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2013/04/06

経済わからん

こんにちは。

日銀の黒田総裁の方針発表で、株価急上昇、円安と現在の日本経済にとってプラスの効果が早速出ているという。

市場も驚いた異次元緩和、黒田日銀の「バズーカ砲」炸裂

黒田ハルヒの驚愕、異次元緩和により1時間半で日経平均株価を500円、ドル円を2円ほど動かす : 市況かぶ全力2階建

社会科で、「金融緩和は金利を下げることで、お金を借りやすくしてお金を使いやすくする」と習った。この「国債の買い取り量を増やす」というのは緩和の意味があるのだろうか。

国がお金を借りやすくお金を使いやすくする、という意味になるのか。国がお金を使えばそのお金は民間には回るだろうが、民間に渡る時に業種に偏りが出るんじゃないか。土建とか。民間に直接お金が行くようにしないといけないんじゃないだろうか。

その前に、国がお金を借りやすくなるというのも違うように思う。政府が発行する国債は、現在は民間が買っていて、一応全部捌けているのではないか。日銀が買い取るというのは、単に購入する人が変わるだけで、全体の量は変わらないのではないか。

確かに今まで買っていた国債が日銀に買われちゃって、お金の使い道に困るということはあるだろう。そのお金をどう使うのかと言った時に、じゃあ投資するか、消費にまわすかとはならないように思う。別の形の貯金になるだけじゃないか。下手したらタンス預金になるだけ。

規制緩和で新規事業の立ち上げを促進するとか、雇用の安定化や賃金の増加で安心して使える環境を作らないと、お金は回っていかないのではないかと思う。

もちろんインフレで目減りするくらいなら使ったほうが良いと言う判断はあるかと思うが、インフレだって目標を決めただけで、対策はないよね。インフレになると発表されているので、そうならないうちに買い物するということをみんなが実施したおかげで、インフレになると言うアナウンス効果はあると思う。

結局インフレ目標も国債買い取り量大幅増加も、これによって経済が良くなるのではないか、じゃあ株を買っておくかという雰囲気を作っているだけではないかと思う。もちろん雰囲気が重要な役割をになっているのは知っているが、それだけではみんなが気づいた時に一挙に瓦解するのではないかと思う。

それから、もう一方の円安になる理由がわからない。これまでの円高は、ユーロ危機など世界的な不況の中で、まだ日本はマシじゃね?として円が買われていたものと認識していた。安倍政権の発足や今回の日銀発表で日本経済が良くなると期待されているのなら、さらに円高になってしかるべきではなかろうか。円安になるというのは逆の予測がなされているということではないのか。

以上の疑問、だれか解説していただけるとありがたいです。

追記:
国債の買い入れは新規発行分の引き受けというのではなく、市場に出回っているのを買うことのようだ。購入価格が上がるということが期待できる。債権の価格が上がるということは金利が下がるということ。また、国債を売って得たお金はもう少しリスクの高い投資に回ることが期待でき、株価が上がる。このメカニズムは分かった。

2009/12/31

いろはかるた2009年

こんばんは。

今年も毎日新聞恒例の「いろはかるた」にあわせて、ブログの1年を振り返ってみたいと思います。

毎日新聞 2009年12月31日 余録: 日米で政権がチェンジし、新型インフルエンザが… (いろはかるた) (→ 魚拓)

【い】一票も積もれば政権交代
-- 総選挙で気になること
【ろ】論より小沢
【は】ハニカミ王者
【に】2度目も世界イチロー
【ほ】ぼやきで説いた野球道
【へ】辺野古の移転三転
【と】党首逃論
【ち】長期出張先はソマリア沖
【り】倫理の壁なきウォール街
【ぬ】ぬれぎぬに加担したDNA
【る】ルールでひとつき宮内庁 -- Tweets of 2009.12.15
【を】男いのちがけ婚活
【わ】渡るフェリーに車はなし
【か】顔つき変えて足がつき -- Tweets of 2009.11.11
【よ】「ようこそゴジラ」と天使の声
【た】宝くじ当たらないのに裁判員
【れ】連立ほうほうのてい式
【そ】ぞろぞろ小泉落ちるドレン
【つ】机の奥に核レター
【ね】年金ほしいでごJAL
【な】名ばかり店長しとうはなかった
【ら】ラクイラG8斜ミット
【む】無敵の蓮舫艦隊 -- Tweets of 2009.10.23, Tweets of 2009.12.11, etc.
【う】運輸安全OB会
【ゐ】1Q84売り上げ独書
【の】飲んだら脱ぐな
【お】オバマに兵派賞
-- 核兵器のない世界に向けてオバマのノーベル平和賞受賞もいいかもね
【く】雲の上の日食
【や】八ッ場(やんば)れ前原
【ま】学ぶのりピー学べよ学
【け】煙と5円切れ
【ふ】太すね母さん息子繁盛記
【こ】COP割れて地球混乱
-- できることから、って陰謀では? (直接COP15に関してかいたものじゃないですが)
【え】エコポイント電化の宝刀
【て】デフレ千言、亀は万言
【あ】赤っ恥国債
【さ】先の読めぬマグロ経済
【き】銀の若大将カク持つな
【ゆ】郵ターン民営化
【め】名人芸でんぐりがえって栄誉賞
【み】見通しくらまの船首防衛
【し】GM劣化ボルボは中華
【ゑ】円楽昇天、月歩くマイケル
-- R. I. P. 弔辞から賛辞へ (マイケルのほうしか取り上げていませんでした)
【ひ】火遊びはタイガーにしよう
【も】モックン賞おくられびと
【せ】せきをしたらジロリ
【す】すっかり地味ん党
【京】今日はソユーズ、明日から「きぼう」の主になる

... これはひどい。前の記事で美術展は良く行ったと書きましたが、政治社会問題はほとんどとりあげてないんですねー。特に7月以降はTwitterのほうに軸足を移した感じになっていてブログの更新頻度も確実に落ちています。まあその前も「つぶやき」タグのつくような記事が多かったのですが。

一方で毎日新聞のかるたの題材の取り上げ方も後半に偏っているように思います。オバマ就任とか、定額給付金とか、中川さんとかどうなったの? 「飲んだら ...」って、草なぎ君のことのほうが大事なの?

