2011/05/22

横浜トリエンナーレのプロジェクトに参加してきた

今年は横浜トリエンナーレの年。8月6日の開幕に向けて準備が進んでいるようです。

その中の活動の一環として、横浜トリエンナーレサポーター というのがあります。ボランティアによるお手伝いです。サポーター登録して、自分が参加できる活動があれば参加します。

アーティストの制作補助を行う、アーティストサポートチームというのがあり、先日参加者を募集していたので、5月21日の午前の部に参加してきました。

ジュン・グエン=ハツシバ《Breathing is Free: JAPAN, Hopes & Recovery》参加サポーター募集!  
本プロジェクトは、アーティストが2007年よりメモリアルプロジェクトとして実施しているものの一部で、横浜ではアーティストと一般市民がGPSを身につけて街を移動し地上に花の図案を描きます。このプロジェクトをとおして参加者は作品の制作サポートをしながら横浜の街を知ることができます。今回は、3月11日に発生した東日本大震災の被災者にむけてホーチミン市で始められたプロジェクトを横浜で発展させ、横浜市内にも桜の花を描きます。このホーチミン市で描かれた桜と横浜市で描かれた桜をあわせて作品化し、ヨコハマトリエンナーレ2011の会場で展示します。

みんなでわいわい言いながら歩いて行くのかと思っていましたが、事務局の人と、若いアーチスト(学生さん)とサポーター(私)の3人組で行動するものでした。

私が参加したコースはこれ。


コースを思い出しながらGoogle マップに線を描いていったので、正確でないところがありますがご勘弁を。

地図上では分りませんが、高低差が大きく、狭い階段も多くて、これで正しいコースなの?と3人で悩みながら進みました。

こんな道や



こんな道も通ります。



高低差があることろだったので、こんな眺めも楽しめました。



3時間の予定だったのですが、5時間以上かかりました。事務局の人によれば、これまでで一番ハードなコースだったそうです。疲れましたが、楽しい一日でした。

作品の完成が楽しみです。

■ 過去の横浜トリエンナーレ

2005 横浜トリエンナーレ2005
2008 Yokohama Triennale 2008横浜トリエンナーレ2008は11月30日が最終日

2011/05/16

ネンチャクシコウ展ワークショップ

六本木AXISギャラリーで行われているネンチャクシコウ展 (→ かみの工作帖「かみの道具4 ネンチャクシコウ展 開催!」)、今日はワークショップがあるというので行って来ました。

昨年、スパイラルガーデンで行われた「空気の器」のワークショップ同様、かみの工作所の主催でした。「空気の器」も準備されていましたが、完成品だったので今日は見せるだけで、他のものを作るのでしょう。初めて見る「トリノス」(鳥の巣) がおいてあります。

始まって分かったのですが、複数の制作セッションがありました。トリノスのほか、ORIBON (ORI + RIBBON)、紙飛行機型ハガキ、テープ型フック、ミイラの包帯状のシールを剥がすと絵が出てくるハガキ。バラエティがあってどれも楽しい。特に作った紙飛行機を飛ばすセッションはみんな楽しそうでした。あ、あまり楽しかったので写真撮って来るの忘れた。

デザイン関係のイベントだけあってiPhone率高いですね。ツイッターのハッシュタグが公開されていたわけではないので捕捉率は低いですが、それでも「ネンチャクシコウ」で検索すると、ワークショップに出てるという発言がいくつかみられました。私の斜め前にいた人だ、とか推測できます。

22日まで。

トリノス (山田佳一郎)

20110515-061440.jpg

ミーーーラ (サダヒロカズノリ)

20110515-061501.jpg

tapehook (トラフ建築設計事務所)



追記: Togetterでまとめました。→「2011/05/15 ネンチャクシコウ展ワークショップ」

2011/05/09

Ruby Reader で Twitter 英語ツイートを読む

先日こんな記事がありました。
TechWave.jp 英文記事の読解が数倍速くなる驚愕のアプリRuby Reader登場

このレビューで評価が高いし、ロングマン英和辞典を内蔵しているんだったら1200円も高くないかと思って購入した。

購入したけれど、よく考えたらRSS自体はほとんど読んでいないのであった。特にRSSで英語の記事は皆無だった。一方、英語の情報が入って来るのはTwitter。最初に日本語ユーザーがほとんどいない時にフォローしたのは米国のジャーナリスト (特に技術関係) が多かったので、今でも一定量の英語ツイートが含まれている。

