2014/01/01

2013年に行った展覧会

毎年年末にまとめている「今年行った展覧会」、こんな時間になっちゃった。

今年は展覧会というより、あわせて行われるトーク等が増えたように思います。
  • 2013/01/06 国芳展 @ 横浜美術館
  • 2013/01/13
    • 美術にぶるっ @ 東京国立近代美術館
    • 田中一光展の関連イベント。 @ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/01/29 吉竹美香さんアージェントトーク @ 森美術館
  • 2013/02/11
    • 装画を描くコンペティショングランプリ ミナミタエコ個展 @gallery_h_maya
    • 大巻伸嗣More Light @ 渋谷ヒカリエ
  • 2013/02/20 メディア芸術祭 @ 国立新美術館
  • 2013/03/13 デザインあ展 @ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/03/19 TECHNE映像の教室展 @ 東京ミッドタウン デザインハブ
  • 2013/04/21 ルーベンス最終日 @ Bunkamura ザ・ミュージアム
  • 2013/06/01 「ソフィ カル - 最後のとき/最初のとき」 @ 原美術館
  • 2013/06/29
    • カラーハンティング展ギャラリートーク @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • 怠慢ガール @ TAMBOURIN GALLERY
  • 2013/07/07 箱根ガラスの森美術館 2013年特別企画 ─時空を超えた東西の技─「モザイク美の世界」ヴェネチアン・グラスと里帰りした箱根寄木細工 // 観光客向け美術館だけど結構良かった。
  • 2013/07/27 トークセッション「ニッポン国文化村~負の現在」@ さくらWORKS
  • 2013/08/11
    • 福井利佐 「LIFE-SIZED」@ ポーラ ミュージアム アネックス
    • ミン・ウォン展 @ 資生堂ギャラリー
    • ベネチアビエンナーレ報告会 @ さくらWORKS
  • 2013/08/17
    • 泥象 鈴木治の世界 @ 京都国立近代美術館
    • 『dreamscape ─ うたかたの扉』 @ 京都芸術センター
  • 2013/08/23 プーシキン美術館展とキュレーターの講演 @ 横浜美術館
  • 2013/08/30 エドワード・マイブリッジの「動物の運動」写真展 @ フジフイルム スクエア // 他にも木村伊兵衛展がありました。
  • 2013/09/08 横浜トリエンナーレサポーター企画 あいちトリエンナーレ2013 と 名古屋市美術館でのトークイベント
  • 2013/09/16 黄金町バザール (他の日にも行きました)
  • 2103/09/21
    • カラーハンティング展トーク 「やさいピグメント」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • クリスチャン・ケレツ展 @ ギャラリー・間
    • 六本木クロッシングとアーチストトーク @ 森美術館
  • 2013/09/28
    • カラーハンティング展トーク「国家珍宝帳プロジェクトを語る」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • NISSAN ART AWARD @ BankART Studio NYK
  • 2013/10/14
    • 竹内栖鳳展 @ 東京国立近代美術館
    • Rhizomatiks @ ICC: InterCommunication Center
  • 2013/11/05 アージェントトーク @ 森美術館
  • 2013/11/16「D-8が語るデザインとミュージアム」Vol.1 テーマ「デザイン・ミュージアムの魅力と力」@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/11/23 シンポジウム「都市ソラリスへ」 @ ICC: InterCommunication Center
  • 2013/12/03 アージェントトーク021 中国社会のいま @ 森美術館
  • 2013/12/07
    • 森村・荒木対談 @ 資生堂花椿ホール
    • 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る @ 資生堂ギャラリー
    • 「トマシェフスキ展 - 世界を震わす詩学」 @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー ggg)
  • 2013/12/08 横浜トリエンナーレサポーター企画
    • 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る@ 資生堂ギャラリー
    • 美しき、ブラックリスト展~D&AD Awards 1963-2013~ @ アド・ミュージアム東京
    • 「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」@ 原美術館
  • 2013/12/14「D-8が語るデザインとミュージアム」Vol.2 テーマ「ジャパンデザイン、そしてデザインの力」@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/12/21 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション テーマ「空中都市」@ ICC: InterCommunication Center
ベストを選出する余裕はないけど、「美術にぶるっ」、竹内栖鳳展、「泥象 鈴木治の世界」、あいちトリエンナーレの名和晃平 フォームが見応えありました。

これ以外にヨコハマトリエンナーレ関係のイベントがありました。来年はいよいよ本展です。忙しくなりそうです。

2013/09/07

iPhoneそろそろ買い替えようかな

ソフトバンクのiPhone 4Sを使っているのだけど、このところソフトバンクからプロモーションのメッセージがくる。

5月末までの特典! iPhone5 への機種変更のみに使えるポイント9450円分プレゼント!

6月21日 「1年間パケット通信料1050円割引!」
-- 5月末までで駆け込みで機種変更した人かわいそう。

6月28日 「iPhone 4S下取り 14000円!」

その後毎週来てた。

そして 8月9日 「iPhone 4S下取り 14000円!さらに今なら 1年間パケット通信料1050円割引!」

電気屋さんへ行くとauならパケット通信料もっと割引になっているね。まだ2年契約が終わっていないのだけれど、違約金払っても安くなる計算だ。

という訳で、買い替えようかな ...

