こんばんは。
先日、Mac OS X の新バージョン Lion が発売になりましたが、当初は混雑してなかなかダウンロードが終らないということでしたので、先週末に購入ダウンロードしました。
その前にインストールディスクを作成しました。
参考: マイコミジャーナル (2011/07/22) 新・OS X ハッキング! 6 Lionへアップグレードするその前に~インストールDVDをつくろう~
インストールしたら、マジックマウスのスクロールが効かなくなって、慌てました。
検索したら、実は、スクロールの方向が逆になっていて、トップにきててそれ以上上に行かない状態になっていたことが分りました。
参考:Mac OS X Lionの逆スクロールを従来の方向に戻す方法
なんでスクロールを逆にするかなと思ったのですが、上記ブログの次の記事で意図が分かりました。
参考: Mac OS X Lionの逆スクロールに慣れる方法。 | 和洋風◎
なるほど。設定を変える方法もあるのだけれど、ジョブズが変更したのには訳があるんだから、大人しくしたがって慣れるようにするか。「設定」では、これまでと逆の方向が「ナチュラル」となってるし。
コンテンツの下の部分を見るとき、これまではスクロールバーを下に動かして下を見た。Lion では、コンテンツを上に動かして下の隠れている部分を見る。そう考えると合点がいく。
ただ、それは、「つかむ」というメタファーが働く時だけだと思う。iPhone, iPad は画面を触って、そこにあるものを動かす感じ。トラックパッドは画面とは離れているけれど、触って動かすというメタファーはまだ有効だと思う。
一方で、マウスでは触るというのはクリックするか、ボタンを押下してドラッグすることに対応するだろう、マウスを押さずに、マウスの上を指でなぞる、というのはどうもこれまでの操作性からすると違和感があるのだ。
Snow Leopard の設定に戻すかな。そうすると、やっぱりオヤジには適用力なかったかといわれちゃいそうですよ。
2011/08/02
2011/07/20
パウル・クレー展
16日土曜日、パウル・クレー展に行って来ました。その日、特別講演会 (無料) があるというので狙ってその日にしたのですが、予約ではなく入るためには並ばないといけなくて、残念ながら講演会は聴けませんでした。
実はパウル・クレーは、小学校か中学校のときに最初に行った展覧会で、それ以来最も好きな画家の一人です。その後も何回か行っていて、展覧会のカタログが2冊、画集というか解説本が2冊ありました。もう要らないような気もしますが、今回の展覧会は展示の構成が面白かったので、今回も買ってしまいました。
どう面白かったかというと、クレーが使った技法で分類して解説してあったところです。有名作品はないけど、その構成が興味深い。
昔は作品を集めるだけでよかったけど、今は背景知識をあわせて提示しないと満足してもらえないんだろうと思います。何年か前のマティス展でも制作の過程が見えるようになっていたし、最近ではBunkamuraでひらかれたジヴェルニーの画家達も画家の交流を浮かび上がらせる企画が面白かった。
一緒に所蔵品展と工芸館も入れるというので、両方みて来ました。工芸にはあまり興味はないのですが、見たことがないような技法の作品が見られて収穫がありました。
実はパウル・クレーは、小学校か中学校のときに最初に行った展覧会で、それ以来最も好きな画家の一人です。その後も何回か行っていて、展覧会のカタログが2冊、画集というか解説本が2冊ありました。もう要らないような気もしますが、今回の展覧会は展示の構成が面白かったので、今回も買ってしまいました。
どう面白かったかというと、クレーが使った技法で分類して解説してあったところです。有名作品はないけど、その構成が興味深い。
昔は作品を集めるだけでよかったけど、今は背景知識をあわせて提示しないと満足してもらえないんだろうと思います。何年か前のマティス展でも制作の過程が見えるようになっていたし、最近ではBunkamuraでひらかれたジヴェルニーの画家達も画家の交流を浮かび上がらせる企画が面白かった。
一緒に所蔵品展と工芸館も入れるというので、両方みて来ました。工芸にはあまり興味はないのですが、見たことがないような技法の作品が見られて収穫がありました。
2011/07/18
再び桜ドローイング
先日、横浜トリエンナーレに出品するジュン・グエン=ハツシバの作品《Breathing is Free: JAPAN, Hopes & Recovery》の制作サポートに参加して来た話を書きました (→ 「横浜トリエンナーレのプロジェクトに参加してきた」)。
これって多くの人が参加するためのものと思っていたのですが、Facebookにあがる報告を見ていると複数回参加した人もいるのですね。
その後、ジュン・グエン=ハツシバ氏の来日 (ベトナム) にあわせて、サポーター交流会というのがあり参加してきました。交流会に参加した人の中には5コース分行った人もいました。
交流会の中で、まだいくつかコースが残っているので、参加者のみなさんにはまた参加して欲しい旨のお話がありました。私が1回目に参加した時はなかったのですが、参加には事前レクチャーを行うようになったようです。経験者が参加してくれた方が嬉しいようです。その交流会の場で申し込んできました。
前振りが長くなってしまいましたが、7月10日午後、港南台のコースに参加してきました。
コースはこんなコース。予めデータをもらってGoogle Earthに入れていきました。
コース全長は6.5kmで、前回のコースに比べたら半分ちょっとしかありません。
しかし結構たいへんでした。
暑いのもあって、最初ペットボトルを2本用意していったのですが、途中1本 + アイス調達。
アップダウンは前回ほどではなかったのですが、道なき道というのもあり、結局道が見つからないところもありました。蚊の大群に襲われ、私は長ズボンで長袖も用意していたのでそれほど被害にはあいませんでしたが、サポート役の女性 (前回のときと同じ学生さん) はレギンスの上から刺されたようです。10カ所以上も刺されて可哀想でした。
道が見つからないのと蚊の襲撃で断念したところはこのあたりです。上空から道があるように見えないでしょ。
帰りはバスがあるところで助かりました。行きは元気だったので駅から歩いてコースまで行きましたが、さすがに疲れたので。
今回のコースはちゃんと取れたのでしょうか。確かに断念したところがあるので完全ではないのですが、それ以外にもGPSの電源を入れ忘れてたりとかしないかいまいち不安です。
横浜トリエンナーレは8月6日から。会期が始まったら会場案内などのボランティアで参加しますので、声をかけてくださいね。
これって多くの人が参加するためのものと思っていたのですが、Facebookにあがる報告を見ていると複数回参加した人もいるのですね。
その後、ジュン・グエン=ハツシバ氏の来日 (ベトナム) にあわせて、サポーター交流会というのがあり参加してきました。交流会に参加した人の中には5コース分行った人もいました。
交流会の中で、まだいくつかコースが残っているので、参加者のみなさんにはまた参加して欲しい旨のお話がありました。私が1回目に参加した時はなかったのですが、参加には事前レクチャーを行うようになったようです。経験者が参加してくれた方が嬉しいようです。その交流会の場で申し込んできました。
前振りが長くなってしまいましたが、7月10日午後、港南台のコースに参加してきました。
コースはこんなコース。予めデータをもらってGoogle Earthに入れていきました。
コース全長は6.5kmで、前回のコースに比べたら半分ちょっとしかありません。
しかし結構たいへんでした。
暑いのもあって、最初ペットボトルを2本用意していったのですが、途中1本 + アイス調達。
アップダウンは前回ほどではなかったのですが、道なき道というのもあり、結局道が見つからないところもありました。蚊の大群に襲われ、私は長ズボンで長袖も用意していたのでそれほど被害にはあいませんでしたが、サポート役の女性 (前回のときと同じ学生さん) はレギンスの上から刺されたようです。10カ所以上も刺されて可哀想でした。
道が見つからないのと蚊の襲撃で断念したところはこのあたりです。上空から道があるように見えないでしょ。
帰りはバスがあるところで助かりました。行きは元気だったので駅から歩いてコースまで行きましたが、さすがに疲れたので。
今回のコースはちゃんと取れたのでしょうか。確かに断念したところがあるので完全ではないのですが、それ以外にもGPSの電源を入れ忘れてたりとかしないかいまいち不安です。
横浜トリエンナーレは8月6日から。会期が始まったら会場案内などのボランティアで参加しますので、声をかけてくださいね。
2011/06/13
この国の新しい風景
こういう記事があった。
地熱発電:国立公園の外から「斜め掘り」 十和田八幡平 - 毎日jp(毎日新聞)
今はもう少し進んで、「風景を犠牲にしても」というネガティブな理由ではなく、積極的に地熱発電所があることを新しい日本の風景として取り入れても良いのではないかと思う。
地熱発電所を、日本の復興のシンボルにする。
先日、「横浜トリエンナーレのプロジェクトに参加してきた」で、高台から見える工場地帯の風景の写真をあげた。コンビナートってワクワクするよね。高速道路も、ダムも、橋も。戦争からの荒廃から立ち直る際に、これらの風景は日本人の心を奮い立たせたと思うのだ。
震災からの復興は、そんなワクワク感とはちょっと違うかもしれないが、国立公園に観光へ行った際に地熱発電所の施設を見る度に、復興への意志を新たにすることができるのではないか。そして将来、こうやって日本はまた復活したのだよと誇りにすることができると思う。
それは地熱発電だけではない。各家庭の屋根や、ビルの外壁、高速道路の防音壁を覆い尽くす太陽電池パネルも新しい風景になる。風力発電は日本では設置する場所は少ないが、海上に設置するという構想もあるようだし、それも新しい風景だ。休耕田は、メガソーラーにするよりも食糧増産に使うべきだと思うが、休耕田のままにしておくよりはメガソーラーの方がましだと思う。
