2010/03/31

高速土日1000円を利用してみた

走れ〜高速の〜ていこ〜くかげきだん〜♪ うなれ〜 ... あ、おはようございます。

高速土日1000円というのが導入されてから、これまで一度も機会がなくて使っていませんでした。それ以前にETCもカードだけ入手して機械を導入してなかったのですが。

で、土日に大阪へ行くので、この割引を利用しない手はないと、急遽機械を買いました。

土曜日に大阪へ行く時の料金は2,050円でした。え?1,000円じゃなかったの? 首都高速を越えたんだったら別料金になるのは知ってたけど、別に阪神高速は通ってないのですが。

調べたら、大都市近郊は別料金で、30%引きなんですね。

NEXCO中日本 ETC情報 > 割引情報 > 休日特別割引(土日祝日/軽自動車等または普通車限定)

日曜の帰りはさらに違う値段だったのですが、それは高速を降りた時間が22時を過ぎていて、大都市近郊区間の割引が50%になっていたからのようです。

高速を下りた時刻が24時の15分前で、もうちょっとで月曜日になり、休日割引が適用されなくなるところ ... と思っていたのですが、そんなことはないようですね。24時までに降りなきゃと言ってスピード出されて事故が増えても困るしね。

今度は平日にも利用するんですが、その際は平日夜間割引というのが使えるようですね。

NEXCO中日本 ETC情報 > 割引情報 > 平日夜間割引(祝日を除く月〜金限定)

夜8時以降に帰り着くようにすれば30%引きになります。

というか割引ってこんなにあるんですね。→ NEXCO中日本 ETC情報 > 割引情報

ちょっとこれどれが適用されるのか判断するの人間の能力超えていますね。と思ったら、高速料金を計算してくれるドライブコンパスというサービスがありました。

NEXCO中日本 ドライブコンパス

高速道路に乗った時刻から、降りる予定時刻を予測して料金を計算してくれる優れものです。

ドライブコンパスでいろいろ変えて調べてみていたのですが、同じ時間帯でも行きと帰りを逆にすると値段が変わったり、遠くに行ったほうがかえって安くなったり、やっぱり常人には理解しがたい割引体系になっているようです。

ところでサービスエリアに、「どのくらいサービスエリアでねばれば料金が安くなるか計算してくれる」ケータイ向けサイトのお知らせがありました。でもそんなことをすると駐車場のキャパが足りなくなるんじゃないかなあ。でもそれだけお金を落としてくれるからいいのか。

追記: 近い方が高い料金の謎が分った。片方向にしか入れないICだったため逆方向に入って遠回りして帰ってくるコースを選んでいたのでした。

iPhone修理難民

おはようございます。

先週の金曜日に、iPhoneトをイレに落としてしまいました。すぐに上げて拭いたらその時は使えて安心したのだけど、後で使おうとしたらやっぱり問題がありました。

・バックライトがつかない。メールを読んだりWeb見たりするだけでなくて、電話かけるのにも苦労するんですね。

・ヘッドフォン入れてないのに入れていると認識される。すなわちマイク付きヘッドフォンでしか通話できない。着信はバイブにして、着信があったらヘッドフォンを刺して通話するしかない状態。

家族のケータイを買うのに家電量販店へ行ったのですが、そこでは修理の受付はできず、ソフトバンクのお店に行く必要があるんだそうです。

土日には予定が詰まっていたので、修理に出しに行くこともできず、月曜日会社の帰りにソフトバンクショップへ行って来ました。

水没させた場合保証の範囲外ということは知っていたのですが、全交換で2万2千円かかるそうです。保証が切れた後もこの値段なんだそうです。これじゃアップルケアに入ったの意味なかったかな。

仕方がないのでそれでお願いしようと思ったのですが、ソフトバンクのお店に交換用の代替機がありませんでした。いつ入るかも未定だって。他の近くの店に問い合せてくれたけど、そこにもなかった。まだ他の店も問い合せてくれるって言ってたけど、見つかるまでお店で待つのもねえ。

普通だとそのお店からサービスセンターにものを送るんですが、そういうこともしないようですね。

という訳で、修理するのには、その時点で修理が出来るお店を探さないといけない。これってどうなの? 修理させないで基本料金だけずっといただこうと言う狙いだろうか。

ソフトバンクじゃ埒があかないので、アップルストアのジーニアスバーを予約しました。

後で息子君が調べて教えてくれたのだけど、10日くらい乾燥させると直るそうですね。

リアリズムと防衛を学ぶ: 水没したiphoneをじっくり乾燥させたら10日後に復活


実際、ヘッドフォンが刺さっていると認識される症状は直っているようです。もう少し待つかな。その間奥さんのケータイを借りて。

コメント欄を見ると、乾燥させるのに冷蔵庫に入れると言う技もあるようですね。しかし、これやると冷蔵庫から出した瞬間に露がつきそう。

2010/03/27

Windows on Mac 続き

おはようございます。

メモリはMacBook Proが 4GB * 2で 8GBまで対応しており、4GB一枚刺しでも大丈夫だと分ったので、4GBを発注。Windows は 32bit 版だと4GBまでしか対応していないけれど互換性などを考えたらこちらのほうが安心かと思い32bit 版にしました。

ところが買いに行ったらMacBook Proの在庫がなくて、MacBook のほうが1万5千円安かった。CPUパワーは変わらないし、HDDはMacBook のほうが大きい。

しかし、MacBookは、2GB * 2 = 4GBまでしか対応していない。

うーん、そこで悩む。

悩んだ結果、iMac の2GB * 2 = 4GB を MacBook に刺し、買った4GB を iMac に刺すことにして、MacBook を買いました。メモリは同じものということは調べていたのですが、4GB 1枚に対応しているかは調べておらず、まあ対応してなかったらもう1枚 4GB を買えばいいかと思って。

実際やってみたら動きました。で、知らなかったんですが、iMacってスロット 4つあったんですね。さらに MacBook から出て来た 1GB メモリ2枚も刺してみました。結果、6GB メモリ で動いています。

2010/03/21

長谷川等伯展、平日午前中で40分待ち

おはようございます。夜中の暴風雨がウソのようにすっかり晴れましたね。

18日午後にシンポジウムがあるので休みを取っていたのですが、午前中があいているので、急遽長谷川等伯展へ行って来ました。「平日午前中でも2時間待ち」という情報を得ていたのですが、9時半の開館時間に行けば大丈夫だろうとふんで。でも朝急遽決めたので、結局ついたのは10時前になっちゃいました。



で、こんな感じ。入場制限で40分待ちだそうです。まあまだ容認できるかな。北斎のときは2時間待ちで断念したので。

中に入っても人が多いので作品の全体を一度に見ることができるポジションを得ることはできませんが、人の移動もあるのでそれにあわせてポジションをとっていけばそれなりに楽しめました。

出展作品は以下のように時系列に分かれています。

第1章 能登の絵仏師・長谷川信春
第2章 転機のとき—上洛、等伯の誕生—
第3章 等伯をめぐる人々—肖像画—
第4章 桃山謳歌—金碧画—
第5章 信仰のあかし—本法寺と等伯—
第6章 墨の魔術師—水墨画への傾倒—
第7章 松林図の世界

第1章のあたりは、仏教画として決まった構図の作品ばかりなので面白いものではなかったですが、それに比較する第2章、それから豪華な第4章、水墨画の第6章が興味深い作品が多いです。水墨画に描かれた人物は中国の水墨画の真似で雑な感じがしますが、風景画の構図、墨の濃淡を使った遠近表現が素晴らしい。竹林猿猴図屏風のサルはかわいい。

12時くらいまでいたのですが、そのころ待ち時間は80分になっていました。明日までなので混雑が予想されますが、9時半の開館前に行くようにすればなんとかなるんじゃないでしょうか。

2010/03/13

Windows on Mac 検討ちう

こんばんは。

大学生になったら個人用のPCもいるだろということで購入を検討しているのだけど、やっぱMacだろ、でもWindowsもないとな、ということでBootcampを使ってWindows on Macにすることを検討中。

しかーし、Windowsのことは良く知らないんですよね。会社では使っているのだけどメールは秘書に印刷させて読んでるし (大ウソ)。

今だとWindows 7なんだろうけど、どれなん?

価格.com マイクロソフト(Microsoft)のOSソフト 製品一覧
PC本体構成部品 (CPUとかメモリとか) と一緒に購入する場合に使えるDSP版というのがまだ用意されているのだけど、製品版になかった 32 bit / 64 bit の分類がある。

act2.com 製品情報 / Windows 7 DSP版
なんか64bitのほうが強そうだけど、そもそもMacに使えないなんてことがありそうだ。

それからVMware Fusionというのも合わせて買っておくといいかも。

みなさん、アドバイスお願いしま〜す。

2010/03/03

iPhone投稿テスト from カメラロール



基本的にTiltShift Generatorと変わらないけれど,元の写真サイ
ズが大きい。

iPhoneから送信

追記: 同じものを別のアドレスに送ったら写真の前のテキストは保存されてた。エキブロの仕様ということかな。それともiPhoneから送った場合だけだろうか。

注: エキサイトブログへの投稿です。

iPhone投稿テスト by TiltShift Generator



iPhoneから送信

追記: 写真の前に書いたテキストが消えているな。これはiPhoneのメールの仕様だろうか、それともエキブロ携帯投稿の仕様だろうか。

注: エキサイトブログのときの投稿です。

2010/03/01

言葉が専門家と一般人をつなぐ

こんばんは。

先日24日に休みをとって、第1回産業日本語研究会・シンポジウムに行って来ました。大雑把にいえば、人間にもコンピュータにも分りやすい日本語を作ることを目指した研究会です。

その中で、「理解しやすい日本語を作る先行的な取り組み」として、司法の分野と医療の分野が紹介されていました。これらの場合、「専門家にしか分らないような日本語を一般人にも分るようにする」ことを目的とした取り組みです。

興味深かったのは、その取り組みの構造が恐ろしく似ていたことです。

まず目的が、「必要に迫られて」ということです。司法の分野は裁判員制度の導入で、医療の場合は「インフォームドコンセント」です。

これまで裁判は、検索、弁護士、裁判官という、いずれも司法試験を通った人で行われてきました。そこに司法の素人である裁判員が加わることになります。正しい判断をするためには、正しく理解しなければ行けません。そのために、専門用語で構成された法律、冒頭陳述や求刑など裁判で作成される文章を理解できるようにしなければならないということです。

医療の分野の「インフォームドコンセント」も同様に、治療の方針を患者側が納得した上で進めないといけないので、納得する前に理解できる必要があります。それまでは「先生にお任せ」であったので、説明の必要すらなかった場合もあるのですが、これからそういう訳にもいきません。
その改革のプロセスも似通っています。その専門家と、専門外の人 (その中で特にNHKなど日本語で伝えるという意味では専門家) でタスクを作ります。数ある専門用語の中から重要なものをピックアップし、ひとつひとつ専門家が意味を説明し、非専門家が分らないところを聞いて、それからどういう言葉なら理解できるのかを議論します。

またこのプロセス自体も手探りで作って行ったと言うことです。

タスクメンバーの関与の仕方が変わって行ったというのも共通しています。最初はやり方がわからないことによる試行錯誤もあるし、専門用語をどうやって簡単にするのかが難しいこともあって、それほど皆さん乗り気ではなかったようですが、次第にこの議論が面白くなって来たと言うことだそうです。みなさん素人と言っても別の分野では専門家な訳で、知的好奇心を刺激するのでしょう。また何でも真剣にやれば次第に面白くなって来るものです。

面白かった例は「冒頭陳述」を「検察が考えるストーリー」 (すみません今資料がなくてうろ覚え) に言い換えるときに、検察側の反発が大きかったということです。「ストーリー」というと、如何にも作り話に聞こえ、検察側が誘導しようとしているみたいに聞こえてしまいます。しかし、本来裁判はこの冒頭陳述が証明付けられるかを争うプロセスです。有罪率が高かったり、推理ドラマでは裁判前に犯人が参りましたと言うところを見せられて来ていますから、日本人は検察のいうことは正しいものと捉えがちです。またマスコミも、冒頭陳述のそういう位置づけを説明せず、あたかもそれが実際にあったことをそのまま報道しているかのような書き方をしています。

結局この「ストーリー」でいくことにしたそうですが、この名前の変更だけでも、これまで常識と思っていたことを考え直すきっかけになるでしょう。それは検察にとっても同様じゃないかと思います。これまで正しいものとして受け止められて来たものが、そうでないかもという目で見られるのですから、自ずと説得力のある書き方に変わってくるのではないでしょうか。

ただ本当は単語の意味の問題だけではないのですけどね。そういう意味で、次のイベントは気になります。

2010年3月7日 裁判員裁判におけるコミュニケーション・デザインの学際的研究

携帯投稿

(エキサイトブログの話です)

初めてiPhoneでメールによるブログ投稿をやってみたけど一定文字数で勝手に改行が入るのな。
みんなどうしてんの?

それからゆきさんにはiPhoneからも写真付メールが送れるって言ったんだけど、先に文章を書いて後で写真を添付するって出来ないみたい。最初に写真を指定してそれから書き出すようですね。

以上後で改行を取り除きました。

束芋展に行って来た

こんにちは。

津波警報が出ている中、湾岸の埋め立て地に行って来ました。地下鉄のみ
なとみらい線は避け、横浜駅から歩くことにしました。日産のグローバル
本社の中、吹抜けの二階が一般の人も通れる通路になっていて、新高島の
ジャックモール方面へそのままつながっています。吹抜けの一階が日産の
ショールームになっているので、ついつい衝動買いしたくなるようになっ
ています (しないしない)。

束芋は、線画中心のドローイングと、そのアニメーションをメインとした
アーチスト。アニメーションも部屋の両壁と床に投影する作品や円筒の内
側に投影する作品もあり、むしろビデオインスタレーションですね。

モチーフは、指や足など人体の一部、髪、自動車電車自転車、花、昆虫、
イカやタコ、液体、抱き合う男女など。道だと思っていたものの先が足
だったり、指の付け根にまた指が生えていたり。

こういうとグロテスクなのかと思われるかもしれないけど、そんな感じは
しません。私が鈍感になっているのかもしれないですが。エロチックとい
う感じもほとんどしない。ただ不思議とか面白いという感じでした。

束芋 - 断面の世代 | 横浜美術館 3月3日まで。



2010/02/28

ジュリアン・オピーと小瀬村真美

おはようございます。

ケントリッジ展へいくと、所蔵作品展も同時に見ることが出来ます。早川良雄展はその一部分の企画でした。

時間があまりなくて、他の所蔵作品は駆け足でしか見ていないのですが、その中で目に留まったのが、「動く風景画」というような作品。外に面した休憩室のような部屋の窓とは反対側の壁に展示してあります。

説明を見ると、ジュリアン・オピーという人の作品で、「日本八景」シリーズの4作品。
国立美術館の所蔵作品データベースというのがあるんですね。ここでは作品自体は見ることができませんが。

「日本八景」より 国道百三十六号線から見る雨の松崎港
「日本八景」より 真鶴半島の上の月
「日本八景」より 国道三百号線からみる本栖湖の富士山
「日本八景」より 国道五十二号線から南部橋をのぞむ

「彫刻」という分類になるんですね。

「動く」と言っても、枝が風で揺れたり道路に車が通っていたりする程度で、風景そのものを見るように楽しむことができます。特に気に入ったのは、夜景が海に反射して、灯りが揺れているもの。
View of Moon over Manatsuru Peninsula. (かすかですが音が出ます)

この絵はフラットに色づけをしたイラスト風なのですが (カットアウト加工というらしい)、以前「日本×画展(にほんガテン!) しょく発する6人」で見た、小瀬村真美の動く屏風絵を思い出しました。小瀬村真美の作品は日本画なので和室に向いています。どちらも好きですが、どちらかというと小瀬村真美作品がより好きです。

