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2018/02/17

持続可能な開発

2月14日、東京大学政策ビジョン研究センターの10周年記念国際会議「サステナビリティと国際関係- 持続可能な開発の実現に向けて-」を聴講してきました。

中心のテーマは国連 (UNDP: 国連開発計画) の「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs) です。貧困問題、飢餓、教育、エネルギー、環境など、17の目標を設定し、どれか一つではなく、バランスを持った開発を目指しています。

外務省ホームページより

まず東京大学総長の五神真氏より基調報告として、東京大学の取り組みについてお話がありました。東大では未来社会協創推進本部 (FSI) を創設しています。大学というと研究までで、成果を具現化していくことはミッション外となりがちですが、その名にあるように「協創」を目指しています。多くのプロジェクトがありますが、それぞれ何らかの形で、SDGsと繋がっています。それぞれのプロジェクトがどの目標に繋がっているかを示されていました。

国際連合大学学長 デヴィッド・マローン氏の基調報告では、SDGsまでの歴史の話からスタートします。前身のミレニアム開発目標  (2000~) では、SDGsに含まれる平和に関する目標は除外されていました。平和、公正 (justice) は、持続性に大きな影響があります。今回SDGsには、「目標16: 平和と公正をすべての人に」が含まれています。

日本についても言及がありました。福島の原発事故で、日本の取り組みは後退した。しかし、長い間には停滞することもある。長い目で見ていく必要があるということでした。

パネルでは、プリンストン大学 ジョン・アイケンベリー教授、ジャーナリストの国谷 裕子氏、国際連合大学副学長の沖 大幹氏がそれぞれ短いプレゼンを行ないました。

アイケンベリー教授は、気温上昇2℃以内に抑えることが重要で、その影響を4つの項目 (自然災害、海面上昇、農業への影響、移民・難民) で語ります。問題があっても豊かな国は生き残ることができるが、紛争や難民で結局ヨーロッパにも影響が波及するので、全世界的な協調が重要だということを訴えます。

元NHK「クローズアップ現代」のキャスターを長く務めた国谷裕子さんは、その後も社会問題に関して活動を続けられています。その経験から「ある問題の解決が別の問題を生むことを何度も見てきて、悩んでいた。そこにSDGsに出会って、これだと思った」とのこと。SDGsでは、目標間の相互依存性を留意し、バランスをとった解決が求められます。

国谷さんは、SDGsは取り組みの時期に入っていて、企業が取り組みを初めているとのことです。一方日本では、途上国支援の延長という程度の位置付けになっています。今後ビジネスチャンスとして考える必要があると語ります。また、地方自治体での取り組みも始まっています。地方自治体は、人材流出、人口減少、老齢化といった課題が目の前の危機としてあるからです。後で出てきますが、例えば、SDGs Award をとった北海道下川町 では、森林資源を生かした産業、エネルギー自給率の向上などに取り組んでおり、今後はエネルギー外販で13億円の収益を上げることを目指しているそうです。

国谷さんは、「みんなが知って、みんなが取り組む。そうすれば世界は変わる」と語ります。"Imagine" ですね!

沖氏は、水の問題の専門家です。私は以前 BIG ISSUE を読んでこの人のことを知りました。当然、水の問題、環境問題に警鐘を鳴らすのかと思いましたが、意外にも「世界は良くなっている」というメッセージでした。SDGs レポート2017によると、世界の絶対貧困は減っているし、初等教育の普及も進んでいるとのこと。パリ協定では、世界が「化石燃料を使い切らない」と決め、再生可能エネルギーに舵を切っている。

「独り勝ちはない = 一連託生」という考えが広まっており、「グローバル・サウス」を単なる貧困地域としてではなく、労働/消費市場とみなすようになってきた。社会問題、環境問題への配慮は soft law (法律ではないが皆が守る規範) になってきた。