電力のことばかり書いたが、東北を地震・津波に強い地域にするための開発も新しい日本の風景になると思う。高台に散在する住宅地、そこを繋ぐ交通機関。低地の使い方は議論が必要だろうが、できるだけ災害時の復旧が容易な利用方法を考えていく必要があると思う。大規模経営の農地や牧場など、今の土地の価格では成立しないかもしれないが、高台の価値が上がることによる相対的な価格低下、大規模化効率化によるコストダウンでなんとか出来ないかと思う。
地熱発電:国立公園の外から「斜め掘り」 十和田八幡平 - 毎日jp(毎日新聞)
三菱マテリアルと東北電力が地中を斜めに掘る技術を利用して、国立公園の直下にある地熱エネルギーを使う発電を計画していることが11日、分かった。日本は地熱資源の約8割が国立公園など自然公園に存在するとされるが、開発が厳しく制限されていた。しかし、政府は10年6月、景観に配慮した開発を認めるよう規制を緩和した。実現すれば斜め掘りを利用した日本初の地熱発電となり、他地域の地熱活用にもはずみがつきそうだ。景観に関しては、以前、「東電の国有化に関して」で、
再生可能エネルギーでは主に太陽光発電と風力発電を想定していたが、地熱発電のコストは従来の発電とほぼ同等らしいので日本だと特に期待できるところだろう。火山というと国立公園内という場合も多いだろうが、今の状況だと多少風景を犠牲にしてもエネルギー自立を図るべきだと思う。と書いた。
今はもう少し進んで、「風景を犠牲にしても」というネガティブな理由ではなく、積極的に地熱発電所があることを新しい日本の風景として取り入れても良いのではないかと思う。
地熱発電所を、日本の復興のシンボルにする。
先日、「横浜トリエンナーレのプロジェクトに参加してきた」で、高台から見える工場地帯の風景の写真をあげた。コンビナートってワクワクするよね。高速道路も、ダムも、橋も。戦争からの荒廃から立ち直る際に、これらの風景は日本人の心を奮い立たせたと思うのだ。
震災からの復興は、そんなワクワク感とはちょっと違うかもしれないが、国立公園に観光へ行った際に地熱発電所の施設を見る度に、復興への意志を新たにすることができるのではないか。そして将来、こうやって日本はまた復活したのだよと誇りにすることができると思う。
それは地熱発電だけではない。各家庭の屋根や、ビルの外壁、高速道路の防音壁を覆い尽くす太陽電池パネルも新しい風景になる。風力発電は日本では設置する場所は少ないが、海上に設置するという構想もあるようだし、それも新しい風景だ。休耕田は、メガソーラーにするよりも食糧増産に使うべきだと思うが、休耕田のままにしておくよりはメガソーラーの方がましだと思う。
電力のことばかり書いたが、東北を地震・津波に強い地域にするための開発も新しい日本の風景になると思う。高台に散在する住宅地、そこを繋ぐ交通機関。低地の使い方は議論が必要だろうが、できるだけ災害時の復旧が容易な利用方法を考えていく必要があると思う。大規模経営の農地や牧場など、今の土地の価格では成立しないかもしれないが、高台の価値が上がることによる相対的な価格低下、大規模化効率化によるコストダウンでなんとか出来ないかと思う。
2011/05/22
横浜トリエンナーレのプロジェクトに参加してきた
今年は横浜トリエンナーレの年。8月6日の開幕に向けて準備が進んでいるようです。
その中の活動の一環として、横浜トリエンナーレサポーター というのがあります。ボランティアによるお手伝いです。サポーター登録して、自分が参加できる活動があれば参加します。
アーティストの制作補助を行う、アーティストサポートチームというのがあり、先日参加者を募集していたので、5月21日の午前の部に参加してきました。
ジュン・グエン=ハツシバ《Breathing is Free: JAPAN, Hopes & Recovery》参加サポーター募集!
みんなでわいわい言いながら歩いて行くのかと思っていましたが、事務局の人と、若いアーチスト(学生さん)とサポーター(私)の3人組で行動するものでした。
私が参加したコースはこれ。
コースを思い出しながらGoogle マップに線を描いていったので、正確でないところがありますがご勘弁を。
地図上では分りませんが、高低差が大きく、狭い階段も多くて、これで正しいコースなの?と3人で悩みながら進みました。
こんな道や
こんな道も通ります。
高低差があることろだったので、こんな眺めも楽しめました。
3時間の予定だったのですが、5時間以上かかりました。事務局の人によれば、これまでで一番ハードなコースだったそうです。疲れましたが、楽しい一日でした。
作品の完成が楽しみです。
■ 過去の横浜トリエンナーレ
2005 横浜トリエンナーレ2005
2008 Yokohama Triennale 2008, 横浜トリエンナーレ2008は11月30日が最終日
その中の活動の一環として、横浜トリエンナーレサポーター というのがあります。ボランティアによるお手伝いです。サポーター登録して、自分が参加できる活動があれば参加します。
アーティストの制作補助を行う、アーティストサポートチームというのがあり、先日参加者を募集していたので、5月21日の午前の部に参加してきました。
ジュン・グエン=ハツシバ《Breathing is Free: JAPAN, Hopes & Recovery》参加サポーター募集!
本プロジェクトは、アーティストが2007年よりメモリアルプロジェクトとして実施しているものの一部で、横浜ではアーティストと一般市民がGPSを身につけて街を移動し地上に花の図案を描きます。このプロジェクトをとおして参加者は作品の制作サポートをしながら横浜の街を知ることができます。今回は、3月11日に発生した東日本大震災の被災者にむけてホーチミン市で始められたプロジェクトを横浜で発展させ、横浜市内にも桜の花を描きます。このホーチミン市で描かれた桜と横浜市で描かれた桜をあわせて作品化し、ヨコハマトリエンナーレ2011の会場で展示します。
みんなでわいわい言いながら歩いて行くのかと思っていましたが、事務局の人と、若いアーチスト(学生さん)とサポーター(私)の3人組で行動するものでした。
私が参加したコースはこれ。
コースを思い出しながらGoogle マップに線を描いていったので、正確でないところがありますがご勘弁を。
地図上では分りませんが、高低差が大きく、狭い階段も多くて、これで正しいコースなの?と3人で悩みながら進みました。
こんな道や
こんな道も通ります。
高低差があることろだったので、こんな眺めも楽しめました。
3時間の予定だったのですが、5時間以上かかりました。事務局の人によれば、これまでで一番ハードなコースだったそうです。疲れましたが、楽しい一日でした。
作品の完成が楽しみです。
■ 過去の横浜トリエンナーレ
2005 横浜トリエンナーレ2005
2008 Yokohama Triennale 2008, 横浜トリエンナーレ2008は11月30日が最終日
2011/05/16
ネンチャクシコウ展ワークショップ
六本木AXISギャラリーで行われているネンチャクシコウ展 (→ かみの工作帖「かみの道具4 ネンチャクシコウ展 開催!」)、今日はワークショップがあるというので行って来ました。
昨年、スパイラルガーデンで行われた「空気の器」のワークショップ同様、かみの工作所の主催でした。「空気の器」も準備されていましたが、完成品だったので今日は見せるだけで、他のものを作るのでしょう。初めて見る「トリノス」(鳥の巣) がおいてあります。
始まって分かったのですが、複数の制作セッションがありました。トリノスのほか、ORIBON (ORI + RIBBON)、紙飛行機型ハガキ、テープ型フック、ミイラの包帯状のシールを剥がすと絵が出てくるハガキ。バラエティがあってどれも楽しい。特に作った紙飛行機を飛ばすセッションはみんな楽しそうでした。あ、あまり楽しかったので写真撮って来るの忘れた。
デザイン関係のイベントだけあってiPhone率高いですね。ツイッターのハッシュタグが公開されていたわけではないので捕捉率は低いですが、それでも「ネンチャクシコウ」で検索すると、ワークショップに出てるという発言がいくつかみられました。私の斜め前にいた人だ、とか推測できます。
22日まで。
トリノス (山田佳一郎)
ミーーーラ (サダヒロカズノリ)
tapehook (トラフ建築設計事務所)
追記: Togetterでまとめました。→「2011/05/15 ネンチャクシコウ展ワークショップ」
昨年、スパイラルガーデンで行われた「空気の器」のワークショップ同様、かみの工作所の主催でした。「空気の器」も準備されていましたが、完成品だったので今日は見せるだけで、他のものを作るのでしょう。初めて見る「トリノス」(鳥の巣) がおいてあります。
始まって分かったのですが、複数の制作セッションがありました。トリノスのほか、ORIBON (ORI + RIBBON)、紙飛行機型ハガキ、テープ型フック、ミイラの包帯状のシールを剥がすと絵が出てくるハガキ。バラエティがあってどれも楽しい。特に作った紙飛行機を飛ばすセッションはみんな楽しそうでした。あ、あまり楽しかったので写真撮って来るの忘れた。
デザイン関係のイベントだけあってiPhone率高いですね。ツイッターのハッシュタグが公開されていたわけではないので捕捉率は低いですが、それでも「ネンチャクシコウ」で検索すると、ワークショップに出てるという発言がいくつかみられました。私の斜め前にいた人だ、とか推測できます。
22日まで。
トリノス (山田佳一郎)
ミーーーラ (サダヒロカズノリ)
tapehook (トラフ建築設計事務所)
追記: Togetterでまとめました。→「2011/05/15 ネンチャクシコウ展ワークショップ」
2011/05/09
Ruby Reader で Twitter 英語ツイートを読む
先日こんな記事がありました。
このレビューで評価が高いし、ロングマン英和辞典を内蔵しているんだったら1200円も高くないかと思って購入した。
