚させなければならない。 
志気の衰えは
敗走を誘発する。 
戦場では
嘘をついてでも
やる気をかき立てねばならない
場合がある。 
兵たちに
共通の妄想 (ファンタジー) を
信じ込ませねばならない。 
しかし戦争で
現実を歪めて認識した者に
率いられた軍は、 
惨めな敗北が
待っているのである。 
この時代
有能な将官とは、 
現実を確実に
把握できる者であり、 
なおかつ
兵卒の心をつかめる者、
妄想を操れる者で
なくてはならなかった。
  -- 今は国民に事実をそのまま伝える訳にはいかないと考える山本権兵衛の心中 
しかし
自らが
妄想の虜になってはならないのだ。
  -- 1941年、最初に真珠湾を叩けば早期講和に持っていけると考える連合艦隊司令長官山本五十六の妄想 
国民国家の原動力、
愛国心を高めるため、 
数多の
戦場の物語が
作られていく。
  -- 死んでもラッパをはなしませんでした、玄武門一番乗り、勇敢な水兵 
しかし
この愛国心が
この50年後、 
日本という
国民国家を
滅亡の危機へと
追いやるのである。
現実を直視できていないのは、今の韓国、中国の姿だと思う。
一連の反日暴動、
それを謝罪しない中国政府、
国際世論に慌てる中国政府、
アメリカが信頼していないことを伝えられ怒り出す韓国政府、

それらを伝える報道と、論じる評論等により、
日本人は、これまで歪んだ歴史認識を持っていたことを少しずつ知り、
事実を認識したいと考えるようになってきたと思う。

ただ、これによって育ってきた愛国心が
今の中国や、太平洋戦争前の日本と
同じレベルであってはいけないと思う。

偏狭な愛国心でなく、
国際社会にどのように貢献できるか、
国際社会をどのように導いていくか
考えていかなければならないと思う。
日本だけでは生きていけないのだから。

「国際社会をどのように導いていくか」って、妄想かもしれませんね。

2005/05/10

ドイツも苦悩している

こんばんは。シューマッハです (ウソ)。

浮世風呂さんが、「日中関係を仏独となぞらえる誤謬」という記事を書かれています。

5月8日は第2次世界大戦でドイツが無条件降伏した日から60周年だそうで、5月8日の毎日新聞に4ページにわたって特集が組まれていました。

戦後60年の原点: シリーズ・あの日を今に問う(その1)
戦後60年の原点: シリーズ・あの日を今に問う(その2) 「歴史」苦悩する日本
戦後60年の原点: シリーズ・あの日を今に問う(その3) 「謝罪」背負うドイツ
戦後60年の原点: シリーズ・あの日を今に問う(その4止)
ことば: ホロコースト

様々な側面から書かれていて、色々日本と違うことがわかり、結果として「ドイツを見習え」という主張がナイーブすぎることがわかる。特に、(その3)の外信部長・岸本卓也氏の記事で
ワイツゼッカー元大統領も回顧録で述べている。「過去と向き合うことは日本人にとって重大だが、そのための正しい道を見つけることは日本人自身の問題だ。(中略)どの民族も独自の状況に置かれ、他の民族と比較できない」
と書かれていること、独前首相補佐官、ホルスト・テルチク氏が
日本への助言は難しい。ただ我々の経験から、周辺国との和解を進めるためには、過ちを二度と繰り返さない姿勢を示し続けると同時に、「共に働く機会」を作るため対話を続けることが必要だと思う。
と語っていることが印象に残った。また(その2)では、京都大名誉教授(西欧近代史)・野田宣雄氏による「西独の“理想化”は疑問」という寄稿もある。

さて、ドイツのやりかたをそのまま踏襲するのは適切でないことは理解できた。それでもドイツに学ぶことは大いにあると思う。それは、「したたかさ」と「生き残りのための努力」だと考える。中国、南北朝鮮には筋の通らないことが多いのは確かだ。しかしそれでも今後日本が生きていくためには無視できない隣国である。直接の対話、説得で、どこに「理」があるかを理解してもらう努力、対立の中でも友好を保持するしたたかさが必要なのだと思う。

他の国々とも友好的な関係を保ち、国際社会全体の中で彼等の主張が浮いていることを際立たせることも必要だろう (しかし決して孤立させず手を差しのべることはする)。バンドン会議でアジア全体に対して発信したのはその意味で良かったと思う (あとの日中首脳会談は評価できないけど)。

2005/05/06

日中関係のまとめが...