そういう訳でTwitterに対応してくれるといいのだけど、と思った。しかしもしかしてTwitterのタイムライン (できれば英語だけで構成されているリスト) のRSSがあれば良いのではないかと思った。

以下調べた内容を調べた順に示す。結論だけ知りたい人は"more" 以降をご覧下さい。

SafariだとURL欄の最後に"RSS"と書かれたボタンがあるのでこれで調べる。FavoritesのRSSだった。次のような形式 http://twitter.com/favorites/nnnnnnn.rss (nnnnnnn はユーザーのアカウントに対応する数字で表現されたID - この調べ方は iPhone4: ツイッターをRSSリーダーで読もう  参照)。

もう少し調べたら、Twitter まとめWiki というところがあって、「RSSフィードのURLは?」と言う項目があった。それによると
  • ユーザー単独 http://twitter.com/statuses/user_timeline/nnnnnnn.rss
  • with friends http://twitter.com/statuses/friends_timeline/nnnnnnn.rss

のwith_friends が使えそうだ。と思って実際にブラウザURL入力欄に入れてみた。しかし、ユーザー単独はすぐに返ってきたけれど、"wuth friends" の方は動いていない模様。

このWikiによればリストのRSS 取得法もなさそうだ。引き続き探すと、ツールがありそう。

bizMode: 『Twitter List機能』をもっと活用する為の、すごいサービスを4つほど

これは期待できそうだ。このうちの「3.Twitter List をRSSで読んでみる」はばっちり目的にあっている! しかしここで紹介されているサービス http://twiterlist2rss.appspot.com/ は動いていないようだ。

他のブログなどを見ても全てここを指していた。結局該当するサービスはみつからない。

最後の手段として Twitter API を用いる方法を考える。Twitter API Wiki にあった。

Twitter REST API Method: GET list statuses

ようやく到達しました。以降結論です。

2011/05/08

トリウム原発のしくみを調べてみたけれど

昨日の記事「トリウム原発って何だろう」で、「この記事には方式に関しては書かれていない」と書いた。日経ビジネスオンラインの元記事 "中国が独占意欲「トリウム原発」とは" には、方式自体は「溶融塩炉」として書かれていて、
 この方式は、核燃料(トリウム-232)をフッ化物にして、フッ化物塩からできている溶融塩に溶解した状態で燃やす。地殻の中のマグマに少し似ていて、“ストーブ”の中で燃え続け、絶えず巨大なエネルギーを出す。液体燃料の原子炉ということがほかの原子炉と違うところだ。
という説明はあるのだが、そこでどういう核反応があってどういう副産物ができるかか分らないと、クリーンかどうか判断できないと思うのだ。特に、「既存の核廃棄物を含むさまざまな種類の核燃料を消費できる」という部分は、今の原発廃棄物の問題もあわせて解決できることになり期待できる特性だと思うが、これにしてもどういう仕組みでそうなるのか納得したい。

最初に検索で調べた結果得たのがこれ。→ トリウムの放射性壊変系列
このサイトには「地面からの放射線」というページもあり、さらにそのひとつであるトリウムに関する説明がある。

ただこの「トリウムの放射性壊変系列」をみると、自然に崩壊するプロセスに関して記載してあるようだ。原子炉として使うには別のプロセスがあるはず。

調べたらやはりWikipediaに到達した。→  Wikipedia トリウム燃料サイクル
\mathrm{n}+{}_{\ 90}^{232}\mathrm{Th}\rightarrow {}_{\ 90}^{233} \mathrm{Th} \xrightarrow{\beta^-} {}_{\ 91}^{233}\mathrm{Pa} \xrightarrow{\beta^-} {}_{\ 92}^{233}\mathrm{U}

中性子をあてることでトリウム233になり、その後ウラン233になる。ウラン233 は原発で使われるウラン235と同様に核分裂を起こし、その生成物はトリウム229となっている (Wikipedia ウラン233)。トリウム239は最初に調べた「トリウムの放射性壊変系列」に入ってて、ここでこのラインの追跡は終わってしまう。

これ以外の系列もWikipedia トリウム燃料サイクル にはあるのだけれど、確率的な反応なので分裂せずに別の同位体として残ったり、それが別の核種に崩壊したりするようだ。たくさんあって、自分の手に負えないように思う。ここで一旦断念したい。