購入したけれど、よく考えたらRSS自体はほとんど読んでいないのであった。特にRSSで英語の記事は皆無だった。一方、英語の情報が入って来るのはTwitter。最初に日本語ユーザーがほとんどいない時にフォローしたのは米国のジャーナリスト (特に技術関係) が多かったので、今でも一定量の英語ツイートが含まれている。
そういう訳でTwitterに対応してくれるといいのだけど、と思った。しかしもしかしてTwitterのタイムライン (できれば英語だけで構成されているリスト) のRSSがあれば良いのではないかと思った。
以下調べた内容を調べた順に示す。結論だけ知りたい人は"more" 以降をご覧下さい。
SafariだとURL欄の最後に"RSS"と書かれたボタンがあるのでこれで調べる。FavoritesのRSSだった。次のような形式 http://twitter.com/favorites/nnnnnnn.rss (nnnnnnn はユーザーのアカウントに対応する数字で表現されたID - この調べ方は iPhone4: ツイッターをRSSリーダーで読もう 参照)。
もう少し調べたら、Twitter まとめWiki というところがあって、「RSSフィードのURLは?」と言う項目があった。それによると
のwith_friends が使えそうだ。と思って実際にブラウザURL入力欄に入れてみた。しかし、ユーザー単独はすぐに返ってきたけれど、"wuth friends" の方は動いていない模様。
このWikiによればリストのRSS 取得法もなさそうだ。引き続き探すと、ツールがありそう。
bizMode: 『Twitter List機能』をもっと活用する為の、すごいサービスを4つほど
これは期待できそうだ。このうちの「3.Twitter List をRSSで読んでみる」はばっちり目的にあっている! しかしここで紹介されているサービス http://twiterlist2rss.appspot.com/ は動いていないようだ。
他のブログなどを見ても全てここを指していた。結局該当するサービスはみつからない。
最後の手段として Twitter API を用いる方法を考える。Twitter API Wiki にあった。
Twitter REST API Method: GET list statuses
ようやく到達しました。以降結論です。
TechWave.jp 英文記事の読解が数倍速くなる驚愕のアプリRuby Reader登場
このレビューで評価が高いし、ロングマン英和辞典を内蔵しているんだったら1200円も高くないかと思って購入した。
購入したけれど、よく考えたらRSS自体はほとんど読んでいないのであった。特にRSSで英語の記事は皆無だった。一方、英語の情報が入って来るのはTwitter。最初に日本語ユーザーがほとんどいない時にフォローしたのは米国のジャーナリスト (特に技術関係) が多かったので、今でも一定量の英語ツイートが含まれている。
そういう訳でTwitterに対応してくれるといいのだけど、と思った。しかしもしかしてTwitterのタイムライン (できれば英語だけで構成されているリスト) のRSSがあれば良いのではないかと思った。
以下調べた内容を調べた順に示す。結論だけ知りたい人は"more" 以降をご覧下さい。
SafariだとURL欄の最後に"RSS"と書かれたボタンがあるのでこれで調べる。FavoritesのRSSだった。次のような形式 http://twitter.com/favorites/nnnnnnn.rss (nnnnnnn はユーザーのアカウントに対応する数字で表現されたID - この調べ方は iPhone4: ツイッターをRSSリーダーで読もう 参照)。
もう少し調べたら、Twitter まとめWiki というところがあって、「RSSフィードのURLは?」と言う項目があった。それによると
- ユーザー単独 http://twitter.com/statuses/user_timeline/nnnnnnn.rss
- with friends http://twitter.com/statuses/friends_timeline/nnnnnnn.rss
のwith_friends が使えそうだ。と思って実際にブラウザURL入力欄に入れてみた。しかし、ユーザー単独はすぐに返ってきたけれど、"wuth friends" の方は動いていない模様。
このWikiによればリストのRSS 取得法もなさそうだ。引き続き探すと、ツールがありそう。
bizMode: 『Twitter List機能』をもっと活用する為の、すごいサービスを4つほど
これは期待できそうだ。このうちの「3.Twitter List をRSSで読んでみる」はばっちり目的にあっている! しかしここで紹介されているサービス http://twiterlist2rss.appspot.com/ は動いていないようだ。
他のブログなどを見ても全てここを指していた。結局該当するサービスはみつからない。
最後の手段として Twitter API を用いる方法を考える。Twitter API Wiki にあった。
Twitter REST API Method: GET list statuses
ようやく到達しました。以降結論です。
2011/05/08
トリウム原発のしくみを調べてみたけれど
昨日の記事「トリウム原発って何だろう」で、「この記事には方式に関しては書かれていない」と書いた。日経ビジネスオンラインの元記事 "中国が独占意欲「トリウム原発」とは" には、方式自体は「溶融塩炉」として書かれていて、
最初に検索で調べた結果得たのがこれ。→ トリウムの放射性壊変系列。
このサイトには「地面からの放射線」というページもあり、さらにそのひとつであるトリウムに関する説明がある。
ただこの「トリウムの放射性壊変系列」をみると、自然に崩壊するプロセスに関して記載してあるようだ。原子炉として使うには別のプロセスがあるはず。
調べたらやはりWikipediaに到達した。→ Wikipedia トリウム燃料サイクル
中性子をあてることでトリウム233になり、その後ウラン233になる。ウラン233 は原発で使われるウラン235と同様に核分裂を起こし、その生成物はトリウム229となっている (Wikipedia ウラン233)。トリウム239は最初に調べた「トリウムの放射性壊変系列」に入ってて、ここでこのラインの追跡は終わってしまう。
これ以外の系列もWikipedia トリウム燃料サイクル にはあるのだけれど、確率的な反応なので分裂せずに別の同位体として残ったり、それが別の核種に崩壊したりするようだ。たくさんあって、自分の手に負えないように思う。ここで一旦断念したい。
ただ確率的な過程の中でさまざまな核種が存在する状態になっており、そのため
それは一方では、
まだまだ理想にはいかないのだろうけれども、研究だけは国家レベルで進めていただきたいと思う。今のように、御用学者でないと生きて行くのが難しいという態勢にするのでなく (参考: 現代ビジネス 2011年04月30日「迫害され続けた京都大学の原発研究者(熊取6人組)たち」)。
この方式は、核燃料(トリウム-232)をフッ化物にして、フッ化物塩からできている溶融塩に溶解した状態で燃やす。地殻の中のマグマに少し似ていて、“ストーブ”の中で燃え続け、絶えず巨大なエネルギーを出す。液体燃料の原子炉ということがほかの原子炉と違うところだ。という説明はあるのだが、そこでどういう核反応があってどういう副産物ができるかか分らないと、クリーンかどうか判断できないと思うのだ。特に、「既存の核廃棄物を含むさまざまな種類の核燃料を消費できる」という部分は、今の原発廃棄物の問題もあわせて解決できることになり期待できる特性だと思うが、これにしてもどういう仕組みでそうなるのか納得したい。
最初に検索で調べた結果得たのがこれ。→ トリウムの放射性壊変系列。
このサイトには「地面からの放射線」というページもあり、さらにそのひとつであるトリウムに関する説明がある。
ただこの「トリウムの放射性壊変系列」をみると、自然に崩壊するプロセスに関して記載してあるようだ。原子炉として使うには別のプロセスがあるはず。
調べたらやはりWikipediaに到達した。→ Wikipedia トリウム燃料サイクル
中性子をあてることでトリウム233になり、その後ウラン233になる。ウラン233 は原発で使われるウラン235と同様に核分裂を起こし、その生成物はトリウム229となっている (Wikipedia ウラン233)。トリウム239は最初に調べた「トリウムの放射性壊変系列」に入ってて、ここでこのラインの追跡は終わってしまう。
これ以外の系列もWikipedia トリウム燃料サイクル にはあるのだけれど、確率的な反応なので分裂せずに別の同位体として残ったり、それが別の核種に崩壊したりするようだ。たくさんあって、自分の手に負えないように思う。ここで一旦断念したい。
ただ確率的な過程の中でさまざまな核種が存在する状態になっており、そのため
崩壊を繰り返して237Np、238Pu、239Pu、240Pu、241Pu、241Am、242Puと、有害なプルトニウムの同位体を生成する。 237Npは半減期214万年と比較的安定で、再処理で除去(違う元素なので分離可能)できる。アメリシウムやキュリウムについても同様で、廃棄するほか原子炉に戻して核変換によるリサイクルを図ることも可能。というようななんでもOKという状況なのかもと思う。
それは一方では、
トリウム燃料サイクルは、原子炉内の核種変化や使用済み核燃料の再処理によるリサイクルについて様々な期待がもたれている。しかし実現には課題も多く、当面は同様に使い捨て状態で運用されて行く見込みが強い。と書かれている部分につながっているのかと思う。やはり最終的にどうなるのか、事故が起こったときどうなるかは、気になるところだ。
まだまだ理想にはいかないのだろうけれども、研究だけは国家レベルで進めていただきたいと思う。今のように、御用学者でないと生きて行くのが難しいという態勢にするのでなく (参考: 現代ビジネス 2011年04月30日「迫害され続けた京都大学の原発研究者(熊取6人組)たち」)。
トリウム原発って何だろう
これは原発事故の前の話なのだが、こんな記事があった。