その規範は常に前に動いており、中国ですら変わらざるを得なくなってきている。

このことは大きな希望ですね。これまでは自分の利益のために動いてきた。「ゼロサム」が根底の考え方にあり、自分の利益は誰かの犠牲のもとに成り立っていた。しかしそれは結局「共倒れ」につながる。協力することで自分も相手も利益になるという考え方、そして、無理だと決めてかかるのをやめることがポイントにな流とのこと。

あとはアメリカですね。それから日本も、難民問題や人権、子どもの貧困など大きく遅れているところがあります。

先ほど中国を褒めましたが、南シナ海の支配など、覇権の拡大は世界のためにならないということを早く気が付いて欲しいです。一帯一路も「中国の覇権に従うもの」が参加資格といった側面が感じられます。

最後に会場からの質問を受け付けましたが、取り上げきれないほど多くの方の挙手がありました。最初の人の発言は「日本企業は重要性は理解していても、行動が伴わないことが多い。企業の取り組みをインデックス化して公開したらどうか」というもので、なるほどと思いました。中には「なぜ多くの目標の中でCO2削減が中心になっているのか。日本が80%削減したら鉄鋼セメント以外全産業が壊滅する」というような、これまで「バランスが大事」ということを聞いてなかったのかというような質問もありましたが。

全体的に、希望を感じさせる国際会議だったと思います。

2010/05/03

「鳥の足跡」と原油流出事故

こんばんは。

先日WIRED VISIONにこんな記事があった。

宇宙から見た川のギャラリー (WIRED VISION 2010年4月28日)

いや別に天の川とかそういうのではなくて、地球を衛星写真で撮ったもの



この中で特に2枚目のこの写真に興味をもった。

ミシシッピ川の鳥趾状三角州(Birdfoot Delta)

パーム・ジュメイラ (Wikipedia) じゃなくて自然にできたもの。

あんまり面白いのでGoogle Mapで探してみた。

Google Map: ミシシッピ川河口近辺 ストリートビューもあるよ!

そういえば、先日メキシコ湾で石油掘削施設で爆発事故があって、今も流出が続いているんだよな。日本ではあまり話題になっていないけど。

NASAが衛星写真を公開している。

Oil Leak from Damaged Well in Gulf of Mexico (2010年4月27日)

この「鳥の足跡」のすぐそば。
予測では、この「鳥の足跡」まで到達するようだ。

Coast Guard: Impossible to Estimate Spill (CBS News 2010年5月1日)

流出量も1日 25,000 バレルと推測されている。

といってもどれくらいかわからないけど、日本の新聞では400万リットルと予想されていると書かれている。

米原油流出:生態系や経済に深刻な影響か 大統領が現地へ (毎日新聞 2010年5月2日)

400万リットルでもイメージつかめないけどね。Wikipedia では、「原油の輸入量は国内消費量全体の99.7%、2億5,460万キロリットルである」(2006年度)と書かれている。1日にすると70万キロリットルか。0.5%くらい。

量よりも環境への影響、経済的な影響が心配だ。ここはハリケーンカトリーナで大きな被害を出したところで、ようやく立ち直って来たかというところにこの痛手ということが報道でも触れられていた。

2009/11/30

フォトジャーナリズムの今

こんばんは。

現在、早稲田大学において、DAYS JAPANとの共催で、「フォトジャーナリズム・フェスティバル」という企画が行われています。特に、11月下旬から12月上旬までは、イベントが集中して行われています (→ 日程)。

先週の日曜日22日に、プレ・シンポジウム「戦争・写真 そしてメディアの危機」をめあてに行って来ました。



このシンポジウム自体は午後2時からなんですが、それ以外のイベントも行われているし、2009年11月22日のイベントスケジュールにおすすめプランなんかも書いてあって、午前中から行くことにしました。

ちょうど早稲田大学ではいくつかの学部で推薦入学の入試が行われていて、生協が学生生活相談所を開いていたりしていました。立て看板など、いろいろ懐かしい感じ。



特別展示「触(さわ)れる地球」があるワセダギャラリー。

10時は過ぎていたのですが、まだ学生さんが準備を一所懸命やっている状況だったので、先に同じ建物で行われている、「DAYSの5年 戦争と混乱の時代−フォトジャーナリストは何を伝えてきたか」企画展「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞の軌跡」を見てきました。これらはもう入ることはできたのですが受付に誰かいる訳でもなく、お客さんもだれもいなくて、大丈夫かと思いましたよ。