... 3ページの特集として、5月1日の毎日新聞に載っていました。もっとはやく何か書きたいと思っていましたが、ちょっとすぐに読む気になれず遅くなりました。意見を加えることは余りありませんが、備忘録としてリンクを含め書いておこうと思います (リンクはいつまで生きているか分かりませんが)。

日中関係(その1) 日中、不信の連鎖
日中関係(その2) 中国の軍備増強警戒−−日本側の不信
日中関係(その3止) 日米安保強化に懸念−−中国側の不信

紙面では、「日本側の不信」と「中国側の不信」の年表を見開きページで揃えて示してあったり、これとは別に終戦からの年表が示してあったり、カラーページで地図上に中国各都市の在留邦人の数がピクトグラムで示してあったりして、力が入っています。

以前から断片的な記事でなく背景まで整理された形で知りたいと言っていましたので、こういう特集はありがたいです (5月4日には「ニッポン放送株争奪:検証・ライブドアVSフジテレビ 水面下、激しい攻防」というのもありました)。「基礎知識」も有用だと思います。

ところで、(その1) には、
胡主席は会談で「両国の古い世代の指導者と有識者の長期的な努力に対し、申し訳ない」と関係悪化を嘆いたが、
とあるのですが、「申し訳ない」なんて言ったというのはこれまで報道されていないと思います。見逃しているだけなのでしょうか。それとも中国語で別の言葉を毎日新聞のここでだけ「申し訳ない」と翻訳しているのでしょうか。「嘆いた」なんて書いてあるので、別の語だった可能性も高いですね。

もし「申し訳ない」なんて言ったのなら、画期的な反省の言葉ですね (日本だけに対してではなく、日中の先人達に対してですが)。少なくとも、相手を批難するときにも使ったり、自分の責任じゃないんだよと言うニュアンスの強い「遺憾である」よりずっといい。
しかし反省だったとしたら、もっと大々的に扱われているはずです。やっぱりそんなことないんだろうなあ。

2005/04/23

小泉首相、久々の合格点

おはようございます。小泉孝太郎です (もちろんウソ。もしかして忘れられた存在かも)。
昨日帰って夕刊の見出しを見ると、

毎日新聞 2005年4月22日 東京夕刊
バンドン会議: アジア植民地支配と侵略、小泉首相「反省、おわび」−−異例の演説
「痛切なる反省と心からのおわびの気持ち」を表明する。
とありました。

「あ〜あ、また泥縄でおわびしても、なんの効果もないのに。」と思いましたが、演説要旨 (同じく毎日新聞)を見ると...
わが国はかつて植民地支配と侵略によって多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた。
プラスになった面も多く言われていて、実際に評価している国、地域もあり、その点も言及して欲しかったが、ここはあとのつながりから仕方ないかな。
こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのおわびの気持ちを常に心に刻みつつ、わが国は第二次世界大戦後、一貫して、経済大国になっても軍事大国にはならず、いかなる問題も武力によらず平和的に解決するとの立場を堅持している。今後とも世界の国々との信頼関係を大切にして、世界の平和と繁栄に貢献していく決意であることを改めて表明する。
今回泥縄で謝罪している訳ではなく、一貫した態度を取ってきたという強烈な主張になっています。中国、韓国の言い分に対して、ただつっぱねているのではなく、きちんとした反論ともなっています。

また、これが、中国、韓国に対しての個別の「おわび外交」ではなく、国際社会全体へのアピールになっているところがすばらしい。

これまで私は小泉首相に対して批判的な意見が多かったのですが、今回の演説は合格です。

このようなきっちりした演説を日本国民の前でもやってほしいなあ。郵政民営化や人権擁護法案でも。

ところで各国の反応ですが、

韓国: 謝罪演説は「口だけの謝罪で意味がない」
-- 何言っても同じ反応をするだろうと思っていたので、こんなもんだろうと思いましたが、中身を見ると、同じ日に政治家が靖国神社を集団参拝したことを問題にしているのでちょっと予想と違います。集団参拝がなかったらどうなんだろうと思いました。

中国: 演説は「歓迎する」中国外務省報道局長
-- 中国側も問題の大きさに自ら困っている様子でもあるので、それに収拾をつけられる契機となる発言が日本から出ることはありがたいだろうなと思いました。しかし、中身を見ると、歴史問題でさらなる譲歩を引き出したい意向とみられる、ということです。あまり欲張らない方がいいと思うぞ。