中国が独占意欲「トリウム原発」とは:日経ビジネスオンライン
中国科学院の発表に関して書かれた解説なのだが、その中国科学院の発表内容はびっくりする内容で、これは気になっていた。発表内容を一部抜粋する。
また、この記事をみると、米国も積極的に推進しようとしているし、日本を除く全世界で研究が進められているという。オバマの推進理由として、クリーンエネルギー (ここでは基本的には二酸化炭素削減) だけではなく、核兵器廃絶も狙いにある。
この人の前の記事『「友愛」は通用しない資源外交――“核ルネッサンス”に乗り遅れるな』では、
という訳で、もしこの方式の安全度が高いのなら、日本こそが推進すべきと言う著者谷口氏の主張に同意する。
ただこの記事には方式に関しては書かれていない。方式に関しては別の記事を探して調べたのですが、まだ理解できておらず、今の所は保留にしたいと思います。[補足: 少し調べました。→ トリウム原発のしくみを調べてみたけれど ]
中国が独占意欲「トリウム原発」とは:日経ビジネスオンライン
中国科学院の発表に関して書かれた解説なのだが、その中国科学院の発表内容はびっくりする内容で、これは気になっていた。発表内容を一部抜粋する。
1トンのトリウムは200トンのウランあるいは350万トンの石炭と同じエネルギーを発生させる。トリウムという元素自体が今まで認識していないものだったので、ここでみるかぎり天然に存在するものだということも全然知らなかった。この記事を読み進めると、レアアースと一緒に産出されるもののようだ。ということはこれまで廃棄されていたということか (あとでまた記事にするが実際被害が出ているようだ)。
わが国はトリウム資源大国。1000年にわたって枯渇の心配がない。
その特徴は構造が簡単で、長期連続運転が可能で、燃料の“雑食性”が強いなどの利点がある。しかも、小型かつ精巧に作ることができ、一定量の核燃料を装入すれば数十年の安定運転ができる。さらに、理論的に、核廃棄物は現在の技術による原子炉の1000分の1しか発生しない。次世代原子炉は世界で研究開発中であるが、我が国がトリウム溶融塩炉の研究を今始めれば、おそらくすべての知的所有権を獲得することになる。
また、この記事をみると、米国も積極的に推進しようとしているし、日本を除く全世界で研究が進められているという。オバマの推進理由として、クリーンエネルギー (ここでは基本的には二酸化炭素削減) だけではなく、核兵器廃絶も狙いにある。
この人の前の記事『「友愛」は通用しない資源外交――“核ルネッサンス”に乗り遅れるな』では、
2.米オークリッジ国立研究所が中心になって開発した、原子燃料としてトリウムを利用する溶融塩炉とよばれる原子炉が、技術的にも経済的にも実用化の可能性が出てきた。もともと核の平和利用には最適でむしろ本命であったと言われると書かれている。核兵器の材料となるプルトニウムが生成されないことがネックだったというような書き方だ。
という訳で、もしこの方式の安全度が高いのなら、日本こそが推進すべきと言う著者谷口氏の主張に同意する。
ただこの記事には方式に関しては書かれていない。方式に関しては別の記事を探して調べたのですが、まだ理解できておらず、今の所は保留にしたいと思います。[補足: 少し調べました。→ トリウム原発のしくみを調べてみたけれど ]
2011/05/07
夢の原発?
以前日経エレクトロニクスでこんな記事があった。
夢の原発「TWR」,実現への道 (日経エレクトロニクス2010年8月23日号)
ビル・ゲイツが進めているということで話題ではあったのだけれど、原発自体に興味も基礎知識もなかったので、そのときには読まず積んだままにしてあった。
原発事故があって、もんじゅもヤバい状況だという話も聞こえて来る中、もしこれがより安全な方式なら検討する必要もあるのじゃないかと思って読んでみた。
今核燃料としては使えない劣化ウランに対して中性子をあて、プルトニウムに変換する。そのプルトニウムが核分裂する。そこで発生する中性子で劣化ウランをプルトニウムに変え ... という基本的に高速増殖炉と同じ原理のようだ。しかも同様に冷却剤にNaを使う。
日経エレクトロニクスの記事には、TWR (Traveling Wave Reactor) という名前しか書かれていないが、日本語では「進行波炉」というようだ。→ Wikipedia 進行波炉
Wikipediaの記述に
Wikipedia 高速増殖炉 には
→ 高速中性子と熱中性子
高速増殖炉の冷却剤 (熱運搬剤といったほうがいいように思うが) が水ではなく金属ナトリウムなのは、水は減速剤でもあるから。同じ意味でTWRも金属ナトリウムを使う。
一方、「高速増殖炉」の「増殖」は、「転換比」(→ Wikipedia ) が1以上あるという意味だと言うが、これはちょっとまだ理解できていない。この転換比というのは何を投入燃料とし、何を生成物として比較するかによって決まると思うのだが、TWRの場合は生成物はないことになるのでその場合どうなのだろう。内部では最初に投入したプルトニウム以上のプルトニウムが一旦生成されているはずなので「増殖」と言ってもいいような気がする。
「夢の原発」TWRに関しては、まだ技術課題があるようだ。特に燃料封止用の被覆管の耐久性がネックとのこと。TWRの寿命である60年〜100年までもつものがない。
私としては金属ナトリウムを使う点も気にかかる。何か事故があった時に、基本的に収束方向に進むという反応でないと不安は拭えないと思う。
トリウム原発に関してもあわせて書きたかったが、出掛ける時間になったので、それはまた別稿で。[追記: 書きました。→ 「トリウム原発って何だろう」]
夢の原発「TWR」,実現への道 (日経エレクトロニクス2010年8月23日号)
ビル・ゲイツが進めているということで話題ではあったのだけれど、原発自体に興味も基礎知識もなかったので、そのときには読まず積んだままにしてあった。
原発事故があって、もんじゅもヤバい状況だという話も聞こえて来る中、もしこれがより安全な方式なら検討する必要もあるのじゃないかと思って読んでみた。
今核燃料としては使えない劣化ウランに対して中性子をあて、プルトニウムに変換する。そのプルトニウムが核分裂する。そこで発生する中性子で劣化ウランをプルトニウムに変え ... という基本的に高速増殖炉と同じ原理のようだ。しかも同様に冷却剤にNaを使う。
日経エレクトロニクスの記事には、TWR (Traveling Wave Reactor) という名前しか書かれていないが、日本語では「進行波炉」というようだ。→ Wikipedia 進行波炉
Wikipediaの記述に
燃料である劣化ウランに点火された後、その反応の波が、60年以上かけてゆっくりと進行する炉であることから、進行波炉と呼ばれている。とあって「高速」のつかない「増殖炉」なのかと思ったのだが、あとで教えていただいたところによるとそれは間違い。「増殖」のつかない「高速炉」だそうだ。
Wikipedia 高速増殖炉 には
高速増殖炉(こうそくぞうしょくろ、Fast Breeder Reactor、FBR)とは、高速中性子による核分裂連鎖反応を用いた増殖炉のことをいう。とある。「高速増殖炉」の「高速」は「高速中性子」のことだった。中性子には「高速中性子」と「熱中性子」があって ... この説明も外部に頼ろう。
高速中性子を利用しながら核燃料の増殖を行わない原子炉の形式は、単に高速炉 (Fast Reactor : FR) と呼ばれる。
→ 高速中性子と熱中性子
高速増殖炉の冷却剤 (熱運搬剤といったほうがいいように思うが) が水ではなく金属ナトリウムなのは、水は減速剤でもあるから。同じ意味でTWRも金属ナトリウムを使う。
一方、「高速増殖炉」の「増殖」は、「転換比」(→ Wikipedia ) が1以上あるという意味だと言うが、これはちょっとまだ理解できていない。この転換比というのは何を投入燃料とし、何を生成物として比較するかによって決まると思うのだが、TWRの場合は生成物はないことになるのでその場合どうなのだろう。内部では最初に投入したプルトニウム以上のプルトニウムが一旦生成されているはずなので「増殖」と言ってもいいような気がする。
「夢の原発」TWRに関しては、まだ技術課題があるようだ。特に燃料封止用の被覆管の耐久性がネックとのこと。TWRの寿命である60年〜100年までもつものがない。
私としては金属ナトリウムを使う点も気にかかる。何か事故があった時に、基本的に収束方向に進むという反応でないと不安は拭えないと思う。
トリウム原発に関してもあわせて書きたかったが、出掛ける時間になったので、それはまた別稿で。[追記: 書きました。→ 「トリウム原発って何だろう」]
2011/05/01
田口行弘のインスタレーションアニメーション
インスタレーションアニメーションという言い方は本人はしていないかもしれません。インスタレーションを少しずつ動かしてそれをコマ撮りしてひとつの映像作品にしたもの。
森美術館で展示が行われているのですが、先日アーチストトークを聴きに行ってきました。
MORI ART MUSEUM [MAM PROJECT] 田口行弘
トークでは、これらのインスタレーション以外に、香港で行った街を駆け抜けるパフォーマンスの話がありました。固定ビデオカメラをセットして、その前を全力で駆け抜けて行くのです。海に飛び込むところまであって、警察から不審尋問されているところの写真もありました。 インスタレーションをアニメーションにするというと石田尚志の作品もありました。これは「アブストラクトアニメーションの源流」で見たのでした。 石田尚志 作品
そうそう、ストップモーションアニメと言うとこれも思い出しました。
森美術館で展示が行われているのですが、先日アーチストトークを聴きに行ってきました。
MORI ART MUSEUM [MAM PROJECT] 田口行弘