どちらもおすすめのスケジュールを埋めるだけの時間がかかる訳でもなく、また期間中ずっとやっているので、講演の前後にちょっとみればいいかという感じなんでしょうね。



「触(さわ)れる地球」。触れる地球は、システムは以前からあって、地球博にも出展されたそうです。これにDAYS JAPANなどの報道写真や、早稲田大学によるボランティア活動の写真が載せられています。

手でぐりんぐりん動かせるのですが、それよりもオートプレイにして、写真が画面に表示されるのにあわせて地球が回転してその写真が撮られた国や地域が前面に出てくるのを待つほうがいい感じでした。



シンポジウム開場前の様子。まだ30分以上時間があるのでそれほど人が集まっていません。

さて内容なんですが、参加者がみんなでTwitterでメモしてくれているのでそちらを利用させてもらいましょう。

フランシーヌの場合は (2009-11-22): 「戦争・写真 そしてメディアの危機」tsudaりまとめ。
--「フランシーヌの場合は」ってブログ名なんだね。若い人は知らないんじゃないの。

以下、私の感想です。

最初の広河さんのあいさつ: 「ジャーナリズムの危機」は、一般には、経済的な危機、経営的な危機として語られるが、それ以前にジャーナリズムそのものが危機に陥っている、という認識が示された。それはジャーナリズムの劣化という意味だろうと思うが、私自身はそれじゃあ良かったことがあったのと思う。

白山眞理「日本の戦争の時代、報道写真家たちはどう生きたか」: 前半は、木村伊兵衛、名取洋之助らが日本にもフォトジャーナリズムの必要性を認識し、その先駆者として努力する姿が描かれたが、後半は彼等およびその後継としての土門拳らが、政府の宣伝機関としての役割を果たす姿が描かれた。写真家自身も疑念を持っていなかったことが伺える。それが私情を交えず淡々と語っておられて、それがいっそう恐怖に感じられた。

広河隆一「現代の戦争報道とメディアの役割」: この中で印象に残ったのは、ジャーナリストも、医師や弁護士のようなプロフェッショナルとしての資格が必要じゃないかという論点。これは、医師や弁護士がもつ職業倫理がジャーナリストにも必要という意味で、決して政府がコントロールすべきだと言っている訳ではない。

上杉隆氏の講演と、広河隆一氏との対談: これが最も期待してたメニューで、期待通りの面白さだった。内容は想像通り主に記者クラブの問題。民主党政権誕生後、亀井大臣や岡田外相のおかげで少しは変化も見られるが、まだまだ他の省庁では記者クラブを温存している訳で、私とはここは一気に変えてもいいところじゃないかと思う。

ところで、DAYS JAPANもこれまでは黒字経営を続けて来たが、今存続が危うい状況になって来ているそうで、定期購読キャンペーンを行っていました。私も以前、「DAYS Japan買ってきました」で、「今度のDAYS Japanには期待したいところですが、商業的に持続可能なのか危惧しています」と書きましたが、5年良く持ったなというのが正直な印象です (いやまだ終ってないけど)。なくなって欲しくない雑誌なので、定期購読を申し込んできました。

5年か。以前書いた「DAYS Japan買ってきました」も同じく2004年8月に書いたものなんですよね。私もその年の5月にこのブログを書き始めて5年半になり、これがちょうど1000記事めです。毎日書く人もいる中でペースはゆっくりなのですが、よく続いたと自分でも思います。最近Twitterで書いてそれで満足しているところもありますますペースがおちてはいるのですが、Twitterで短く書いて、それをもとに少し長めの文章にしてブログに書くという役割分担で、ペースはゆっくりでも続けて行きたいと思います。よろしくお願いします。

追記: Twitterのほうは2000超えてた ...