小瀬村真美: 「四季草花図」 (小瀬村真美サイト > works > works_02 > 四季草花図)

同じような作品で、Lee Lee-Nam という人の作品 (→ YouTube "Digital Eight-fold Screen 2008, by Lee LeeNam") があるのですが、これはちょっと違和感がありました。小瀬村真美を見た後だったので、「おっ、いいかな」と思ったのですが、明るすぎるし、動きが派手すぎるように思ったのです。今回見たジュリアン・オピー作品は、そういう意味で抑制が利いていて良かったと思います。

ところでジュリアン・オピーに戻りますが、公式サイトには、動く風景画以外のタイプの作品も多く載せられています。その中で、人物画 (例えばArtwork > Painting > 2007) の感じはどこかで見たことがあります。

画像検索したら、以下の記事にありました。

SCRATCHBRAIN.BLOG 2009/10/25 「ジュリアン・オピー個展に行ってきた」

Blurというグループのアルバムのジャケットでした。私はこのグループは知らなかったのですが、アルバムのジャケットはどこかで見たことがあります。

The Best of Blur
Blur
B0000509DR

いろいろ脱線しましたが、所蔵作品展でジュリアン・オピー作品に出会ったのも脱線な訳で、それも一つの楽しみでしょう。行かないことにした「医学と芸術展」も、ダミアン・ハーストと松井冬子だけじゃない訳で、行くと何か新しい発見ができただろうと思います。

終ってから盛り上がるケントリッジ展

いや私が気がついてなかっただけかもしれないですが。

こんにちは。

先日、メディア芸術祭の後に、東京国立近代美術館で行われていた、ウィリアム・ケントリッジ展へ行って来ました。

ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える
そしてドローイングは動き始めた……


最初に京都国立近代美術館で行われ、東京に来ています。その後は広島に行くそうです。

もともとこのアーチストの存在を知らず、計画には入れていなかったのですが、チケットを譲ってもらったので行ってみることにしたのです。同じ場所で開催されている早川良雄展は行ってみようかと思っていて、会期も同じく14日までだったので、併せて見にいけると思って。

ケントリッジ作品は、ドローイングのコマ撮りで作るアニメーションが中心です。原画を複数用意して順に撮影するのではなく、原画を一部消しながら書き加えて行きます。明確なストーリーがある訳ではなく、そういう意味では石田尚志と同様、抽象画のアニメーションです。

一つの大きな部屋の複数の壁を使って複数の作品を展示というか上映しています。音声はその部屋ではレシーバーを借りてチャンネルを合わせて聴くのですが、金曜日ですが建国記念日と土日の間ということもあって、結構込んでおり、すぐには借りることが出来ませんでした。一旦残りの作品を一通り見てからその部屋に戻って来て、レシーバーを返す人を待ってやっと借りてみることができました。

ケントリッジ展自体は好みが分かれると思いました。全体的に暗いトーンの作品なので、私も最初はちょっと自分に合わないかなと思いながら見ていました。ユーモラスではあるんですけどね。

私が興味を引かれたものは、ドローイング2枚を使って鏡を使って立体視できる作品などがあります。それから、真ん中に立てた鏡面円筒に反射させるとちゃんとみえる不思議絵がありますよね。上からテーブルに投影することで、それを動画にしている作品も面白い試みと思いました。







[追記: 京都国立近代美術館の中の人 (@MoMAKyoto) が、この作品の解説のありかを教えてくれました。
キュレトリアル・スタディズ 03 ウィリアム・ケントリッジ???Part II: 新収蔵作品研究《やがて来たるもの(それはすでに来た)》]

これ以外にもあります。→ 京都国立近代美術館 (MoMAK) MoMAKJapan さんのチャンネル

前評判はよく分らないのですが、金曜日でも結構混雑していたので、話題のアーチストなんだなと分りました。ちょうど京都国立近代美術館がツイッターを使っていることが分り (@MoMAKyoto) 、フォローを始めたら、「もっと早く行くんだった」とか「2時間じゃ足りなかった」とか「見逃したー」という声に対してひとつひとつコメントを返しており、やはり後になってからじわじわ盛り上がって来たのだと思います。特に「見逃して残念」と言う声には、3月から始まる広島展を勧めていました。

広島近辺の人は一度行かれると良いと思います。本人によるレクチャー/パフォーマンスが、4月16日に行われますのでこの日は狙い目です。

さて、明日は森美術館で行われている「医学と芸術展」の最終日なんですが、どうしようかな。東京マラソンのコースのそばじゃないのですが、東京の主要駅は混雑しそうです。横浜美術館で行われている束芋だけにしようかな。

2010/02/23

誰もが最終着地点を目指す

こんばんは。スキージャンプもフィギュアスケートも着地は大事だよね〜。

FriendFeedには、ブログやFlickr, Picasaへの写真の投稿、FacebookやTwitterの投稿、はてななどブックマークの登録を集める機能がある。みんながFriendFeedを使ってくれるのなら、いろいろ巡回しなくてもここだけ見てれば大丈夫。

だけどFriend FeedからTwitterに投稿を流す機能もある。それぞれがTwitterに流してくれるのなら、Twitterだけ見てればいいか。Twitterだけ使っている人もいるし。Foursquareなど、Twitterと連携して投稿をTwitterに流せるものもある。

ユーザが集まるところだからそこにFeedを集めるのか、そこにFeedが集まってくるからユーザが集まるのか。

さてそこにGoogle Buzzの登場ですよ。Twitterの投稿をGoogle Buzzに流すことはできる。逆方向はFeedTweetというサービスがベータテストを行っているけれど、そんなにメジャーになっていない。

そうするとGoogle Buzzが最終地になるのかな。そのポテンシャルはあると思う。Gmailユーザは何もしなくても使うことができるので、最初からユーザが揃っているといえる。

しかしまだ実際にはGoogle メールを使っている人でもBuzzに投稿している人はあまりいないような感じ。私もBuzzに書き込みはしたけれども自分でもたまにしか見ないしな。最初はTwitterからBuzzに流す設定をしていて、私の投稿が最後に集まるところをBuzzにしたこともあったのだけど、自分でも見に行かないところを最終集約知にしてもあまり意味がないしな。で、結局それはやめちゃった。

Google Buzzのようにコメントが続くかぎり最初の投稿が何度も上がってくるものよりも、どんどん流れて見えなくなっちゃうTwitterのほうが心地いいように思える。

2010/02/14

Google Buzz は Google Wave の布石か

おはようございます。バズー!とかみんなで言ってもTwitterは落ちないから大丈夫! (「バルス!」とそんなに似てなかったか ...)

先日Google Buzzが公開されて、早速使って見ている。

地図情報との連携があるのでfourspace対抗かと思ったんですが、一般的にはTwitter対抗と見られていますね。

ユーザーを探すのが苦労するね。アドレスを知ってないといけない。いやもちろんTwitterだって同じなんだけど、メールアドレス公開することになるからみんなそこで躊躇してるんだろう。またメールを公開するということは、一緒に記述されている姓、名も公開されることになる。これは盲点で、私も以前エキブロ仲間のイベント用Googleカレンダーを共有するという時に初めて気付いた (→ Exbloggers カレンダー - 昨年9月以来新規投入イベントはありませんが)。

そんななか、フォロー数を一気に80まで増やしてみた。フォローされると、相互フォローを促すような表示が出るんだもの。なんかmixiのマイミク申請みたいで、相互フォローしないといけないような気になる。

で、その結果、カオスです。興味のない情報が並んで、その中に興味を引かれるものがあるのだけど探すのに一苦労。

また、投稿にコメントができるという点も、一つの投稿がとる縦幅を広げていて、一覧性を悪くしている。コメントは閉じられていれば良いのだけど、前回見た以降にコメントがあるとそれらは展開されて表示される。そして新しいコメントが加わると元記事の並びがまた上の方に上がって来て、何度も同じ記事を見ることになる。

これは鬱陶しいと思ってたが、それを評価する意見もある。

Yuuka Lingさんの"twitterでは「1200人も」フォロワーがいるのに、つぶやいても何の反応もない件。 "へのコメント
高橋伸行 - twitterの場合は@で返すと、どの発言に対する返事か分からないことがあるし、
時間が経過すればするほどこの問題は拡大していく。
だけどbuzzの場合はどんなに古い話題でも的確に繋がるから返事がしやすい。
投稿ごとにミュートすればいいみたいではあるが、ミュートすると新しいコメントがあったことが分らなくてミュートした効果が分らないかも?

確かにツイートは何に対するリプライか分りにくいけど、分らないもので特に興味が持てなければスルーすれば良い。こちらは元の投稿に興味がなくとも見せられるからなあ。フォローしていない人のコメントも入るというところも違いが生じるところ。

同じ発言でも、フォローしている人の発言とそうでない人の発言では、重みが異なるし意味が異なる。と思っていたら、ちょうど昨日やってた津田大介と坂本龍一の対談ライブストリームでたまたま聴いた部分で同じことを言っていた。

Twitterではフォローしている人のリプライ発言が、自分のフォローしていない人に対するものだった場合にはタイムラインに上がって来ないという仕様も、今考えてみるとなかなか良い。自分で、このリプライはみんなに見て欲しいと思ったら、@マーク付きIDが先頭にならないように、さらに他の人も話題が分るようにキーワードを含めた形で文章を書いて、投稿すればよい。コミュニケーションを意識しつつそれなりのコントロールができる。

Twitterではタイムラインでは上がって来ないけど、その人の場所へ行けばその日との発言は全部見ることが出来て、その人が誰と対話しているかを知ることができる。その人の考え方を知ることができる。一方、Google Buzzではその人がどこにコメントしているか分らない。それは旧来のブログやSNSでも同じだけど。

こういうと、やはりTwitterは、人に視点をおいて、人と人をつなぐメディアなんだと分る。
一方、Google Buzz は? 先程のYuuka Lingさんのコメントにこんなのがあった。
KOZO HIRATA - 今はTwitterよりBuzzのほうが、ゆるくていいし、古い話題でも過去の経緯が分かりやすいです。
フォロワーが多ければ多いほどTwitterでは、発言に気を使いますが、こちらは、テーマが決まっている分、発言はスレッドの中身のみを考えればいいので楽です。

掲示板のスレッドなんだね。人よりも「話題」に視点をおいている。

2チャンネルの掲示板のスレッドは誰でも立てられるけど、それは誰でも見られる場に課題提起をすることだ。一方 Google Buzz なら自分をフォローしてくれている人しか見ていないだろうから、話題を切り出すハードルが低い。そういう意味では、その話題もその人にリンクした側面が強くなるため、旧来の掲示板よりは「人」に重心を移しているとは言えるのだけど。

で、ようやく表題に書いた話題にたどり着く。

このような半分閉じて半分開いたような話題空間は、今までなかったんじゃないかな。いやもちろん掲示板を作るサービスはいくつもあって、それを使って参加したい人にだけ知らせるという方法はあったのだけど、参加したい人に知らせるのも強制しているようで気が引ける。自分の周りで、参加したい人にだけ参加してもらいたい、そういうニーズにぴったりあったものはなかった。

本来そこは Google Wave が狙っていたところではないかと思う。でも Google Wave は、招待制をとったことで参加者が少ないし、誰が参加しているかも分りにくい状況が続いている。また、どこで話題が立ち上がっているかも把握できない。私もいろいろ試してみたが、最近放置状態だ。

そこで GMail のアカウントを持っている人なら誰でも使えて、GMail でのつながりのある人は自動的にフォロー関係を持つように設定して始めたのではないかと思う。機能面でもGoogle Waveのような多機能からおとしているのではないかと思う。今はGoogle Waveのような履歴は残らないが、自分が書いたコメントは書き換えできる。きっと今後は、議論が荒れるような事態が起こるようになって、履歴が必要になる。そうしたら満を持してGoogle Waveのお出ましだ。

というストーリー。穿ち過ぎ?

サイバーアーツジャパンとメディア芸術祭

こんばんは。オリンピックの開会式はでっかいメディアアートだよね。

先週6日には、石田尚志とアブストラクト・アニメーションの源流展 (→ 記事)、レベッカ・ホルン展 (→ 記事 ) の後、レベッカ・ホルン展と同じ東京都現代美術館で行われている「サイバーアーツジャパン アルスエレクトロニカの30年」を鑑賞して、サイバーアーツジャパン展 シンポジウムも聴いてきました。

文化庁メディア芸術祭協賛事業「サイバーアーツジャパン-アルスエレクトロニカの30年」 公式ホームページ

この展覧会は、文化庁メディア芸術祭の協賛事業という位置づけになっています。文化庁メディア芸術祭は14日で終るというので、12日に行ってきました。あわせて同じく14日に終るウィリアム・ケントリッジ展にも行って来たのですが、それはまた別の機会に。

「第13回文化庁メディア芸術祭」

サイバーアーツと行っているのは、 東京都現代美術館 HPの記述
アルスエレクトロニカとは?
1979年にドナウ河畔のオーストリア・リンツ市で創始された、世界最大の電子芸術フェスティバルです。2009年で30周年を迎え、アルスエレクトロニカ・センター(美術館)/フェスティバル/グランプリ/フューチャーラボという4つの柱を通じて、デジタルアートとメディアカルチャーの国際的拠点を形成しています。
で対象とされているものを指しているようですね。メディアと言っても漫画などのように産業化された形態のものは入らないようです。いや、ポストペットや明和電機のオタマトーン、TENORI-ONも出展されていたので、ビジネスになっているか否かは関係なく先端的かどうかの差なんでしょう。

逆にメディア芸術祭では、漫画やアニメーション、ゲームなども扱っており、それぞれの部門で賞を出しています。

サイバーアーツジャパン展では、TENORI-ONと、風船につけたカメラからの視点から会場を見る作品を体験してきました。また、展覧会とは別の部屋で行われていたロボットタイルも体験してきました。下記映像とはちょっと違いますが、5つのタイルが動いて、常に上に乗っている人の動きをキャッチして常に移動する方向に進めるようにします。







シンポジウムでは、アルスエレクトロニカの発展の歴史や日本との関わりについて話されました。炭坑の街リンツ市が、斜陽産業の石炭に依存する体質の脱却を図るために始めたことなどは興味深い。また、継続させるためにはビジネス的な視点も重要で、アルスエレクトロニカは国営放送との協業で、ファンドを得ると同時に国内外での宣伝活動になり集客上も益があったことが話された。ビジネス視点はようやく日本でも意識されて来ているが、重要だと思います。

メディア芸術祭では、Memo Observatorium という作品を体験してきました。円筒形の透明ブースの真ん中に座ると、発泡スチロールのビーズが風に乗って壁面を高速で回ります。ある程度長く入っていると、だんだんビーズの回転の流れが変わって来ます。たくさん並んでいるからちょっと申し訳ない気になりますが。

ベアリング・ブロッケン IIという作品も面白かった。大量のベアリングを順次重力で射出して、鉄琴にあて、その跳ね返った次の鉄琴にあたって ... というのを繰り返して音楽を作るもの。すごく正確なコントロールが必要なものだと思います。今回の映像じゃないですが、 ベアリング・ブロッケン II の映像がありました。→ ベアリング・ブロッケンⅡ

これからいくとしたら最終日しかないのですが、「第13回文化庁メディア芸術祭」のHP の下の方にあるPDF会場案内図やスケジュールをチェックしておいた方が良いと思います。ちなみに、最終日14日は午前中シーグラフ2009、午後はテーマシンポジウム、15:40から「サマーウォーズ」だそうで、全てが魅力ですね。

2010/02/12

レベッカ・ホルン展

こんにちは。

6日は、レベッカ・ホルン展にも行って来ました。これは14日までなんですが、同じ東京都現代美術館で、アルス・エレクトロニカに関するシンポジウムがあるということで行って来たのです。