ベルリンを拠点に活躍する田口行弘(1980年生まれ)は、ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが混然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で近年注目を浴びています。日用品や家具、スタジオの床板までが命を吹き込まれたように踊りだす映像は、静止画像を繋げる古典的なアニメーションでありながら、現代にも何らかの可能性を示唆してくれます。ここには「パフォーマティブ・インスタレーション」とありますね。 森美術館の壁の一部を使って同じようなインスタレーションを作っています。上記のビデオの最後にあるものですが、会期中に今後も少しずつ変わるんじゃないかな。 会場の中で制作風景のビデオも流していました。上記のビデオの2番目の畳を使ったものなんですが、畳を持っている人たちに、川の対岸からメガホンで指示している風景が面白い。「次、最後尾の人、畳をもって先頭へ移動してください」なんて。
トークでは、これらのインスタレーション以外に、香港で行った街を駆け抜けるパフォーマンスの話がありました。固定ビデオカメラをセットして、その前を全力で駆け抜けて行くのです。海に飛び込むところまであって、警察から不審尋問されているところの写真もありました。 インスタレーションをアニメーションにするというと石田尚志の作品もありました。これは「アブストラクトアニメーションの源流」で見たのでした。 石田尚志 作品
そうそう、ストップモーションアニメと言うとこれも思い出しました。
2011/04/15
Paul Simon Interview
ポールサイモンのインタビューがNBCであった。最初は動画を埋め込んでいたのだけど、現在はできないようで、リンクだけ載せる。
Brian Williams interviews the legendary singer/songwriter about his new album, the changing music business, and the best signals to throw in baseball.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42598920#42598920
The pop icon talks with Brian Williams about how he has managed to produce powerful music for more than four decades, and credits clean living for his clear voice.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42595792#42595792
In an interview with Brian Williams, the pop singer talks about the "perfect storm" of technology that has changed the music business.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42596363#42596363
In an interview with Brian Williams, the pop icon and part-time little league baseball coach weighs in on drug use--both in sports and in music--and cautions against taking a moralistic stance. Watch the full interview Thursday on NBC Nightly News.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42594426#42594426
Paul Simon, still playing after all these years
Brian Williams interviews the legendary singer/songwriter about his new album, the changing music business, and the best signals to throw in baseball.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42598920#42598920
Paul Simon: 'I love...playing for myself'
The pop icon talks with Brian Williams about how he has managed to produce powerful music for more than four decades, and credits clean living for his clear voice.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42595792#42595792
Acoustic vs. Autotune: Paul Simon breaks it down
In an interview with Brian Williams, the pop singer talks about the "perfect storm" of technology that has changed the music business.
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42596363#42596363
Paul Simon defends Barry Bonds: ‘We can’t all be Derek Jeter’
http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/42594426#42594426
2011/04/13
原発が夢の技術だなんて思ったこと一度もない
この一ヶ月に何度か見かけた発言。
Life is beautiful 2011.04.01 「エンジニアから見た原発」
安全ではないから、敦賀湾のように都会からはなれたところにつくる。以前読んだ記事に、その土地の老人が、「周辺に住んでいる人にまでお金をくれるということは、何かあったらあきらめろという意味だろう。自分は老い先短いのでもうあきらめている」という主旨の発言をしていた。
もう一つは廃棄物の問題だ。処理ができず、子孫までずっと保管する、そしてそれはずっと増え続ける。こんな無責任な話はないだろう。それは自分達の世代で石油を枯渇させるよりもひどい話だと思う。
原発のプラスの面は、日本には資源がないから仕方ない、というもので、とてもプラスには思えないもの。それだって、ウランも輸入しなければならないと聞くとなんじゃそりゃと思う。技術的にすばらしいと思える点はひとつもない。
もっとも、私が長崎で生まれ育ったというところが大きいかもしれない。ただ大きな爆弾という訳ではない原爆のことを知っていれば、原発は安全なものだと言う教育はできなかっただろうし、受入れられなかっただろう。よその地域では、原発推進のポスターを子どもに書かせていたところもあったんだね。
核アレルギーという言われ方もあることは知っているけれど、それは原発から遠く離れたところの人間の勝手な言い分だと思っていた。
今話題になっている記事
福島には原発が必要だった - 夢の中ではうまく歌える
を読んで、40年前はそれでも受入れざるを得ないところがあったんだな、そしてそれはある程度豊かになっても、いやそれで豊かになったからこそ、捨てられなかったんだなと思う。
さて全国の残る原発の周辺の皆さんはどのように考えられているのだろうか。
原発は夢の新技術だと思っていた。自分が一度もそう思ったことがないので、こういう発言には驚いた。例えば中島聡さん
Life is beautiful 2011.04.01 「エンジニアから見た原発」
典型的な「理科系少年」として育った私にとっては、原子力発電は宇宙旅行や人工知能とならぶ「人類の英知を集めた科学技術の結晶」であり、あこがれでもあった。ブルーバックスの相対性理論に関する本はすべて読んだし、アインシュタインの書いた e=mc2 という式は私にとってはまさに「人類の英知」を象徴するシンボルであった。私は原発の仕組みは今回ようやくだいぶ理解してきたが、これまでは「原爆のエネルギーをゆっくり取り出すこと」くらいの認識しか持っていなかった。制御棒で抑制するけど、もしそれが故障したら制御が効かなくなるもの。確かに、制御棒での制御は、壊れたら炉に落ちて反応をストップさせる方にしか進まないということは知っていたが、それでも落とせなくなったりする可能性もあるんじゃないのと思っていた。
安全ではないから、敦賀湾のように都会からはなれたところにつくる。以前読んだ記事に、その土地の老人が、「周辺に住んでいる人にまでお金をくれるということは、何かあったらあきらめろという意味だろう。自分は老い先短いのでもうあきらめている」という主旨の発言をしていた。
もう一つは廃棄物の問題だ。処理ができず、子孫までずっと保管する、そしてそれはずっと増え続ける。こんな無責任な話はないだろう。それは自分達の世代で石油を枯渇させるよりもひどい話だと思う。
原発のプラスの面は、日本には資源がないから仕方ない、というもので、とてもプラスには思えないもの。それだって、ウランも輸入しなければならないと聞くとなんじゃそりゃと思う。技術的にすばらしいと思える点はひとつもない。
もっとも、私が長崎で生まれ育ったというところが大きいかもしれない。ただ大きな爆弾という訳ではない原爆のことを知っていれば、原発は安全なものだと言う教育はできなかっただろうし、受入れられなかっただろう。よその地域では、原発推進のポスターを子どもに書かせていたところもあったんだね。
核アレルギーという言われ方もあることは知っているけれど、それは原発から遠く離れたところの人間の勝手な言い分だと思っていた。
今話題になっている記事
福島には原発が必要だった - 夢の中ではうまく歌える