ただ確率的な過程の中でさまざまな核種が存在する状態になっており、そのため
崩壊を繰り返して237Np、238Pu、239Pu、240Pu、241Pu、241Am、242Puと、有害なプルトニウムの同位体を生成する。 237Npは半減期214万年と比較的安定で、再処理で除去(違う元素なので分離可能)できる。アメリシウムやキュリウムについても同様で、廃棄するほか原子炉に戻して核変換によるリサイクルを図ることも可能。
というようななんでもOKという状況なのかもと思う。

それは一方では、
トリウム燃料サイクルは、原子炉内の核種変化や使用済み核燃料の再処理によるリサイクルについて様々な期待がもたれている。しかし実現には課題も多く、当面は同様に使い捨て状態で運用されて行く見込みが強い。
と書かれている部分につながっているのかと思う。やはり最終的にどうなるのか、事故が起こったときどうなるかは、気になるところだ。

まだまだ理想にはいかないのだろうけれども、研究だけは国家レベルで進めていただきたいと思う。今のように、御用学者でないと生きて行くのが難しいという態勢にするのでなく (参考: 現代ビジネス  2011年04月30日「迫害され続けた京都大学の原発研究者(熊取6人組)たち」)。

トリウム原発って何だろう

これは原発事故の前の話なのだが、こんな記事があった。

中国が独占意欲「トリウム原発」とは:日経ビジネスオンライン

中国科学院の発表に関して書かれた解説なのだが、その中国科学院の発表内容はびっくりする内容で、これは気になっていた。発表内容を一部抜粋する。
1トンのトリウムは200トンのウランあるいは350万トンの石炭と同じエネルギーを発生させる。

わが国はトリウム資源大国。1000年にわたって枯渇の心配がない。

その特徴は構造が簡単で、長期連続運転が可能で、燃料の“雑食性”が強いなどの利点がある。しかも、小型かつ精巧に作ることができ、一定量の核燃料を装入すれば数十年の安定運転ができる。さらに、理論的に、核廃棄物は現在の技術による原子炉の1000分の1しか発生しない。次世代原子炉は世界で研究開発中であるが、我が国がトリウム溶融塩炉の研究を今始めれば、おそらくすべての知的所有権を獲得することになる。
トリウムという元素自体が今まで認識していないものだったので、ここでみるかぎり天然に存在するものだということも全然知らなかった。この記事を読み進めると、レアアースと一緒に産出されるもののようだ。ということはこれまで廃棄されていたということか (あとでまた記事にするが実際被害が出ているようだ)。

また、この記事をみると、米国も積極的に推進しようとしているし、日本を除く全世界で研究が進められているという。オバマの推進理由として、クリーンエネルギー (ここでは基本的には二酸化炭素削減) だけではなく、核兵器廃絶も狙いにある。

この人の前の記事『「友愛」は通用しない資源外交――“核ルネッサンス”に乗り遅れるな』では、
2.米オークリッジ国立研究所が中心になって開発した、原子燃料としてトリウムを利用する溶融塩炉とよばれる原子炉が、技術的にも経済的にも実用化の可能性が出てきた。もともと核の平和利用には最適でむしろ本命であったと言われる
と書かれている。核兵器の材料となるプルトニウムが生成されないことがネックだったというような書き方だ。

という訳で、もしこの方式の安全度が高いのなら、日本こそが推進すべきと言う著者谷口氏の主張に同意する。

ただこの記事には方式に関しては書かれていない。方式に関しては別の記事を探して調べたのですが、まだ理解できておらず、今の所は保留にしたいと思います。[補足: 少し調べました。→ トリウム原発のしくみを調べてみたけれど ]

2011/05/07

夢の原発?