追記: トラックバックの3番目の「玄倉川の岸辺」さんの記事は、2回にわたってブロガーの皆さんの記事を、批判的、中立的、肯定的の3つに分けて整理されています。皆さんも見てみてください。努力に感服です。1回目はここ

コメント
Commented by rkya at 2005-04-25 12:41 x
自分の気持ちにとても近い演説でした。いろんな意味で敵でなければならない日本なのでしょうが、「いろんな」は隠されて、歴史問題ばかり突きつけられると、いいかげんうんざりしてきます・・・

 Commented by rakurakuonsen at 2005-04-26 00:56 x
uedaさん、こんばんは。
今回の演説、僕も、近い感覚を持ちました。新しい土俵が出来たような・・・ ちょっと甘いかな。トラバさせて頂きましたので、よろしければお立ち寄りください。

 Commented by cosicosi3 at 2005-04-26 10:57 x
日本は歴史を反省した上で経済援助をしてきたと思うのですが
それが中国の市民には伝わってないようですね。
ある評論家が、日本政府のサイトにどれだけの経済援助をしたのか中国語で掲載したらいいのにと言っていました。

 Commented by yoshihiroueda at 2005-04-26 23:40 x
★はるかさん、敵を作らないとやっていけない、というのは悲しいことですね。中国の歴史も自ら汚しているように思います。

 Commented by yoshihiroueda at 2005-04-26 23:44 x
★rakurakuonsenさん、
ええ、誰が原稿を作ったのか知りませんが、芯のとおった内容だったと思います。今後常にこの主張を続け、日本はそういう国と世界中に認識してもらう必要があると思います。

 Commented by yoshihiroueda at 2005-04-27 00:14 x
★cosicosi3さん、
日本大使館のページ(下記)の「对华经济援助」というのがあるらしいです。中国語は読めないけど。日本語のページもあります。
http://www.cn.emb-japan.go.jp/
それから中国のインターネットにはフィルタがかかっており、どこでも見れる訳ではありません。
http://japan.internet.com/busnews/20050418/11.html
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050416/mng_____tokuho__000.shtml

2005/04/12

中国を啓蒙する

こんばんは、島崎和歌子です (ウソ)。

以前私はサッカーアジアカップその後で、
このままでは4年後のオリンピックの開催国の資格を疑われる、世界からそっぽを向かれるということを伝える必要があると思います。
日本と韓国は、オリンピックやサッカーワールドカップの先輩として、
・ホスト国の政府および地方自治体に求められること
を啓蒙し、中国政府が、自国民に対して
・ホスト国のマスコミに求められること
・ホスト国の国民に求められること
を啓蒙していく必要を教え、さらにその活動に対して協力していく必要があると思います。いつまでも敵対関係ではなく、我々は中国と友好的な関係を築きたい、中国が国際的に孤立することは我々にとっても望むところではないという姿勢をもち、それを的確に伝えることが大事だと思います。
と書きました。

これはオリンピックの開催国としてどうあるべきかというコンテキストのもとに書いたのですが、今回はもうちょっと広い視野で、国際社会の一員としての認知を得るためには法治国家であることを示すことが必要である、ということを教えていかないといけないと思うのです。中国人に対して、どうしたら今後の儲けにつながるかを考えさせれば、自ずと答えは出せるでしょう。

でもこれはほんとに理想論。中国政府がデモを日本のせいにするような状況では、聞く耳を持たないでしょう。日本だけがそういっている状況では。国際世論を味方につける必要があります。浮世風呂さんは「中国反日デモの暴力行為に抗議する:日本の取るべき戦略」で次のように指摘されています。
いま現在の事実をきっちり指摘し、国際社会に問うていく態度が、今の日本には必要だ。 
政府にはもっともっと、発信していく義務がある。
まったくそのとおりと思います。これまでと同様に二国間の協議であやふやにすますと、今後に禍根を残すと思います。

トラックバック追加:
Tomorrow's Way (yodaway2さん) 日本人は我慢している。だから、気付いてほしい。

コメント
 Commented by rakurakuonsen at 2005-04-13 00:26 x
こんばんは。
今回のデモでの暴力にしても、サッカー・アジアカップでの一件にしても、中国国内での反応というのは極めて狭い範囲で自己を捕らえてしまっている点に根源がある気がします。これはわれわれにとってもそうですが、中国の人々にとっても非常に不幸な現実だと僕は思うのです。
すべて自らの思う通りになるというものではなく、社会の中で折り合いをつけながら、生きていく・・・その術が必要であることに早く気が付いて欲しいものです。
そのためにも、日本は発信する必要がある。事実を事実として、きっちり語っていくことが、今後にとっても大切なのではないかと思っています。