を読んで、40年前はそれでも受入れざるを得ないところがあったんだな、そしてそれはある程度豊かになっても、いやそれで豊かになったからこそ、捨てられなかったんだなと思う。
さて全国の残る原発の周辺の皆さんはどのように考えられているのだろうか。
2011/04/11
東電の国有化に関して
東日本大震災以降、一度もブログを書いていませんでした。まず、被災された皆さんにお見舞い、お悔やみ申し上げます。また、義援金、支援物資を送る以外のことができていなくて申し訳ない思いです。
さて今日の本題。
東電の国有化という話があるようだ (http://t.co/KRR2PkQ)が、それが東電の責任を国がそのままかぶるという意味になるなら反対する。
先日ツイッターで次のように書いた。
いっぺんにいろいろなことを書いたので整理すると、
また、再生可能エネルギーでは主に太陽光発電と風力発電を想定していたが、地熱発電のコストは従来の発電とほぼ同等らしいので日本だと特に期待できるところだろう。火山というと国立公園内という場合も多いだろうが、今の状況だと多少風景を犠牲にしてもエネルギー自立を図るべきだと思う。
各家庭で発電した電気を買い取って売る業者も複数出てきて良いと思う。そのためには買い取り価格も自由化を行う必要があるだろう。
まず関東圏から始めるがうまくいったら全国的に広げる。既存の各地域の発電会社は東電のような賠償の負債を抱えている訳ではないが、配電網の買取で得た資金は原発の安全性の強化にあててもらう。いつ東電のような危機が訪れるかもしれず、そのときに国が救ってくれないと分っていれば、現在の経営陣も安全性強化を先送りにはできないだろう。
地震は不幸なことではあるが、ただ悲しんでばかりもいられない。脱原発から再生可能エネルギー産業を輸出する国にする大転換のチャンスとすべき。太陽光発電や太陽熱発電のような他国に依存しないエネルギーは新興国にとっても有利なはずで、そういう国々と協力しながら産業の転換を進める。
国にいくらでも資金があるような書き方をしたけれど、原発以外の震災の立て直しも行わなければならない。その資金を賄うためには、増税や電気料金の値上げも必要だろう。「日本人の力をあわせる」というのは、ボランティアを行うとか義援金を出すというだけでなく、増税なども容認するって意味だろう。産業界に関してはそれとは別に考える必要があるけど、円高や新興国の安価な労働力への対抗等に比べると容認できるレベルになるのではないかと思う。
この転換の中で、東電の株が紙切れ同然になるかもしれないがそれも我慢する。私も直接東電の株を持っている訳じゃないけど、投資信託や年金基金の中に組み込まれているから影響はあるだろう。それも仕方ない。
この震災の中で、日本人として希望を持たせるメッセージを何度も目にした。ただ頑張って前と同じ日本を復活させるのではなく、旧来の悪弊や制度疲労を起こしている仕組みもあわせて解体して、新しい日本を創っていくべきなのだと思う。
さて今日の本題。
東電の国有化という話があるようだ (http://t.co/KRR2PkQ)が、それが東電の責任を国がそのままかぶるという意味になるなら反対する。
先日ツイッターで次のように書いた。
ryokan: ソフトバンクの孫さんが主張するようなNTT分離は電力でこそ行うべきだな。スマートグリッド化をすすめ、再生可能エネルギーを使う発電業者の参入を促す。配電新会社を国営で立ち上げる。配電網は東電から買い上げ、賠償の足しにしてもらう。まずは関東圏から。 (Mon Mar 28 23:42:44 +0000 2011)
いっぺんにいろいろなことを書いたので整理すると、
- まず東電に賠償責任があることを明確化する。地震の規模は想定外だったかもしれないが、冷却機構の喪失とそれが回復できていないのは想定外とはいえない(http://bit.ly/fBWvsY)。
- 東電の賠償は基本的に東電の内部留保 (http://goo.gl/NgcF0)の取り崩し、資産の売却でまかなう。
- 資産といっても電力事業者でないと不要なものが大半だろう。受け皿として国有会社を設立する。
- 現在東電が行っている発電と送配電の業務を分離する。新会社はまず配電から。それでも賠償額に足りない場合既存の発電所を順次切り売り。
- 発電に関しては独占とせず新規参入を促す。特に再生可能エネルギーを使う発電業者の参入を促進させる。
- 消費者はいずれかの発電会社と契約する。価格の安いところや、少々高くても再生可能エネルギーを供給するところなど、各自の価値観で選択する。
- 配電会社は各消費者の使用量を計算し発電会社ごとに集計する。発電会社の供給量も計算する。供給量が足りていない発電会社は他の発電業者から購入する。その価格は発電業者間で決める。
- 発電会社が安い価格を設定しても良いが、自社で発電量が足りない場合は他社から仕入れることになるので、そのリスクを見込んで価格設定、契約者の募集をしなければならなくなる。
また、再生可能エネルギーでは主に太陽光発電と風力発電を想定していたが、地熱発電のコストは従来の発電とほぼ同等らしいので日本だと特に期待できるところだろう。火山というと国立公園内という場合も多いだろうが、今の状況だと多少風景を犠牲にしてもエネルギー自立を図るべきだと思う。
各家庭で発電した電気を買い取って売る業者も複数出てきて良いと思う。そのためには買い取り価格も自由化を行う必要があるだろう。
まず関東圏から始めるがうまくいったら全国的に広げる。既存の各地域の発電会社は東電のような賠償の負債を抱えている訳ではないが、配電網の買取で得た資金は原発の安全性の強化にあててもらう。いつ東電のような危機が訪れるかもしれず、そのときに国が救ってくれないと分っていれば、現在の経営陣も安全性強化を先送りにはできないだろう。
地震は不幸なことではあるが、ただ悲しんでばかりもいられない。脱原発から再生可能エネルギー産業を輸出する国にする大転換のチャンスとすべき。太陽光発電や太陽熱発電のような他国に依存しないエネルギーは新興国にとっても有利なはずで、そういう国々と協力しながら産業の転換を進める。
国にいくらでも資金があるような書き方をしたけれど、原発以外の震災の立て直しも行わなければならない。その資金を賄うためには、増税や電気料金の値上げも必要だろう。「日本人の力をあわせる」というのは、ボランティアを行うとか義援金を出すというだけでなく、増税なども容認するって意味だろう。産業界に関してはそれとは別に考える必要があるけど、円高や新興国の安価な労働力への対抗等に比べると容認できるレベルになるのではないかと思う。
この転換の中で、東電の株が紙切れ同然になるかもしれないがそれも我慢する。私も直接東電の株を持っている訳じゃないけど、投資信託や年金基金の中に組み込まれているから影響はあるだろう。それも仕方ない。
この震災の中で、日本人として希望を持たせるメッセージを何度も目にした。ただ頑張って前と同じ日本を復活させるのではなく、旧来の悪弊や制度疲労を起こしている仕組みもあわせて解体して、新しい日本を創っていくべきなのだと思う。
2011/03/31
2011/03/02
産業日本語研究会シンポジウム
まず長尾先生の基調講演 「知識インフラと日本語」。前回の知の構造化シンポジウムのときと同様、「知識」と「知」の関係。「知」には慣習や善・得に支えられているもの、という話が導入になる。その後情報の分析の話が中心になった。
分析の目的には、日本の産業の強化、イノベーション推進があるようだ。日本は要素技術はもっているものの、iPadのようなものを実際に出すのは外国の会社に先を越されている。
人文科学、社会科学的視点をもった、経済・社会にインパクトを与える研究開発が必要になる。SNS 的に人をつなぐ必要がある。それをサポートする知識インフラが必要になる。これは各分野の知識データベースをゆるいつながりでつないだようなもので、4月からはじめる科学技術基本計画 に取り入れられている。
後は言語技術の重要性であるが、これに関しては皆さん合意ができているだろうことですので、省略します。
発表資料はここから入手できます。→ 「第2回産業日本語研究会・シンポジウム」発表資料
分析の目的には、日本の産業の強化、イノベーション推進があるようだ。日本は要素技術はもっているものの、iPadのようなものを実際に出すのは外国の会社に先を越されている。
人文科学、社会科学的視点をもった、経済・社会にインパクトを与える研究開発が必要になる。SNS 的に人をつなぐ必要がある。それをサポートする知識インフラが必要になる。これは各分野の知識データベースをゆるいつながりでつないだようなもので、4月からはじめる科学技術基本計画 に取り入れられている。
後は言語技術の重要性であるが、これに関しては皆さん合意ができているだろうことですので、省略します。
発表資料はここから入手できます。→ 「第2回産業日本語研究会・シンポジウム」発表資料
2011/02/16
森美術館 MAMCナイト
もうだいぶ前になっちゃいましたが、森美術館で行われた MAMCナイト に参加してきました。これはMAMC メンバー向けのイベントなんですが、メンバー外への無料招待に当選したのです。
現在行われている「小谷元彦展:幽体の知覚」展を解説付きで2回まわります。1回目の解説はキュレーターの荒木夏実さん、2回目はコンサヴァターの相澤邦彦さん。コンサヴァターというのは、美術作品の保存と修復を行うお仕事の人で、現代美術には関係なさそうに見えるのですが、今回は現代美術でコンサヴァターがどう関わるのかを聴かせてもらいました。
小谷元彦展は以前カテジナ・シェダーのアーチストトークがあったときに見たので、3回見たことになります。八面スクリーンに映し出される滝の作品があるのですが、前回は並んでいる人が多くて断念したのを、今回はゆっくり鑑賞できてよかったです。
小谷は彫刻家ですが、動かない作品だけでなく、このような動きのあるものも制作しています。他にも、髪の毛で編んだドレス、狼の毛皮で作ったドレス、映像作品もあります。髪の毛で編んだドレスは、京都のお寺にある髪の毛で結った太い綱にインスピレーションを受けたそうです。