東京都現代美術館
レベッカ・ホルン展
−静かな叛乱 鴉と鯨の対話


この人はTVで初めて知りました。TVに出ていたのは、顔に鳥の羽根が外向きについたマスクをつけて、その羽根で相手の顔をなでるというパフォーマンスの映像でした。他にも鉛筆を外向きにつけたマスクで壁をなぞり壁にドローするというのがありました。下記映像の前半部分は指に鉛筆をつけて両壁に同時にドローしています。







これは自分の感覚器官の拡張と言う意味があるそうです。このように道具を自分の身体の先端につけると、その道具の先端が自分の身体の先端であるという感覚を持つらしいです。以前ソニーのコンピュータサイエンス研究所のオープンハウスへ行ったことがあるのですが、そのときに茂木さんがそう説明していました。

このような映像作品がたくさんあって、全部あわせると1日では見きれないそうです。上記 "Berlin" も42分の作品です。私は展示室にオープンにある作品だけで、映写のための部屋で上映されている作品は見ることが出来ませんでした。特に「ダンス・パートナー」はリンク先に出ている画像が魅力的で見てみたかったのですが。

映像作品のスケジュールもリンク先に出ているので、これから行く人は予め計画を立てて行くと良いと思います。

それから土日には午後3時から学芸員による解説のツアーがあります。これもたっぷり1時間あります。これも含めて計画しておいた方が良いでしょう。

これは展示室の作品、ほとんどが動く彫刻、というか機械なのですが、これらの作品の解説です。私は一通り見た後にこのツアーに参加したので、ほとんどの作品を二回見ているのですが、話を聞きながら見るのも、それはそれで良かったです。

この動く彫刻の一部は下記で出てきます。







ツアーの後も時間があったのですが、その後「サイバーアーツジャパン—アルスエレクトロニカの30年」も見たかったので、ここはこれで切り上げました。ちょっと詰め込み過ぎました。

2010/02/11

石田尚志とアブストラクト・アニメーションの源流展

こんにちは。



会期末ぎりぎりの6日に行ってきました。

東京都写真美術館
躍動するイメージ。
石田尚志とアブストラクト・アニメーションの源流


第1部 アニメーションの原理、第2部 抽象アニメーションの源流、第3部 <特集展示>石田尚志、の3部構成になっています。

第1部 アニメーションの原理は、覗き窓から見るパラパラ漫画 フェナキストスコープ (→ Wikipedia) など、プリミティブなアニメーション装置が展示されていました。手回し式で自分で操作するのもありました。フェナキスティスコープは日本語で「驚き盤」っていうんですね。

第2部 抽象アニメーションの源流は、フィルムに直接処理をするような実験的なものがありましたが、正直できたものにどういう価値があるか分りませんでした。カンディンスキーなどアニメーションじゃないものも展示されていました。アニメーションに興味があっただったか、アニメーションに影響を与えただったか、とにかくそういうものもあわせて展示されていました。

第3部の石田尚志の作品がやはり一番興味を惹かれる存在です。すっかり忘れていましたが、横浜美術館で滞在制作 (→ アーティスト・イン・ミュージアム横浜AIMY+NAPブログ: 石田尚志・映像制作プロジェクト アーカイブ) を行っていた人でした。そこで作られた作品も上映されていました。壁、床にペインティングを行い、また、映写機で壁に写したものを少しずつコマ撮りしていってアニメーションにしています。石田尚志独特のムニュムニュがムニュムニュ伸びて行く姿が面白い。横浜では見る機会を逃していたので、ここで見ることができて良かったです。



恵比寿ガーデンプレイスは初めて行きました。JR駅の発車時の音楽がビールのCMで使われているやつなんですね。

2010/02/01

Heart Art in TOKYO 2010

こんにちは。

実は、DOMANI・明日展2009に行った後、同じく国立新美術館で行われていた、Heart Art in TOKYO 2010 も見てきました。ハートアートコミュニケーション (展覧会全体のページ) というNPOが厚生労働省やエイズ予防財団行っているAIDS啓発キャンペーンです。
開催会期:2010年1月21日(木) 〜2月1日(月) ※1月26日(火) 休館
開催会場:国立新美術館 (東京都港区六本木7-22-2)
主  催:Heart Art Communication
後援 (予定):厚生労働省、文化庁、財団法人 エイズ予防財団、東京都、港区、港区教育委員会、社団法人 東京都医師会、フジテレビ、産経新聞社、ニッポン放送
協  賛:オカモト株式会社、共栄印刷株式会社、株式会社 遊美堂
協  力:日本エイズストップ基金、HIVと人権情報センター
出品点数:合計約500点
出品作品:洋画、日本画、水墨画、彫刻、工芸、写真、書道、文藝等

無料なので軽い気持ちで入ったのですが、500点もあるので、ひとつひとつじっくり見る気になれず申し訳ありませんでした。書道は全部飛ばしたし。

基本的に公募展なので、一人一人の出展者は有名な人ではないのも、ひとつひとつに時間をかけてみなかったことにつながっていると思います。この作品が、DOMANI展のほうに置かれていたらありがたがって見ていただろうなと、自分で思いながら見ていました。その一方で純粋に作品として訴えかけるものがないような気もしますし、じゃあその訴えかけるものがどこから来るのかというと答を持っている訳でもない。

その中でも興味深く見たのは、革工芸、手織、和紙、押し花などの作品。その手法自体に意味があるからだと思いますが、奇を衒わずとも平凡な作品にならないかもしれません。

そう思いながら見て行ったら最後に日比野克彦の作品がありました。最後においてあると言うだけで特別な扱いがされている訳でもなく、作品自体も一般のみなさんの作品の中に溶け込んでいました。もしかして他にも一流アーチストが紛れていたのを私が見逃していたのかもしれません。

No Man's Landのフランス政府の鷹揚さのこと、DOMANI展における文化庁の在外研修制度のこととあわせて、何を選んで育てるのか、選ばれるのは何かなど、答えはないけど考えていたのでした。

2010/01/31

No Man's Land 続き

こんにちは。

前の記事で作品のことを触れていなかったので、とってきた写真をあげておきたいと思います。個々の作品と作者のメモもちゃんとできていないので、あまりコメントできないです。申し訳ない。



外の様子。車も作品の一部です。右の写真は不要になったオフィス什器にペイント等を施してガレージセールをやっていたもの。もう全部売り切れたそうです。



企業もブースを出していました。左はエールフランス。右はプジョー。ここは作品がというよりロゴの変遷が面白かったので撮影してきました。シトロエンもありました。



参加型の作品。切り絵で作った街のシルエットを映し出します。



サビーヌ・ピガール。化粧品と食事のマッチングはエロチックです。



廊下も壁も庭も作品の場です。トリコロールとフランスパンはよくモチーフに使われていました。うちのブログの検索キーワードランキングで松井冬子と並んで上位に来る松井えり菜も出展していました。あんまりきれいなものでもないので小さく載せておきます。



最後のはDANDANSから。それぞれ制作過程を伺ったアーチストさんの作品をあげています。多くの方が来られていて、年齢も近いのでお互いよく話をしていました。卒業制作展どうすんのとか。
No Man's Land は今回限りなんですが、DANDANSはこれからも定期的に行われると思いますので、機会があれば是非また見に行きたいと思います。

これらを含め撮って来た写真を起きました。→ Picasa Web Album No Man's Land 10/01/29

2010/01/30

No Man's Land

こんばんは。

先日Twitterに流れて来た情報。
これも行かないと。創造と破壊@フランス大使館 − 最初で最後の一般公開 http://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article3719
リンク先 (No Man’s Land 【ノーマンズ ランド】) 見てみました。
創造と破壊@フランス大使館 − 最初で最後の一般公開
フランス大使館新庁舎オープンに伴い、旧庁舎では日仏のアーティスト70人が参加するアートイベント『No Man’s Land』が開催されています。一般公開は2009年11月26日から2010年2月18日まで。入場無料。解体前のフランス大使館旧庁舎を訪れる唯一のチャンスをお見逃しなく!
開催期間延長決定!
今は「2月18日まで」って書いてありますが、先日見た時は1月31 日までって書いてありました。今週末までじゃん! 会期末に行くと混雑しそうです。今日もともと休みをとっていたので、行って来ました。



とはいえ、今日も結構な人が来ていました。ダーガー展のときの原美術館ほどじゃなかったけど。

これにあわせて別館では日本の若手作家の集団 DANDANS の作品展も行われていました。作家が傍にいて、制作方法など聞くことができます。こちらは本当に31日までのようです。

全部見たら3時間以上かかってしまいました。ついでにどこか別の展覧会に行こうかなと思っていたのですが、断念。いや残念でなくて、このイベントだけで十分満足しました。

ところで感心するのはフランス政府の理解の良さと言うか度量の広さですね。現代アートなので、これって芸術なん?と思える作品ばっかりなのですが、それをそのまま出している。日本政府が漫画、アニメに対する態度が、世界で受入れられたから利用しようというようにみえるのと対照的です。

注意: このイベントは、月曜日〜水曜日が休館日になっています。ちゃんと調べずに行ったのだけど休館日にあたらずによかったです。

2010/01/25

DOMANI・明日展2009

こんばんは。

国立新美術館で行われていたDOMANI・明日展2009に、最終日に行って来ました。

副題は「未来を担う美術家たち」で 〈文化庁芸術家在外研修の成果〉です。上記ページから引用します。
「DOMANI・明日展」は、文化庁の在外研修制度(新進芸術家海外研修制度)により、海外派遣された若手芸術家の成果発表の場として1998年より毎年開催され、今年で12回を数えることになりました。昨年より、会場を国立新美術館に移したことで、スケールアップした2回目の本展は、美術部門の様々なジャンルより12名の実力作家を選出し、現代日本の美術の一断面を切り取って紹介するものです。
全然知らなかったのですが、もう12回目だということでもっと早く知っておけば良かったです。

以下特に面白いと思った作品の感想。

栗本夏樹の漆の作品が面白い。「上杉の胴服II」は自動車のボンネットに漆を加工したもの。栗本は日本と他の文化の融合を目指しており、パレスチナ、韓国の文化との融合は明確に示しているのだが、ボンネットはイギリス文化だろうか。

伊庭靖子の作品は油彩なのだが、陶器の表面の透明感、柔らかいクッションの上の刺繍の立体感が感じられる。

吉田暁子の作品は壁を含めた部屋全体を用いたインスタレーション。糸を張った中に紙で鳥を表現していたり、蜘蛛の巣を表現していたりして、ステッチ・バイ・ステッチ展の手塚愛子作品を思い出した。

呉亜沙の作品は可愛い。特に自分のニューヨークの体験を日記風の巻物にして英語でテキストを書いているのが気に入った。出口のショップで薄いパンフレットが売られていて、1100円もしたのだけど買っちゃった。

藤原彩人の陶器で作ったレリーフ作品の大きさには圧倒される。こんな大きなものが陶器で作れるのだと思った。大きいものはいくつかに分けて焼いて組み合わせているのだが、その組み合わせ部分もきれいにあっている。

浅見貴子の墨の作品は、最初はなんだ白黒かよと思ったが、その墨の色にも表情があって (墨より黒い絵の具をあわせて使った作品もある)、立体を感じさせる。

ほかの作品も楽しめた。それぞれに個性があって。

全体の感想としては、今更なんだよと思われるかもしれないが、大きいのはいい!ということ。藤原彩人の作品だけでなく絵画もそう。伊庭靖子の作品も大きいからディテールが生き透明感が出せるんだと思った。浅見貴子の作品も印刷してみると良さが分らない (って久々にカタログ買っちゃったけど)。

そういえば、秋野不矩とか鴻池朋子とかアイウェイウェイとかの作品も大きいものだったな。そういうものか。

同じ展覧会に行った人のブログを事前には見ていなかったのですが、この記事を書くにあたって検索した中で次のブログ記事が目に留まりました。

はろるど・わーど (2009-12-22) 「DOMANI・明日展2009」 国立新美術館

展覧会の写真があります。承認を得れば撮影することができたんですね。それからショップに伊庭靖子作品のハンカチがあったのに気付きませんでした。行く前に見ておけば良かった。ショップは展覧会に入らなくても買えるのですが、それも今日までだし。

いただいたトラックバック

Tracked from はろるど・わーど at 2010-01-27 21:48
タイトル : 「DOMANI・明日展2009」 国立新美術館
国立新美術館(港区六本木7-22-2)「DOMANI・明日展2009」2009/12/12-2010/1/24国立新美術館で開催中の「DOMANI・明日展2009」へ行ってきました。新美術館で2度、それ以前の損保ジャパン時代を含めると、今年で12回を数えるに至った展示ですが、一応、DOMANIとは何ぞやということで、その概要を公式HPから転載しておきます。「DOMANI・明日展」は、文化庁の在外研修制度(新進芸術家海外研修制度)により、海外派遣された若手芸術家の成果発表の場として1......more

2010/01/24

The Beatles Remastered

買ったよ!



直接The Official Beatles Storeから買ったのが届きました。受け取る時に、地方消費税700円と通関料200円が必要だったそうです。関税は無料。本当は19日に届けられたのですが、私が奥さんに話してなかった (私もいつ届くとか知らされていなかった) ので、一旦持ち帰ってもらい次の日に受け取りました。



じゃーん。



林檎型USBセットでしたー。

ITmedia News (2009年11月04日) ビートルズのリマスターアルバム、「リンゴUSB」バージョンが登場

この記事の時点では、日本の公式ストアには掲載されていないとあったのですが、私が見た時 (11月7日) にはありました。→ BEATLES STORE JAPAN ザ・ビートルズ BOX USB

ただ米国価格が279.99ドルなのに対して、38,740 円。という訳で米国のThe Official Beatles Storeで予約したのです。送料 $36 加えてもたぶん安い。

しかし、時間がかかりました。最初の記事に12月8日に発売とあって、発送は日本時間2009年12月17日朝 (米国では16日)。すっかり発売日のことは忘れていました。

しかしまたそこからが長いです。船便でも10日もあれば届くだろうと思っていたので、年末に問い合わせメールをしたくらいです。その回答もさらに10日かかり、問い合せが多くて遅れました、まだ解決していないなら電話下さい、だって。お金かけて電話するのもばかばかしいと思ってメールで連絡したら、通常6日から24日かかるそうですよ。結局1ヶ月以上かかりました。

届いてからもう一度検索かけてみたら、アマゾンで輸入版を扱っていました。
The Beatles [USB] [Best of] [Box set] [Limited Edition] [Import] [from US]

31,653円で、待つ必要も、来るのか来ないのかやきもきする必要もなかったのなら、こちらの方が良かったな。でも限定版だからそのときは早めに注文しないといけないと思ってたんです。

で、今iTunesに入れて聴いているのですが、iPodで聞いても良さが良く分らないですね。CDじゃないので家のステレオでも聴けないし。ただ、CD用の音源も入っているから後でCDに焼けないか調べようと思っています。



付属ソフトの起動画面です。

ここから音楽、映像 (ミニドキュメンタリー)、ライナーノーツが選べます。



付属ソフトで音楽を聴いているところ。

2010/01/23

検察のリークとか

こんにちは。「検索のリーク」ってつい書いちゃう。職業病か。

前回、「今日は報道に関係して、ちょっと気になる話題がありました。」と書きました。それがこの検察のリークの問題。

最初に見たのがこの記事。

誰も通らない裏道 (2010/01/16) 朝日新聞東京本社編集局、謎の取材源
「どうやって確かめたんですか?」という問いに、朝日新聞側は「取材で確認しました。取材源は言えませんが。」と応えたもの。それに対して、
現状、取り調べの内容を知り得るのは検事だけですね。今日は弁護士は接見できないはずです。であるとすれば検事が誰かに漏らしているということになります。それは違法ではないですか?またそういう情報を一方的に流すメディアの在り方がいま問われているのではないですか?
という発言が出て以降は音沙汰がないという。