 Commented by yoshihiroueda at 2005-04-15 23:25 x
★ rakurakuonsenさん、コメント返信遅れ申し訳ありません。といいながら、忙しかったんだよー、と申し訳したりして。
日本の言っていることはいつも一本筋が通っていると世界的に認められ、いいがかりをつけても無駄というようになりたいものです。「立派な猫は居るだけで鼠が来ない」

 Commented by yoshihiroueda at 2005-04-21 01:19 x
★鍵さん、コメントありがとうございます。私もいつも訪問しています (コメントできていませんけどね)。おっしゃるとおり、中国に固執するより他の友好国を増やしていくほうが良いと考えています。それらの国とともに発展し、それを見せつけることで、中国も心を入れ替えて仲間に加わりたいと思ってもらいたいと思います。

2004/09/08

ユニクロの中国進出?

こんばんは。バナナ共和国大統領です (ウソ)。

ハラペコ日誌 (halapecoさん)「ユニクロ」に、ユニクロの上海店の話が載っています。

ユニクロといえば、日本の生産管理で中国で生産することによって、安さと高品質を両立させるビジネスモデルで成功しているのですが、それが中国に出店?ということで、成功するのか最初疑問に思ってしまいますね。halapecoさん(中国留学生)も上記記事でレポートされていますが、日本とほぼ同じ値段で、中国の物価水準からしてみるとかなり高いとのこと。しかし、成功しているようです。

成功の要因としては、halapecoさん「中国では男向けの服屋は有るにはあるが女性用と比べれば数も少なければファッション性も無い。」と指摘されるように、ファッショナブルなカジュアルがないということがあるのでしょう。日本でもユニクロがブームになったときがありましたが、それもただ安い/高品質ではブームになるということはなく、やはり服としての魅力があったのだと思います。ユニクラーというのでしょうか、何でもユニクロで揃える人とか出ていました。

もうひとつの要因は、日本式の接客、店舗、品物など、全て日本式にしているということにあると思います。それは日本式が良いというのではなく、サービスの質が日本と同じレベルを保っていることだと思います。会長の柳井さんが
「一勝九敗」-ユニクロも失敗ばかりだった
の中で、イギリス進出の失敗について語っています。
イギリスでの失敗は、経営者の選択に原因があった。海外の現地法人は現地の人が経営をしないとうまくいかないと考えていたため、紹介されたイギリスの老舗デパートでの勤務経験のある人を社長に採用したのだが、イギリスの文化の反映もあって、保守的な経営陣や組織になった。 
 経営者から店員まで、それぞれに階級・階層をつくり、壁ができてしまった。現場の社員だろうが社長だろうが、壁をつくらず対等に、みんな一緒になって話し合って実行する当社の企業風土からはほど遠いものだった。店は汚く、店舗社員の訓練もぜんぜんできていない。社長に注文をつけても、「できない理由」を並べる。ユニクロの商売をイギリスで実現できなければ意味がない。
この失敗をふまえて上海では日本式、というよりユニクロ流にこだわったのだと思います。

なお、halapecoさんは現在は一時帰国されていますが、中国に留学されています。日本では中国の生の情報はあまり入手できず、中国人の反日感情ほんとのところはどうなの? とか思うわけですが、現地からの情報を発信してくれることを期待したいと思います。

2004/08/21

サッカーアジアカップその後

皆さん、こんばんは。江沢 民 (えざわ・たみ) です (ウソ)。

過去の話題になってしまいましたが、サッカーアジアカップの際には皆さんのブログをいろいろ見せていただきました。自分ではコメントや記事を書く材料を持っておらず、ふむふむ、なるほどと思うばかりでした。独自の意見を持つようになったわけではないのですが、以下のような記事を見つけましたので、紹介します。

アジアカップに見る日中関係の軋轢 2004年08月18日 08時09分
林 志行=国際戦略デザイン研究所 代表


「現代リスクの基礎知識」というシリーズの一環なんですが、あまりリスク管理の視点ではかかれていないような。ここの無料会員になればコメントを書くことや他の皆さんのコメントが読めますが、そのコメントの中には「この記事は筆者の私怨なのだろうか?」というものもありました。それでも、経緯や関係機関の対応がまとめられていて、資料的な意味でも有用と思います。