2013/05/27

2012 自主勉強会の発表

2011年度東工大の社会人向け「エッセンシャルMOT」というコースで学んでいました。この修了生向けに「アドバンストMOT」というコースが予定されていて、2012年度はそれに参加しようと考えていたのですが、人数が集まらず開講できませんでした。そのため、2012年度は自主的勉強会という形で進めることになりました。

ここでは、ひとつテーマを選んで1年かけて研究をまとめます。本来は仕事に直結したようなテーマが望ましいのですが、MOTに繋がるような職務ではないので、自分の興味で選びます。アップルは多く取り上げられていてそれぞれ聞く人も思い入れ強いと思いますので、マイクロソフトを取り上げてみました。

初めに、研究の課題設定を行い、ストーリーを組み立てます。順次新しいファインディングを加えて肉付けをし、毎月1回のペースで集まり発表を行って、そこで頂いたコメントを次に反映させます。

とはいえ、一度発表すると脱力して、なかなか次の取り組みができません。結局準備するのは次の発表の直前ということになり、半年以上かけた割には穴だらけの研究になってしまったと思います。せっかくなのでここに公開します。ご意見を頂ければ幸いです。


この中で特に、ビジネスエコシステムと言う概念で整理することを試みました。基本的にはプラットフォーム戦略の発展形ですが、プラットフォーム間の競争、共生が業界全体のパイを大きくするなど、競争から共生を強く意識したものになっています。

2013/05/11

Saul Bass

"Saul Bass"で検索すると検索結果のトップはWikipeiaの項目になる。

ソール・バス - Wikipedia
ソール・バス(Saul Bass, 1920年5月8日 - 1996年4月25日)は、アメリカ合衆国グラフィック・デザイナーニューヨーク市出身。しばしばソウル・バスとも表記されるが、これは発音の上からは明らかな誤りである(auは長音であって二重母音ではない)。
一方、人名等のとき検索結果の右の方にはWikipediaの項目が出るのだけど、そこにはこう書いてある。

ソウル・バス
ソウル・バス(Saul Bass, 1920年5月8日 - 1996年4月25日)は、アメリカ合衆国のグラフィック・デザイナー。ニューヨーク市出身。ソール・バスとも表記される
普通使われるのはどっちなんだ?

先日 (5月8日) 誕生日で、Googleのロゴが変わってた。

Doodle for Saul Bass' 93rd Birthday - YouTube

先日東京ミッドタウンのデザインハブで行われていた「映像の教室」展で出てた。ここでは「ソウル・バス」表記になっている。 Techne Works - タイポグラフィ

2013/04/06

経済わからん

こんにちは。

日銀の黒田総裁の方針発表で、株価急上昇、円安と現在の日本経済にとってプラスの効果が早速出ているという。

市場も驚いた異次元緩和、黒田日銀の「バズーカ砲」炸裂

黒田ハルヒの驚愕、異次元緩和により1時間半で日経平均株価を500円、ドル円を2円ほど動かす : 市況かぶ全力2階建

社会科で、「金融緩和は金利を下げることで、お金を借りやすくしてお金を使いやすくする」と習った。この「国債の買い取り量を増やす」というのは緩和の意味があるのだろうか。

国がお金を借りやすくお金を使いやすくする、という意味になるのか。国がお金を使えばそのお金は民間には回るだろうが、民間に渡る時に業種に偏りが出るんじゃないか。土建とか。民間に直接お金が行くようにしないといけないんじゃないだろうか。

その前に、国がお金を借りやすくなるというのも違うように思う。政府が発行する国債は、現在は民間が買っていて、一応全部捌けているのではないか。日銀が買い取るというのは、単に購入する人が変わるだけで、全体の量は変わらないのではないか。

確かに今まで買っていた国債が日銀に買われちゃって、お金の使い道に困るということはあるだろう。そのお金をどう使うのかと言った時に、じゃあ投資するか、消費にまわすかとはならないように思う。別の形の貯金になるだけじゃないか。下手したらタンス預金になるだけ。

規制緩和で新規事業の立ち上げを促進するとか、雇用の安定化や賃金の増加で安心して使える環境を作らないと、お金は回っていかないのではないかと思う。

もちろんインフレで目減りするくらいなら使ったほうが良いと言う判断はあるかと思うが、インフレだって目標を決めただけで、対策はないよね。インフレになると発表されているので、そうならないうちに買い物するということをみんなが実施したおかげで、インフレになると言うアナウンス効果はあると思う。

結局インフレ目標も国債買い取り量大幅増加も、これによって経済が良くなるのではないか、じゃあ株を買っておくかという雰囲気を作っているだけではないかと思う。もちろん雰囲気が重要な役割をになっているのは知っているが、それだけではみんなが気づいた時に一挙に瓦解するのではないかと思う。

それから、もう一方の円安になる理由がわからない。これまでの円高は、ユーロ危機など世界的な不況の中で、まだ日本はマシじゃね?として円が買われていたものと認識していた。安倍政権の発足や今回の日銀発表で日本経済が良くなると期待されているのなら、さらに円高になってしかるべきではなかろうか。円安になるというのは逆の予測がなされているということではないのか。

以上の疑問、だれか解説していただけるとありがたいです。

追記:
国債の買い入れは新規発行分の引き受けというのではなく、市場に出回っているのを買うことのようだ。購入価格が上がるということが期待できる。債権の価格が上がるということは金利が下がるということ。また、国債を売って得たお金はもう少しリスクの高い投資に回ることが期待でき、株価が上がる。このメカニズムは分かった。