この中のコメント (一番に下にある最初のもの) で、NHKに情報源を問い合せたら、直接取材下人じゃないが「検察のリークだと思う」と答え、
「リークはありますよ。表向きは違法なことだが情報は漏洩している。じゃなかったら記事ができない。検察に取材すれば情報はくれる。しかしその情報が本当か嘘かは我々報道側は知らない。

しかし、検察からリークした情報に脚色することはない。リークした情報そのままそっくり情報を流しているだけだ。そしてその報道の真偽の判断は視聴者に委ねる。あくまでわれわれはリークした情報をそのまま伝えている。」
と言ったというのには驚いた。

この問題に関してはジャーナリストの上杉隆氏がとりあげている。彼は以前からずっと記者クラブの問題を取り上げている。

ダイヤモンド・オンライン 週刊・上杉隆 (2010年01月21日) 小沢問題で検察リークに踊らされるメディアへの危惧

彼の主張に、これは「大本営発表」であるということがある。発表を無批判に流すマスコミ。そこには権力をチェックする本来のミッション、職業倫理が全くない。しかも「大本営発表」と言っていない分、戦前の報道よりもたちが悪い。

しかしこの中で上杉氏が、「情報リークをする検事の実名を出すタブー」と言っているのはどうだろうか。

検索のリークは守秘義務違反だと言うけど、マスコミがそれを問題視しないのは合理的だと思う。その問題を指摘すると今後情報が得にくくなるんだから当然だ。たとえそれが犯罪者からのタレコミ情報であっても、情報源の情報ソースを秘匿するというのがマスコミの職業倫理にもあっている。検事の守秘義務違反を犯罪というのは適切ではないかもしれないけれど (道路交通法違反を犯罪と普通言わないのと同じ意味で)。

リークの問題は検察 = 行政側にあるのだから、行政のトップ = 政府が問題の解決を図るべき。別に法律を作ったりしなくとも今の規定で処分できるでしょ。

しかし、原口大臣は問題にしてないんだよな。もちろん小沢の問題に介入すると取られるからだろうけど、現在の捜査対象に関係なくプロセスをきちんとしておくことは今後のために重要だと思う。「転び公防」の問題も同じだ。

自民党政権ではない今が、これまでたまったいろいろな問題を是正するチャンスなのだと思う。今まで間違ってました、ごめんなさい、って言いやすいと思うのだ。

追記: 原口大臣の記者会見 (下記) をみると、原口大臣はリークの違法性よりも国民の知る権利を重要視しているのか。そうすると対処が変わってくるな。

Business Media 誠:ほぼ)完全収録:Twitterから検察報道、クロスオーナーシップまで——原口総務相記者会見 (2/4)

2010/01/18

地震について考えさせられる日

こんばんは。

今日は阪神大震災から15年目。先週くらいからNHKスペシャルなど関連する情報が出ていましたね。

そんな中ハイチで起こった大地震は衝撃的でした。日本だと水曜日の朝出勤時ですか、TwitterでアメリカのTVジャーナリストを何人かフォローしているのですが、彼等の発言で知りました。阪神大震災のときもそうだったんですが、大きな地震が起こったみたいくらいしか分らない感じでした。帰宅してみると惨状が伝わってきます。大統領府が潰れている写真とか、病院も全部壊滅状態だとか ...

義援金などのもアメリカを中心に早いうちから始まっていました。最初見たのはアメリカのユニセフだったかな。日本では国境なき医師団が比較的早い対応をしていたと思います。新しい取り組みとして、iTunes Storeの課金システムを募金するというものがありました。

米国赤十字社:ハイチ地震救援金

メディアも大々的に報道しています。CBS Newsではメインキャスターのケイティー・クーリックを現地に送って、そこから3日連続でほとんど地震関連のニュースで埋め尽くしていた番組を発信しています。米国時間16日からは別の人に交替しましたがそれでも現地から伝えていますね。

それに対して日本ではあまり報道していませんね。地球の反対側だからというのもあるでしょうが、自主取材しておらず通信社待ちになっているように思います。材料がないからニュース番組の時間が埋められないのでしょう。政府が記者会見で出すもので新聞作れちゃうから、そういう発表がない場合には番組や紙面が作れないのでしょうね。もちろん国内の災害は競って取材するのですが。

で、阪神大震災に関する特番に戻って来るのですが、前日にあった櫻井君主演のドラマはなかなか良かったですね。報道にかける職業意識と人間性の葛藤がテーマでした。自分も被災者の一人として伝えられる側の思いが分り、その上でなぜ伝えるのか悩むという。

当時は、そのように事件の現場を記録し伝えるのは、報道関係者に限られた話でした (たまたま現場に居た一般人が撮影する場合はあるが、それを入手して報道するのはマスコミの仕事)。しかし、今はデジカメ、デジタルビデオカムコーダ、Twitter、YouTube、UStreamがあります。誰だって写真、動画、記事を作成し公開できるのです。現在あのような大地震が起きたら、この状況を伝えるべきかなやむ人が一般に広がったはず。

一方で、ジャーナリストとしての職業意識を持たずにツールだけ手にした人には、そのような悩みを意識すらしないかもしれません。その場合、伝えられる側との軋轢が生まれる可能性は高いと思うのです。

実際そんなことが既にありました。秋葉原の事件です。刺された被害者とそれを助けようとする人、そしてその光景をケータイで撮影する人。

それとも、撮る側も被災者なら、被災者の気持ちが分り、そういうことは起こりにくいかもしれません。

今答えがある訳ではないですが、そういうジャーナリストの職業意識や仕事を通じた成長などの面で考えさせられるドラマとなっていました。

今日はそれ以外にも震災の現場に直面した人の記事を良く読んでいました。読み切れないですけど。

KandaNewsNetwork あれから15年 阪神淡路大震災 #19950117
半壊した自分の家を、ビデオで撮影できたけど、全壊したお隣のビデオを撮ることはできなかった…。
これは報道するつもりで撮っていないけど、先に書いた葛藤がここにもあります。
震災翌日、地元のコンビニが空いたとたん、一斉に集団強奪となり、店舗を空けたくても空けられなかった事実。美談ばかりではない集団パニック。
そういう略奪がなかったことが奇跡的、と言われていましたね。

www.さとなお.com 阪神大震災から15年
-- 体験談とそこから得られた教訓 (地震が起こる前にやっておくべきこと、地震が起こったらまずやらなければならないこと)

報道に関して書いたが、今日は報道に関係して、ちょっと気になる話題がありました。この稿は別にします。

2010/01/07

みかこさん

こんばんは。JKと言ったら女子高生のことだろJK (→ 参照)。

みかこさんのことは昨年末この記事で知りました。

毎日新聞 2009年12月25日 はじめの1巻:「みかこさん」(講談社) 女子高生の日常を淡々と (→ 魚拓)

そのときは最新の回しか見なかったのだけど、前の回のリンクもあったので、たどってみていたら第1回まで読んでしまいました。

みかこさん
みかこさん #01 リップバーム

なんか「勝間和代を目指さない生き方」って感じ?

そいういえば、「今日の早川さん」は最近読んでなかったな。

2010/01/02

1月1日の月

こんにちは。

前日の月食の日が満月だと思うので、正確には満月でないと思うのですが、美しい月でした。



とはいえ、コンパクトデジカメでは伝えきれませんよね。最大限にズームして、月の周りだけ切り取って縮小せず何も処理せず載せています。

2010/01/01

あけましておめでとうございます '10

本年も更新を続けて行きたいと思います。よろしくお願いします。



若冲 虎図

追記 (2010.01.21): 若冲ではなく、谷鵬 の 作品だそうです。すっかり勘違いしていました。申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。

正しい若冲作品のリンクも教えててもらいました。

高麗美術館: 「朝鮮 虎展」1月9日(土)〜2月14日(日)

今やってるんですね。どこにあるんだろうと思ったら京都でした。

2009/12/31

2009年に行った美術展

おはようございます。今年もモウすぐ終わりですね。New Year is jusト aラund the corner. 苦しい ...

今年は美術展にたくさん行ったような気がしますので、まとめてみました。

2/28 テオ・ヤンセン展
5/16 オードリー・カワサキ展
6/7 国立トレチャコフ美術館展 - 忘れえぬロシア
同 日本の美・発見II やまと絵の譜 → 「お腹いっぱい」(レビューはありません)
7/5 森美術館 「万華鏡の視覚」展
同 国立新美術館 野村仁「変化する相 -時・場・身体」
同 国立新美術館 国際墨画会展
同 たばこと塩の博物館 イラストレーター170人が描く「わたしの句読点」 → 以上、「今日行った展覧会」
8/28 Good Design Expo 2009 (美術展じゃなくてデザインだけど)
9/3 「ステッチ・バイ・ステッチ:針と糸で描くわたし」展
9/22 アンリ・リヴィエール展
9/23 鴻池朋子 「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」
同 「アイ・ウェイウェイ展 - 何に因って?」
9/26 光 松本陽子/野口里佳
10/25 東京国立博物館 特別展「皇室の名宝−日本美の華」
10/31 ワタリウム美術館「ルイス・バラガン邸をたずねる」
同 『THE OUTLINE 見えていない輪郭』オープニングトーク「2人に見えている輪郭」
同 Tokyo Designers Week 2009 → 以上、「今日じゃないけど文化の日」
11/1 エッシャー展
11/22 DAYSの5年 戦争と混乱の時代、触れる地球、DAYSの5年 戦争と混乱の時代
「フォトジャーナリズムの今」
12/5 隈 研吾展 Kengo Kuma Studies in Organic
12/20 清方ノスタルジア
12/26 ヴェルナー・パントン 展

レビューを書いてないのもありますね。Twitterでは断片的に書いているのだけど。

いろはかるた2009年

こんばんは。

今年も毎日新聞恒例の「いろはかるた」にあわせて、ブログの1年を振り返ってみたいと思います。

毎日新聞 2009年12月31日 余録: 日米で政権がチェンジし、新型インフルエンザが… (いろはかるた) (→ 魚拓)

【い】一票も積もれば政権交代
-- 総選挙で気になること
【ろ】論より小沢
【は】ハニカミ王者
【に】2度目も世界イチロー
【ほ】ぼやきで説いた野球道
【へ】辺野古の移転三転
【と】党首逃論
【ち】長期出張先はソマリア沖
【り】倫理の壁なきウォール街
【ぬ】ぬれぎぬに加担したDNA
【る】ルールでひとつき宮内庁 -- Tweets of 2009.12.15
【を】男いのちがけ婚活
【わ】渡るフェリーに車はなし
【か】顔つき変えて足がつき -- Tweets of 2009.11.11
【よ】「ようこそゴジラ」と天使の声
【た】宝くじ当たらないのに裁判員
【れ】連立ほうほうのてい式
【そ】ぞろぞろ小泉落ちるドレン
【つ】机の奥に核レター
【ね】年金ほしいでごJAL
【な】名ばかり店長しとうはなかった
【ら】ラクイラG8斜ミット
【む】無敵の蓮舫艦隊 -- Tweets of 2009.10.23, Tweets of 2009.12.11, etc.
【う】運輸安全OB会
【ゐ】1Q84売り上げ独書
【の】飲んだら脱ぐな
【お】オバマに兵派賞
-- 核兵器のない世界に向けてオバマのノーベル平和賞受賞もいいかもね
【く】雲の上の日食
【や】八ッ場(やんば)れ前原
【ま】学ぶのりピー学べよ学
【け】煙と5円切れ
【ふ】太すね母さん息子繁盛記
【こ】COP割れて地球混乱
-- できることから、って陰謀では? (直接COP15に関してかいたものじゃないですが)
【え】エコポイント電化の宝刀
【て】デフレ千言、亀は万言
【あ】赤っ恥国債
【さ】先の読めぬマグロ経済
【き】銀の若大将カク持つな
【ゆ】郵ターン民営化
【め】名人芸でんぐりがえって栄誉賞
【み】見通しくらまの船首防衛
【し】GM劣化ボルボは中華
【ゑ】円楽昇天、月歩くマイケル
-- R. I. P. 弔辞から賛辞へ (マイケルのほうしか取り上げていませんでした)
【ひ】火遊びはタイガーにしよう
【も】モックン賞おくられびと
【せ】せきをしたらジロリ
【す】すっかり地味ん党
【京】今日はソユーズ、明日から「きぼう」の主になる

... これはひどい。前の記事で美術展は良く行ったと書きましたが、政治社会問題はほとんどとりあげてないんですねー。特に7月以降はTwitterのほうに軸足を移した感じになっていてブログの更新頻度も確実に落ちています。まあその前も「つぶやき」タグのつくような記事が多かったのですが。

一方で毎日新聞のかるたの題材の取り上げ方も後半に偏っているように思います。オバマ就任とか、定額給付金とか、中川さんとかどうなったの? 「飲んだら ...」って、草なぎ君のことのほうが大事なの?

追記: Twitterの発言を追加してみましたが、やっぱりあまり増えませんね。

2009/12/30

寄付金集めにも工夫が必要かもな

おはようございます。

昔の記事「国境なき医師団」にコメントをいただいて、その中に「検索してたどり着いた」とあった。サイドバー (エキサイトブログのときのもの) につけてあるキーワードランキングを見ると、トップが「国境なき医師団 詐欺」、4位が「国境なき医師団 寄付 詐欺」となっていた。

新しくいただいたコメント2件は、寄付の要請のダイレクトメールが来て、それを詐欺じゃないかと疑っている内容。私のところに来た時にはなかったが、ダイレクトメールには、住所と名前が書かれたラベルシールが入っているようだ (日本ユニセフ協会のやり方をまねたのだと思う)。で、この個人情報を入手している経緯が不明なので、詐欺の疑いをもたれている様だ。

まず書いておかなければいけないのは、国境なき医師団自体は、人道的な活動を行っている国際的NPOで (→ 国境なき医師団とは概要)、決して詐欺団体ではないということだ。収支報告もちゃんとしている。コメントをくれた人達に来たダイレクトメールはここから来たものではなく振込先も別という可能性は、詐欺を行うものがそこまでコストをかけるかということを考えれば、排除しても良いと思う。

だからみなさん、国境なき医師団への寄付は私からもお願いします。→ 国境なき医師団 :支援する

しかし、詐欺団体だと疑われているのはなんとかしないといけないと思う。「国境なき医師団 詐欺」でGoogle検索したら、私の記事が4位、6位に来るのだけど、1位-3位と5位は詐欺を疑っている内容。そしてそのうち3つは質問サイト。

教えて!スポニチ 国境なき医師団のダイレクトメール
特定非営利活動法人「国境なき医師団日本」から寄付申し出の郵便物が来ました。... - Yahoo!知恵袋
「国境なき医師団」 | OKWave

質問の回答にも「詐欺」と断定するものも多く、しかも「詐欺の可能性は低い」という回答を押しのけてベストアンサーに選ばれているのもある。「もしかして詐欺?」と思って検索した人が、「やっぱり」と思うのではないか心配だ。

あわせて、回答中には日本ユニセフ協会も言及されている。「日本ユニセフ協会はユニセフと全く関係ない詐欺団体みたいなもの」という回答まである。独立はしているけど集めたお金はユニセフに行くのに (私も昔の記事「国境なき医師団」でもっと比率は高くできるはずとは書いたが)。

やり方がいただけないからと言って寄付をしない人もいる。

中年サラリーマンの育毛日記 : 国境なき医師団って?