追記: Twitterの発言を追加してみましたが、やっぱりあまり増えませんね。

2009/12/03

国立国会図書館と著作権法の改正

パブリックコメントの募集で、

著作権法施行規則の一部を改正する省令案に関する意見募集の実施について意見・情報受付開始日:2009年12月2日
意見・情報受付締切日:2009年12月13日

というのがあった。

中身をみると、国立国会図書館館長の長尾先生の講演で出て来た話題に関係する部分があった。ここでは著作権関連をまとめておこう。ただ今回は「著作権法施行規則の一部を改正する省令案」なので、「著作権法施行規則」が必要のない「著作権法」部分があるかもしれない。

・これまで日本ではウェブサイトのアーカイブはできなかったが、今回、国、自治体に関してはできるようになった。自治体は合併すると元の自治体のウェブサイトは消えてしまうため、保存は重要。カナダもウェブサイトのアーカイブができるようになったが、過去分はないため、インターネットアーカイブ社から購入した。

・書籍は書籍としての保存のためにデジタル化ができるようになった。コピーサービス (有料) はデジタルデータから行える。ただし図書館内での利用に限定される。

・また、デジタルデータは研究のために使えるようになった。

・目の見えない人のために、デジタル化し、音声合成で聞かせることができる。

・弱視の人のために、大活字本の作成ができるようになった。

・スキャンした書籍は画像として保持しているため、テキスト検索はできない。OCRを行っているが、それは音声合成用。

画像として保持して検索できないんじゃダメじゃん、という意見があることは私も知っていますし、同意もできるのですが、法律改正でやっとここまでできるようになったというのが実情のようです。著作権者の反対が強く、なかなか変えられないので、5年単位で少しずつ変えて行くことを目指しているそうです。先は長そうですね。

なお、今回、「著作権法施行令の一部を改正する政令案の概要」(PDF) には書かれていて、「著作権法の一部を改正する法律・新旧対照表」 (PDF) に書かれていないものとして、「第30条三」がありました。
著作権を侵害する自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録音または録画を、その事実を知りながら行う場合 (を除き私的使用のための複製を許可する)
問題になっていたダウンロード違法化だと思います。「概要」に書いていない、と書きましたが、概要の最後に出てくる
Ⅶ その他規定の整理関係
Ⅰ〜Ⅵのほか、「著作権法の一部を改正する法律」(平成21年法律第53号)の施行
に伴い必要となる所要の規定の整理等を行う。
に対応するのかもしれません。

2009/11/26

著作権期間の延長を主張する人ってどれだけ強欲なの

こんばんは。

先日、国立国会図書館の長尾真館長の講演を聞いてきました。

この前の爆笑問題の番組のことが前振り。本質的なことに切込んで困らせるような質問が来るかと期待していたのだけれども、図書館すごいなーっていう話で終っていささかがっかりと話しておられました。確かにそんな感じでしたね。長尾先生もっと言いたいことたくさんあったんじゃないのかなと思ったし、放送をその時間帯に見ていた人達のTwitterの発言でもみなさんそう感じられているようでした。

今だと、やはりデジタル化関連の話が一番興味深いですね。「デジタル化の話も法律から変えていかないといけない部分があって、相当苦労されているはず。曖昧なところも大きい著作権だけでなく、図書館に関する法律、国会図書館に関する法律もあわせて対処しないといけないのだろう」と思っていて、そんな話が聞けるものと期待していましたが、期待通りいろいろ聞くことが出来ました。「私企業であるGoogleと、法律で業務が決められている国立国会図書館では、動きに差が出るのは仕方ないところだろう」とテレビを見た後の感想で書きましたが、そのことにも触れられていました。

その中で、著作権の保護期間の話も出ていました。現在著作権の保護期間は死後50年なんですが、例えば若い頃の作品で、作品が作られてから50年後に著作者が亡くなるとするとさらに50年著作権が存続することになる。つまり作品が世に出てから100年間保護されることになる。

私は死後50年ということは理解していたのですが、生前の期間のことを忘れていました。「著作権期間の延長を主張する人は、自分の子と孫だけでなく曾孫まで養いたいのか」と思っていたのだけれど、よく考えると死ぬ段階で孫までいることが多い訳で、孫の曾孫 (玄孫の子、ってなんていうんだろ ... Wikipediaによると「来孫」なんだってね) まで養いたいということになるのですね。
五代先までの繁栄を願うってどんな帝国じゃ。

それとも文学者だから五代先までの醜い遺産相続争いをみたいのかもしれないな。そうか、それを後々の文学者の題材として残したいということか。... どうも強欲な人達を見ると、皮肉な口調にななってしまう。平常心が保てないようだ。いかんなこんなことでは。

しかし著作権期間の延長を主張する人は文学者ばっかりで、ミュージシャンにはいないような気がするのだけど、気のせいだろうか?