2013/01/01

2013年 あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

20130101-newyear

毎年、お正月になると、これもやりたい、これもやらなくちゃ、と思うのですが、目標が高過ぎるようで、それでいて漠然としている傾向があって、年末になると達成できていないなと思うのです。

そんな中、こんな記事がありました。

Thinking Differently About New Year’s Resolutions

"resolution" というのは「解決」ではなく、「決意、決心」というのが第一の語義でした。この文章の主旨は、「毎年新しいことを "決意" するよりも、好きなこと、得意なことを伸ばしていこう」ということでした。

好きなことも遠ざかっていると能力は次第に落ちて行くので、続けることが重要です。それを意識しながら続けると、能力の維持だけでなく、少しずつでも伸びて行くのだと思います。いろいろなことに取り組んで、どれも中途半端になってしまいがちですので、取り組みことを増やすことは得策ではありません。新しいことを始める際には、やりたくて取り組んでいるのか、やらされているのかを問うてから始め、また常に問い直す必要があると思っています。

ということを今年は「決意」したのでした。ぇ?

2012/12/31

2012年にいった展覧会

今年も最後になりました。また今年行った展覧会をまとめてみたいと思います。
昨年 (「2011年アート系イベント」) よりは少ないけど、結構いってますね。なんかまだ忘れているような気がする。

今年良かったのは
  • ぬぐ絵画展: やらしい目で見るためじゃないよ!というアピールに苦労していた様がよく分った。
  • 石子順造的世界: マンガ、キッチュな世界等普通の美術展と違う雰囲気が楽しめた。
  • 松井冬子: 制作途中の素材等の展示もあって充実していた。
  • エリック・ギルのタイポグラフィ展: ページにあわせて文字を修飾する等、昔は手間かけてたんだねえ。
  • 村山知義: 装丁、ポスター、舞台装置など様々な分野での活躍。
  • アラブエクスプレス展: どうしても戦争や文化を考えさせられる展覧会。
  • 「具体」展: 当時の熱気が感じられた。
  • 与えられた形象―辰野登恵子/柴田敏雄: これも若い時代の熱気が感じられた。
  • 山口晃: そんなに大きなスペースではないのだけれど作品ごとのディテールが楽しめる。
  • 会田誠: カオスラウンジみたいなスペース、18禁エリア、でかい作品などバラエティに富む展示。これはもう一枚チケットがあるので行く。
ベスト10なんて出せる程行ってないと思ったけど10個になりました。

追記: 地中美術館 (写真) に行ったの忘れてました。

DSCF1690

2012 in review

以下、WordPressが作ってくれた今年のレポートです。これとは別に「今年行った展覧会」作成中。

WordPress.com 統計チームは、2012年のあなたのブログの年間まとめレポートを用意しました。


概要はこちらです。
2012年にエベレスト山の登頂に成功したのは600名でした。2012年にこのブログは約5,600回表示されました。もしエベレストに登った人たちだけがブログを見たとすると、同じ表示数に達するには9年間かかる計算になります。
レポートをすべて見るにはクリックしてください。

2012/11/18

沖縄の人たち 山城知佳子

昨日 2012年11月17日から「会田誠展:天才でごめんなさい」が開催されており、初日の昨日はトークセッションも開催され、こちらも参加して来ました。会場外に立ち見が出るほどの盛況でした。

これに関しては別稿で書きたいと思います。ここでは、同期間に行われている「MAMプロジェクト18 山城知佳子」アーティストトークにも参加して来たので、その感想を書いておきたいと思います。


 肉屋の女

トークは山城さんと森美術館キュレーターの近藤さんの対談形式で行われました。山城さんはあまり雄弁な方ではないようで、近藤さんが話題をふってそれに答えるという形で進行がなされました。

過去の作品を紹介して、最後に今回の作品「肉屋の女」に話題がなった時も、近藤さんが作品の背後にあるストーリーを補足説明していました。作品に出てくるものに様々なメタファーを感じ取った近藤さんがそのことを質問すると、全体で「肉」を表現したい、出てくる人間も肉を食べそして肉として食べられることを意識しているとのこと。作品の中のに出てくる洞窟 (沖縄ではガマ) もその中で一般人が自決をした沖縄戦のイメージを重ねているのかという問いに対しても、人間の体内の穴を奥まで進んで行くイメージとのことでした。

作品に対して、その意図を問うと「作品そのものを見てください、感じてください」という日もいて、山城さんもそういうタイプなのかと思ったのですが、答えを聞いて行くとやはりコンセプトが少しずつ出て来て、現代アートはやはり概念であり言葉なんだなと思います。

沖縄の住民に関しても、周りからは住みやすく人々も楽天的なように見えるけれども、そこに住んでいる人は、基地があって、レイプが身近に感じられ、逃げ場のなさを感じているとのことです。沖縄に住んでいる表現者は、そのことを考えざるを得ない。

そういう背景を聞いたので、セッションの最後の質問の時間では「肉屋の女の女性には悲しそうな表情が見える、それは意図したものか」と聞きました。「そういう意図はなく、役者さんにそういう指示も出していない。むしろたくましさを表現した」とのことでした。また「むしろ肉に群がる男達 (労働者) に悲しさを感じる」とのことでした。出演者の女性の表情は、山城さんが男達に向けている目なのかもしれません。