国境なき医師団が信用ができないからといって、代わりに他の組織に寄付するならまあいいんだけど、この人がと言う訳ではないがそんなこともないんだろうな。
追記: 寄付をしない理由を探しているような感じがする。

やっぱり詐欺じゃないかという疑いが多く寄せられているんだろうね。国境なき医師団も対策をとっているように思える。

国境なき医師団日本|ダイレクトメールによるご寄付のお願い|ダイレクトメールに関するよくあるご質問

「国境なき医師団 ダイレクトメール」で検索するとここがトップになるけど、詐欺と疑って「国境なき医師団 詐欺」で検索する人がここへたどり着くのはなかなか難しそうだ。

ダイレクトメールで募金を呼びかける方法はこのように問題もある。しかしダイレクトメールが来たから寄付するという人も多そうだ。なんらかの形で直接届く方法が必要だとすると何があるのだろう。

直接ダイレクトメールを送るのではなく、クレジットカード会社や電話会社などに協力を要請して、毎月の明細書に同封してもらうのはどうだろう。送る側にはコスト増になるが、もともとダイレクトメールを送るために使っていた郵送料の分 (の一部) を充当できるだろう。明細を送る側にも、協力していることをアピールできる点でメリットはある。

今回この記事を書くにあたっては、再度国境なき医師団のサイトをいろいろみてみた。こんなものもあるんだね。

音楽購入で寄付ができる 国境なき医師団日本|BEYOND THE BORDER PROJECT

複数の取り組みでできるだけ多くの人の目に留まるのは良いことだと思う。

2009/12/29

地球時代の未来を設計する

おはようございます。

土曜日は、ヴェルナー・パントン展の後、早稲田大学で行われた公開シンポジウム「地球時代の未来を設計する:場の論理の展開」へ行って来ました。

最初の「場」の理論の創始者清水博氏による「場の設計原理と日本のこころ」は、私にとって哲学的な内容 (= よう分らんもの、という意) で、よく分らない部分もあった (って同語反復か)。

「場の理論」は、多様性の中で秩序がつながって行くという「二重生命論」だという。これでだけではさっぱり分らないが、自己と他者の認識において、自己の確立を前提とし自己と他者が独立したものと考える「自他分離」という立場と、その正反対の「自他非分離」(= ホリスティックな生命) という立場があるのに対して、「二重生命論」ではこれらが共存していると考える。

これでもまだ分りにくいが、「卵モデル」だと分った気になる。ボウルに複数の卵を割っていれた時、卵の黄身は自他分離の自己、白身は自他非分離の状態と考える。ボウルの中で自己の描くである黄身は白身を介して他者とつながっている。そしてボウルが、「場」ということなる。ということかな。

最初に「近代文明の限界」として「経済危機の繰り返し」と「COP15の失敗」という話から始まって、「子ども手当は結局子どもからの借金」という話も交えて「二重生命論」につながって行ったのだけど、その論理展開はフォローできていない。しかしその後に出てきた「贈与循環」というのがキーワードなんだろうと思う。

三番目の井出祥子氏の「場の言語学:社会インフラとしての言語コミュニケーション」は、この清水氏の理論を言語学に適用したもの。

同じ事象を示すのに、
英語:「太郎がボールを投げて、窓ガラスを割った」
日本語:「太郎がボールを投げて、窓ガラスが割れた」
というような違いがある。

英語は主体を必要とする他動詞を多用する対格言語、日本語は自動詞を多用する「能格言語」という。

これで何を言っているかというと、日本語は、場を共有している人には分る主体を省略する、自他融合性の強い言語と言うことだ。日本語を話すと言うことは、二重生命を意識することを意味する。日本語は場の研究に資する、という話であった。

批判する訳ではないが、こういう比較文化論は結構日本人には受けるものだ。

2番目の出井さんの話は、日本の戦略、政策に関わる話で、「場」とのつながりは理解できなかったけど、私には最も興味深い話だった」。特に、「日本はリスペクトされる国を目指すべきで、それも経済や軍事力など量ではなく、精神的な面でリーダシップをとれる国だ」というところはおおいに共感できる。出井君よく分ってるな、ってすみませんすみません。

全ての感想をまとめきれていないが、これらの講演で断片的な部分で他の考え方とつながる部分も出てきている。少しずつまとめて行きたい。

ヴェルナー・パントン 展

こんばんは。

26日、ヴェルナー・パントン 展 (→ Tokyo Art Beat情報東京オペラシティ アートギャラリー情報) へ行って来ました。行ったのが最終日前日でしたので、この展覧会自体はもう終っています。申し訳ない。

下の写真 (リンク先からの引用) にあるような不思議空間に惹かれて行きました。



インスタレーションと言うより基本的には住居のインテリアデザインなので、このでこぼこはすわったりごろごろしたりするようにできています。あんまり楽しんでいると寝ちゃいそうなのでそんなに長いこと居座った訳ではないですが、不思議空間で不思議な体験と言ったところです。

彼自身の言葉として、固定的なインテリアで長時間居るのは耐えられないといったことが書かれていました。このコンセプトを実現するものとして、天井から吊り下げて高さが変えられる椅子などがありました。

とはいえ、基本的には日常で使える家具であり、工業製品なので、不思議空間のようなものは全体からしてみればほんの一部です。そういう意味では、ディーター・ラムスと同じ視点で見に行くべきものだったと思います。私自身が奇抜なものを期待しすぎでした。

会場でパントンのインタビューや、パントン作品に関するニュース映像が上映されていました。第二次世界大戦後、ヨーロッパがアメリカの大量生産品に押される中で、デザインを武器に高級ブランドに力を注いで行く、そんな時代のリーダーだったんだと言うことが分ります。その点では、ドイツのシンプルさを基調としたディーター・ラムスとは違った代表なんだと思います。


あわせて、同じオペラシティにある、NTTインターコミュニケーション・センターに行って来ました。

ここでは以前行ったオープンスペース展 (→ 「Sensing The Earth」) が続いているのですが、新しい展示 - エキソニモ《ゴットは、存在する。》 がめあてでした。ただ、この作品は、制作意図がというか何を見せたいのかがいまいち分らず、せっかく来たから前に見たものをもう一度見るかと回ってみました。

その中に、今まで見ていなかった、「メトロノームと無響室のための作品」(前川明次) 」というのがありました。真っ暗な中、様々な方向から日常の音が聞こえるというもので、パントン展不思議体験ができました。

もう一つ、voice.zero《super-ultra-great-media-art.org》というのも初めて見た作品です。
来場者が選択を行なうことで「メディア・アート」的作品を自動的に作成することができるインスタレーションです.

ということでやってきました。名前と作品名を入れるというところで、ちょっと試しにTwitter IDに@マークをつけたものを名前にしてみていれたら、

superultragreat: @ryokanさんがメディアアーティストになりました。代表作品:IC Tweet (Sat Dec 26 01:42:38 +0000 2009)


という投稿がTwitterに流れました。作品は、www.media-art-warez.com で、ダウンロード可能な形式で入手可能です。残念なことにダウンロードしてもWindows環境でしか見ることができません。あくまで、『「メディア・アート」的作品』ですので、ダウンロードしてまで再生する価値のあるものではありません。

また、東京オペラシティ アートギャラリーに話をもどしますが、次回の展示会「エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界」も興味深いです。

追記: やはりパントン展を見た人のブログ

vivid design thinking: ヴェルナー・パントン展に行ってきました

2009/12/24

今日の富士山 2009.12.24

おはようございます。

朝から富士山を撮って来ました。飛行機雲と富士山。



右は自動色補正をかけたものなんですが、そのままのほうがいい感じですかね。

2009/12/23

清方ノスタルジア

こんばんは。

日曜日に、サントリー美術館で行われている鏑木清方の展覧会「清方ノスタルジア」に行って来ました。



サントリー美術館のある東京ミッドタウンはさまざまなクリスマスの飾りで彩られていました。これはサンタクロースの人形が満載のツリーです。11時前に行ったのですが、もうちょっと待つとイルミネーションがついたみたい。

MIDTOWN CHRISTMAS

美術展を見て、東京ミッドタウンのデザインショップ巡りをして、食事して、六本木ヒルズにも行ってみました。

六本木ヒルズって分りにくいですね。普段は美術館へ行ってそのまま途中のお店をスルーして帰るのですが、その帰り道以外にもお店はたくさんあるだろうと思うのです。でもどう行っていいか分らない。マップももらったのだけどその読み方がすぐには分らない。普段スルーするとは言っても少なくともお店が集まっているところに一度は行ったことがあるはずなのですが、どこだったか思い出せない。

結局それは4階より上だったようで、3階まではうろうろしてあきらめた私たちは、もうちょっとちゃんと探せば良かったのかもしれません。しかし賑やかなところへ到達するのに、お店が少ないところを通過して行かなければいけないというのは設計がまずいんじゃないかと思います。

東京ミッドタウンや表参道ヒルズ、横浜ランドマークプラザのように、下から上が分る吹き抜けが必要なんじゃないかなあ。

うちにお土産を買って帰るのに結局また東京ミッドタウンに戻ってしまいました。昼間は結構すいていたのに午後3時頃になると結構混雑していました。なぜかと考えたのですが、イルミネーションが点灯される夕方を待っていたんですね。それを待っていると帰るのが遅くなるので、我々は点灯前に帰って来てしまいました。

そうそう、鏑木清方でしたね。明治時代の人と思っていたのですが、第二次世界大戦後も作品を発表していたんですね。戦時と言うことで美人画が規制される中、それに反発し、発表することをやめ自宅で美人画の制作に打ち込んだ反骨の精神の持ち主。土門拳など同時代のフォトジャーナリストが政府の宣伝機関としての役割を果たすようになって行った中で、その精神は特筆すべきものと思います。

2009/12/19

新型iMac買いました

こんにちは。ご無沙汰しております。

先週日曜日、新型iMac買いました。一番下のグレードなんですが、102,800円でめちゃ安だったので即決です。

4年前に買ったiMac G5は、処理速度的には特に問題はなかったものの、今年の夏頃から液晶にデフェクトが出て来ていました。縦に表示されないラインが発生して来ていて、それが10本以上になっていたのですが、まだまだがんばるつもりでした。

しかし前日 (12日) 突然立ち上がらなくなったのです。マニュアルを出して来て、トラブルシュートの方法を試してみました。立ち上げる時にPRリセット起動しようとしても起動音にも行き着かない。電源コードもはずしてみたけどダメ。しばらく電源を落としておくと、少しは進むのですが、途中でマウスカーソルが動かなくなるんです。

その日は遅いので、朝から背面開けたまま起動してみたりしたんですが、やっぱり途中で固まるので諦めました。

液晶のデフェクトも256本くらいまでは頑張るつもりでしたが、そのうち買わないといけないと思っていたので、潮時だったんだろうと思います。

まず価格を調べるつもりでお店に行ったら、この価格。おもわずこれ最新型ですよねえとお店の人に聞いてしまいましたよ。光回線への加入が条件と言うのでもなかったので、そのまま買って帰ってきました。



もとのが17インチで新型が21インチです。見た目ははあまり大きくなっていません。



とはいえ、大きな存在感です。もっと全体像を出せばよいのでしょうけど、机の周囲があまりきれいでないので ...

TimeMachineバックアップから転送中。前回も書きましたがらくちんですね。

Intel Macでないと使えないソフトも多くなってたし、iLifeも新しくしてなかったので、これからいろいろ使ってみます。

2009/12/10

地球に一票を

こんばんは。

奥田みのりさんがYahoo!ボランティアブログに「COP15 温暖化防止に賛成の一票を」という記事を書いています。
コペンハーゲンには行けないけれど、COP15の有意義な決定を望む人も多いはず。
そんな皆様に朗報です!
日本にいながら、皆さんの意思をCOP15に伝えることができるのです!

それがこのサイト。Vote Earth.

多数決で何かが決まる訳じゃないけれど、数は力ですから、参加お願いします。

これとは別ですが、こんなのもあります。→ Hopenhagen

"Let's turn Copenhagen into Hopenhagen."と、希望を託している訳ですね。こちらもお願いします。

2009/12/03

国立国会図書館と著作権法の改正

パブリックコメントの募集で、

著作権法施行規則の一部を改正する省令案に関する意見募集の実施について意見・情報受付開始日:2009年12月2日
意見・情報受付締切日:2009年12月13日

というのがあった。

中身をみると、国立国会図書館館長の長尾先生の講演で出て来た話題に関係する部分があった。ここでは著作権関連をまとめておこう。ただ今回は「著作権法施行規則の一部を改正する省令案」なので、「著作権法施行規則」が必要のない「著作権法」部分があるかもしれない。

・これまで日本ではウェブサイトのアーカイブはできなかったが、今回、国、自治体に関してはできるようになった。自治体は合併すると元の自治体のウェブサイトは消えてしまうため、保存は重要。カナダもウェブサイトのアーカイブができるようになったが、過去分はないため、インターネットアーカイブ社から購入した。

・書籍は書籍としての保存のためにデジタル化ができるようになった。コピーサービス (有料) はデジタルデータから行える。ただし図書館内での利用に限定される。

・また、デジタルデータは研究のために使えるようになった。

・目の見えない人のために、デジタル化し、音声合成で聞かせることができる。

・弱視の人のために、大活字本の作成ができるようになった。

・スキャンした書籍は画像として保持しているため、テキスト検索はできない。OCRを行っているが、それは音声合成用。

画像として保持して検索できないんじゃダメじゃん、という意見があることは私も知っていますし、同意もできるのですが、法律改正でやっとここまでできるようになったというのが実情のようです。著作権者の反対が強く、なかなか変えられないので、5年単位で少しずつ変えて行くことを目指しているそうです。先は長そうですね。

なお、今回、「著作権法施行令の一部を改正する政令案の概要」(PDF) には書かれていて、「著作権法の一部を改正する法律・新旧対照表」 (PDF) に書かれていないものとして、「第30条三」がありました。
著作権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音または録画を、その事実を知りながら行う場合 (を除き私的使用のための複製を許可する)
問題になっていたダウンロード違法化だと思います。「概要」に書いていない、と書きましたが、概要の最後に出てくる
Ⅶ その他規定の整理関係
Ⅰ〜Ⅵのほか、「著作権法の一部を改正する法律」(平成21年法律第53号)の施行
に伴い必要となる所要の規定の整理等を行う。
に対応するのかもしれません。

2009/12/01

これでいいのだ!

こんばんは。おでかけですか? いやもう夜だから ...