解説によると、コンセプトだけの作家ではなく、彫刻家としての確かな技術をもっているという評価がなされているそうです。能面をモチーフにした作品も面打ち師に師事してから作ったとのこと。
コンサヴァターの相澤邦彦さんのお話では、現代美術での関わりとして「予防保全」という考え方があるとのことでした。巨大な彫刻作品を壊さないようにどのように運び、展示するか。今回は、美術館の壁に穴をあけて支柱を通し、作品の目立たないところにワイヤーを伝わせて固定するといったことも行われています。
保全という意味で、現代美術は現代美術なりの難しさがあるということでした。それは、様々な素材を使うことで、新素材の情報を常に仕入れないといけません。プラスチックという素材は出来てからまだ百年そこそこ。いつまでもつのかまだ分かっていない。だが、アーチストにとって魅力的な素材の一つ。他の素材では表現出来ないものもある。
保全の敵は、湿度、温度、光だけでない。人が入るとほこりが舞うし、虫を連れてくる場合がある。昔は美術館を締め切って燻蒸を行っていたが、人体や環境に悪いので、今は湿度や温度のコントロールを含めた統合的な対処に移って来たということです。前の展覧会では、部屋一杯に生土を使った作品があり、最初に土を焼き、湿度をうんと下げたりしたとのこと。
私は、この前の展覧会にも行ったのですが、実は繋がっているその隣の部屋の展示では、霧が出てくる作品があったのです。その点で難しかったのではないかと質問してきました。湿度を下げた影響で、霧があまり出なかったとのことでした。あらあら。
粉機の展示には写真作品もありました。デジタルで製作された作品は、修復するのではなく再出力すればいいのだが、出力機器がいつ迄あるのかという問題もあるし、保存メディアにも寿命がある。またデジタルデータのフォーマットもいつ迄も使われている保証はないということです。確かに自分が持っているDVDも劣化するんですよね。テープのときと違ってじわじわ劣化するのではなくて、いきなり見れなくなるから厄介です。
MAMCのメンバーになれば、美術館や展望台にいつでも行けるだけでなく、こういうイベントやカクテルパーティーにも参加できるのですが、年間21,000円はちょっと出せないな。私は年間パスポート 5,250円を買うかどうかで悩むレベルです。
そうそう、今3大個展といわれている他の二つ、曽根裕と高嶺格も見に行かなくちゃ。
関連記事:
不可能で限界があるから彫刻は面白い―小谷元彦 アーティストトーク (これは行っていませんが)
flickr MAMCナイト 1/25/11
現在行われている「小谷元彦展:幽体の知覚」展を解説付きで2回まわります。1回目の解説はキュレーターの荒木夏実さん、2回目はコンサヴァターの相澤邦彦さん。コンサヴァターというのは、美術作品の保存と修復を行うお仕事の人で、現代美術には関係なさそうに見えるのですが、今回は現代美術でコンサヴァターがどう関わるのかを聴かせてもらいました。
小谷元彦展は以前カテジナ・シェダーのアーチストトークがあったときに見たので、3回見たことになります。八面スクリーンに映し出される滝の作品があるのですが、前回は並んでいる人が多くて断念したのを、今回はゆっくり鑑賞できてよかったです。
小谷は彫刻家ですが、動かない作品だけでなく、このような動きのあるものも制作しています。他にも、髪の毛で編んだドレス、狼の毛皮で作ったドレス、映像作品もあります。髪の毛で編んだドレスは、京都のお寺にある髪の毛で結った太い綱にインスピレーションを受けたそうです。
解説によると、コンセプトだけの作家ではなく、彫刻家としての確かな技術をもっているという評価がなされているそうです。能面をモチーフにした作品も面打ち師に師事してから作ったとのこと。
コンサヴァターの相澤邦彦さんのお話では、現代美術での関わりとして「予防保全」という考え方があるとのことでした。巨大な彫刻作品を壊さないようにどのように運び、展示するか。今回は、美術館の壁に穴をあけて支柱を通し、作品の目立たないところにワイヤーを伝わせて固定するといったことも行われています。
保全という意味で、現代美術は現代美術なりの難しさがあるということでした。それは、様々な素材を使うことで、新素材の情報を常に仕入れないといけません。プラスチックという素材は出来てからまだ百年そこそこ。いつまでもつのかまだ分かっていない。だが、アーチストにとって魅力的な素材の一つ。他の素材では表現出来ないものもある。
保全の敵は、湿度、温度、光だけでない。人が入るとほこりが舞うし、虫を連れてくる場合がある。昔は美術館を締め切って燻蒸を行っていたが、人体や環境に悪いので、今は湿度や温度のコントロールを含めた統合的な対処に移って来たということです。前の展覧会では、部屋一杯に生土を使った作品があり、最初に土を焼き、湿度をうんと下げたりしたとのこと。
私は、この前の展覧会にも行ったのですが、実は繋がっているその隣の部屋の展示では、霧が出てくる作品があったのです。その点で難しかったのではないかと質問してきました。湿度を下げた影響で、霧があまり出なかったとのことでした。あらあら。
粉機の展示には写真作品もありました。デジタルで製作された作品は、修復するのではなく再出力すればいいのだが、出力機器がいつ迄あるのかという問題もあるし、保存メディアにも寿命がある。またデジタルデータのフォーマットもいつ迄も使われている保証はないということです。確かに自分が持っているDVDも劣化するんですよね。テープのときと違ってじわじわ劣化するのではなくて、いきなり見れなくなるから厄介です。
MAMCのメンバーになれば、美術館や展望台にいつでも行けるだけでなく、こういうイベントやカクテルパーティーにも参加できるのですが、年間21,000円はちょっと出せないな。私は年間パスポート 5,250円を買うかどうかで悩むレベルです。
そうそう、今3大個展といわれている他の二つ、曽根裕と高嶺格も見に行かなくちゃ。
関連記事:
不可能で限界があるから彫刻は面白い―小谷元彦 アーティストトーク (これは行っていませんが)
flickr MAMCナイト 1/25/11
2011/02/13
みんなソニーが大好き2
週刊ダイヤモンド 2月12日号の第2特集は「SONYを去ったエース社員たちからの提言 ヤメソニーに訊け!!」。これは技術者としては考えさせられた特集だったな。元ソニー社員のソニーに対する愛が伝わってくる。
以前書いた「みんなソニーが大好き」は、ソニー部外者からの愛を感じて書いたものだったけれど、もちろん社内の人の方が愛は強いだろう。そしてここに集まって来ている人たちは、ソニーを愛しながらも、もしかしたらその愛の強さ故に去らざるを得なかった人たちとえるのではなかろうか。いわばソニーに片思いし続けた人たち。
この特集の中に、1969年のソニーの求人広告 "「出るクイ」を求む! 英語でタンカの切れる日本人を求む" が出ている。そういう人たちが集まってできた会社。しかしソニーは次第に変わってくる。
「みんなソニーが大好き」 で書いた中に、クリステンセンの「マーケティング部門が市場分析を重視するようになったため、ソニーは破壊的技術を創り出せなくなったのである」というのがあった。私は、"市場調査で分かるのは、「今よりちょっとだけいいもの」なのです。"と書いた。そのときは知らなかったけど、ヘンリー・フォードが「もし私が顧客に彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと速い馬が欲しいと答えていただろう」と言っていたんだね。
週刊ダイヤモンドでも本社機構の肥大を問題にしている。ハルトムット・エスリンガー 「デザインイノベーション デザイン戦略の次の一手」 にもソニーのことが書いてあった。出井さんは巨大企業に必要なビジョンを出せなかったという評価。
'グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた' の著者 辻野晃一郎さんも出てくる。辻野さんへのインタビューの中で、同じくソニーを辞めた知人の言葉を紹介している。
他にもソニーの生き方を志した人の話が出てくる。2005年にソニーの若手社員だった三根さんは、Googleを訪問して「ここは21世紀のソニーだ」と思ったそうだ。三根さんの入社は2001年以降で、その時代にはソニーは変わって行っているころだと思うけど、ソニースピリッツというものは残っていたんだろう。
この記事の中には希望も見いだせる。今でもソニーには、出る杭や、出る杭を目指す人材が集まって来ることだそうだ。大事にして欲しいと思う。
他にもソニーに関して書いた記事があります。
ソニー製品しか買わない (2005年3月21日)
Tokyo Designer's Weekに行って来た (2005年11月10日)
以前書いた「みんなソニーが大好き」は、ソニー部外者からの愛を感じて書いたものだったけれど、もちろん社内の人の方が愛は強いだろう。そしてここに集まって来ている人たちは、ソニーを愛しながらも、もしかしたらその愛の強さ故に去らざるを得なかった人たちとえるのではなかろうか。いわばソニーに片思いし続けた人たち。
この特集の中に、1969年のソニーの求人広告 "「出るクイ」を求む! 英語でタンカの切れる日本人を求む" が出ている。そういう人たちが集まってできた会社。しかしソニーは次第に変わってくる。
「みんなソニーが大好き」 で書いた中に、クリステンセンの「マーケティング部門が市場分析を重視するようになったため、ソニーは破壊的技術を創り出せなくなったのである」というのがあった。私は、"市場調査で分かるのは、「今よりちょっとだけいいもの」なのです。"と書いた。そのときは知らなかったけど、ヘンリー・フォードが「もし私が顧客に彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと速い馬が欲しいと答えていただろう」と言っていたんだね。
週刊ダイヤモンドでも本社機構の肥大を問題にしている。ハルトムット・エスリンガー 「デザインイノベーション デザイン戦略の次の一手」 にもソニーのことが書いてあった。出井さんは巨大企業に必要なビジョンを出せなかったという評価。