山城さんの作品には、黙認耕作地、その中のマーケット (闇市)、黙認浜 (これは山城さん命名の言葉)、壊される自然、辺野古の海など、沖縄、日本を考えさせられるモチーフが色々出て来ます。同時期に開催されている『黙認のからだ』(2012年11月17日(土)–12月22日(土)、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku) も行ってみようと思います。

2012/10/28

雨で出現する壁画

雨で濡れると現れる樫の木の壁画。アメリカコネチカット州ハートフォードのダウンタウンに先月公開された。

木の部分以外は防水加工されており、濡れると木の部分だけが色が濃くなって、壁画が出現する。

Photograph by Erika Van Natta

雨で濡れると、と書いたが、スプリンクラーが取り付けられていて、毎日午後3時に作動させている。

モチーフはCharles De Wolf Brownellの "Charter Oak"。Wikipedia記述ではわかりにくいので日本語の説明を探しました。
Link USA アメリカ州辞典 > コネチカット州チャーターとは植民地の勅許状のことで、イギリス人から植民地を守るためこの樫の木のうろに勅許状を隠したことに由来するそうです。コネチカットの歴史に重要な意味を持つモチーフなんですね。
制作風景

制作の様子。アトリエでステンシルシートをカットして壁に貼付けたとあるが、現場でもカットしているようです。

引用元: The Water-Activated Oak Tree Mural in Hartford.

DesignWorksでも取り上げられていました。

2012/10/21

アラブエクスプレス展と関連シンポジウム

Microsoft SkyDrive のオンラインドキュメントを試すつもりでアラブエクスプレス展の写真をまとめていたのだけれど、あわせて関連シンポジウムの感想まで記載しました。

アラブエクスプレス展

追記: 森美術館のFlickrアルバムに写真が載っていました。せっかく真ん中 (卯城氏とサルキシアン氏の間) に写っているのに下向いてiPhone見てました。
休憩時間にも交流するアーティスト達。左から小泉明朗氏、卯城竜太氏、ハラーイル・サルキシアン氏、スプツニ子!氏

追記 (2017/1/7):関連シンポジウムの感想は上記SkyDrive (今はOneDrive) のドキュメントからここにも転記します。

シンポジウム


9月29日には森ビル内の六本木アカデミーヒルズで行われたシンポジウム「ポップアップ・マトハフ@森美術館—マトハフ・アラブ近代美術館共催シンポジウム 遠くて近い、近くて遠い、アラブと日本:アーティストの役割とは何か」 (2日目)にも参加して来ました。このシンポジウムは無料で、展覧会はここでもらったチケットで行って来たのです。実はチケットくれるんじゃないかと思って、それまでは行っていなかったのです。

2日目のセッション2 「歴史をたどって」では、出展アーティストのハラーイル・サルキシアンとアーティスト小泉明郎の対談。

サルキシアン氏はトルコ生まれのアルメニア人で現在はシリアに住んでいます。トルコによる虐殺がありながら、トルコでは逆にアルメニア人がトルコ人を殺したというように教えられているアルメニア人虐殺事件 (Wikipedia)。彼はイスタンブールでひっそりと暮らすアルメニア人家族を撮影した作品を発表しています (今回出展しているものは別)。

小泉明郎氏は、「特攻に行く青年が両親に向けた出征の言葉を発する」という場面を映画撮影しているというシチュエーションの映像作品を紹介されました。監督が「もっとサムライを表現して」と煽り、出征兵士役の青年がそれに応えて撮り直すのを繰り返すうちに、だんだんエキサイトして行くもの。

この二人のトークでは自ずと戦争、平和がテーマになって行きます。その後の質問の回答の中で「日本人にはスイッチがある、いずれ (自爆テロの) テロリストになる (素養を持っている)」という発言がありドッキリしました。

セッション3 「キッチュなものの力」では出展アーティストゼーナ・エル・ハリールさんがスカイプによる出演し、スプツニ子!さんが会場でという変則的なセッションでした。

セッションのテーマは、二人に共通するポップなものの影響だったのですが、やはり女性ということでジェンダーのことも話題になります。アラブ世界の中で女性アーチストは活動しにくいのではないかということを質問しようと思っていたのですが、先に女性から同じ主旨の質問がありました。レバノンの女性は解放されているほうとはいえ、やはり活動には制約があるようです、外国人と結婚しても国籍は変えられないということでした。

最後のセッションは1日目も含めた出席者全員によるディスカッションです。森美術館の南条館長の発言で、現代アートという共通言語があり、アラブ圏というひとくくりにするのは本来は間違っているという旨の発言が印象に残りました。

この「地域でまとめた展覧会を行うことの是非と意義」は、この前のトリエンナーレ学校のテーマ「アジアの近現代アート」との関連もあって考えさせられました。

現代アートという世界共通言語の中で生きているという意味では地域性はないというのもわかるけど、アーチスト個人は、日本なら日本の影響を、イスラム教国ならその影響を受けているだろうし、それが作品にも滲み出てくると思うのです。また、作品を見る人にも受け入れられるものを作るベクトルは働くと思います。アジアの美術の発展の過程で、欧米人がアジアに期待するものを作って来た歴史もあるとのことでしたので、同様の外からの期待もそうですが、アラブ内部の期待と言うか嗜好も影響するのではないかと思います。それらからなにかしらアラブ的なものもやはり出て来るのではないかと思ったのです。

