2017/03/11

イノベーションの作り方

3月7日、ドコモ・イノベーションビレッジ (公式ページFacebook)が主催する勉強会「イノベーション創出法を学ぶ。2名の専門家によるイノベーション創出に向けた整理、思考法の解説」に参加してきました。

第1部「イノベーションマップから始めるアウトカムデザイニング」は、イノベーションとは何かから始まり、イノベーションを分類整理したイノベーションマップを紹介、これを用いてどうイノベーションを創出するかというお話。

イノベーションは、持続的イノベーションと破壊的イノベーションに分けられる。それぞれはさらに2つに分類され、全体で4つの類型が得られる。

  • 持続的イノベーション: 今までの製品、サービスをよりよくしたもの。既存顧客を対象にする。
    • 漸進的イノベーション
    • 飛躍的イノベーション - アナログレコードからCD
  • 破壊的イノベーション: 新しい価値を提供する。新しい顧客を対象にする。
    • ローエンド型破壊 - QBハウず、イケア、ユニクロ
    • 新市場型破壊 - ウォークマン、ルンバ
また、変化を起こす対象に関しても3つに分けられる。
  • プロセス・イノベーション: やり方を変える
  • サービス/プロダクト・イノベーション: 製品、サービスを変える (通常よく言われるイノベーション)
  • メンタルモデル・イノベーション: 見方を変える
メンタルモデル・イノベーションとしては、ポカリスウェット (スポーツのシーンでなくともスポーツドリンクを飲む)、デビアスのスィートテン・ダイヤモンド (結婚10年目でジュエリーを買おうという意識付け) の例が出された。

イノベーションの類型4つと、対象3つをマトリクスにしたものがイノベーションマップである。この各セルにアイデアを埋めていく。何もないところからアイデアを出すのは難しいので、このように「プロセスに飛躍的な変化を加えると何ができるだろう」といった制約を与えてアイデア出しをするのは有効に思える。

この時に考えないといけないのは「次に生活者に提供すべきアウトカムは何か?」を常に考えるということだ。「アウトプット」が作り出したものに対して、「アウトカム」はその効果である。


第2部は「脳機能の働きからみたイノベーション創出の思考法」。「脳機能」というととっつきにくいが、ざっくりまとめる。

スタノビッチらによる二重過程説では、脳には、直感的思考プロセスを司るSystem 1と分析的な認知を司るSystem 2 の働きがあるとする。System 1は無意識的で連想的な学習で身についたプロセス、System 2 は意識的な学習で身につけるもの。これを繰り返し習慣化するとSystem 1の知識として身につく (考えずに行動できる)。人間の行動は、System 1からの無意識の提案を、System 2 が監視し暴走を抑えることによって成立している。System 1の思考過程は低エネルギーで駆動されるので、人間の進化過程で得た「エネルギー摂取を最大化、支出を最小化」というストラテジーにより、80~95%の行動はSystem 1によってなされていると考えられる。

新しい製品、サービスを出す時に、こういう人間の思考原理を考慮しなければならない。できるだけ意思決定をしなくてすむように、わかりやすく簡単なものが求められる。新しい製品・サービスを導入するのに、生活資源 (お金、時間、空間、能力) を必要とするので、それと生活目的のバランスを考えないといけない。目的に必要な資源が多すぎると、人はそれに取り組まない。

これを聞いて、自動車のことを考えていた。自動車は高いし、使う上においては自動車学校へ通って免許を取らなければいけない。かなり大きな資源を使うものだが、それに見合う目的があったんだよなと思う。自分の行動範囲を大きく広げることができたし、なにより自由度が上がった。女性にモテるための必須条件であったようにも思う (気のせいかも)。今は相対的に効果が薄れてきて、売れなくなるよなと思う。

脳機能を持ち出さなくとも、ここらあたりの考え方は理解ができると思う。
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