2009/06/18

イランのデモ

なんでプラカード英語なの?
追記:
国政に対する抗議なら、その国の言葉でいいよね。
英語を使うのは、英語圏のメディアを通じて全世界にアピールするのが目的でしょう。
しかしそれって、イラン国民が自分達で始めたことでしょうか。
なんだか、オレンジ革命を思い出すのですよ。
または、タイの空港占拠デモなど。
一方で、アメリカにとって政権交替が都合が良いのなら、選挙が終わってから動き出すというのはどうも解せない。
という訳で、いま一つよく分らない動きではあるのです。そのうち真相が分かるかな。

2009/06/15

Inside The White House

NBC News の特集 "Inside The White House" の中に White Houseの見取図があるよ。各階ごとの見取り図があって、マウスオーバーで各部屋の名前がわかるほか、写真やパノラマ写真、説明がある部屋にはアイコンがついている。トルーマンバルコニーとか、リンカーンベッドルームとか、フランクリンルーズベルトが作らせた映画シアターとか、興味深い。
クイズもある。

2009/06/14

アメリカ国歌歌合戦

優勝者のJordan Sheltonちゃん。





スミソニアン協会とUSA WEEKENDが主催したYouTube国歌コンテストのページ"National Anthem Singing Contest"には決勝進出者が全て載っています。
下記ニュースで知りました。
ABC News (2009.06.12) Flag Day 'Idol': Oh Say Can You Sing?
なお、スミソニアン協会の"The Star-Bangled Banner"トップページからは、これ以外にもクイズや豆知識のページがたどれます。
YouTubeを使って ... というのは、YouTube Symphony Orchestraでもあって、技術的には今頃?という気もするのだけど、ようやく広く定着してきたということかもしれません。Twitterを使うのはまだまだ先かもしれませんね。

もう普通のホッキョクグマだろ

こんにちは。相原コージです (ウソ)。
親に育児放棄されて人間に育てられたホッキョクグマKnut (クヌート)、大人気で関連グッズを含め大きな収入をもたらしたのだけど、その収益を巡って2つの動物園で争いが起こっているらしい。
ABC News 2009年06月10日Battle over Knut the Polar Bear (動画)
AFPBB News 2009年05月20日「父」を貸し出した動物園、クヌート人気の利益配分を求める
クヌートの父親を貸し出した動物園が自分のところに所有権がある主張している。パンダみたいだな。
でもねえ、昔は確かに可愛かったけど、





今はもう普通のホッキョクグマだもんな。風太みたいに芸があるなら分るけど、その動物園に行ってみる必要もないんじゃないの。
ところでこんなのもあるんだね。
2009年7月25日(土)全国ロードショー 映画『クヌート』公式サイト

2009/06/11

ピラミッドにオバマのレリーフが

こんばんは。スポックです (ウソ)。
大統領自身が発見したようですよ。
CBS News (2009/6/4) Obama Checks Out Sphinx And Pyramids
“That looks like me!” exclaimed President Obama. “Look at those ears.”


上記CBS Newsの動画にはその発見の瞬間は含まれていませんでした。動画は下記にあります。この写真もこの動画からの引用です。
wltx.com (2009/6/4) Obama: Ancient Egyptian Carving "Looks Like Me"

2009/06/01

不況期のProm

こんにちは。PROMってプログラマブル・リード・オンリー・メモリーのことだったよな?