もうだいぶ前のになるのだけど、THE BIG ISSUE 10/1号に手塚るみ子と赤塚りえ子の対談が載っている。同時期に生きた二人の異なったタイプの漫画家の、同じ世代の娘二人。なかなか面白かったですね。
赤塚「でも、やっぱり父が描いた漫画が一番好きだったよね?」
手塚「いや、ファンではなかったと思う(笑)。... やっぱり10代の頃は少女漫画の作家さんがすごく好きだった」

とか、そんな会話も面白い。手塚るみ子は、「少女漫画家のサインをもらって来て」と父手塚治虫によく頼んでいたらしい。

でもやはり同じ感覚が共有されているのが発見されると面白いかな。
手塚治虫の言葉「親や先生にまっすぐ生きなさいと言われ、自分がそうしたいのか分らないまま突き進んで、結局思った方向に到達できなかった時、今まで何をしてきたんだと自分を見失う。そして親や学校や社会のせいにする。真っすぐに進めなくていいから自分で納得できるゴールに着ければそれが一番」

赤塚不二夫の言葉 (酔っぱらっている時)「最後につじつまがあってりゃ、何やってもいいんだよ!」

今の時代ではなかなか得られない精神の自由さだよね。

最後に対談はこう結ばれている。
手塚るみ子:自由って「自らを由 (よし) とする」と書く。自分が納得できた時に初めて、いろんな意味から開放され、自由が得られる。

赤塚えり子:野次馬やって、自分で納得して、最後に「これでいいのだ!」になればいい。

今「就活」という言葉を聞くと、今の若い人達が可哀想になってくる。我々の時代にも「リクルートスーツ」という言葉くらいはあったけどね。その「就活」も、自分を見つめ直し鍛え直す良い機会ととらえる前向きに捉える若い人達。その健気さに対して、この二人の大漫画家の言葉を贈りたくなる。しかし、そう思う自分も彼等にとっては傍観者にしか過ぎない。彼等も自分の人生を必死に生きている。

いただいたトラックバック

Tracked from 流れゆくままに at 2009-12-02 22:45
タイトル : 「ジンクス男の恐怖」なのだ
これでいいのだ!とyoshihiroueda さんがおっしゃってるので、思い出しました。 こどもの頃、天才バカボンの読者でした。単行本あつめてました。赤塚不二夫氏の、ナンセンスギャグ、実験的作品には、正直、ついていけてなかった部分もあるのですが、今になってわかる作品もあります。 作品タイトル「ジンクス男の恐怖」は、しっかり記憶に残ってます。この作品に出てくるのある男は、朝起きると、「朝日新聞、毎日新聞、、、、」と、毎朝、七つの新聞を破くのです。そして、朝食は生卵。かならず、毎朝おなじ行動を......more

2009/11/30

フォトジャーナリズムの今

こんばんは。

現在、早稲田大学において、DAYS JAPANとの共催で、「フォトジャーナリズム・フェスティバル」という企画が行われています。特に、11月下旬から12月上旬までは、イベントが集中して行われています (→ 日程)。

先週の日曜日22日に、プレ・シンポジウム「戦争・写真 そしてメディアの危機」をめあてに行って来ました。



このシンポジウム自体は午後2時からなんですが、それ以外のイベントも行われているし、2009年11月22日のイベントスケジュールにおすすめプランなんかも書いてあって、午前中から行くことにしました。

ちょうど早稲田大学ではいくつかの学部で推薦入学の入試が行われていて、生協が学生生活相談所を開いていたりしていました。立て看板など、いろいろ懐かしい感じ。



特別展示「触(さわ)れる地球」があるワセダギャラリー。

10時は過ぎていたのですが、まだ学生さんが準備を一所懸命やっている状況だったので、先に同じ建物で行われている、「DAYSの5年 戦争と混乱の時代−フォトジャーナリストは何を伝えてきたか」企画展「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞の軌跡」を見てきました。これらはもう入ることはできたのですが受付に誰かいる訳でもなく、お客さんもだれもいなくて、大丈夫かと思いましたよ。

どちらもおすすめのスケジュールを埋めるだけの時間がかかる訳でもなく、また期間中ずっとやっているので、講演の前後にちょっとみればいいかという感じなんでしょうね。



「触(さわ)れる地球」。触れる地球は、システムは以前からあって、地球博にも出展されたそうです。これにDAYS JAPANなどの報道写真や、早稲田大学によるボランティア活動の写真が載せられています。

手でぐりんぐりん動かせるのですが、それよりもオートプレイにして、写真が画面に表示されるのにあわせて地球が回転してその写真が撮られた国や地域が前面に出てくるのを待つほうがいい感じでした。



シンポジウム開場前の様子。まだ30分以上時間があるのでそれほど人が集まっていません。

さて内容なんですが、参加者がみんなでTwitterでメモしてくれているのでそちらを利用させてもらいましょう。

フランシーヌの場合は (2009-11-22): 「戦争・写真 そしてメディアの危機」tsudaりまとめ。
--「フランシーヌの場合は」ってブログ名なんだね。若い人は知らないんじゃないの。

以下、私の感想です。

最初の広河さんのあいさつ: 「ジャーナリズムの危機」は、一般には、経済的な危機、経営的な危機として語られるが、それ以前にジャーナリズムそのものが危機に陥っている、という認識が示された。それはジャーナリズムの劣化という意味だろうと思うが、私自身はそれじゃあ良かったことがあったのと思う。

白山眞理「日本の戦争の時代、報道写真家たちはどう生きたか」: 前半は、木村伊兵衛、名取洋之助らが日本にもフォトジャーナリズムの必要性を認識し、その先駆者として努力する姿が描かれたが、後半は彼等およびその後継としての土門拳らが、政府の宣伝機関としての役割を果たす姿が描かれた。写真家自身も疑念を持っていなかったことが伺える。それが私情を交えず淡々と語っておられて、それがいっそう恐怖に感じられた。

広河隆一「現代の戦争報道とメディアの役割」: この中で印象に残ったのは、ジャーナリストも、医師や弁護士のようなプロフェッショナルとしての資格が必要じゃないかという論点。これは、医師や弁護士がもつ職業倫理がジャーナリストにも必要という意味で、決して政府がコントロールすべきだと言っている訳ではない。

上杉隆氏の講演と、広河隆一氏との対談: これが最も期待してたメニューで、期待通りの面白さだった。内容は想像通り主に記者クラブの問題。民主党政権誕生後、亀井大臣や岡田外相のおかげで少しは変化も見られるが、まだまだ他の省庁では記者クラブを温存している訳で、私とはここは一気に変えてもいいところじゃないかと思う。

ところで、DAYS JAPANもこれまでは黒字経営を続けて来たが、今存続が危うい状況になって来ているそうで、定期購読キャンペーンを行っていました。私も以前、「DAYS Japan買ってきました」で、「今度のDAYS Japanには期待したいところですが、商業的に持続可能なのか危惧しています」と書きましたが、5年良く持ったなというのが正直な印象です (いやまだ終ってないけど)。なくなって欲しくない雑誌なので、定期購読を申し込んできました。

5年か。以前書いた「DAYS Japan買ってきました」も同じく2004年8月に書いたものなんですよね。私もその年の5月にこのブログを書き始めて5年半になり、これがちょうど1000記事めです。毎日書く人もいる中でペースはゆっくりなのですが、よく続いたと自分でも思います。最近Twitterで書いてそれで満足しているところもありますますペースがおちてはいるのですが、Twitterで短く書いて、それをもとに少し長めの文章にしてブログに書くという役割分担で、ペースはゆっくりでも続けて行きたいと思います。よろしくお願いします。

追記: Twitterのほうは2000超えてた ...

スキャナ導入

こんにちは。

定期購読している雑誌は、定期的に処分しないとどんどんたまって行きます。また、あとで参照したい記事はページを抜いて紙のフォルダにいれてボックスに入れて保存するということやっていたのだけどそれも最近はずっとやっていませんでした。で、雑誌を床に平積みにしだすとそれがどんどん積みあがっていく。



という訳でスキャナを導入しました。富士通 (PFU) のScanSnap S300M。S1500 (M) というのがよく使われているようなんですが、小さいのが気に入りました。これだと持ち運べ ... いやすみません、持ち運びする気はありません。それから価格が安いのももちろん理由のひとつです。キヤノンにも小さいのがあるのですが、Macに対応してないようです。

フラットベッドスキャナは持っているのですが、ADFで両面同時に連続スキャンできるので、スピードはS1500ほど速くはなくても、とにかくスキャン中に手がかからないのが良い。

特にEvernoteとの連携が導入の決め手になりました。

Lifehacking.jp (2009/05/11) ScanSnap から直接 Evernote へ読み込み

実際にやってこれは面白いとおもって Evernote へ突っ込んでいたのですが、毎月の無料ユーザのアップロード量40MBというのもあって、現在はやめています。もちろんそれも大きい理由なので、有料会員になることも検討しているのですが、それでもEvernoteへ直接投入するのはやらないだろうと思います。

それは雑誌などで記事の最初や最後に別の記事が入ることがあることです。不要なページを削除するのにアップロードした状態ではできないからです。

PDF文書から不要なページを抜くためには、AcrobatのReaderではなくて有償版を使わないといけないのかと思っていましたが、調べたらMac標準にあるアプリ「プレビュー」でできるんですね。
わかばマークのMacの備忘録 (2009/03/14) プレビュー.app で PDFファイル を編集する

これはすばらしい。ページの並び替えや、文書の分割合成もこれでできます。

で、現在は、スキャンしたらあるローカルフォルダに入りこの「プレビュー」が自動的に立ち上がるように設定しています。自動で立ち上がったらスキャンのミスがないかをざっとページ送りで見て、不要なページがあったら削除して保存。その後Evernoteなどに移動させます。Evernoteに入れる時には、あわせて雑誌のバックナンバーのWebページから記事の紹介をコピーしてノートをつくり、それにスキャンで得られたPDFページを添付します。こうするとさらに良いのは、コピーした元記事のURLが自動で入ります。で、できたノートは、PDF文書に、その概要がテキストでついて、もとの雑誌のページへのリンクがつく! すばらしい。

Evernoteだけでなく、Dropbox、ZumoDrive、iDiskにも突っ込めるようですね。これらだとネットに上げたあとにそのままページ削除などができるのは利点ですね。ただその場合は、ファイル名を分りやすいものにする必要があるでしょうね。これらはテキストや元記事のURLがつかないので、スキャンするものによって使い分けが必要だと思います。

これら全てに共通する利点は、iPhoneでいつでも読める!というところです。まあもちろん拡大しながらみないといけないのですが。

あとEvernoteの有料会員になるかどうかが検討事項ですね。初めの方に書いたように、Evernoteの課金体系は、現在使っているディスク容量じゃなく、有料会員になると月単位のアップロード量が増やせるというもの。しばらくのあいだ有料会員になってたくさんアップして、それから一般会員にもどるなんてことできるのかな。ケチ臭いこと考えるなって?すみません。

[追記: これ買ってすぐ後に新型機出た。グレースケールでのスキャンができるのは良い。はやまったな。]

2009/11/26

著作権期間の延長を主張する人ってどれだけ強欲なの

こんばんは。

先日、国立国会図書館の長尾真館長の講演を聞いてきました。

この前の爆笑問題の番組のことが前振り。本質的なことに切込んで困らせるような質問が来るかと期待していたのだけれども、図書館すごいなーっていう話で終っていささかがっかりと話しておられました。確かにそんな感じでしたね。長尾先生もっと言いたいことたくさんあったんじゃないのかなと思ったし、放送をその時間帯に見ていた人達のTwitterの発言でもみなさんそう感じられているようでした。

今だと、やはりデジタル化関連の話が一番興味深いですね。「デジタル化の話も法律から変えていかないといけない部分があって、相当苦労されているはず。曖昧なところも大きい著作権だけでなく、図書館に関する法律、国会図書館に関する法律もあわせて対処しないといけないのだろう」と思っていて、そんな話が聞けるものと期待していましたが、期待通りいろいろ聞くことが出来ました。「私企業であるGoogleと、法律で業務が決められている国立国会図書館では、動きに差が出るのは仕方ないところだろう」とテレビを見た後の感想で書きましたが、そのことにも触れられていました。

その中で、著作権の保護期間の話も出ていました。現在著作権の保護期間は死後50年なんですが、例えば若い頃の作品で、作品が作られてから50年後に著作者が亡くなるとするとさらに50年著作権が存続することになる。つまり作品が世に出てから100年間保護されることになる。

私は死後50年ということは理解していたのですが、生前の期間のことを忘れていました。「著作権期間の延長を主張する人は、自分の子と孫だけでなく曾孫まで養いたいのか」と思っていたのだけれど、よく考えると死ぬ段階で孫までいることが多い訳で、孫の曾孫 (玄孫の子、ってなんていうんだろ ... Wikipediaによると「来孫」なんだってね) まで養いたいということになるのですね。
五代先までの繁栄を願うってどんな帝国じゃ。

それとも文学者だから五代先までの醜い遺産相続争いをみたいのかもしれないな。そうか、それを後々の文学者の題材として残したいということか。... どうも強欲な人達を見ると、皮肉な口調にななってしまう。平常心が保てないようだ。いかんなこんなことでは。

しかし著作権期間の延長を主張する人は文学者ばっかりで、ミュージシャンにはいないような気がするのだけど、気のせいだろうか?

文化はこれまでの成果の上に新しいものや改良を加えて行って発展して来たのだと思う。特に日本は、本歌取りなどのように古典を下敷きにすることが尊ばれて来たし、無意識にも気の利いた表現を利用していると思う。それでいて、自分の作品は自分の所有物としての権利を声高に主張するのは醜悪に見える。自分の死後の利益なんかを主張するよりも、後継の新しい才能の開花、文化の発展を願う姿勢でいた方が、今現在も死後も尊敬を得られるのじゃないかな。

2009/11/23

デジタルサイネージ内覧会

こんにちは。渋谷109前からお送りします (ウソ)。

先日、「デジタルサイネージについて考えるイベント、ブロガーご招待 11/19」という情報を見つけて、応募してみました。当選したので行って来ました。

「デジタルサイネージ」といいうのは、基本的には情報提示用におかれる書き換えられる表示板のことです。でかいディスプレイとか、プロジェクションなどを指します。

ただ今回発表された、ビズライト・テクノロジーの製品は、タッチパネルでインタラクティブに表示が書き換えられるもので、むしろ情報端末という位置づけ。その意味で、一方通行の「サイネージ」という名前は本来は相応しくない、と社長はおっしゃっていました。後で登壇する「デジタルサイネージコンソーシアム」の江口氏によれば、「電子看板」みたいに一般的な言葉を並べても耳に残らないので、わざとこの名前を選んだということです。

内覧会では、ブロガーさんは一番前の席にすわらされました。ちょっと場違い。スーツを着ていってまだ良かったと思います。

まず、田中社長が今回の新製品の説明を行いました。名前は「Furelo (フレロ)」。タッチパネルに触れて使ってもらうということを意図しています。実際に仙台駅で実証実験を行っており、触れて使ってみることができるそうです。

まあ観光地や博物館などの公共施設ではこういうのはいろいろある訳で、そういう意味では珍しくないかと思われるかもしれません。しかし、巨大なiPhoneと呼ばれているようで、タッチするだけでなくずるずる動かせるところは他にないところだと思います。またレスポンスも速いそうです。

しかし田中社長の説明では、情報を見る側にとってというよりも、情報を提供する側にとって大きなメリットを提供しているのが特徴のようでした。

1) コンテンツとシステムの分離: 通常はコンテンツを埋め込んだシステムになっているそうで、コンテンツを変えるのにも開発したSIerに依頼しなければならない。面倒だったり予算がなくて変えないでいるとだれも使わない残骸になる。このシステムはコンテンツは独立にメンテナンスできる。お店自身がすぐにアップデートできる。ハードウェアからの独立性が高いので、ガチガチに作って使われなくなったシステムも生き返らせることができる。

2) 落ちない: コンテンツをシステムと分離するということは、通常はWebサーバにコンテンツをおきブラウザで表示させる関係になる。通信が切れるとエラーページが晒されることになる。情報提供者側にとってはそれは言語道断。そのため通信が切れても落ちない仕組みにした。具体的には端末側に仮想サーバを設け、そこにはキャッシュした情報を蓄積しておき、落ちた時にはこの仮想サーバ内の情報で表示を続ける。

3) コンテンツは一枚物で持っているのではなくXMLで持っており変更が容易: 例えば地図もXML形式で持っており (SVG?)、システム自体を移動させるときも地図の現在位置だけ書き換えれば良い。ここが看板屋のアプローチと違う、システム屋ならではのソリューション。

以上からも分るように、田中社長は、技術と製品に自信を持っています。通常そういう自信はひとりよがりに過ぎない場合が多いのですが、技術をお客様のために生かす姿勢はそれらとは一線を画すと思います。技術者として好感がもてました。

その後、日本経済新聞社 関口和一氏による特別講演「クラウド時代のメディアの新潮流」、パネルディスカッション、懇親会と続きます。パネルディスカッションの登壇者は、

・司会:慶應義塾大学SFC研究所上席所員 (訪問) 松村太郎氏(@taromatsumura, TAROSITE.NET
・ビズライトテクノロジー株式会社 代表取締役社長・田中博見氏 (社長ブログ)
-- 発表会に関する記事: 「ありがとうございました」
・株式会社レゾン取締役 いしたにまさき氏(@masakiishitani, みたいもん!
-- 『ツイッター 140文字が世界を変える』共著者
・デジタルサイネージコンソーシアム 常務理事 江口靖二氏(@EGUCCI, 江口靖二の業務ブログ