しかし今のソニーは、1945年に東京通信研究所を立ち上げた井深大が、盛田昭夫とともに会社を興したころとは、大きく異なっている。井深と盛田が第一線を退いて、老い、やがてこの世を去ったとき、ソニーが失ったものは創業者だけではなかった。そのときに会社の魂も失われた。私は外から見ていて、出井さんは、ハードとソフトとネットの統合というビジョンを出しているんだなと感じたけど、きっと整合を持った形でビジョンをインプリメントできなかったんだと思う。どこで読んだかわすれたけれど、ソニーの技術者は、彼のような技術出身でない経営層を「文官」と呼んでいるそうだ。自分達は「武官」。出井さんは武官の心をつかめなかったのだろうね。土井利忠さんがソニーの技術者から愛されていると感じた (以前の記事) が、それと対照的なのではないかな。いやここはあくまで外部からの見方ですが。
'グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた' の著者 辻野晃一郎さんも出てくる。辻野さんへのインタビューの中で、同じくソニーを辞めた知人の言葉を紹介している。
「辻野さん、ソニーって会社の名前じゃなくて、生き方ですよね」こういう言葉には心動かされる。
他にもソニーの生き方を志した人の話が出てくる。2005年にソニーの若手社員だった三根さんは、Googleを訪問して「ここは21世紀のソニーだ」と思ったそうだ。三根さんの入社は2001年以降で、その時代にはソニーは変わって行っているころだと思うけど、ソニースピリッツというものは残っていたんだろう。
この記事の中には希望も見いだせる。今でもソニーには、出る杭や、出る杭を目指す人材が集まって来ることだそうだ。大事にして欲しいと思う。
他にもソニーに関して書いた記事があります。
ソニー製品しか買わない (2005年3月21日)
Tokyo Designer's Weekに行って来た (2005年11月10日)
2011/02/06
知の構造化センター シンポジウム
2月5日、東京大学知の構造化センターのシンポジウムを聴きに行きました。
東京大学・知の構造化センターシンポジウム
Ustream 中継がありました。アーカイブは以下。
長尾先生は、精力的にさまざまところで講演されていて、私もできるだけ聴きに行っています。今回はこれまで話があった国立国会図書館のデジタル化、著作権法改正の話が中心だったのですが、1994年の日本初の電子図書館となった京大図書館の話は私は初めてて でした(って勉強が足りんということなんですが)。ただ全文検索が出来るというのではなく、書籍を目次の構造で構造化しており、部品単位に得ることができます。これはGoogle Booksでも実現されていない機能です。コピペ論文は一般によくないとされているが、この図書館で部品単位でばらばらにされたものを再構築した論文は必ずしも悪いと思わないという発言が印象的でした。
12月の暮れの東京芸大シンポで「芸術・文化のアーカイブの検索」に関してはなされたそうで、その話も今回のお話にも入れたかったが時間が足りないということで軽く言及されただけだったのが残念でした。東京芸大のシンポジウムはあらかじめ知っていたら参加したのにと思います。
セッション1 「思想」の構造化は、今回の目玉だと思います。岩波の雑誌「思想」の90年分をデジタル化し、MIMAサーチで検索、分類、分析可能にしたということです。検索結果をコンテキストで分類されるので、果物のアップルと、IT企業のアップルを分けて得ることができます。文書の類似性でリンクが貼られ、思想界が俯瞰でき、また年代別にトピックの変遷を知ることができます。「これは研究のツールとして使える」と、文科系の先生が興奮されていたという話が印象に残りました。
その文科系の研究にとっての価値は、ビデオレターとして登場したコロンビア大学キャロル・グラック先生の話で裏付けられます。
午後は技術が中心であまり新鮮な話もなかったのですが、Wikipediaの分類、マップ化のデモは興味深かったです。この分類技術も昔からあるものではあるのですが、Ajaxを使ったズーミングと画像でWikiページを表現することを組み合わせたインターフェースが魅力的です。→ Wikipedia SOM Visualization
パネルディスカッションでは、いろいろな側面から議論が行われ、その点ではテーマが絞られていなかったと思います。その中で、東大辻井先生の『人類史上初めて「知識」を客観的な研究の対象としてみることができるようになったのではないか。』という発言が印象に残りました。
東京大学・知の構造化センターシンポジウム
Ustream 中継がありました。アーカイブは以下。
- 基調講演「知の構造化シンポジウム」
- セッション1 「思想の構造化(人文社会知識の構造化)」
- セッション2「集合知の構造化」
- セッション3「産業技術の構造化」
- セッション4「医療の構造化」
- パネルディスカッション
長尾先生は、精力的にさまざまところで講演されていて、私もできるだけ聴きに行っています。今回はこれまで話があった国立国会図書館のデジタル化、著作権法改正の話が中心だったのですが、1994年の日本初の電子図書館となった京大図書館の話は私は初めてて でした(って勉強が足りんということなんですが)。ただ全文検索が出来るというのではなく、書籍を目次の構造で構造化しており、部品単位に得ることができます。これはGoogle Booksでも実現されていない機能です。コピペ論文は一般によくないとされているが、この図書館で部品単位でばらばらにされたものを再構築した論文は必ずしも悪いと思わないという発言が印象的でした。
12月の暮れの東京芸大シンポで「芸術・文化のアーカイブの検索」に関してはなされたそうで、その話も今回のお話にも入れたかったが時間が足りないということで軽く言及されただけだったのが残念でした。東京芸大のシンポジウムはあらかじめ知っていたら参加したのにと思います。
セッション1 「思想」の構造化は、今回の目玉だと思います。岩波の雑誌「思想」の90年分をデジタル化し、MIMAサーチで検索、分類、分析可能にしたということです。検索結果をコンテキストで分類されるので、果物のアップルと、IT企業のアップルを分けて得ることができます。文書の類似性でリンクが貼られ、思想界が俯瞰でき、また年代別にトピックの変遷を知ることができます。「これは研究のツールとして使える」と、文科系の先生が興奮されていたという話が印象に残りました。
その文科系の研究にとっての価値は、ビデオレターとして登場したコロンビア大学キャロル・グラック先生の話で裏付けられます。
知の構造化は、知の「脱」構造化にも繋がる。私たちの思考を制約している既存の枠組みから私たちを解放する可能性も持っている。既存の研究も「〜派」という枠組みに囚われずに見直すことにより、新たな発見、新たなものの考え方が生まれるとすると素晴らしいことだと思います。会場の意見などを聞いていると、既存の枠組みだけで考えるだけではダメで、枠を超えた思考が人文系研究者に求められるようになるだろうという観測でした。学会の大御所の抵抗もあると思うのですぐには変わらないかもしれませんが、ITが社会を変革することの現場に居合わせたような気がしました。エジプトのデモの前夜のような感覚と似ているのかもしれません。
午後は技術が中心であまり新鮮な話もなかったのですが、Wikipediaの分類、マップ化のデモは興味深かったです。この分類技術も昔からあるものではあるのですが、Ajaxを使ったズーミングと画像でWikiページを表現することを組み合わせたインターフェースが魅力的です。→ Wikipedia SOM Visualization
パネルディスカッションでは、いろいろな側面から議論が行われ、その点ではテーマが絞られていなかったと思います。その中で、東大辻井先生の『人類史上初めて「知識」を客観的な研究の対象としてみることができるようになったのではないか。』という発言が印象に残りました。
2011/01/30
電子雑誌 fotgazet 創刊
先日メールかツイッターで知ったのですが、fotgazet というフォトジャーナリズムの雑誌の創刊のためのリクエストを募集していました。その時点では既に目標数を達成していて創刊されることは決まっていたのですが、価格等が決まって創刊準備が進んでいるようです。
http://www.fotgazet.com/
ここにサンプル版が置いてありますが、サンプル版でもボリュームがあります。創刊号は100ページ以上になるそうです。また、電子書籍なので、インターネットへのリンクやビデオもあります。これで年4回発行2,400円だったら安いんじゃないでしょうか。
一方の "DAYS Japan" も電子版の配信をするそうですね。
http://daysjapanblog.seesaa.net/article/180301031.html
これはまだ目標数に達してないのか ... 皆様、ぜひご協力をお願いします。
なお、fotgazetは、メルマガ「fotgazet通信」を出すそうです。 こちら → http://www.melma.com/backnumber_00189203/
http://www.fotgazet.com/
ここにサンプル版が置いてありますが、サンプル版でもボリュームがあります。創刊号は100ページ以上になるそうです。また、電子書籍なので、インターネットへのリンクやビデオもあります。これで年4回発行2,400円だったら安いんじゃないでしょうか。
一方の "DAYS Japan" も電子版の配信をするそうですね。
http://daysjapanblog.seesaa.net/article/180301031.html
これはまだ目標数に達してないのか ... 皆様、ぜひご協力をお願いします。
なお、fotgazetは、メルマガ「fotgazet通信」を出すそうです。 こちら → http://www.melma.com/backnumber_00189203/
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