2009/04/15

NHKだからこそ作れる番組

こんばんは。
先日見たこの番組で紹介されたヤノマミという部族は、不思議な魅力を持っていました。
ヤノマミ - 奥アマゾン 原初の森に生きる
現代社会と隔絶した世界で自給自足を行う部族。この番組のため、スタッフは「集落に150日間同居し、彼らの言葉を覚え、彼らと同じモノを食べながら撮影を続けた」という。150日というのは30日くらいを数回に分けて行ったと言っていた。このため、少女が妊娠し、子供を産み、そしてその子を自然に返すところまで追うことが出来ている。
この部族では、産まれた子供は、育てるか、そのまま自然に帰すかは、産んだ母親が一人で決めるという。共同体全体で狩りをし獲物は共有するので、子供を育てるのも一人で育てるという訳ではないが、決めるのは母親が一人で決める。自然に返す時には、シロアリの巣に入れシロアリに食べさせ、最後にシロアリの巣ごと焼く。産まれたばかりの子は、しばらくは抱き上げもせず地面に横たえている映像は結構衝撃的だった。
ほかにも、狩りで獲って来たイノシシを解体する際に出て来た胎児を子供達が楽しそうに触ってというより掴んでいたのも衝撃的だった。
さて番組制作にまつわる話に戻る。部落に同居しての取材の許可を得るために10年近くかけたという。またスタッフも長期間拘束されるので、これはNHKでないと作れない番組だなと思った。今、民放ではスポンサーが得難い状況になっており、この差はますます開いていくのではないか。

2 件のコメント:

bucmacoto さんのコメント...

うーん。 かつて英国BBCの制作力に感心していましたが、本邦NHKもやりますねー♪胎児や嬰児の扱いって、けっこう近代になるまでモノとしてしか扱われていなかったのかもしれませんね。(想像中・・・)

yoshihiroueda さんのコメント...

★ ばくさん、プラネットアースのような地球規模のものはさすがにBBCには敵いませんが、「シルクロード」など取材するまでがたいへんなものにも取り組んでいましたね。ちょっと前の「激流中国」もよく共産党が許可したなと思わせるようなものでした。ここの新生児の扱いは、貧しいからというよりも、宗教観というか世界観の違いのようでした。今後少しずつ近代社会との接点が出てくると (隔絶されてはいてもブラジル政府が医療を提供するようになってきている)、また変わって来るかもしれません。