文化はこれまでの成果の上に新しいものや改良を加えて行って発展して来たのだと思う。特に日本は、本歌取りなどのように古典を下敷きにすることが尊ばれて来たし、無意識にも気の利いた表現を利用していると思う。それでいて、自分の作品は自分の所有物としての権利を声高に主張するのは醜悪に見える。自分の死後の利益なんかを主張するよりも、後継の新しい才能の開花、文化の発展を願う姿勢でいた方が、今現在も死後も尊敬を得られるのじゃないかな。

2009/07/19

CBS Legend

こんばんは。

日が変わる直前に帰って来て、このニュースを知りました。

訃報:クロンカイトさん92歳=米CBSの元キャスター (毎日新聞 2009年7月18日 → 魚拓)

CBSが特集を組むのは当然のこととして、他局も多くの記事をあげています。

CBS: Walter Cronkite 1916 - 2009
ABC: Cronkite Remembered as 'Gold Standard' for News
NBC: Walter Cronkite

Evening Newsのアンカーマン (アンカーウーマンだけど) は、今ケイティ・クーリックが務めています。彼女が、その席についたときの不安、誇り、そしてクロンカイトへの尊敬を語っています。クロンカイト賞はそんな彼女にとって最も誇りに思える賞ではないでしょうか。

CBS News (2009.07.17) - Couric: Cronkite's "Spirit Lives On"

"This is the 'CBS Evening News with Katie Couric.' "という番組最初のタイトルコールがクロンカイトの声だというのは初めて知りました。

他の記事まで追えていないですが、"Event That Left Cronkite Almost Speechless" という記事 (アポロ11号月面着陸のときの話) などは興味深いです。

2009/07/12

小さな活動家 (2)

以前、「小さな活動家」で、テイラー・グレアム君(11) のことを書きましたが、今度はイザベルちゃん7歳です。

abc News (2009.07.10) World News Person of the Week Isabelle Redford (Text) - Video

孤児のために使うために、自分で描いたカードを売っています。最初はガレージセールで売っていたのだけれど、Global Orphan Projectで売られるようになって、これまで1万ドル以上を稼ぎだしています。この額の半分でハイチに孤児院を作ることができるそうです。

でもハイチの孤児達と遊ぶ姿は楽しそうで、普通の女の子ですね。

2009/07/03

ケイティ・クーリックのインタビュー教室

ブロガーの皆さん、YouTube Reporter's Centerで勉強して市民ジャーナリストになろう!

YouTube: Reporter's Center

Katie Couric on how to conduct a good interview





■ YouTube Reporter's Centerに関する記事

TechCrunch (2009 年 6 月 30 日) YouTubeがレポーターセンターを開設。市民ジャーナリストにニュースの取材方法を教える

■ 追記

らふぃさんがテキストに起こしてくれたよ。→ Rosslyn Papers: "Katie's Interview on YouTube (Text)" [トラックバックも]

LIVE: THE TV BLOG (June 30, 2009) What Actor is Katie Couric Talking About?
"I had an actor who I interviewed, who shall remain nameless, who just didn't want to be bothered," says the CBS evening news anchor to producer Tony Maciulis when asked for an example of a bad interview experience. "It really annoyed me because I was giving him a lot of time on national television and he clearly didn't want to be there."
Who is Couric talking about? Watch the piece below and leave any insight into the identity of the actor in the comments.

2009/05/23

小さな活動家

おはようございます。最近日本のニュース見てないのかと言われそうだけど ...

MSNBC May 21: Making a Difference: Pre-teen reads to feed the needy
Over the past four years, 11-year-old Taylor Graham of Florence, Oregon has raised almost $30,000 to purchase food for the needy through his "Read for the Need" annual book sale.

11歳のテイラー・グレアム君、不要本を集めて販売し、そのお金で貧しい人のための食料を買っています。4年前 (小学1年生!) から始めて、これまでの3年間で3万ドル近く(!)に達しています。
体育館いっぱいを使ってセールやっている様は圧倒されますよ。

彼のサイトもあるんですね。→ Read for the Need: Welcome

さらに、集まったお金で食料を買うのもイベントにして、参加者から同額の寄付を集めています。
"Need for Speed" Shopping Cart Derby

参加者は仮装し、ショッピングカートも飾り付けられて楽しそうです。→ Derby Video 2009

上記WebサイトにあるビデオはQuickTimeなのですが、お祖父さんがYouTubeにあげているので下記に埋め込みます。






御両親の励まし、サポートも大きいと思います。

2009/01/06

派遣村を見ていると ...

... ベルリンの壁崩壊の前ってこんな感じだったのかなと思う。

Wikipedia 汎ヨーロッパ・ピクニック

もう少し人数は必要かもしれない。

それから、2chの反応と、それに対するはてなブックマークのコメントの一部を見ていると、まだ共感が十分得られていないように思う (はてな村の住民は以前は2ちゃんねらとは一線を画していたのだが、最近はかなり同化しているのが悲しい)。
はてなブックマーク > 痛いニュース(ノ∀`):「厚労省は5日以降の衣食住も提供せよ」…『派遣村』から6項目の要望

増山麗奈さんが、
自分たちだけが幸せならいい、負けた奴は自分のせいという自己責任論が、繋がりをぶちぶちと切って来た。
と指摘しているとおりだと思う。さらにいえば、負け組を叩くことで自分が勝ち組にいると思う、そういう思考回路を与えられてきたのだと思う。

湯浅さんには頑張ってもらいたい。

まず、日本国憲法
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
をストレートに押し出すのも必要だが、働く意思があるが仕事がないということも強く打ち出さないと、こんな人も出てくる。

派遣村:「本当に働こうとしている人か」と坂本総務政務官 (毎日新聞 2009年1月5日)

追記: 第25条で「すべて国民は」と言っているのはわかっているのだが、今国民に受入れる素地があるとは言い難いと思う。そのため最後に「働く意思のあることを打ち出せ」と書いた。

この件は、技術が上がれば労働需要が減る
そろそろ「無職」という職を社会的にきちんと認めなければならないところまで、生産性は上がっちゃったような気がするんだけど、
にもつながると思う。

2008/12/31

いろはかるた2008年

こんばんは。今年の流行語大賞は「アライソ (アラウンド五十路)」だったそうですねっ!