その点を質問してみました。アーチストの皆さんは、受け入れられるかは関係なく、自分の内面から湧き出る衝動を作品にする、と言っていました。でもそれは、もう売れているから、これからも売れるからじゃないのかと思うのです。売れるというと下世話だけど、評価は気になるのじゃないかと思うのです。

その意味で小泉さんの答えは納得がいきました。 オランダに呼ばれた時は、日本人として呼ばれた意味を考えた。しかしいつまでもそれにとらわれていては、自分の作品にならない。成功している人は皆、そういうプロセスを経て、自分なりのものをつかんだとと言えるだろう。 ということでした。

しかしビッグネームも、やはり、売れた作品から売れるものをつかんで売れるものを作るんだろうと思います。村上隆はこの意味での別格として、奈良美智も草間彌生もそうじゃないかと思うのです。売れなきゃ描き続けてない、売れたから描き続けられている、という側面はあるでしょうが。

売れることは関係ない、売りものでない作品を作っている人だって、賞をとるとか、大きな個展を開けるとか目標になるんじゃないでしょうか。

そういうことを考えさせられるシンポジウムでした。

2012/09/25

IOS6 Apple製Mapで「独島」を検索したら...

... こんなのが出て来たよ!



多分「独島」で検索 → 正しくは「竹島」→ 「竹島」で検索

その前に「竹島」で検索したのだ (どうも検索結果が履歴に影響されるようだ)。


引いてみると ...


Apple独自のマップ非難する人多いけど、というか私も面白がっていたけど、この例で帳消し。私はアップルを全面的に支持します!

2012/08/21

韓国との関係で参考になるリンク

いろいろ見ていると分らないことも多いのですが、感情的にならずロジカルな記述が掬えるものを集めてみました。

外務省:竹島問題
竹島の領有権に関する我が国の一貫した立場
  1. 竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。
  2. 韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり、韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。※韓国側からは、我が国が竹島を実効的に支配し、領有権を確立した以前に、韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません。
韓国外務省にもこういうページがあって、各項目ごとに相互リンクがあればいいのにね。でも「韓国側からは、... 明確な根拠は提示されていません。」ってきっぱり書かれている。

元韓国人だけど竹島を日本領だとする証拠ってさ
外務省にうまくまとめられてんだな
しかもいろんな言語で(ちょっと英語はわかりづらいところもあるけど)

もっとこれ広めようぜ
韓国人が湧いても韓国語もしくは彼らが得意()だとする英語の
サイトのリンクでも貼り付けてやればいい
この中で、「学校で一方的に自国の主張のみ習って、日本側の主張は無いと言われて以降それに関して調べようともしないから、そもそも日本がこういう主張をしているって事自体知らない人が多い」という記述が気になった。一方、韓国の国民もちゃんとした資料を示されれば考えるだろうというような記述がある。これだけ発展して教育も熱心な国なので、一枚岩で話の通じない民族なんて思わない方がいいと思う。

日本側も学校では外務省HPに載っているようなことは習わないので、外務省HPの「竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。」という主張しか知らず、それで満足しちゃっているところがあると思う。

で、そういう人は最初に聞いた論を信じちゃうのだろう。「嫌韓」のブームってありましたね。作者ツイッターやってるんですね。

Togetter 『嫌韓流』シリーズの参考文献と引用の精度
Togetter 『嫌韓流』シリーズの参考文献と引用の精度(その2)
Togetter 李氏朝鮮時代に清へ50万とも60万とも言われる強制連行があったという言説と史料の裏付け
弾薬庫/「美女三千人」貢納言説について

最初のまとめでは、山野 車輪 (@sharinyamano) 氏の、最初は「 (検証を) 出版前にさんざんやってますよ」と言っていながら、後の方では「これ、僕か編集さんのどっちかが確認取っているはずなんですけどね。」とか「まぁ最終的な責任は僕にありますが、確認作業をまかせるところも当然あります。何しろ情報量が膨大なので。」とか「うーん、確認取れてないけど、例え一箇所でも穴があったとしたら、反省だなー。」とかだんだんヘタレになって来て面白い。

「ロジカルな記述が掬えるもの」というのをあつめていたのであった。それはこの中の @jpn1_rok0 氏の発言をたどって行けば良いと思う。

韓国とは少し離れるけど、この人の下記記述も面白かったな。

jpn1_rok0/日本における元寇の評価に対する私見

最後に、以前私が書いたものも挙げておきましょう。リンク切れが多くなっていて使えないものになっているのが残念。

2005/03/19 対馬の日
2005/03/23 竹島問題の解説が…
2005/04/07 事実は事実と
2006/04/23 日韓交渉妥結って…
2006/04/26 韓国大統領、堂々と対処の方針

2012/08/20

山下以登さん個展「ふくろとじ」

8月19日、山下以登さん個展「ふくろとじ」へ行って来ました。



HB FILE COMPETITION Vol.22
藤枝リュウジ賞 山下以登個展【ふくろとじ】


2013年8月17日(金)~8月22日(水)
11:00~19:00(最終日のみ17:00まで)
<Opening Party>8/17(金)18:00~20:00

HB Gallery
渋谷区神宮前4-5-4 原宿エノモトビル1F
03-5474-2325
(東京メトロ 表参道駅A2出口より徒歩3分)

受賞おめでとうございます。

山下以登さんの展覧会は、2008年に個展「さよならブルーマンデー!」(ブログ投稿)、2010年「クロムイエロー」、昨年「キップル雑食系」に行っています。その他にもEN博、マッチ箱展などのグループ展でも作品を拝見していますし、昨年は「私の未明展」でのトークも聴かせていただいています。