Wikipedia によると、

プロム
プロム(Prom)とは、プロムナード (米:promenade、大学の舞踏会) の略称で、アメリカやカナダの高校で学年の最後に開かれるフォーマルなダンスパーティのことである。... 特に卒業時に開かれるプロムはアメリカやカナダの高校生にとってとても重要なイベントとなっている。
ということだそうですね。

ケイティ・クーリックのノート (2009/05/28) "Prom"では、これを「通過儀礼 (the rite of passage)」と言っています。

今年は不況でお金がかけられない、いくつかの高校ではタキシードを必須でなくなったり (って今まで必須だったことね)、リムジンが減ったり、アンケートでは60%が全部あわせて200ドル以下ですます予定 ... っていままでどんだけかけてたんだよ、って話ですよ。promdressshop.com とか bestpromdresses.com ってサイトをみると (ってこんなのまであるんだというのもびっくりだけど) ドレスだけで何百ドルもかけてるか分ります。

ケイティ・クーリックはこういっています。
しかし、いくらお金を使ったかに意味があるのではなく、友人と使った時間に意味があるのです。そうやって作る思い出が... プライスレス。
誰がうまいこと言えと。

さらに、
一つ内緒の話を教えましょう。あなたが何を着ていても、20年後あなたの子供達からからかわれることになるのよ。
そしてそれも通過儀礼なんです。
と言っています。ケイティ・クーリックは白い鳩目ドレス (white eyelet dress) を着ていったそうだけど、どういうドレスかよく分りませんでした が、今では流行らないもので笑われちゃうようなものなんでしょうね (アイレットはレースの一種みたいですね)。

2009/05/22

Chargoggagoggmanchauggagoggchaubunagungamaugg湖

こんばんは。寿限無寿限無五劫の以下略です (ウソ)。
ちょっと前になるんですが、CBS Newsでこんな話題を取り上げていました。
CBS News 2009/05/15: Spell Me A River
  -- ミシシッピの4倍以上の長さだよ、文字数では。
子供達、最後の方は折り重なっちゃってます。

自治体も綴りを間違えちゃうくらい。看板は今回直したのですが、パトカーの方が残ってます。

私も綴りを間違えないよう細心の注意を払いました。ウソ。下記からコピペしました。
Wikipedia: Longest word in English (Wikipediaにはこんな項目もあるんだね ...)
"Longest word in English" の項目に地名を含めるかどうかは議論のあるところ、とあります。また、これもアメリカンインディアンの言葉でしょうから、「英語」とも言い難いですね (マオリ語の地名は英語と言い難いと書いてありましたが、この語の地名に関しては特に言及がありませんでした)。
追記: らふぃさんから、意味も面白い、ってコメントがありました。ニュースの方では、大意は魚釣りの境界と言っていましたが、Wikipediaの方にはもっと正確なところが書いてあります。
あなたは湖のあなた側の岸で釣りをする
私は湖の私側の岸で釣りをする
誰も真ん中では釣りをしない
長くなる訳だよね。最後は要らないしw
それから調べたらこんなのもありました。
Lake ChargoggagoggmanchauggagoggchaubunagungamauggさんはFacebookを利用しています。

2009/05/21

日本人がカルガモの行列が好きなように ...

... アメリカ人もこんな話題好きなんだねえ。
ABC News 2009/05/09 Banker Saves a Dozen Ducklings From Ledge
  -- YouTubeにもあったけど埋め込みができないようになってた。残念。
銀行の玄関のひさしに巣を作った鴨の親子。小ガモが飛び降りるのをキャッチして親ガモに渡す。さらにみんなで池までの行進を見守って、無事に池にたどり着いたらみんなで大喜び。

2009/04/16

Katie Couric Wins Walter Cronkite Award

Good Morning, Everyone.

Twitter見ていたら本人がこれから授賞式に行くって言ってました。

2009 CRONKITE AWARD WINNERS
Special Achievement for National Impact on the 2008 Campaign
Katie Couric, the anchor and managing editor of the CBS Evening News, was honored for her extraordinary, persistent and detailed multi-part interviews with Republican vice-presidential candidate Sarah Palin which judges called a “defining moment in the 2008 presidential campaign.”