今年も大晦日。毎日新聞恒例のいろはカルタを用いて、今年のブログ振り返りをしてみたいと思います。

毎日新聞 2008年12月31日 余録:08年いろはカルタ (→ 魚拓)

【い】イージス見張り怠る暴走沖
【ろ】論より解雇に何も家ねえ
【は】はにかんで遼くん1億円
【に】日銀総裁の顔も三度
【ほ】放棄高齢者医療制度
【へ】「変」の年は今日限り
【と】倒死銀行利満兄弟社
【ち】中毒製ギョーザ
【り】理不尽極まる誰でもよかった
  -- ロスジェネがなかったので...
【ぬ】ぬれ手で汚染米
  -- 食品会社に売ること自体 ...汚染米ロンダリングがんばれ石破
【る】ルーズの権化社会保険庁
【を】温暖化止まらず洞爺湖の霧深く
【わ】悪知恵尽きぬ振り込め犯
【か】崖(がけ)の縁のタロ
  -- 株式会社「麻生」が出した欠陥品お値段が高いかどうかはともかくとして ... (まだ崖っぷちの前だけどね)
【よ】世も末学府に大麻草
【た】タイ変です空港占拠
【れ】歴史を変えるクラスター禁止条約
  -- クラスター爆弾全面禁止へ
【そ】ソフトパワーで金
【つ】使い回して料亭消える
  -- 謝罪会見で
【ね】燃料下がってエコ忘れ
【な】ならぬ入院足りぬ産科医
【ら】ラサの僧乱聖火は走乱
  -- 聖火リレー - 日本ではどうすべきか
【む】無理が通れば給付金
  -- 定額給付金って冗談じゃなかったんだ ...
【う】ウナギの出どこ
【ゐ】居酒屋帰タク
【の】ノーモア空論幕長
  -- 期待された内容の論文
【お】大痛県教委
【く】クツくらえとイラク記者
【や】病み?将軍さまは視察好き
【ま】待てど解散の日和なし
【け】源氏の光は千年不滅
【ふ】不慎銀行東京
【こ】小麦もコーンも穀な値上げ
【え】エド救った篤姫グ〜!
【て】天国バカボン
【あ】あなたと違う人も辞め
  -- なんだよ大事な時に辞任て (ムシャラフ大統領のことだったよ...)
【さ】採用無い定
【き】窮油の策の再可決
【ゆ】夢のノーベル未曽有の4人衆
  -- ノーベル平和賞も受賞して欲しい
【め】目の上のプーチン
【み】みちのく鳴動パンダ四川震撼(しんかん)
  -- 友好への契機に
【し】しバラクオバマ時代
  -- そして"We"は"アメリカ全国民"の意味になった合衆国再生
【ゑ】画(え)に描いた北京の花火
  -- 豪華中華
【ひ】火の車産業
【も】もういくつ寝ると裁判員
  -- そして裁判員制度 - 転び公妨 [3]日本は法治国家なのだろうか?動き出して初めて真面目に考える裁判員制度
【せ】税の上げにも3年
【す】スピードは水着次第
【京】京の夢紡ぐケータイ小説
  -- 日本語が亡びるとき (「あたし彼女」をマネしただけだけどね)

2008/11/05

My Revolution

わかり始めた My Revolution
明日を乱すことさ
そんな乱し方してどうする。

あ、歌詞は小室哲哉じゃなかったんですね。

参照: My Revolution 渡辺美里 歌詞情報 - goo 音楽
作詞: 川村真澄、作曲: 小室哲哉

2008/09/22

牛乳にメラミンなんかいれて...

... 黒くならないのかな。

そか、ビタミンCも入れればいいのか。

追記: bogusnewsに「【汚染乳問題】国産の松崎しげる乳からもメラニン検出」という記事が出ていたので、同じボケをやっている人も多いと思って調べたら、検索上位で挙っているのは、素で間違っている人ばっかりだった。素人さんのブログや質問サイトはともかくとして新聞社も。

サーチナ 2008/09/22 メラミン汚染、大手牛乳製品「中国ブランド」から除外
-- 日本でも丸大食品が、メラニン混入の恐れがある中国製の牛乳を使った菓子など5商品の自主回収を行った。

ZAKZAK 2008/09/22 ネスレの牛乳からメラニン…外資メーカーも被害拡大
産經新聞iza! 2008/09/22 【メラニン混入】プロセス軽視のワナ警戒せよ

今は修正されているけど、毎日新聞も。
中国メラニン禍:拡大…アジア各国、禁輸措置 - 毎日jp(毎日新聞)

2008/09/14

汚染米ロンダリング

事故米食用転売:「三笠」汚染米、ダミー転売重ね「食用」 (毎日新聞 2008年9月13日 → 魚拓)

このロンダリングで米自体の汚染が無くなるならいいのだけど、「汚染米」という事実だけが洗浄されていく。

次の記事も気になった。

クローズアップ2008:汚染米不正転売 食卓襲う影 責任転嫁、丸投げ農水省 (毎日新聞 2008年9月12日 大阪朝刊→ 魚拓)