以前日経エレクトロニクスでこんな記事があった。

夢の原発「TWR」,実現への道 (日経エレクトロニクス2010年8月23日号)

ビル・ゲイツが進めているということで話題ではあったのだけれど、原発自体に興味も基礎知識もなかったので、そのときには読まず積んだままにしてあった。

原発事故があって、もんじゅもヤバい状況だという話も聞こえて来る中、もしこれがより安全な方式なら検討する必要もあるのじゃないかと思って読んでみた。

今核燃料としては使えない劣化ウランに対して中性子をあて、プルトニウムに変換する。そのプルトニウムが核分裂する。そこで発生する中性子で劣化ウランをプルトニウムに変え ... という基本的に高速増殖炉と同じ原理のようだ。しかも同様に冷却剤にNaを使う。

日経エレクトロニクスの記事には、TWR (Traveling Wave Reactor) という名前しか書かれていないが、日本語では「進行波炉」というようだ。→ Wikipedia 進行波炉

Wikipediaの記述に
燃料である劣化ウランに点火された後、その反応の波が、60年以上かけてゆっくりと進行する炉であることから、進行波炉と呼ばれている。
とあって「高速」のつかない「増殖炉」なのかと思ったのだが、あとで教えていただいたところによるとそれは間違い。「増殖」のつかない「高速炉」だそうだ。

Wikipedia 高速増殖炉 には
高速増殖炉(こうそくぞうしょくろ、Fast Breeder Reactor、FBR)とは、高速中性子による核分裂連鎖反応を用いた増殖炉のことをいう。

高速中性子を利用しながら核燃料の増殖を行わない原子炉の形式は、単に高速炉 (Fast Reactor : FR) と呼ばれる。
とある。「高速増殖炉」の「高速」は「高速中性子」のことだった。中性子には「高速中性子」と「熱中性子」があって ... この説明も外部に頼ろう。
高速中性子と熱中性子

高速増殖炉の冷却剤 (熱運搬剤といったほうがいいように思うが) が水ではなく金属ナトリウムなのは、水は減速剤でもあるから。同じ意味でTWRも金属ナトリウムを使う。

一方、「高速増殖炉」の「増殖」は、「転換比」(→ Wikipedia ) が1以上あるという意味だと言うが、これはちょっとまだ理解できていない。この転換比というのは何を投入燃料とし、何を生成物として比較するかによって決まると思うのだが、TWRの場合は生成物はないことになるのでその場合どうなのだろう。内部では最初に投入したプルトニウム以上のプルトニウムが一旦生成されているはずなので「増殖」と言ってもいいような気がする。

「夢の原発」TWRに関しては、まだ技術課題があるようだ。特に燃料封止用の被覆管の耐久性がネックとのこと。TWRの寿命である60年〜100年までもつものがない。

私としては金属ナトリウムを使う点も気にかかる。何か事故があった時に、基本的に収束方向に進むという反応でないと不安は拭えないと思う。

トリウム原発に関してもあわせて書きたかったが、出掛ける時間になったので、それはまた別稿で。[追記: 書きました。→ 「トリウム原発って何だろう」]

2011/05/01

田口行弘のインスタレーションアニメーション

インスタレーションアニメーションという言い方は本人はしていないかもしれません。インスタレーションを少しずつ動かしてそれをコマ撮りしてひとつの映像作品にしたもの。


森美術館で展示が行われているのですが、先日アーチストトークを聴きに行ってきました。

MORI ART MUSEUM [MAM PROJECT] 田口行弘
ベルリンを拠点に活躍する田口行弘(1980年生まれ)は、ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが混然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で近年注目を浴びています。日用品や家具、スタジオの床板までが命を吹き込まれたように踊りだす映像は、静止画像を繋げる古典的なアニメーションでありながら、現代にも何らかの可能性を示唆してくれます。
ここには「パフォーマティブ・インスタレーション」とありますね。 森美術館の壁の一部を使って同じようなインスタレーションを作っています。上記のビデオの最後にあるものですが、会期中に今後も少しずつ変わるんじゃないかな。 会場の中で制作風景のビデオも流していました。上記のビデオの2番目の畳を使ったものなんですが、畳を持っている人たちに、川の対岸からメガホンで指示している風景が面白い。「次、最後尾の人、畳をもって先頭へ移動してください」なんて。

トークでは、これらのインスタレーション以外に、香港で行った街を駆け抜けるパフォーマンスの話がありました。固定ビデオカメラをセットして、その前を全力で駆け抜けて行くのです。海に飛び込むところまであって、警察から不審尋問されているところの写真もありました。 インスタレーションをアニメーションにするというと石田尚志の作品もありました。これは「アブストラクトアニメーションの源流」で見たのでした。 石田尚志 作品

そうそう、ストップモーションアニメと言うとこれも思い出しました。