2011年12月18日に松任谷由実氏×松井冬子氏 クロストークに参加してきたのだけど記事にしていませんでした。その時点で展覧会自体は見ていなかったので、2月11日に松井冬子アーティスト・トークがあるのでそのとき行ってあわせて見てから書こうと思っていたのですが、それも出遅れて満員で入れず、展覧会も人が多そうなのでパスして、女子美卒業制作展に行っていました。このぶんだと、いつになるか分らないしなー。
応募が1650通あったそうです。定員200名ですから結構な倍率ですね。
ユーミンは松井冬子にあわせて (対抗して?)、着物で来ていました。松任谷由実の実家は呉服屋さんだそうで、古いけど良いものだそうです。アレンジして着こなしているのだとか。
ひとしきり、今回出されている作品の中でユーミンが気に入ったものとか、話題の作品の話をしていたのだが、途中で「実は客席に上野千鶴子先生が来られているんですよ」と上野千鶴子を紹介。どこにいるんだろうと思ったら私の斜め後ろの方で、本当に一般客として来ていた。立ってはくれたものの、ステージに上がることは固辞されたので、話が変な方向に走ることがなく一安心。
上野千鶴子は、以前「美人なだけじゃない」で書きましたが、どうも持論を主張するために松井冬子を使っている感があって、フェミニズムがどうこうというのではなく上野千鶴子には嫌悪感を感じた。でも今は松井冬子もそのときよりはあしらいになれた感じ。
その直前に読売新聞に上野千鶴子が松井冬子のことを書いた文章が載ったそうで、ユーミンが新聞をみせていました。「リストカットとか、そういうこわいことが書いてあるんですが、本人はそんなことないんですよ」なんて言っていた。ユーミンも苦々しく思ってたんだろうな。また、対談の中で「松井冬子さんってこう見えて実は体育会系ですよね。そうでないとこんな大作作れない」とも言っていて、それも上野が与えようとするイメージを否定するために思えた。
まあフェミニズムはおいておいても、松井冬子の作品の話をすると、グロテスクなものの扱いとか生と死とかそういう話になる訳で、小学5年生のとき初めて猫の死体に触れそれがきっかけになっている話や、子羊の死体をもらって冷凍したものをアトリエにおいていた話とか面白かった。
ユーミンが美大生だった話も出て来た。加山又造が先生で、「音楽やっているんだったら、(提出作品として) アルバム持って来なさい」と言われた話をしていた。加山又造を「サル」とか「エロ」とか言っているのも面白かった。
芸術論のまとめとして、何を描いたかではなく、「対象と筆のストロークが一致する瞬間がある」、それは音楽で「歌詞とメロディーが一致する瞬間がある」のと通じるという話だった。
松井冬子アーティスト・トークも聴きたかったな。「東京藝術大学の博士論文を講演形式で紹介します」ということなので、CiNiiを探したのだけど見つからなかった。
追記: 国立国会図書館にはありました。→ 知覚神経としての視覚によって覚醒される痛覚の不可避
ここからたどるとCiNiiにもあることが分りました。→ → 知覚神経としての視覚によって覚醒される痛覚の不可避
参考:ART TOUCH 絵画と映画と小説と 2008.04.28 「松井冬子と上野千鶴子」
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