これは大阪の記事。ほぼ同じ内容が東京朝刊では、「クローズアップ2008:拡散、事故米汚染 焼酎9種65万本、119施設給食にも」という見出しになっており、農水省に対する批判の色が消えている。
「公衆衛生の業務は農水省の仕事ではない」−−農水省で11日開かれた会見では、梶島達也・食糧貿易課長らが、メタミドホスに汚染された事故米がどこの医療・福祉施設で給食用に出されたかを明らかにしないまま終わった。
「じたばたしていない」どころか、何も仕事をしていないし、仕事をする気もないという宣言だろう。

消費者庁に対しては、各省庁は、権限(というか権益)を侵害されるものとして反発していたのではなかったか。私は消費者庁の設立には懐疑的であったが、このような反応を見ていると、必要なものと言わざるを得ない。

福田首相の政権投げ出しで、消費者庁の創設も危ういものとなっていて各省庁は大喜びしているものと思う。野党も総裁選に対して手をこまねいているのではなく、各候補者に対して質問状を送って態度を明らかにさせるべきではないか。

2008/09/09

食品会社に売ること自体 ...

... 横流しするのは想定内だってことだよな。

追記: 「工業用糊に限り販売」 農水省の説明は大ウソだった (2008/9/11 J-CASTニュース)
「事故米」が工業用糊としては需要がないのでは、と指摘したところ、これまでの農水省の発表やJ-CASTニュースの取材に答えたこととニュアンスが一変した。

「台風で水に浸った事故米は食用としてすぐに出荷するように、事故米も臨機応変に、何でも工業用に回すというわけではありません」

という理解不能の説明だった。食用に転売される可能性にうすうす気が付いていた、といわれても仕方がないような対応だ。

2008/07/12

そして裁判員制度 - 転び公妨 [3]

「転び公妨」続き (2)。

裁判員制度は、国民が政治の一つの柱である司法に関与することで、民主主義をより良く実現する方策として打ち出されているものと思う。たぶん。

しかし、ディベートなどを教育されていないところに導入するというのは次期尚早だという意見があり、私もそれには同意する部分が大きい。まあショック療法としてはありかもねとも思うが。

ただ問題はディベートだけではないと思う。検察側が法律をちゃんと適用して立件したということに疑問をもたないことも問題となるだろう。

なにかの間違いで自分が被告席に立つかもしれないということを考えた方が良い。そこで裁く人達は、そういう疑いを持たない人達かもしれないのだ。

情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)カナダのメディアリテラシーに学びたい〜ここまでやるか…
カナダの教育は、政府はあなたたちをだますかもしれませんよ、という教育、日本の教育は、政府は信用できますよ、という教育。どちらが、本当に市民にとって有利な政府をする意欲があるかは明白だろう。 
騙されるかもしれないという認識をもって、政治に接することで、政治に対する評価は厳しくなる。そのような厳しい評価に耐えた党が政権を取る…すばらしい。
追記: この記事は「カナダde日本語」(美爾依さん) の「植草一秀氏の痴漢冤罪事件」で知りました。植草一秀氏の事件に関しては、「転び公妨」の最初の記事で、「2回目はもうどうしようもないと思ったのだが...」と書きましたが、2回目を擁護する人達が存在するという事実、主張する内容から、既存メディアが伝える内容を鵜呑みにしてはいけないと思うのだ (もちろん擁護している人の主張も鵜呑みしている訳ではない)。

裁判員制度も権力を監視する仕組みとして捉えなければならないと思う。そのためにはカナダのような教育方針がなければならないと思うのだ。

冤罪に関しては、特に痴漢冤罪に関しては男性諸氏は不安を持っていると思う。植草一秀氏の事件とは別の日常のレベルで起こりうる話で、被害者の証言がそのまま証拠として受入れられる以上、疑いをはらす方法はないに等しい。ましてや裁判員から印象でエロオヤジ認定を受けたりしたらどうしようもないと思う。

2008/07/10

100万円トクする会社の辞め方

いや別に会社を辞めようと思っている訳じゃないんですが、辞めさせられそうって訳でもないぞ、言っとくけど。

表題の記事がm9 Vol. 2に載ってて、面白かったのでメモ。

■ 自己都合退職と会社都合退職でこれだけ差が出る
・失業保険の給付期間が違う (35歳勤続10年の人で会社都合の場合240日、自己都合120日)。
・会社都合の場合すぐに失業給付がでるが、自己都合だと4ヶ月先になる。
・会社都合で退職した人を採用した会社には国から補助金が出る可能性があるので、採用される可能性が高くなる。

■ 会社から解雇になる場合でなくても会社都合と認められる場合がある ← ココダイジナトコ

2001年に変わったそうです。

詳細は... 厚生労働省 特定受給資格者の範囲の概要 II のところ。

ポイントは...
(5) 離職の直前3か月間に連続して各月45時間を超える時間外労働が行われた
(4) 賃金が、 当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した
(6) 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていない

厚生労働省HPに載っていないけれども、m9のこの記事であげている理由として
・10年以上同じ職種に就いていたのに十分な教育訓練もなく配点させられた
・事務所の移転で通勤時間が往復4時間以上になった
などが載っていますが、これがこの(6)に相当するのだと思います。

■ 注意点
・各地のハローワークによって判断基準が異なる場合があるので、自分の住む地域のハローワークに条件に当てはまるか確認しておこう
・タイムカードのコピーなど証拠を揃えておこう (必要な証拠はハローワークに確認しよう)
・退職届は自己都合の決定的な判断材料にならないので出せと言われれば拒絶しなくて良い (ここもハローワークに確認しておく)