それぞれいろいろな新しい情報が得られ、新しい気付きが得られました。

Twitterのハッシュタグ#disi09が示され、松村さんを筆頭に多くの人がTwitter中継を行っています。私も挑戦しましたが、ついて行けないので途中で諦めました。また、懇親会で話をさせて頂いた方の中にも、慶應義塾大学教授 増井さん (@masui)、カメラのキタムラの小副川さん (@osoe) などヘビーユーザがいらっしゃったので、その後フォローさせていただいています。

いちるの歯型

こんにちは。ご無沙汰しておりました。

なんかね、ブログの書き方忘れちゃって。いくつかイベントに行ったので、すこしまとめておこうと思います。また、気づいたことのメモを引っ張りだしてまとめたいと思います。

まず、この表題「いちるの歯型」。えっ、何?と思うでしょ。新聞の見出しにあったものです。

釜山射撃場火災:「いちるの歯型」生存確認 (毎日新聞 2009年11月17日 → 魚拓)

「いちるの望み」以外の使い方を初めて見ました。初めは「いちる」という人名かと思いました。ピヨピヨ。
 当初、家族が死亡を確認したものの、後に生存が判明した長崎県雲仙市の中尾和信さん(37)は、全身の90%にやけどを負っており、意識不明の重体。17日にも皮膚移植手術が行われる。

家族は15日夜にも中尾さんが搬送されていた釜山市内のハナ病院を訪ねたが、中尾さんの外見は見分けがつかないほど皮膚の損傷が激しかったため、本人ではないと判断。同行した雲仙市職員らに、別の遺体を中尾さんと取り違えて確認してしまうほど気落ちしていた。

しかし、16日になってから、口を広げて歯並びを撮ったパノラマ写真を持って再び病院を訪問。中尾さんは口に吸引ホースをくわえた状態のため、すべての歯並びは比較できなかったものの、前歯の特徴で本人特定に至ったという。
「いちるの望みの歯型」という意図なんでしょうが、「いちる」を「いちるの望み」の短縮形として扱うのは誤用なのではないかと思います。

「いちる」の辞書内容を見てみると、

Yahoo!辞書 - いち‐る【一×縷】
1 1本の糸。また、そのように細いもの。
・「船は—の黒烟を波上に残し」〈鉄腸・南洋の大波瀾〉
2 ごくわずかであること。ひとすじ。「—の望みを残す」
となっています。

「る (縷)」は、いとへんがつくことからも想像がつきますが、「 (糸のように) 細い」ことが含意されています。「望み」に対しても、糸のように細い手がかりをたぐっていくという比喩的な用法と思われます。「わずか」という意味も書かれていますが、これも量というよりも、太さまたは糸の数にかかるものだと思います。

新聞で使われているのは規範的な表現と一般的に見なされている訳で、誤用が定着する危険を感じてしまいます。

2009/11/11

皇室の名宝展 [11月12日は入館無料]

こんばんは。

10月25日は、東京国立博物館で行われている特別展「皇室の名宝−日本美の華」へ行って来ました。



11月3日までの第1期と、11月12日から29日までの第2期に分かれていて第1期は江戸時代から明治時代までの絵画と工芸品が中心、第2期の方はそれよりそれより古いもの。絵画的には新しい方が好みなので、第1期に行くことにしたのです。

2期に分けても、出展数がとにかく多い。対決展とはまた別の意味でおなかいっぱいです。人も多く疲れました。

特に若冲の作品がセットで出されていて、展示室全体が若冲で埋め尽くされていました。セットと言うのは、もともと相国寺というお寺に若冲が寄進した「動植綵絵」全30幅 (→ Wikipedia)。これと旭日鳳凰図の計31作品です。「動植綵絵」はおなじみのモチーフである鶏もふくめ、様々な動植物、魚介類や昆虫などが、鶏と同様の精密さで描かれたものです。魚介類などは全てが観察で描かれてはいないと思われ、むしろユーモラスな描き方がなされていました。

ほかの日に行った人も言っていたけど、客層は中高年が多かったですね。おばさんの二人連れが、「わたし若冲結構みているけど今日のは見たことないのが多かった、オウムとか」って言ってました。いやみんな初めての出品だと思うぞ。

若冲のことしか書いていませんが、他にも素晴らしい作品が多くありました。
「皇室の名宝—日本美の華」 展示品リスト

図録は買って来なかったので作品名は分らなくなっているのですが、「七宝月夜深林図額」かな、水墨画と思っていたのが七宝焼というのがあって驚きました。

川島織物の巨大タピストリー「春郊鷹狩・秋庭観楓図壁掛」も驚きました。その説明に「断機の戒め」というのがあって、途中で止めて間をおいて再開して完成させたなんて書いてあったのですが、なんで途中で止めちゃったのか、日本語の説明はよく意味が分かりませんでした。英語の方はまだ文章的にはましだったのですが、それでも分りませんでした。

あとで調べたら、こういう話でした。→ 繊維ニュース Web編集局:「断機の戒め〜妥協許さぬモノ作り〜」

調べた中に「母断機の教え」というのがあったのですが、正反対の方向で面白い。

ところで、第2期の初日12日は、天皇陛下御即位20年を記念して入館無料ということです (最初のリンク先にあります)。ますます込みそう。

一方、東京都も対抗して (?)、さまざまな施設を無料開放するとのことです。→ 天皇陛下御在位二十年記念事業の実施について

2009/11/09

アイ・ウェイウェイ展

同じ9月23日は、「アイ・ウェイウェイ展 - 何に因って?」も見てきました。

森美術館 アイ・ウェイウェイ展
2009年7月25日(土)〜11月8日(日)

すみません。今日が最終日です。近くの人はまだ間に合います。めずらしく写真が撮れる美術展なので、カメラを持って行きましょう。

実は前日の7月24日にプレス発表会があって、ブロガーへの招待もあったのですが、そのアナウンスがさらにその前日Twitterで行われて、夜10時くらいまでは受け付けていたようなのですが、連絡したのですが間に合いませんでした。プレス発表の雰囲気を味わいたかったのに、残念。



プーアール茶を固めて作ったTea House。床にも茶葉が敷き詰めてあります。お茶の香りはその場でしか楽しめません。



巨大な集積木材のオブジェ。ここからだと何を示しているか分りませんが ...



カメラをもって、上にかざして撮った写真。中国大陸の形になっているのです。



こちらは逆にくりぬかれた部分が中国大陸の形になっています。



巨大なタンスみたいな直方体がならんでいます。実際にタンスと同じように作っているんだったかな。実際のタンスとは違って、丸いあなが開いていますが、その位置が少しずつずれています。覗くと...



月の満ち欠けみたいなイメージが現れます。



壁、床、前面が写真で埋め尽くされています。それぞれの写真は、北京オリンピックを前に、これまであった建物がいっせいに取り壊され現れた巨大な空間を撮ったものです。土地は原則国家のものであった中国では、こういう開発が一気にできるのです。

一方で、アイ・ウェイウェイはあの、北京オリンピックのメーン会場である鳥の巣の設計にも大きく関わっています。

中国の伝統を壊し新しいものに置き換えて行く過程、そういうものに疑問を抱きながらも、新しい中国を築いて行くのに関わる自分。そういうジレンマを作品の中に込めているのかもしれません。

追記: そうだ、広瀬香美さんもこの展覧会に行ったって書いてました。
夜ブログ)「トリの巣スタジアム」の人 (2009.10.20 18:00)

2009/11/08

鴻池朋子展

ご無沙汰しております。

まとまった時間がとれず放置しておいた題材を少しずつ書いて行こうと思います。

まず、9月23日に行って来た鴻池朋子 「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」 (オペラシティアートギャラリー)。

全体が大きなストーリーになっているような展示方法が面白かった。ひとつひとつの展示室が、マントル層とか外核、内核のようにテーマ付けられていて、地球の中心に向かって進むような感じになっています。その展示室間は狭い入り口で結ばれています。

モチーフは、人間とオオカミの合体、超と人間の合体、羽根の生えた球体など不思議な生き物。オオカミの毛皮を吊るした部屋もあって、最初にアレルギーがないか訊かれます。

巨大な赤ちゃんの頭の形をしたミラーボールが中心に置かれた部屋もあって、光がぐるぐる廻っています。私はなんとか大丈夫でしたが、一緒に行った人は耐え難いようでした。止まっている時もあるので移動するならそのときがチャンス。

この展覧会は終ったものですが、同じ作品を使った展覧会が鹿児島で行われています。

霧島アートの森: 「鴻池朋子展 インタートラベラー 12匹の詩人」
2009年10月09日(金)〜2009年12月06日(日)

これは美術館外のアートの森などを使った展示がなされるようで、作品としては同じでも展覧会として面白そうですね。とても行けませんが。

Tokyo Art Beatによるインタビュー







先に示した オペラシティアートギャラリーの展示会情報の「展示会について」というところにも、本人が作品を語るビデオがあります。

2009/11/03

今日じゃないけど文化の日

おはようございます。

今日は文化の日。でもやることがあって休日出勤です。連休最後の日の人にむけて、10月31日に行って来たいくつかのイベントに関して書いておこうと思います。



神宮外苑で行われているTokyo Designers Week。開園前に行ったのですが、既にずいぶん並んでいました。

当初は午前中ここへ行って、次に東京ミッドタウンで行われている『THE OUTLINE 見えていない輪郭』オープニングトーク「2人に見えている輪郭」に行って、またここへ戻って来るつもりだったのですが、一旦出たら再入場できないんですね。ここまで来て初めて知りました、というか気がついていませんでした。


急遽予定を変更して東京ミッドタウンへ向かうことにしたのですが、オープニングトークまで時間があるので、一度行ってみたかったワタリウム美術館へ行きました。「ルイス・バラガン邸をたずねる」という展示会が行われています。

建築は昔はそれほど興味はなかったのですが、最近少しずつ面白いと思うようになりました。建築もプロダクトデザインと同様に、生活に密着したデザインですしね。

ワタリウム美術館では、「15人の建築家と15人の表現者による対話実験」という企画もやっているんですね。11月12日は武井誠x諏訪綾子『腹の底のさらに奥』

「ルイス・バラガン邸をたずねる」は来年1月24日までで、一度切符を買うと期間中何度も見ることができます。

その後東京ミッドタウンへ。

21_21 Design Sightへつながる遊歩道に沿って流れる小川の中には、アーチストと瓦業者のコラボによる作品が展示されていました。関連イベントの3番目、JAGDA KAWARA EXHIBITIONです。瓦と河原をかけているのかな。2番目のINADA STONE EXHIBITIONには気づかなかったな。

深澤直人と藤井保のトークは予約でいっぱいでしたが、隙間の床に座り込んで聴いてきました。会場が吹き抜けの地下1階なので、そこを見下ろす階段も鈴なりのオーディエンス。充実した2時間でした。


またTokyo Designers Weekへ戻り駆け足でいろいろみてきました。Tokyo Designers Weekは今日が最終日です。

東京ミッドタウンで行われているDESIGNTIDEも今日が最終日。また、東京ミッドタウンではデザイン会社IDEOに関する展示も行われているそうで、これも今日が最終日。これはちょっと行きたくなっています。

リンクも示そうと思いましたが、そろそろ出勤なので、詳しい情報に関して検索してください。個別のイベントに関してはまた別に感想を書く予定です。

2009/11/02

UNIQLO TUNES

UNIQLO TUNES ... うーん、よく分らない。


... もう動いてないですね。

CNET Japan 2009/11/02 ユニクロの音楽サービス「UNIQLO TUNES」公開 (注意!リンク先音が出ます)
UNIQLO TUNESはヒートテックアイテムと有名モデルたちがリズミカルに動くブログパーツ。インターネット上のMP3ファイルを指定することでオリジナルのUNIQLO TUNESを作成することもできる。

2009/11/01

Happy Halloween



こんばんは。

GREMSの今日の画像。10月31日中に間に合いました。

ゆきさんのブログで知りました。

Tokyo Designers Week、深澤直人×藤井 保トークセッション等に関してはまた別記事で。

2009/10/30

今日からTokyo Designers Week

Tokyo Designers Week 2009 10月30日(金)〜11月3日(火・祝)

いつ行こうかな。

同時期にこちらも開催される。→ DESIGNTIDE TOKYO 2009

こちらのほうは一度も行ったことがない。Tokyo Designers Weekへ行ったらそれだけでおなか一杯になるから。

しかしこれだけじゃないぞ。

クンスト・オクトーバーフェスト'09 2009年10月31日(土)11:00 〜19:30
-- 東京・中央区の現代アートギャラリーを20分〜25分間隔でバスが巡回するツアー
-- ビールも乗車も無料!

しかし31日はこちらもある。

『THE OUTLINE 見えていない輪郭』オープニングトーク「2人に見えている輪郭」
-- 深澤直人と藤井 保のトークセッション。

悩むなあ。

過去の記事:
2005年 - Tokyo Designer's Weekに行って来た
2007年 - Tokyo Designer's Week 2007
2008年 - Katrin Olina
-- メイングラフィックを担当したアイスランドのイラストレーター。この年はTDW自体の記事は書いてなかった。

2009/10/29

形容詞+「です」って違和感ありますか

おばんです。

ちょっと前の記事になるが、こんな記事があった。

蟹亭奇譚 2009-10-22 [ことば]「形容詞 + です」という日本語の用法について

ここでは、 九十九式 (復活してたんだ ... ) の『変な日本語(1) 「危ないですから」 』
言うまでもなく、「危ない」という形容詞に直接「です」を付けるのは誤用だ。
に対して、過去の文学作品中でも自然に使われている例を多く挙げ、誤用ではないとしている。

私も誤用ではないと考えるし使ってもいるが、形容詞+「です」って違和感があるという人がいるのも理解できる。自分自身でも「危ないです」とか「大きいです」と書く時にはほぼ毎回そのまま書くか言い換えるか判断しているのだ。それは、「食べれる」や「来れる」など、一般には「ら抜き言葉」と言われる「上/下一段動詞、カ変動詞の可能動詞化」を使う時にも同様だ。

自分ではOKと思っていても読み手が気にすると思えば避ける。余計なところで読み手の思考を中断したり、突っ込む隙を与えたくない (「ソンナトコロニコダワッテナイデ、ホンブンノナイヨウヲヒョウカシテクダサイヨ」)。

話がそれた。「大きいです」に違和感のある人も

「大きいですね」
「大きいですよ」

は、すっと入ってくるのではないだろうか。

「大きいですが ...」

はどうだろう。

このように日本語は (言語はかもしれない) その前後によって容認される度合いが大きく変わってくる。九十九式氏のように、「です」を「だ」に変えると受入れられないのが分るでしょ、というのは意味がない。「です」を「だ」に変えるから受入れられなくなるのだから。

蟹亭奇譚氏の記事では最後の段落
我々は 《話し言葉》 を用いるとき、聞き取りやすい言葉、わかりやすい言葉を使ったほうが、相手によく伝わることを、経験から学んでいる。駅員が 「危険ですから」 ではなく、「危ないですから」 とアナウンスすることによって、外国人や子供を含むより多くの人たちに理解を促すことができれば、そのアナウンス自体の目的を達成したことになるのではないだろうか。
に強く同意する。言語は人に伝えるためのものなのだから。

一方、変えないようにするという立場も一定の範囲で理解ができる。「変えない」=「皆が共通に理解できる」=「伝わる」なのだから。「一定の範囲」と書いたのは、また九十九式氏の文章に戻るが、最後に
本当は正字・正仮名遣いで書いた方が望ましいよなぁ…ということになるんだけど、これはまた別の話ということで。
と書かれているからだ。九十九式氏はここでは態度を表明していないが、歴史的仮名遣いを使う主張をしている人は存在する。彼等は「伝わる」ことを「伝統に忠実である」か何か (彼等は「美しさ」と呼ぶかもしれない) よりも低く評価している。

最後に、出版社ディスカバー21の社長干場さんがこういう発言をしている。

hoshibay: 「危ないです」は書籍編集では「危険です」か「危ないのです」に直します RT @masakocafe9516: 丁寧に言う時は使います。RT @mayumiura RT @maruyama097: 「危ないですから」に違和感を持つ人がいること、初めて知りました。 (Sat Oct 24 16:24:31 +0000 2009)

本の現場では「形容詞+です」はまだ避けるべき表現なのだろう。それは先に書いた読み手を考えるというところにつながる。

ただ「の」を入れるというのは、どうなんだろうね。例えば「大きいです」に「の」を入れて、「大きいのです」にしちゃうとニュアンスが変わってしまうと思う。強調されるだけでなく、理由を意図しているような感じをうける。

デアル調で書いてみるとニュアンスの違いが見えて来るかもしれない。

「大きい」と「大きいのだ」。

「今日の富士山は美しい」と書くとそのままでもすっと入るけど、「今日の富士山は美しいのだ」だと、「だから何?」と聞きたくなる。

さきほど、「です」を「だ」に変えるから受入れられなくなるのだ、と書いておきながらなんだよと思われるかもしれないが、ここでは接続可能かという構文上の話をしている訳ではなく、ニュアンスの話ということでご了解下さい。

2009/10/23

同盟の皆さん!