それまではお飾りみたいな扱われ方をしていたけど、ペイリンへのインタビューで評価が上がったということは聞いていたのですが、ここまで高い評価だったんですね。

去年9月ころから見始め、そのころはあまり特徴のない人だなーと思っていたのですが、最近は凛々しくて気に入っています。

追記:
CBS News Video (2009/04/15) The Highest Honor -- 授賞式の様子
CBS News Video (2008/10/01) Couric Wraps Palin Interview
CBS News Text + Video (2008/09/24) One-On-One With Sarah Palin -- インタビュー

2009/04/15

NHKだからこそ作れる番組

こんばんは。
先日見たこの番組で紹介されたヤノマミという部族は、不思議な魅力を持っていました。
ヤノマミ - 奥アマゾン 原初の森に生きる
現代社会と隔絶した世界で自給自足を行う部族。この番組のため、スタッフは「集落に150日間同居し、彼らの言葉を覚え、彼らと同じモノを食べながら撮影を続けた」という。150日というのは30日くらいを数回に分けて行ったと言っていた。このため、少女が妊娠し、子供を産み、そしてその子を自然に返すところまで追うことが出来ている。
この部族では、産まれた子供は、育てるか、そのまま自然に帰すかは、産んだ母親が一人で決めるという。共同体全体で狩りをし獲物は共有するので、子供を育てるのも一人で育てるという訳ではないが、決めるのは母親が一人で決める。自然に返す時には、シロアリの巣に入れシロアリに食べさせ、最後にシロアリの巣ごと焼く。産まれたばかりの子は、しばらくは抱き上げもせず地面に横たえている映像は結構衝撃的だった。
ほかにも、狩りで獲って来たイノシシを解体する際に出て来た胎児を子供達が楽しそうに触ってというより掴んでいたのも衝撃的だった。
さて番組制作にまつわる話に戻る。部落に同居しての取材の許可を得るために10年近くかけたという。またスタッフも長期間拘束されるので、これはNHKでないと作れない番組だなと思った。今、民放ではスポンサーが得難い状況になっており、この差はますます開いていくのではないか。

2009/03/07

世界で一番魅力的な求人

こんばんは。まだまだ寒いので、南の島って魅力的!

この前「Bento 2 体験モニターに当選した」で言及した「サンゴ礁の島の管理人」、お仕事内容はこちらなんですが、今候補者への投票期間になっています (選考方法はこちら)。

GeekBrief.TVのCali Lewisも応募してたんだね! Twitterで投票呼びかけてるよ! 投票はここにある自己宣伝ビデオページから → CALI, UNITED STATES

2009/02/28

沸騰都市その後

こんにちは。「首長国」って大阪府のことじゃないぞ。

以前「沸騰都市ドバイ」をとりあげたのですが、昨年の5月でしたね。NHK「沸騰都市」シリーズは残りがまだあると思っていたのですが、1月末から2月にかけて放送されていました。金融危機の後だとやりにくいだろうなと思っていたのですが、サンパウロの回は金融危機に影響されない繁栄が描かれていて良かったと思います。

さて第一シリーズで放送されたドバイは、放送当時の金融危機が表面化する前からバブルの懸念があった訳ですが、やはり困難な状況にあるようですね。

NBC World News 2009.02.25 Decadent Dubai hit by hard times

ここでは、バブル崩壊、これまでご苦労様でした、というトーンなんですが、前回も紹介した大前研一の記事には
そこで、ドバイは石油に頼らない発展の道を選んだ。石油で莫大な利益を上げられるうちに、物流センター、流通センター、金融センター、観光センターとなる拠点を造り上げたのである。
とあったように、不動産バブルだけではない国づくりが目指されていました。今、金融と観光は本当に苦しいだろうが、物流、流通は今後も必要とされるものと思われます。
日経エレクトロニクスに次のような記事がありました。

2009/02/03 ドバイはフリー・ゾーン天国,不動産バブル崩壊後の経済を支える

大前研一の記事にもありましたが、もともと交通の要衝であったことに加え、フリー・ゾーン (経済特区) を多数作って、法人税50年無税、関税免除などの優遇措置を行っています。それぞれのフリー・ゾーンには特徴を持たせており、例えば "Dubai Internet City" にはインターネット接続環境を充実させてIT産業を招き寄せています。また新しく環境技術を保有する企業を誘致するフリー・ゾーンを新たに建設しているとのことです。