ハローワークは事務的な手続きを行うための組織なので、法律に合っていればそのとおりに動くということです。サービス残業などで証拠が揃えられないかもしれませんね。その場合は次のような方法を使わないといけないかもしれません。

■ いざとなったら会社と戦う手もある
・全国の労働曲に総合労働センターが設けられている。
・「個別労働紛争解決制度」、「労働審判制度」がある。
・労働組合には加盟しておこう。個人加盟の労働組合もある。

この記事の執筆者は中村敏夫氏。こんな著書もあります。


新版 誰も教えてくれなかったおいしい退職マニュアル—50万円は絶対トクするポイントと手続きのしかた (KOU BUSINESS) 中村 敏夫

この本では50万円トクするって書いてあるのですが、m9の記事では100万円になっています。インフレだな。
[追記: 2009年に出た著書では100万円になっていました。→ 退職のとき100万円トクする本―3日で手続き完了!もらえるものは全部いただきましょう!!]

2008/06/12

ロスジェネがなかったので...

... こんなのを買ってきました。8日、日曜日のことです。

晋遊舎ムック m9(エムキュー) Vol.1

4月26日発売だったんですね。全然気づいていませんでした。

◆【特別対談】小飼弾×赤木智弘/希望は「戦争」か、「テロ」か?弱者は団結するな! 散開しろ!!

一方のロスジェネ

【対談】 僕らの希望は「戦争」か「連帯」か
赤木智弘(ライター)×浅尾大輔(作家・本誌編集長)

とりあえずの代替と思ったけど、「戦争」と「テロ」、「連帯」と「散開」、比較するといいかもね。

で、m9の特集は、これ。

◆特集「激論」格差・ニート・ワーキングプア

そして、これを買ったのは8日、日曜日。そう、この日です。

通り魔:東京・秋葉原で7人死亡、10人重軽傷 トラックではね、次々刺す (AFP 2008年06月08日)

昔だって格差、貧困、彼女できない、はあっただろ、みんなそれぞれ解決はできなくとも折り合いをつけて生きてきたんじゃないの、甘えるんじゃないよ... と思うところなんですが、その後の報道や、ブログ記事や、そしてこのm9を見ていると、単純にそう考えていては何も解決しないなと思うようになってきている。いやもちろん許されることではないのはわかっているけれど、むしろ許せないと思う気持ちが強いのだけれど、それを「許せない」で終らせてはいけないという声が聞こえてくるのだ。

最後になりましたが、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。亡くなられた方の命の重さは同じだということはわかってはいるのですが、被害者のご老人を介護しようとして背後から刺された武藤舞さんのことは特に心が痛みます。

■ 関連記事

うえぶろぐ 2008-06-05 「快楽としての戦争、かあ」
うえぶろぐ 2008-05-08 「格差に関して」
ダーサの一夢庵 2008-06-11 「もやもや」
about ・ぶん (ぶんさん) 2008-06-11「考えさせられた記事」
-- 雨宮処凛さんの引用
その行動が正当化されるはずもないのは言うまでもないこと、だからこそ、「なぜ」を問うことが何よりも必要なのではと思います。
『それを「許せない」で終らせてはいけないという声』はここから聞こえてきたのか...

内田樹の研究室 2008年06月11日 格差社会論(再録)
404 Blog Not Found (小飼弾さん) 2008年06月11日 「フェア(Fair)って何(のため)?」
何かごにょごにょ言ってます 2008-06-10 【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式
-- 「折り合いをつけて生きてきたんじゃないの」と書いたけど、人とのつながりがあったからできたということかもしれない。
CLick for Anti War (九郎政宗さん) 2008-06-11 「すべての虚構の、現実に対する敗北」
-- 結果として2ちゃんねるは、今回の事件を止められなかった。俺はそのことを情けなく思う。

2008/05/08

格差に関して

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
ポール グレアム Paul Graham


「ハッカーと画家」を読んでいるのだけど、その中に格差を肯定する論を述べた章がある (補足: このポール・グレアム「ハッカーと画家」はすごく面白い本です。計算機オタクには特に)。

・格差がある社会の方が社会全体で豊かだ。格差のない国の上層は格差のある国の下の層より貧しい。

このベースには、富が一つのパイであって格差はその切り方で生じるものという考え方ではなく、富 (これはお金に限らない) は新たに産み出せるものであって、富を多く産み出した人が上に伸びることによって格差が生じているという考えかがある。さらに、新しく産み出された富の多くは世の中全体にもたらされるものという認識による。

例として出されたもののひとつにスティーブ・ジョブズがある。ジョブズは金持ちになるのに誰かのものを盗んだり誰かを貧乏にさせた訳ではない。生産性をあげたり無から富を紡ぎだせるコンピュータを世の中に提供することで、世の中を豊かにし、自分も豊かになった。

付け加えると雇用を創出したこともあげられるだろう。

それはそうかもしれない。鄧小平の考え方「先に豊かになれる人が豊かになり、豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」もそうなんだろう。

しかしこれは、民主主義に裏打ちされた資本主義のもとで成り立つ話で、ナイーブに過ぎるといえるだろう。

鄧小平の考え方も後半部分は実現できていない。それは中国の経済成長が「安い労働力」を競争力にしている部分が大きいから。すなわち、国民に都市戸籍と農村戸籍の二重構造があり、農村が豊かになれないことを前提にして経済成長が成り立っているといえるのだ。

