2007/08/14

絶望の兵器: 伏龍

こんばんは。「伏龍」って、都内に潜伏しているお相撲さんのこと? いえいえ。

絶望の兵器とともに:/4止 伏龍  (毎日新聞 神奈川版 2007年8月12日 → 魚拓)

・海中に潜水して、海底を蹴って敵の船に近づく。
・機雷をつけた竹の棒を突き上げて、敵の船を撃沈する。
・70キロ近い潜水具。酸素ボンベがある訳ではなく、呼気からカセイソーダで二酸化炭素を吸収したものを吸って呼吸する。
・鼻から吸って口から吐く。誤ると、二酸化炭素を多く含んだ空気が逆流して中毒を起す。
・カセイソーダの入った缶が損傷すると海水と反応して沸騰する。それを吸い込むと胃や食道を焼く。
・ひとつの機雷が爆発すると、衝撃波で他の機雷も誘爆する。

「絶望の兵器」というタイトルが付けられるのが分るだろう。カミカゼや回天よりも犬死にする可能性が高いといえる。考案した人間も、それを採用し訓練させた人間も、敵に勝つことよりも、死ぬこと、死んでお国のためになったという自己満足を得ることが主目的だったと思わざるを得ない。

この「絶望の兵器」は毎日新聞神奈川版で4回シリーズとして載っていたもの。ということは他にもそんな兵器があるということだ。全部リンクしておく。

2007年8月9日絶望の兵器とともに:/1 特攻艇「震洋」 ( → 魚拓 )
-- 敵艦に体当たりするための木製ボート。

2007年8月10日絶望の兵器とともに:/2 海龍 ( → 魚拓 )
-- 2人乗りの潜航艇。人間魚雷回天と違って速度は遅い。

2007年8月11日絶望の兵器とともに:/3 桜花 ( → 魚拓 )
-- 爆弾に操縦席と翼を付けただけのような構造の「人間爆弾」。

桜花の記事からの引用
独力で離陸できないため母機に搭載され、艦船に近づいたところで切り離されて体当たり。しかし大半は敵艦隊のレーダーに捕捉され、目標のはるか手前で迎撃されていった。連合国側は桜花を日本語にちなんで「BAKA BOMB」(バカ爆弾)と呼んだ。
こんなのでは死んでも死にきれないだろう。「俺は、君のためにこそ死ににいく」なんてタイトルを聞いてどう思うだろうか。

あー、まだ「核クライシス」のことについても書かないといけないと思っているのに。「東京裁判」もあったね (これは無理かな?)。

4 件のコメント:

bs2005 さんのコメント...

毎日のこのシリーズについて全く知りませんでした。記事にして下さって有難うございます。お礼に(笑)、今日アップした「核クライシス」の記事、TBさせていただきますね。^^

yoshihiroueda さんのコメント...

★ ぶんさん、これ地方版ですからね。Web版で存在していてもなかなかたどり着けないと思います。核クライシスに関しては、私は地上爆発のほうが怖いと思いました。

bs2005 さんのコメント...

ヒロさん、こんにちは!威力は勿論地上の方がはるかに大きくて怖いですが、高度爆発は技術がなくても出来る、つまりテロ勢力にでも出来る現実性が怖いと思いました。その現実性がアメリカの核を使いたくてウズウズしている気持ちに火をつけそうな点で、高度爆発の方が私には怖い感じがします。実際にはテロが高度爆発の核、アメリカが地上爆発の核を使用するだろうと思います。お互いに先にやらなければと思っているのですから、いつ起きても不思議ではないですね。背筋が凍ります。

yoshihiroueda さんのコメント...

★ ぶんさん、返信遅れて申し訳ありません。確かに高度爆発はミサイルの精度の悪い国でも使えるものではありますが、地上爆発はミサイルがなくても自爆テロとしてできるのでより可能性は高いと思うのです。もちろんどうやって持ち込むかというのはあるのですけど。