沸騰都市のサンパウロの回でも、サトウキビからバイオエタノールを精製する技術をてこにアフリカに進出しようとする姿が描かれています。そこにはブラジルとアフリカで一緒に豊かになっていこうというメッセージがあって、ちょっと感動的でした。

前にも書きましたが、日本も戦略的な産業発展策を進めてもらいたいものです。それなのになあ、なにやってんだか。

2009/01/24

台湾版定額給付金

こんにちは。ビビアン・スーです (ウソ)。

定額給付金に関しては、規模が小さいだけでなく、銀行振込にすることも効果が期待できないと考えている。

そんななかで、台湾でも同じようなばらまき政策を行うが、商品券方式を採用していることを知った。
AFPBB News 2009年01月18日 台湾、「消費券」を全住民に配布

この記事ではこれだけしか分らないが、少なくとも地域振興券とは違って各自治体に印刷、配布、回収のコストを負担させるものではなさそうだ。

さらに、ぶんさんの台湾式定額給付金によれば、「それを使って買い物をすると、その店でその倍額位の割引券がもらえたり、航空券なども、その券を使うとすごく安くなる」そうだ。これは政府だけでなく民間も一緒になって景気の浮揚に務めるということで、日本の方式よりも効果が期待できると思う。

銀行振込方式って、最初から政府が貯金してくれるようなもんだよな。

それだけでなく、お年寄りをターゲットにした詐欺がいろいろ出てきそうで心配だ。
定額給付金のために必要だと言って新しい口座を作らせたり、
その口座に年金の振込先を変更させたり、
手続きのためと言って今ある口座の通帳と印鑑を預かったり、
...
えーと、犯罪のヒントを与えている訳ではないので、良い子はそういうことをやらないように。犯罪がおこらないようにするための警告です。そういう犯罪が起きることのないようにしっかり対策してもらいたい。

それ以前に、だいたい誰がどの口座をもっているか紐付けするのはどうするんだろう。その作業を行う際にミスが出てきそうで、そこにも懸念があるな。

宇宙から見たオバマ米大統領の就任式

こんにちは。

こんな写真があったので、リンクしておきます。

AFP BB News 2009年01月22日 宇宙から見たオバマ米大統領の就任式、米社が衛星写真公開

これ式の前でしょうか。まだ隙間がありますね。

Google Map でおなじところを示したところ。ここでは横長になっていますが。
Washington Monument - The National Mall - Capitol

ワシントンモニュメントから国会議事堂まで2kmくらいあるんですよね。見えるのかな。

ニュース映像のピックアップもリンクしておきます。
CBS News Inauguration Sights And Sounds

2009/01/23

あらためて演説の深さを感じる

こんばんは。オバマの長女マリアは"Maria"じゃなくて"Malia"なんだね。今までみんな発音が間違っているんじゃないかと... ごめんなさいごめんなさい、発音の区別なんかできません。

就任演説は最初はインパクトの強いフレーズはなく、盛り上がりに欠けると感じました。生中継の同時通訳で聴いていたせいもあると思います。

しかし、その後皆さんが書かれているように (最後に列挙します)、再度読むと、言葉を選んで良く考えられていると思います。

現実を直視する一方、アメリカが困難に立ち向かい成し遂げてきたことを踏まえ、今も国民は同じように立ち向かうポテンシャルを持っていることを訴えている。アメリカは強大な国であるという自負をもちつつも、他国と協調して生きて行くというメッセージを世界に伝えている。敵対する国に対しても断固とした姿勢を示しながらも、「その握りこぶしをほどくならば、我々も手を差し伸べる」と伝える。

国民には過剰な期待があったと思うが、それに対して、再建には国民の努力が必要なのだということを繰り返し訴えている。前の記事のコメントでも、また勝利演説の時にも書いたことだが、ケネディの「あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おう」という言葉を思い出す。