アメリカだって同じ。アメリカの戦争、特に冷戦後の戦争の意味を考えてみると分るだろう。二酸化炭素の排出も、排出権を買わずに排出しているということは、排出権という資源を搾取していると同じだろう。

コンピュータなどハイテク分野では他を貧しくすることなく富を作り出せると言うこともできるかもしれないが、何らかの資源がからむところでは、そしてそれはほとんどの経済活動がそうなのだが、どうしてもパイの奪い合いは避けられない。

そしてパイの奪い合いは分野を越えて発生する。バイオエタノールの生産への補助が食糧の価格の高騰を招き、貧困を拡大している。

最初の話から大きくなり、散漫にもなってしまったが、「格差」ということを言い出すと、いろいろな思いが生じてしまうのだ。

中島聡さんの『「少年よ大志を抱け!」よりも「若者よどん欲になれ!」の方が良くないか?』を読んでいて、特に後半に出てくる
 そもそも資本主義というのは、「企業や個人が自己の利益を最大にするためにする経済活動が社会全体に利益をもたらす」ように設計されている。社会主義の国ならいざ知らず、日本が資本主義の国である限り、人々の「利益を追求する」強い欲求があってこそ経済活動がさかんになり、それが国力につながる。
の部分で、このポール・グレアム「ハッカーと画家」の格差に関する記述を思い出した。同じナイーブさを感じるが、ひとつのブログ記事でそこまで言及していないからと言って批判するつもりはありません。

それからこれもちょっと関連する話題。
切込隊長BLOG: グローバリズムは何故、貧困を引き起こすか

2008/04/26

死刑って無力だよな

許せないという思いと、それでも死刑はなくすべきという思いが、ぐるぐる交錯する。その中に「死刑よりもつらい刑」という考えも混じる。

死刑を歓迎する人の多いのはわかる。「正義感」の強い人達なんだろう。国家による、力による「正義」の実現に重きをおく人達。それとともに自分がその「正義」の側にあることを再確認できる。

その対極にあると思っていた人からも今回の死刑を歓迎する言説があって、これには違和感を覚える。とはいえ、私も今回被告から新たに出てきた主張を聞くと、もうこのようなことを二度といえないようにしてしまえとも思う。

冤罪の可能性を考えると取り返しのつかない死刑は避けるべきというのには同意する。また、法務大臣に最終的な執行の決断をさせるのもどうかと思う。その意味で鳩山邦夫のいうことには一理あると思う。法務大臣の仕事がそれだけだったらロボットかサルか鳩山邦夫でも法務大臣にしておけばよいのだけれど。執行役の人だってやりたくてやっている訳ではなかろう。

死刑でなく無期懲役または終身刑(名前は違うがどちらも同じようなものらしい)にするということは、税金を使って彼等を養うことだという主張もあった。しかし、その刑が社会にとって効果があるなら (犯罪の抑止力とヒューマニズムの実現)、社会が負担すべきコストだと思う。

宅間守以来、抑止力という意味も揺らいでいる。死刑になりたいから人を殺したという事件も最近何回か聞いている。しかしこれは昔からあるのかもしれない。

今回新たに出てきた (というより私が気づいた) 意見がいくつかあって、それぞれ考えさせられる。

ひとつには、今回の判決が、純粋な法律、判例からでなく、世論に影響を受けていることを問題視しているものがあった。さらには厳罰化の流れを進めるために、世論を誘導する情報の出し方をしていると言う指摘もあった。弁護側は検察側よりも筋の通った主張をしているというコメントを前回戴いたが、その部分は全くと言っていいほどニュースに載らず、被告の馬鹿げた主張が大きく報じられた。

そしてこの動きは、ネット規制、児童ポルノ規制、自衛隊官舎ビラ配り事件など、それぞれをとってみると文句のいいにくい規制の積み重ねで、少しずつ国民に対しての縛りを強化していく意志がみえるとする意見もあり、それも怖いことだと思う。

「死刑制度のパラドックスについて」 (In its right place)も考えさせられる意見。人間の生命が最も尊いから殺人に対して死刑をもって償う、死刑をもって抑止するということであるならば、(死刑を受ける)人間の生命よりも大事なものがあることを示唆している(それは「秩序」や「正義」) があるというのだ。

「人間の生命が最も尊い」というのも絶対的なものとはいえず、単なる合意なのかもしれない。秩序を守り、自分たち自身の正義感を満足させるための。

そして、「社会正義の臨界??光市母子殺害事件高裁判決」(地を這う難破船) では、
所謂快楽殺人者は、被害者の殺害を前提とする性犯罪者は、死刑台に送られて然るべき、あるいは、死刑台に送らないことには仕方がない。そうした認識と見解に私は同意せざるをえない。 
彼らを終身刑に処したとき。獄中において生き続ける彼らは、延々と自身の犯行を想起して、ひとり愉しむだろう。愉しみ続けるだろう。死ぬまで。直裁に言うなら、マスターベーションし続ける、ということ。自身の犯行を繰り返し繰り返し想起することによって。
これでは罰を与えたことにならないし、抑止力にもならないだろう。

また、「快楽殺人者は根本的に反省しない」とも述べられている。そうすると反省を待っての死刑はあり得ないのではないか。結局宅間のときと同様に、死刑が執行されても無力感しか残らないのではないか。

ここで一旦死刑からはなれる。毎年自殺者が3万人以上いる (平成10年から - 警察庁資料PDF)。うつによるところは大きいとはいえ、死ぬことよりもつらいことがあるということだろう。自殺を実行してしまった3万人以外にも苦しみ続けている人が大勢いる。ギャンブルによる借金など本人に責任がある場合もあるが、それだって死に値する責任か? そしてそれ以外の多くの人はむしろ他の人よりも自分の責任を強く感じる、いわば「良い人」だから死を選ぶのだろう。

自殺者と犯罪者の苦痛を同じ軸に載せるのは不適切であることは認めるが、納得がいかないでしょ?