昨年「キップル雑食系」で、あれ?と思ったのですが、今回の作品はそれよりも大人向けになって来ています。なるほど「ふくろとじ」というのはそういうことでしたか。おじさんとしてはもっとリアルな表現のほうが ... グハ!☆(゜o゚(○=(-_-;パンチ

ギャラリーには山下さんが挿絵や表紙を描かれた書籍、雑誌もおかれているのですが、それも今回はかなり増えていました。

一人の作家さんを続けて見ていると、作品の傾向の変遷や、活躍の場が広がっているのが分って楽しいですね。

その日はこの後、同じく表参道 Espace Louis Vuitton Tokyoでの 『AWAKENING』展、娘の大学美術部の合同展「心展」、NTT インターコミュニケーションセンターで行われている「ひかり*くうかん じっけんしつ」に行って来ました。

ひかり*くうかん じっけんしつ

NTT インターコミュニケーションセンターで行われている ひかり*くうかん じっけんしつ に行って来ました。展示会タイトルに "ICC キッズ・プログラム2012" とつけられているように、子供向けのプログラムではあります。

いくつかの小部屋に分けられていて、それぞれの小部屋では光と影の関係を見せてくれます。

実験ですから、参加できます。模型鉄道をゆっくり走る電車には、小さな光源が載せられていて、鉄道の周辺におかれたものの影が周囲の壁、天井に映ります。周辺のものを自由に置き替えて影の出来方の違い、電車が動く効果を確認できます。ざるのような網状のものは特に面白い。

これどこかで見たなーと思ったので、帰って検索してみました。

必見!鉄道模型による光と影のアート (元気!本気!勇気!)

The Tenth Sentiment / 10番目の感傷(点・線・面)という作品で、第14回文化庁メディア芸術祭のアート部門優秀賞・受賞作品でした。メディア芸術祭には2010年と2012年には見に行っているが、2011年第14回には行っていないので、ここオープンスペース2010で見たのでしょう。

その制作者のクワクボリョウタが、今回パーフェクトロンというユニットとして出展しているのですね。

当日は閉館19:00からアーチスト・トークがあったのですが、そこまで待つ元気がなくて帰って来ました。

8月26日には小学生対象のワークショップがあります。もう事前締め切りは過ぎてますが。

2012/08/19

「具体」展

もう1ヶ月前になりますが、国立新美術館で行われている「具体」展に行って来ました。

「具体」-ニッポンの前衛 18年の軌跡
展覧会Facebookページ: http://www.facebook.com/gutai.nact

「具体」というグループの存在自体知らなかったのだけれど、時代を切り開いていった集団だったんですね。彼らの熱気とその変質が感じられる展示でした。

「熱気」というのは、「これまでになかったものを作る」ことを目指していたことが伝わります。様々な素材、動く作品、音の出る作品、美術館から出たインスタレーション、アクションペインティング等制作方法、観客が参加することで成立する作品、朽ちる等変容を受容した作品 ... きっとグループ内でも、誰が最初にやったかで競争になっていたのだと思います。

きっとそこには、作品を「売る」という意識はなかったでしょう。しかしフランス人美術評論家ミシェル・タピエ氏がこのグループを世界に紹介し出したことで「変質」が始まります。彼は画商でもあったため、作品が売買の対象になります。売るためには保存、移動ができないといけません。前衛であることには変わりはなかったでしょうが、活動の中心がタブロー形式の絵画に移って行きます。

これは想像ですが、作家の意識も「新しい」ものよりも「売れる」ものにシフトして行ったのではないかと思います。ある作品が売れたら、同じような傾向の作品が求められるようになる。それは「画風」という意味で非難されることではないですが、グループ内では、また個人としても葛藤があったのではないかと思います。

最初の「新しいもの」というところに戻ります。

展覧会の解説には、これが関西の、しかも、高級住宅街を擁する芦屋を中心する活動だったので、受入れられ育ったとありました。土地全体に進取の気性に富んでいたとのことでした。展覧会もデパートで行われるなど、上流階級だけでなく、一般にも受入れられていたんでしょう。

展覧会の休憩室では、当時のニュース映像が流されていました。「これが新しい芸術というものらしいです」みたいな表現があって、分らないけれども受入れる姿勢が微笑ましく思いました。今だと、私は分ってますよ的なスタンスで伝えるんじゃないでしょうか。



これ知らなかったんですが、作品だったんですね。当時の再現だそうです。ニュース映像の中では、この紙を破るパフォーマンスが「まさに横紙破り」と紹介されていました。



これは外に展示してあって、見逃してしまいました。「水の彫刻」の再現。過去のニュース映像では「前衛芸術を見て頭が痛くなった人は、これで頭を冷やしてください」って言ってて実際に子供が頭にあてていました。当時は触れたんですね。

9月10日までです。

2012/08/06

Feel on! 使ってみた

どうやって知ったのか忘れちゃったけど、Feel on! for Twitter というアプリの存在を知って使いはじめた。タダだしね。
Feel on!だから面白い!SNSマルチポスト機能も搭載されて、ますます楽しくなった新感覚のTwitterアプリです。
SF Japan Nightでの優勝をはじめとして、国内外で数々の受賞と高評価を獲得しています。
手書き風文字、マンガつきで表示されます。