今日はPodcastで20日のABC, CBS, NBCのニュースを見ていました。もちろん編集もあるのだろうけど、民衆はオバマのこのメッセージを受入れた上で希望を感じているように思う。すなわち国民には困難に立ち向かう覚悟があるということだ。この大統領にだったらついて行こうという意志に思える。

ただしそれを維持するのは困難を伴うと思う。国民が等しく困難に立ち向かっていると感じられる状況を維持して行かなければならない。そうでなければ人心ははなれていくだろう。

ちょうど「痛みを伴う改革」を喜んで受入れたはずなのに、結果を見ると「痛み」に耐えたは国民だけであって、官僚組織は相変わらず甘い汁を吸い続けていることがあきらかになった今、自民党の支持が急落している日本のように。

現実を直視しつつ高い理想を語るオバマ。流されずしっかりと進んで行ってもらいたい。そしてアメリカ国民も、その理想主義と勤勉さ (これはだいぶ忘れ去られていると思うが基本は真面目な国民なんだと思う) で、しっかりとついていってもらいたいと思う。

毎日新聞 2009年1月21日
オバマ大統領就任演説:全文(1)恐れでなく希望を選んだ (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(2)立ち上がり、再建しよう (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(3)イラク撤退、温暖化防ぐ (魚拓)
オバマ大統領就任演説:全文(4止)新時代への責任を (魚拓)

毎日新聞 2009年1月20日
写真特集 - オバマ新大統領:宣誓し就任 演説で「米国の再生」誓う
写真特集 - 歴代のアメリカ大統領を振り返る

追記: 「英語で聴く オバマ大統領就任演説」という番組が、NHKで、 2009年 1月24日(土)翌日午前0:55〜翌日午前1:20 にありますよ!(→ 番組HP)

■ オバマの就任演説を改めて評価している皆さん

ぶんさん: オバマの言葉の読み方
  -- オバマの、現実主義の上に理想を求める姿に期待している。
はりーさん: 選ばれし
  -- 演説そのものよりもオバマの覚悟、威厳を評価している。
らふぃさん: 国民統合のための儀式としての就任式
  -- オバマの演説に匹敵する、アメリカの現実・矛盾を直視しつつも理想を語る名文。

2009/01/21

いよいよですね

こんばんは。ノッチです (ウソ)。

もう公式グッズ買った?メダルセット 3000ドルなんていかがですか?

先日「盛り上がってきました」と書きましたが、ついにこの日、間もなく就任式です。ワシントンは氷点下だけど人々の熱気がそれを感じさせない、ってどこのニュースでもいっていますね。

日本での放送はNHKであります。それ以外でもあるようですが。
オバマ大統領就任式 2009年 1月20日(火)翌日午前1:10〜翌日午前2:35(85分)

本家ストリーミング: http://pic2009.org/live

なんといっても演説に期待ですね。ミシェル夫人が「今度のはもっといいわよ」って御用列車の中で報道陣に言うと、オバマが "シーッ"って制止していましたね。

あれは何の演説なんだろう、キング牧師があの名演説をした場所で、キング牧師の夢に言及し、背後のリンカーン像にも触れていました。きっと就任演説も、アメリカの歴史とアメリカンドリームを語るものになるでしょうね。

インタビューで「泊まるところはないけれど私はこの場所にいたいの」と語っていた黒人女性が印象的でした。そう、歴史の証言者として、多くの人と感動を分かち合いたいんですよね。

どうしようかな。起きていようかな。

最後に期待を語っている皆さんの記事のリンクを載せておきましょう。

ぶんさん: 歴史的明日
らふぃさん: ワシントン最高気温摂氏0度

2009/01/17

盛り上がってきました

http://twitter.com/obamainaugural
Presidential Inauguration Committee

"Inauguration"という言葉を今回初めて知りました。

上記サイトでは、公式グッズも売ってるんですね。これまでもあったのかな。

そうそう、COURRiER JAPONの最新号に、オバマ勝利演説のDVDが付録についてきて、本誌には解説記事『オバマに学ぶ「カリスマ・スピーチ術」』が載ってますよ。