といろいろ考えが交錯する中で、ベストだとは思っていないが自分の中で残っている考えがある。それは「終身刑よりもつらい刑」。何がつらいのかは人によって違うので複数の意見を取り入れる必要があるだろうが、私が前回出したのは「ガレー船の漕ぎ手」だった。ほかにも考えればいろいろだせるのだろうけど、自粛しておきます。

■ 追加トラックバック

情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊): 「殺人」の嘆願をした32万人の方へ〜あなたは自殺する3万人のことを考えたことはありますか?
-- 自殺者との対比は同じ視点。ただ、 "「殺人」の嘆願をした" ... という書き方をしても何も響かないだろうな。これって執行命令を下す法務大臣を「殺人者」と非難するのと根は同じ。EUを基準にしても響かない。むしろ比較するなら中国か韓国だろう。

梟通信〜ホンの戯言: 死刑についてどれだけ知っているか 読売新聞社会部「死刑」
-- この人も死刑反対の立場。

2007/09/23

野良妊婦って言葉...

... はじめて聞いた。

らばQ: 情報格差──これから始まろうとしている本当の格差社会

この記事の本題とは異なるのでトラックバックは送らないけれど、この中にこんな記述がある。
みなさんは「野良妊婦」という言葉をご存じでしょうか? 野良妊婦の恐怖という記事で紹介された言葉で、このブログは現役の医師が運営しているようです。
リンク先
ほねまであいして@奴隷院長の日々 - 野良妊婦の恐怖
に定義が載っている。書き方はおちゃらけてるけど。
妊娠してもちゃんと検診を受けない素敵なライフスタイルを実践する妊婦様のこと
この言葉は知らなかったのだけど、こういう人の存在は下記記事で知った。

なぜ産科医は患者を断るのか 出産費用踏み倒しに「置き去り」 (J-CASTニュース2007/8/31)
妊娠しても産婦人科に行かず、陣痛が来て救急車で病院に運ばれる。これを産科医の間では「飛び込み出産」といい、こうした例が増えているらしい。ただ、妊婦の状態などの情報が全くないため「責任が取れない」と、受け入れを断る産科医も多い。さらに、「飛び込み出産」の場合、出産費用を踏み倒したり、赤ちゃんを病院に置き去りにする可能性が高いというのだ。
奈良の妊婦も既に妊娠7ヶ月だった。

一方、断る側の産科の事情に関しては、今回非難の矢面に立たされた奈良県立医大が当日受けれられる事態でなかったということを公表している。これは下記ブログで知った(つぶろぐ経由で知ったことを忘れてて探すのに時間がかかった)。

新小児科医のつぶやき - マスコミよ これでもヒマか 夏の夜
・当直医2名 + 応援医師1名 (深夜2:30まで勤務)
・当日の救急応需5名
・手術、分娩3件 (うち1名はもともと朝9:00から23:00までの大手術でその後の経過観察が必要)
・当直者2名は一睡もしないまま、1名は外来など通常業務につき、他1名は代務先の医療機関において24時間勤務に従事

また、ニュースになった妊婦の受け入れを断った時刻 (2回) の状況がどのようであったかを分析し、
私は医師の目から見ても「断った」のは妥当な状況判断と思います。また返事も「拒否」ではなく、本当に手が回らないので「後にして欲しい」です。こんな状況で搬送されても、まともな治療が行なえないの正しい状況判断です。医師は自分の力の限界を心得るのも重要な資質であり、無闇矢鱈に引き受けて患者の生命健康を損なってはならないからです。
としている。また、「夜間勤務医」でなく「当直医」で対応せざるを得ない勤務実態を問題視している。

これは奈良県立医大、奈良県だけの問題ではないことを、医療問題に関して継続してとりあげている団藤さんが指摘している。

お産の危機は首都圏にこそ迫っている [ブログ時評83]
特に埼玉は、産科医1人当たりの人口が全国平均の2倍近い。

奈良で妊婦が転送を断られ死亡した事件が起こった1年前にも、団藤さんは産科医の減少をとりあげている。

医療崩壊が産科から始まってしまった [ブログ時評59]
重労働に加え訴訟リスク(賠償金の問題だけでなく、刑事事件として逮捕、有罪の可能性もあるのだ)。医者は尊敬され憧れられる職業だったが、診療科目によっては、むしろ避けたい職業であることがわかる。

団藤さんは次のように警告し、問題提起をしている。
小さな県では将来、お産が出来るのは県庁所在地だけにもなりかねない。遠隔地の妊婦は、事前に病院近くにアパートを借りたり、ホテル住まいで出産に備えなければならない。少子化対策が言われる時期に、出産そのものに大きな負担が加わる大逆行。医療費の増加を食い止めることにしか関心が無かった国の医療行政が、医療の内実を放置してきた結果である。
また、その後のレポートして、

ブログ時評: 奈良の転送妊婦死亡の病院が産科停止へ

という記事をあげている。婦人科は続けるが、産科をやってもらえる医師が見つけられず分娩の扱いをやめるという。

実はうちも奥さんの実家が奈良市で、二人の子を里帰り出産した。最初の子を産んだ病院が院長が高齢により産婦人科をやめ婦人科専門になったため、二人目の子は離れた町で産むことになった。当事者は産科医の減少はずっと前から肌で感じているのだ。