自分で投稿する時にイラストを選択することもできる。これだと、普通のTwitterアプリを使っている人にもイラストが見れる(下記リンク先)。

https://twitter.com/ryokan/status/231726538851221504

しかし面白いのは、イラストが自動で選択されるとき。投稿内容に反応しているようだ。





怒っているとき (上)。[徳力さんのツイート使わせていただきました]



「映画」に反応している。



「調べる」に反応している。



「いいね!」でサムアップ。「曲」でヘッドホン。



文字化けにはこんな。



もとから「日本語にしか対応していない」と書いてある。

イラストには特別なバリエーションもあるようだ。



松岡修造の似顔絵もあった。「熱い」に反応して出て来たかな (笑)。

2012/07/16

個人向けグリーン電力証書「えねぱそ」

グリーン電力証書は、大規模イベントに使うだけでなく、個人や小規模事業者でも使うことができる。それが「えねぱそ」。サイトは別になっているがやはりエナジーグリーン社の商品だ。

これはオンラインで購入申し込みをすることもできるし、パタゴニアの直営店およびオンラインショップで購入できる。購入に関してはハードルが低い。小規模事業者でも環境保護への取り組みをアピールしたいところにはうってつけだろう。メリットの最初に、「選んだ発電所の電気を、ご自宅やお店で使っていると表明する権利が得られます。」と書かれている。宣伝に使えるということだ。

仕組みもちゃんと書いてあるし、これが自然エネルギーの普及に繋がることも示されているのだけれど、やはり気になるのは、買う人が理解して買っているか、買った小規模事業者が宣伝に使う時にお客様にちゃんと伝わるかどうかだ。

買う人が理解して買っているかというのは、特にパタゴニアの店舗などで購入する際に説明を受けて買っているかということだ。お店の雰囲気に流されて買っちゃうじゃないかとも思う (日本のサイトにもないけど、お店ではシーシェパードを支援しているなんて書いてないだろうし)。オンラインショップにも簡単かつ適切な説明は書いてあって、少なくともレビューを書いている人はちゃんと理解していることが分る。

より気になるのは宣伝に使う場合で、前の記事にも書いたが、
宣伝に使う時に「環境付加価値」の説明なんか書いてもお客さんに読んでもらえないと判断すると「自然エネルギーで賄ってます!」ですますだろう。
お客さんはそれを見て、どういうことか詮索しないだろう。

「環境付加価値分」を購入するなんて分りにくい構図よりも、いっそのこと寄付といってしまえばいいじゃんとも思う。

グリーン電力証書に関して

ここ数年、「このイベントには全て自然エネルギーで作られた電力が使われています」といったキャッチコピーを見ることが多くなった。特にアースデイなどエコ関係のイベントや、自然環境保護を訴えるコンサート等で多く見られる。

とはいえ、現在の太陽光発電や風力発電で、その場で発電してそのイベントで使える電力が賄えるとは思えない。また、そのイベントのために風力発電所や太陽光発電所から送電線をひく訳にはいかないだろう。

自然エネルギーによる電力を謳っているところでは、グリーン電力証書というものを購入するということだ。

なるほど、グリーン電力証書を買って、そのお金が風力発電所や太陽光発電所に行けば、実質的に自然エネルギーによる電力を買っていることになるわな、と思った。

想定したのはこんな仕組み。ここではイベントが東京電力管内であると仮定する。
  • 電気の使用者は、グリーン電力証書を買う。電気自体は東京電力が供給するものを使う。
  • グリーン電力証書の代金は、一部手数料を除いて、自然エネルギー発電所に行く。その代金分の電力は東京電力に供給される。
  • 東京電力は、電気の使用者へ提供する電力分が、自然エネルギー発電所からの供給分で相殺される。一部手数料を受け取る。


これにより通常は東京電力から自然エネルギー発電所に対価がはいるところを、グリーン電力証書を経由して電力使用者から対価がはいることになる。これが東京電力の買い取り価格よりも高い値段であれば、自然エネルギー発電所にとってもプラスになり、自然エネルギー振興に繋がるだろう。

と考えていた。

しかし、グリーン電力証書を発行しているエナジーグリーン社グリーン電力証書 証書のしくみ (図はリンク先から引用) を見ると、お取り引きの電力会社 (ここでは東京電力) との間は「従来通りの電力供給」となっている。また、自然エネルギー発電事業者と地域電力会社の間は「電力販売」となっている。これはともにここには通常の対価が発生していることを意味する。



とすると、電力使用者は、東京電力とエナジーグリーン社に二重に支払いが必要になる。また、自然エネルギー発電所も地域電力会社とエナジーグリーン社から二重に支払いを受け取っていることになる。

このような認識は正しいのか、エナジーグリーン社に問い合せた。その結果、その認識は間違っていないことが分った。

ただし、こちら (「グリーン電力とは」) には次のような図がある。



グリーン電力証書によって「グリーン電力を買う」のではなく、自然エネルギーであることの「環境付加価値」分を買うことになっているとのことだ。「ご購入頂いたグリーン電力証書のグリーン電力相当量は、環境に優しい自然エネルギーによる電気を利用したとみなすことができます」とある。