この中で気になったのが、日本サッカー協会のパンフレットで台湾と中国が異なる色で塗られていたことに対して、中国人記者がジーコ監督に行った非常識質問のその後。山東省政府と中国組織委員会は、日本側に回収するよう申し入れ、日本側は直ちに地図の配布を中止し、回収することに同意し、さらに日本サッカー協会会長が、「台湾は香港・アモイ同様、中国に属する」と表明し、決着したとのこと。

日本政府も弱腰なんですが、サッカー協会まで真似する必要ないと思うぞ。中国に対して「それじゃああんたのとこは台湾の選手がいるのか」とかと問い詰めるくらいでないと。

今後どうするかはよく考えないといけません。Yodaway2さんの記事 にコメントしましたが、このままでは4年後のオリンピックの開催国の資格を疑われる、世界からそっぽを向かれるということを伝える必要があると思います。

日本と韓国は、オリンピックやサッカーワールドカップの先輩として、
・ホスト国の政府および地方自治体に求められること
を啓蒙し、中国政府が、自国民に対して
・ホスト国のマスコミに求められること
・ホスト国の国民に求められること
を啓蒙していく必要を教え、さらにその活動に対して協力していく必要があると思います。いつまでも敵対関係ではなく、我々は中国と友好的な関係を築きたい、中国が国際的に孤立することは我々にとっても望むところではないという姿勢をもち、それを的確に伝えることが大事だと思います。

最後になりますが、当時ご意見を読ませていただいた以下のブログ記事にトラックバックさせてもらいました(順次追加)。ありがとうございました。

Tomorrow's Way (Yodaway2さん): 中国への抗議、気迫をこめて相手に迫れ!
dailywatch (qlown_ynさん): 政治に組み込まれたサッカー?
何でも書き書きエッセイ (ethnicさん): 低い民度
社会派ブログ--実はただのグチ (dragon2011さん): 草の根に残る反日感情
浮世風呂 (rakurakuonsenさん): 毎年、「歴史問題」に揺れる夏…

補足 (2004.8.27): 日本サッカー協会の対応に関しては、他に同様の報道をしているところがなく、誤認識かもしれないと思うようになりました。あいまいな情報を載せ申し訳ありません。

追記 (2007.8.4): 旅限無(りょげむ)さんが、「中国の特色あるサッカー」で、2007年アジアカップのことを書かれています。何も変わってないことがわかります。「本番ではもっと凄い事が起こります」って不気味な予言を書かれていますが、本当にこのままでは危ないでしょう。また、土岐正造さん(「平成鸚鵡籠中記」)も「サッカーに見る中華人民共和国の民度」でも同様の懸念が表明されています。
コメント
ethnic の投稿: 2004年8月21日 9:21 AM
何でも書き書きエッセイへのTBありがとうございました。弱腰外交もやめて欲しいですが、早く日本としての自立した歴史観をきちっと教育できるようにしないと将来が危ぶまれます。今後ともよろしくお願いします。中味の濃いBLOGを楽しませてください。

yodaway2 の投稿: 2004年8月21日 7:58 PM
いま、本文中にご紹介のあった林氏の記事も、一応、読みに行ってきました。日本サッカー協会の対応は知りませんでした。ちょっと驚きましたね。たぶん日本国内では外務省、現地であれば大使館などに相談したのでしょうけれど、あいた口がふさがりません。私としては、非常に、残念な対応に思います。舞台裏を推し測るには少し情報不足なのですが、日本側からの要請と中国側からの圧力が交錯し、大ごとにしたくないとして、弱気な対応を取ってしまったのかもしれません。後々に禍根をのこす、ほんとうに馬鹿げたことをしたものです。中国はこれから先も、日本にとっては、やはりやっかいな相手のようです。心して付き合わないと、大変なことになるよように思います。また、一方で、北京オリンピックについてですが、スポーツの自由、楽しさ、可能性を表現する祭典とするには、中国では難しいようにさえ思うのです。悲観的にとらえて、すみません。個人的には中国は嫌いな国ではありませんし、うまく付き合っていく必要が、とても高い国だとは思うのですが、がっかりしました。いつも真摯に、さまざまな問題を考えられているこちらのブログの姿勢に、共感を覚えます。

yoshihiroueda の投稿: 2004年8月22日 4:18 AM
★ethnicさん、コメントありがとうございます。おっしゃるとおり、「日本としての自立した歴史観をきちっと教育」というのは重要だと思います。新聞で中国側のアナウンスばかり垂れ流しているので、日本は中国に補償も謝罪も全くしていないように思う人が増えているのではないでしょうか。中国と違って「正しい」歴史+歴史観を教育してもらいたいです。「中味の濃いBLOG」… 今は記事の紹介 + ちょっとしたコメント程度なのでとてもそうはいえないと思いますが、少しずつでもそういうレベルに近づけていきたいですね。