なんと魅惑的な響きでしょうか。

肉料理のテーマパーク「ミートレア」12月3日オープン 「とんかつパフェ」も (ITmedia 2009/10/21)

それともこちらでしょうか? (via ゆきさん)

追記: すみません、「同盟」じゃなくて「連盟」でしたね。

2009/10/17

「よろしかったでしょうか」の意味

こんにちは。

先日、「いらいらさせる言葉 [英語編]」で、
「ウエダさんのお宅でよろしかったでしょうか (いきなりなぜ過去形?) 」とか「こちらがコーヒーになります (いつなるんだよ)」など腹立たしい言葉が多くありますね。
と書いたら、pacer3さんから「過去形の日本語ってのは、昔からえん曲の丁寧語としてあったようですね。」とのコメントいただいた。

そういう使い方のことをしらなかったのだけど、ちょうどその前10月9日にNHKで放送された、「みんなでニホンGO!」という番組で「よろしかったでしょうか」がとりあげられたそうだ。

はてな匿名ダイアリー 2009.10.10 これでも「よろしかったでしょうか」を認めない奴は何が不満なんだ!
乱れた敬語とされている「よろしかったでしょうか」は文法的には全く間違っていない。「た」は婉曲表現であると明海大学井上史雄教授。
井上史雄に関しては以前取り上げたのだけど、彼の著書は基本的には言語の使用のされかたをそのまま受け入れるスタンスだった。「婉曲表現である」というのは、現在そのような使われ方をされているということだろう。文法的には全く間違っていないというのも、構文的に間違っていなくても、意味論的に間違っているものや運用論的に間違っていないということの検証が必要だろう。

ちょっと補足すると、運用論的に間違っているというのは、「○○部長はいらっしゃいますか?」と電話で問われて、「はい、そばにおります」と答えるようなもの。

この匿名ダイアリーの人は、NHKの取材をまとめるとOKと結論づけられたものが、一般のアンケートでは否定的であることに対して、それはクレームをつける人が (特に東京で) 多いからであって、言葉狩りであるとして断罪している。

これに対して、次のような意見もあった。

Living, Loving, Thinking: 「よろしかったでしょうか」はやはりよろしくない
「た」は他のありようがありえないような確定性、排他的な断定性を表す。
...
とすれば、何故「よろしかったでしょうか」がむかつくのかは略自明であろう。
承認を求めているようにみえて、否定を許さないというニュアンスがあることを指摘している訳だ。

さて私は最初「ウエダさんのお宅でよろしかったでしょうか」は腹立たしいと書いた。これは電話での第一声に対しての反応で、実はレストランで確認される「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」は私自身は問題視していない。

レストランでの注文の確認のシーンはこうだ。
・ご注文を繰り返させていただきます。
・ハンバーグステーキセットと ...
・ご注文は以上でよろしかったでしょうか。

ここで過去形にしているのは、私の理解を述べた、その表明 (過去というより完了) に対する承認を得ている訳で、決して客が注文するものを押し付けている訳じゃない。

一方で電話の「ウエダさんのお宅でよろしかったでしょうか」は、「私は (カモ顧客候補リストをみて) 電話をかけた、その電話番号は間違ってなかったか」ということを問うている訳だ。

知るか。電話掛けてって頼んでねーよ。

腹立たしいというのがご理解いただけると思う。

ところで「いらいらさせる言葉 [英語編]」でいただいたコメントに対して、私は、
英語では助動詞の過去形が丁寧として使われるのですが、そこには共通する何かがあるのかもしれませんね。
と書いた。

"Living, Loving, Thinking"のSUMITA氏は、
「よろしかったでしょうか」の「た」は「婉曲表現」であると国語学者の井上史雄氏は述べているらしい。そうなの? ただ、「よろしかったでしょうか」の〈外資系起源〉説があったと思う。英語では、will you…?よりもwould you…?の方が丁寧な表現であるように、時制を過去にすると丁寧になるということがある。「よろしかったでしょうか」は外資系企業の英語の接客マニュアルを和訳するときに〈丁寧としての過去〉を素直に直訳してしまったのが起源なのだと。と書きつつ、その出典は忘れてしまった。
と書いている。私は「共通する何かがある」と書いた時に、誤解のことも意識していた。

以前「コーヒーが飲みたい」という文に対して、「コーヒーが何を飲みたいのかな?」という形で間違いを指摘している人がいた。この人は、主語と目的語があって、主語は「〜が」、目的語は「〜を」で示さねばならないという固定的な考えを持って言っているのだと思う。きっと日本語で「私はコーヒーが飲みたい」というのが自然な文として認識できなくなっていたのであろう。

2009/10/15

できることから、って陰謀では?

こんばんは。今日はBlog Action Dayですね。

今年のテーマは「気候変動」なんだけど、これって一昨年の「環境」とどう違 ... はっ、これもう言ったんだった。

二酸化炭素排出削減に関して、よくテレビなどで、「みんなできることから始めよう」なんて言い方がされるんだけど、私としては「そんなんじゃ不十分だろ」とずっと思っている。例えばこんなの。
男の子:「ぼくはこまめに電灯を消すことにします」
女の子: 「えー? そんなのでいいの?」
先生: 「いいんです。みんなができることをやって行く、それが大事なんです」
日本はもともとオイルショックで省エネ化が進んだところが削減のスタートラインになるので、国民は「乾いた雑巾を絞るような」努力が必要だったはず。そんなんでダメだろ、と思っていました。

そんななか、最近smart.fmの英語学習教材にとりあげられたアル・ゴアの講演で、ゴアは同じような主張をしていることを知った。

Smart.fm Al Gore 『気候Tの危機的状況に関する新しい考え方』

TED Al Gore's new thinking on the climate crisis
We have to have a unified view of how to go about this: the struggle against poverty in the world and the challenge of cutting wealthy country emissions, all has a single, very simple solution.
世界の貧困との闘い、そして先進国による二酸化炭素排出の削減という課題、全てに、一つのとても簡単な解決法があるのです。
People say, “What’s the solution?” Here it is. Put a price on carbon. We need a CO2 tax, revenue-neutral, to replace taxation on employment, which was invented by Bismark.
人々は「その解決法って何?」と聞きます。これがその答えです。炭素に値段をつけるのです。つまり二酸化炭素税です。ビスマルクが考案した雇用税に代えて、増減税同額の税制が必要なのです。
これにより先進国も発展途上国も一様に削減の努力をするモチベーションになる。

ただしもちろんここには痛みを伴う。家庭も「できることから」レベルではすまされないし、それ以上に、企業へのインパクトが大きい。

そのため、このような仕組みの導入を阻止するべく、導入時にはご家庭の負担はこんなになる等の脅しをかけ、一方で「できることからでよい」( = 「新しい税の導入は不要」) と思わせるキャンペーンを行っているのではないか。というのが私の穿った見方。

さらには、「このような新しい税の導入は、庶民からお金を巻き上げて懐に入れることを狙った陰謀」と考えている人もいるが、そのような考えを植え付ける陰謀が存在しているのではなかろうか。陰謀論が好きな人は、そういう新しい陰謀論を容易に取り入れるので、攻略しやすい存在と言える。

この陰謀は、陰謀論を信じ二酸化炭素削減に懐疑的な層も、二酸化炭素削減に素直に一生懸命取り組む層も、両面を同時に攻略する戦略なのではないか。って私もだんだん陰謀論の魅力に取り憑かれているような気がする。うそうそ。まだ冷静なので皆さんご安心下さい。

2009/10/14

今年のBlog Action Dayのテーマは「気候変動」

一昨年の「環境」とどう違うんだよ!

明日です。

日本語サイトは Blog Action Day 2009: Climate Change

事前登録もしておきましょう。→
ブログアクションデイ登録ページ(日本語)

何を取り上げようかな。「気候変動」に絞るとちょっと書きにくいですねー。

過去の記事:

2007年 予告: 10月15日 Blog Action Day - 今年のテーマは"環境"、当日: ヤトロファって何?
2008年 予告: 今年のBlog Action Dayのテーマは「貧困」、当日: ホワイトバンドまだつけてる [Blog Action Day]

2009/10/12

いらいらさせる言葉 [英語編]

こんにちは。

表題は「うぜ〜言葉」とかしたほうが良かったかもね。日本語だと「ウエダさんのお宅でよろしかったでしょうか (いきなりなぜ過去形?) 」とか「こちらがコーヒーになります (いつなるんだよ)」など腹立たしい言葉が多くありますね。それから最初書いた「うざい」とか、自分の考えを表現できず、「あなたとは関わりたくない」という意味しかない言葉。

もちろん人を不快にさせる表現は日本語だけではない。

ABC Newsにこんな話題がありました。
Oh, Anyway, Whatever! (video)
'Whatever' So Totally Top Annoying Word Poll (text)

以下投票結果。

whatever 47%
you know 25%
it is what it us 11%
anyway 7%
the end of the day 2%

最初の "whatever" に関しては、"Slang: The people's Poetry"の著者でもあるインディアナ大学英語学マイケル・アダムス准教授"whatever"は、言い方にもよるが、dismissivenessを示す言葉になりうると言う。

"dismissiveness"とは何か、辞書には"dismissive"
dismissive 形容詞(思い上がった態度で)(…を)却下する[はねつける]ような?of ...?
と「思い上がった態度で」という但し書きがついている。ふむふむ。

"you know"は、キャロライン・ケネディが使っているところが出ているけど、同意を求める言葉。日本語では「ご存知の通り」か。これ言われると、知らない方がいけないみたいな感じになる。日本語でそれよりも押し付けがましいのは、「〜じゃないですか」かな。「私って、〜な人じゃないですか」なんて言われると「知らねーよ」と言いたくなるな。

上に出て来た言葉は日本語に比べて気にならないな。それって、私が英語のニュアンスが分らず、一方で日本語のほうがその後ろにあるコノテーションを感じ取ってしまうからかもしれない。

2009/10/10

オバマのノーベル平和賞受賞もいいかもね

おはようございます。

昨夜第一報を知ったのがTwitterだったので、最初「え?候補に上がったの」と思ったのですが、本当だったんですね。

mainichijpedit: 速報!今年のノーベル平和賞はオバマ米大統領です。 (Fri Oct 09 09:07:08 +0000 2009)

mainichijpedit: ノーベル平和賞オバマ米大統領に 当初より少し詳しくなりました http://bit.ly/165rZ5 (Fri Oct 09 12:25:42 +0000 2009)

この前、核兵器廃絶の意志を述べた演説には喝采を送ったけど (にぶろぐ「核兵器のない世界に向けて」)、まだ言っただけじゃん。おめでてーな。

ノーベル平和賞は、特に政治的な側面が強いよね。長く継続して取り組んで来た無名の人よりも、少しでも (民主主義社会にとって) 好ましい方向に進めた影響力のある人を取り上げるとか。しかしオバマねえ。私は期待しているけど、期待が裏切られる可能性は常にあると思ってる。ノーベル賞が期待を裏切られたらしょうがないんじゃないの?

そうか、これで戦争と言う選択肢をとりにくくするんだな。

オバマはTwitterでは"Humbled"と一言つぶやいている。

"humbled"というのは「大統領就任演説」 (YouTube) の最初の文で使った言葉。
My fellow citizens, I stand here today humbled by the task before us, grateful for the trust you have bestowed, mindful of the sacrifices borne by our ancestors.
国民のみなさん。私は今日、我々の目の前にある問題に対しての謙虚な気持、皆さんが私に授けてくださった信頼への感謝、我々の先祖たちが払った犠牲を心に留めながら、ここに立っています。
(smart.fmより)
訳の対応は分りにくいけど。「謙虚になっている」ということ。

「謙虚になっている」というよりも、期待の大きさを裏切れないという困惑かもしれない。
ケイティ・クーリックは、"Katie Couric's Notebook: Nobel Prize"で、
But just nine months into his first term, it seems more like an investment - a futures trade from the Nobel committee - on the promise of what they might see one day - from the man who now literally has the world on his shoulders.
と言っている。「投資」みたいなもの。

投資というより賭かもしれない。

しかし、投資の世界では大口投資が株価の上昇につながりさらに多くの投資家を集めることになる。こういう比喩を考えると、彼にノーベル平和賞を与えることが、彼の核兵器廃絶への取り組みへの期待を大きくさせ、廃絶への道に進展することが期待できるかも。

ただね、私は廃絶が進展することにはあまり大きな期待を抱いていない。世界中の意識が廃絶の方向に向かうだけでも十分。北朝鮮とかイランとか拡散する方向が止まってくれればと思う。

ぶんさんが、オバマのノーベル平和賞受賞スピーチをとりあげていますね。ここでも"humbled"と言っている。

マグロの日って

エキブロカレンダーに載ってたんだけど (載せたの俺だけどな)、10月10日なの? それとも第2月曜日なの?

exbloggers - Calendar

そういえば、10月15日はBlog Action Day。今年のテーマは「気候変動」。

あ、xiaoxiaさんのところでお祭り始まってました。

2009/10/03

光 松本陽子/野口里佳

こんばんは。

先週は国立新美術館で開かれている

光 松本陽子/野口里佳

に行って来ました。ハプスブルグ展が始まったばかりで多くの人がそちらに行ってたけど。

松本陽子の抽象画は、同じようなものばかりでちょっとうんざりした。いつもならば、抽象画や現代美術は、その訳の分らなさを楽しむ姿勢で臨むのだけれど、これだけ同じようなものが続くとそんな気にもなれない。

展示室の中にカタログが置いてあったので、本人の文章を読んだ。それを読んで自分の不満の理由がわかったような気がする。

・抽象画は凡庸になりがち。独自性が必要になる。
・世の中には、赤の抽象画、青の抽象画が多い。その中で自分はピンクを選んだ。
・奇を衒った訳ではない。自分のものにして行った。それは自分にとって約束された色だ。
・変わらなければいけないし、変わってはいけない。

最後の項目はよく分る。自分の個性というものは同じスタイルを続けて初めて認識される。それは「作風」といわれ、それがなければ個性が確立されていない、発展途上と呼ばれてしまうのだ。一方で、その個性はマンネリとも同義だ。

松本の作品は、色だけがマンネリというだけでなく、形もないので、作品の差が見えない。作品を作る際に、制作意図がそれぞれあるのだろうかとさえ思う。個々の作品に対する内面から生まれてくる情熱ではなく、アーチストとしてのマーケティングが見えるような気がするのだ。そこがうんざりした理由なんだろうと思う。

一方、もう一人の 野口里佳は写真家で、こちらの作品は、アート的な良さは分らないのだけど、松本作品のような嫌悪感を感じることはなかった。

ところで、それより前に、鴻池朋子展とアイ・ウェイウェイ展にもいたのだけど、こちらは感想をまだ書いてなかったな。