言い換えると、「環境に優しい自然エネルギーによる電気を利用した」と言える権利を購入したということができると思う。

もうひとつ分ったことは、自然エネルギー発電事業者が発電する全てがグリーン電力証書の対象ではない、ということだ。自然エネルギー発電事業者は発電してそれを地域電力会社に売るだけでなく、自分たちでも使う。設備を稼働させたり、自社で働く人のための照明や空調などに使うと言うことだ。これが前の図の「場内消費」。この限られた「場内消費」分だけが、グリーン電力証書の販売対象になる。

以上、ホームページから分ることと、エナジーグリーン社に問い合せた内容をまとめた。

一番の疑問は、グリーン電力証書を購入することで「イベントをグリーン電力で賄っている」と言えるかということだったが、これには納得していない。また、一般に正しい理解がされているかと言えばそれも疑問に残る。

グリーン電力証書を導入しているところを見ると「環境付加価値分を購入している」ということは分る。例えば丸紅の「株主総会会場でのグリーン電力使用について」。しかし、グリーン電力証書を使っている会社がそのことを宣伝に使う時に「環境付加価値」の説明なんか書いてもお客さんに読んでもらえないと判断すると「自然エネルギーで賄ってます!」ですますだろう。

一般の人にどれだけ伝わるか疑問だ。誤解を招く使われ方をしているのではないか、その認識に関しても問い合せてみたのだが、それにはまだ結果が来ていない。

2012/05/19

「課金」の誤用が気になる

最近「課金」が話題ですね。

ネットを見ていると、「課金する」という言葉が「料金を課する」という意味とは逆の「料金を払う」という意味で使っていることに気づく。実際にゲームをやっている人が「課金する」という言い方をしているのだ。

ドリランドに課金しすぎてヤバイことになった:キニ速

この人はユーザーみたいですが、次のKAWANGOってドワンゴの社長じゃないの? (「ドワンゴ会長?「kawango」氏、人力検索はてなで質問中 ほか」をみると会長みたいですね。本人は否定しているそうだけど)。 課金する側だけど、あきらかに「会員が課金する」という使い方をしている。

Twitter / KAWANGO: 今週はじめてわかり、ドワンゴ社内で衝撃が走ったある数 ...(リンク先ははてなブックマーク - もとの投稿は消されているようだ)
今週はじめてわかり、ドワンゴ社内で衝撃が走ったある数字を紹介する。ニコニコのプレミアム会員80万人のうち、携帯のメールアドレスで登録して課金しているのは18万人。そのうちPCでのアクセスを一回もしていないユーザは11万人。
他にも以下のような記事で「課金」が「支払う」意味で使われている。
最初にこの現象に気がついたのは4年前。

「人はなぜゲーム内アイテムにお金を払うのか」 デジタルジェネレーションが生んだ新しい経済価値について,成蹊大学の野島美保氏にあれこれ聞いてみた

ブックマークコメント
「鯖代の足しにしてください」「運営がんばってください」というメッセージを添えて課金(しかもあんまり有利にならないのに)してくれるユーザーばかりです。
というのがある (前は複数あったように思うのだが)。

この記事本文は明確に「お金を頂く」方の立場から書かれているので、この記事を読んだ人の中では誤用はすくないということはあるだろうが、これ以降数年で誤用が定着しているように感じる。

もう少し調べたらこんな情報があった。

課金とは (カキンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
本来この言葉は「料金を課する」、つまり提供者が利用者から料金を徴収することを指すのだが、インターネット上では主体が完全に逆転した解釈のほうが定着している。

「課金されたものに納金する」→「課金する」のように略された形になる。

税金を納めることを"納税"と言わず"課税"と言うぐらい異なった用法である。

とは書いてあるものの、その後は
インターネット上で課金と言えば主に、オンラインゲームなどの内容に利用料金を払うことを指す。使用料を払うこと。
として、その用法で統一してある。

「大百科」にこういう書き方されては、それが正しいと思うよね。KAWANGO氏もここで勉強したんではなかろうか。

ところで、このことを書いたらツイッターで松永英明氏から以下のようなコメントをいただいた。

@ryokan 課金を「金を課す」ではなく「課される」の意味で使って違和感がない人たちって言語感覚鈍いですよね。
8:33 AM - 14 May 12 via モバツイ / www.movatwi.jp . · Details

私はこれに対して、

@kotono8「課される」の意味でも使っていないと思います。「課金する」と能動態で使っていますから。本来の意味とか考えたことないだろうと思います。
8:14 PM - 14 May 12 via Twitter for iPhone · Details

と書いたが、松永氏から

@ryokan 受身形じゃなく意味だけ受け身という気持ち悪い表現はいくつかあるように思いますよ。「商品が店で売ってる」(売られている、ではなく)という表現もありますので、「金を課されることをする」で「課金する」に違和感がない人たちがいそうです。
9:00 PM - 14 May 12 via TweetDeck · Details

とまたコメントを頂いた。これに対しては私はうまい説明をもっていません。

別の観点で「〜を課する」ものとして「課題」があるが、これの反対語には適切な言葉がない。「課題への回答を提出する」、さらには、「課題を提出する」というような使い方になってしまう。あとは「課題やらなくちゃ」のように「課題 - する」という形で使われるのではないか。こういうところから「課金 - する」という使い方になったということも考えられる。

いずれにせよ、「課金」を「お金を払う」の意味で使うのは、現段階で誤用といえるだろう。私は言葉の意味の変遷には寛容なほうだとは思うが、全く逆の使い方が併存してはコミュニケーションを阻害するので避けた方が良いだろう。

たとえ国立国語研究所が許しても、このウエダが許しません。