yoshihiroueda の投稿: 2004年8月22日 4:56 AM
★yodaway2さん、「後々に禍根をのこす、ほんとうに馬鹿げたこと」、おっしゃるとおりです。日本サッカー協会のサイトを見てみましたが、見事にサッカー自体のことしか書いてありません。中国に対する付き合い方に関してもおっしゃるとおりです。安価な労働力を供給する工場とか、今後も伸びる巨大市場とか、日本企業にお金を還流させるためODAを止められないとか、短期的な利益を追っていると、足もとを見られ、従属的な位置が今後も続くと思います。中国には、法治、人権、環境などを含め、国際社会でのあり方を教えなければならないと思います。しかし、日本には戦略的な考えを示している政治家が見当たらず、私も本音では悲観的です。このブログでは、その悲観の裏返しで、理想というか夢想を書くことが多いような気がします。

rakurakuonsen の投稿: 2004年8月22日 4:17 PM
TB&コメント、どうもありがとうございます。歴史的な「大国意識」、戦争の記憶、潜在的な経済力・・・ 日本にとっては本当に厄介な相手です。しかしながら自国の広い意味での安全保障を考えた場合、「うまい」付き合い方を考えていかざるを得ないと思っています。yoshihirouedaさんのおっしゃっている方法、オリンピックホスト国としてのノウハウを伝えるというのは、良い方法ですよね。日本は惜しむことなく、自らの経験を、できれば直接、伝えていければよいのではないかと思います。中国側もつまらないプライドを振りかざさず、国際マナーを吸収していく姿勢を持って欲しいものだと思います。スポーツは国家の利害対立を超えて対話が可能な数少ないチャネル。その価値に中国当局やマスコミは気づくべきでしょう。また、その「気づき」を促すよう、無用の政治的な介入についてはそれが無用だと言う事を日本のスポーツ関係者は伝える姿勢が必要と思います。その観点からいけば、今回のサッカー協会の対応は非常にまずいものだったと言わざるを得ません。世界の常識に照らして判断しているという自信を持って欲しいものです。

dragon2011 の投稿: 2004年8月23日 12:06 PM
今回の日本への扱いといい、高句麗問題での韓国への扱いといい、中国は、ちょっと度が過ぎますね。市場経済化されてはけ口をそこへ求めたけれど、求めすぎてバブル化しているとも、また中国内部の貧富の差も今回の騒動の一端だとも言われてますね。当然歴史教育はいわずもがなですが。政治的に締め付けが出来なくなったのは事実で、これが更なる地殻変動(完全なる民主化)となることを私は期待します。つまり中国人民に対し、今回の事態(日本と韓国)の詳細がほとんど報道されていない、もしくは歪曲されていることを思うと不幸でなりません。うまく付き合うことも必要ですが、今回みたいに不要な擦り寄りだけは、やるべきではありません。大国中国の肥大化(わがままし放題)はそれなりに阻止しなければ、島国ニッポンなんてひとたまりもありません。領土問題(尖閣)・投資問題(ODA)・農産物(粗悪な農産物)・知的所有権等々問題は山積ですが、筋の通った外交交渉が必要でしょうね。最後に新幹線の入札が、欧州連合か日本か非常に楽しみではあります。これが中国政府の日本政府にたいする分岐点になるようなきがしますが?トラックバック&コメントありがとうございました。

yoshihiroueda の投稿: 2004年8月24日 1:52 AM
★rakurakuonsenさん、コメントありがとうございました。> 中国側もつまらないプライドを振りかざさずrakurakuonsenさんが「大国意識」と括弧付きでかかれているとおり、中国人はプライドの高い国民です(お金の次くらいに大事にしているのではないかと思います)。私もこの点が提案のネックになると思っており、教えるにしてもプライドを傷つけないように進める必要がある、やはりこの点でも「厄介な相手」といえるでしょう。

yoshihiroueda の投稿: 2004年8月24日 2:01 AM
★dragon2011さん、「地殻変動(完全なる民主化)」ということは私は思っても見ませんでした。ベルリンの壁、ソ連崩壊、思ってもみないことも実際に起こりました。経済の開放は情報の開放であり、中国人民も何が世界の標準かが分かってきていると思いますので、地殻変動は意外に近くまで来ているのかもしれません。