社説:チベット暴動 北京五輪にダライ・ラマ招け (毎日新聞 2008年3月16日 → 魚拓)
まあ中国も面子があることだし、ここで北京五輪に招待されてやることで譲歩を勝ち取るのもいいかもね、と思ったのですが、
胡主席が貴賓席でチベット人の精神的指導者と語り合う度量を見せたら中国のメンツはつぶれるだろうか。その心配は無用だ。これこそ「調和」であり、中国のソフトパワーを高めることになる。ん? 待てよ。なんか中国側からの視点だな。
現在のダライ・ラマは独立論者ではなく高度の自治を求めている。その自治の範囲については五輪後にじっくり話し合えばいいことではないか。北京五輪を、災いを転じて福とする機会にすべきだ。五輪後に、ってそれでは何の譲歩も引き出せないのではないの? 五輪に協力するだけでなく、話し合いの場を持ったという事実もいいように利用されるだけだと思う。
追記: 中国ではこういうのを対話というらしいよ。
温総理:ダライとの対話の条件はチベット独立の放棄 (「人民網日本語版」 2008年03月18日)
台湾も差し出せってさ。
6 件のコメント:
今の中国の成長ぶりは一昔前の日本を思わせるものがあるという言い方をよく耳にします。大国が昇り調子で力を誇示する時、小さな地域が自己主張をしても大国の手の中で搾取されてしまうorz,,,すみません、何が言いたかったのか。
まさに武力弾圧ですよね。ハンガーストライキしてただけなのに棍棒で殴られてたし。>五輪後にじっくり話し合えば無理でしょー(-_-;) 五輪前だからワールドワイドな世論が見方になってくれそうなわけで。
ダライは精神的支柱ではあるのでしょうけれども、チベット独立急進派とは全く異なる立場な訳で、そんなに単純で脳天気なお話ではないと思うのですが…。民族自決権の要求を分裂主義だとして虐殺やら弾圧やらを繰り返す中国政府は言語道断ですが、だからと言って、たとえ懐柔策としても胡耀邦以来続いている中国の経済支援なくしてチベットがどこまで自立できるのか。独立を応援するならば、相応の経済支援を各国が強いられることは織り込み済みなのかどうか。その意味でダライ・ラマ14世の「高度な自治」というのは非常に現実的な視点だと思います。弾圧に対して、人道主義に立って世界が怒るのは当然です。でも、こういう事態が起こるたび最も困惑しているのは亡命政府とダライ・ラマのような気がします。
★ ミナさん、日本の発展過程において公害等の問題が出たことは中国の発展過程と似ていると思いますし、その中で地方が犠牲になることも多かったと思います。しかしその中でマスコミがその問題を広く伝えて行ったこと、参政権があったことなどで、次第に解決に向かって行ったといえるでしょう。一方で今の中国はそうなっていない。また、日本を含め諸外国は、経済的な面もあって、中国政府を非難する姿勢がほとんどないところも気になります。
★ すぷりーさん、日本のマスコミが「暴動」と伝えているところがとても気になります。英語圏のニュースでは"protest"と使っていました。同じ事象でも「テロ」というのと「レジスタンス」というので全く意味が異なりますから、中国政府の「レッテル」に惑わされないようにしてもらいたいと思います。中国政府に遠慮しているのでしょうか。
★ らふぃさん、ダライ・ラマとしては平和とチベット民族の尊厳と宗教が守られることが重要なので、主張は現実的だと思います。ただいつまでも亡命政府で今の現状を固定化する訳にもいかず、理想の実現には「なにか」が起こる必要があるでしょうね。チベット民族としては平和的にアピールを発したかったとおもいますが、それも反政府活動として武力弾圧されてはうつ手がないというところでしょう。外から、中国政府に対して、国際社会で認められるためには何が必要なのか教えてあげることが重要だと思います。外からそのような圧力はあるとはいえ、一方では及び腰に見え、中国政府に対しては今をやり過ごせばなんとかなるというメッセージを伝えているようにも見えます。
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