2016/03/27

9次元からきた男

日本科学未来館が、4月20日にリニューアルされるという。それと同時に、3Dドームシアターで新しいプログラム「9次元からきた男」が始まる。3月26日にその先行試写会とレクチャーがあったので参加してきた。

『9次元からきた男」 4月20日、日本科学未来館で公開!
日本科学未来館
「9次元からきた男」特設サイト

151130_press_L
©  Miraikan

予告編

この日のイベントは、2つのグループに分けられていて、第1グループは先に試写を見てその後レクチャーを聴く、第2グループは同じレクチャーを一緒に聴いた後に試写を見る形式だった。私は第1グループだったので、予備知識なく試写を見ることになった。

映画の内容は、物理学の教授とその弟子2名が「万物の理論」を追う物語。「万物の理論」とは相対性理論と量子力学を統一する究極の目標で、この映画ではその理論が "T.o.E." (Theory of Everything) / トーエという名前の擬人化されたキャラクターで出てくる。これが「9次元から来た男」で、次元を超えていることを示すためだろう、博士たちと同じところにいたのを自分だけ画面の外に出て行ったり、2次元の本の中に博士と一緒に動いていたのに本から3次元に出て本を閉じて閉じ込めちゃうというシーンが出てくる。

擬人化されたT.o.E.を教授たちが追ってかわされる部分と、物理学の説明の部分が交互に現れる。物理学パートの中で、素粒子の説明がある。物質が分子、原子からできていて、原子はさらに電子と原子核からなり、原子核を構成する陽子・中性子はさらに小さい素粒子 (クオークなど) などからできているのだが、まだ終わりではない。それらを説明する理論として「ひも」が出てくる。「ひも」は9次元の空間にあって、その振動の違いが3次元世界では素粒子の違いになってでているということだ。残りの6次元は折りたたまれていて、これを「カラビヤウ空間」ということらしいのだが、映画を見ているときは「絡み合う空間?」と思っていた。折りたたまれているということだし。

私の理解は、3次元のものを写真に撮ると2次元になる際に、対象物の向いている向きで違った側面になるみたいなことかと思った。ただ、こういう風に簡単に理解してはいけない (= 理解した気になってはいけない)、理解していないことを残しておくのが発展の原動力だという  (あれ?どこで聴いた話だっけ)。

レクチャーは、この映画を監修した大栗博司先生 (カリフォルニア工科大学 教授 かつ 理論物理学研究所 所長. 東京大学 カブリ数物連携宇宙研究機構 主任研究員) (ブログ、Twitter @planckscale) によるもの。難しい話のはずなのだが、分かりやすい (いや分かった気になってはいけないのだが)。アインシュタインの失敗のエピソードを入れたり、時々冗談として著書の宣伝を入れたりして、お話が上手な人でした。

背景の物理学の説明だけでなく、映像に関しても言及があった。出てくる宇宙の映像は、天体物理学の可視化プロジェクト・イラストリス (名前が可愛い) によるシミュレーションで、科学的にしっかりしたものであるという。


監修として、清水崇監督、山本信一ビジュアルディレクターには、いろいろ要求を出したようで、彼らはそれに答えてくれたとのこと。ニュートリノが、飛んでいる途中で種類が変わるのを色の変化で示す、「0.00 ...  (11個ならぶ) ...1 秒後」など時間を示すカウンターが表示されてるなどの工夫が随所に見られるそうだが、そういうお話を聞かないと見逃すよね。大栗教授は「また別の日に見に来てください」と言っていた。

R. Yoshihiro Uedaさん(@ryokan)が投稿した写真 -

特に感心したのは裏付がとれた事実と仮説をちゃんと分けること。超弦理論は有力な仮説ではあるけれども、まだ仮説であるので、「真理を追求している科学者」を描くようにしたということだ。NHKや民放も見習ってほしい。

T.o.E_sub3_10%
©  Miraikan

そういう映画ですのでオススメです。対極にある「ジョギング渡り鳥」同様に、頭脳が強制的に働かされます。

2016/03/21

横浜おもてなしマップ英語版

こんにちは。ヨシュア・U です。経歴はこちら

横浜トリエンナーレ端境期の2015年度、サポーター活動は「ゼミ」を中心に行われていました。ゼミに関しては、サポーターサイトのお知らせ  "新プログラム「ゼミ」を始めます!" から引用します。
2015年度の新しい活動として「ゼミ」が開始します!「ゼミ」と言っても、担当の先生がいたり、コース別の授業に参加するというわけではありません!テーマを考え、「ゼミ」を主催するのは自分自身です!!
「ちょっと気になる事」や「前からやってみたいと思っていた事」など、テーマを自分で決めて、仲間を集め、定期的にグループワークを行います。例えば、「ヨコトリの歴史をまとめたい!」とか「英語で横浜を案内できるようになりたい!」というような、自分がやってみたいテーマを発表して仲間を集めます。そしてゼミのメンバーで資料をまとめたり、勉強会をしたりして知識を深め、最後には他のゼミに参加しているみんなの前で活動内容のまとめを発表します。
1期と2期で「英語で情報発信する」をテーマにしたゼミで活動していました。1期は「外国語で情報発信」 (1期テーマ一覧)、2期は「Welcome to Yokohama」 (2期テーマ一覧) という名前です  (2期は別に「Web活」もやっていました)。

「英語で情報発信する」というときに、ではまず何を英語で発信するかということになりました。2015年4月の時点では、ヨコハマトリエンナーレ2014は終わっちゃっているし、2017はまだ何も決まっていない。そこで選んだのが2014年におもてなしプロジェクトで作った「おもてなしマップ」です (サポーターサイトのお知らせ  "【おもてなしプロジェクト】「おもてなしマップ」総集編が完成!")。媒体は、お金がかからないのと国外の人にもアクセスできるという理由からWebを採用しました。具体的にはGoogle マイマップと  Google サイトを使いました。

できたのがこちら。
Hama-Treats! Omotenashi Map

omotenashimap

英訳は全部できているのですが、掲載の許諾をもらうのが後回しになっていて、公開用から外しているのものが多いです。順次許諾が取れたところから増やしていきます。

間違いのご指摘やご意見をいただければ幸いです。ゼミのメンバーからは、もとのおもてなしマップは紙媒体なので紹介できるスポットも限定されたけれど、Webなので追加もできるよねという声も上がっています。

昨年9月に行われた発表の様子はサポーター活動ブログ "【ゼミⅠ期】プレゼンテーション「活動報告を発表しよう!」〜報告"に出ています。また、発表内容の一覧とそれらに対するご意見もブログの  "【ゼミ】9月プレゼンテーション:Ⅰ期に活動したゼミの成果発表!" に出ています。

また、このときのプレゼンではPreziを使いました。その内容はこちら → 2015-09-27-ゼミ第1期外国語チームプレゼン。Preziは2011年頃に使ったときには日本語にあまり対応していなくて綺麗なプレゼンが作れなかったのですが、随分改善されていました。

参加メンバーはサイドバーのMembersというところに記載してあります。あれ?ヨシュア・Uがないぞ  (しつこい)。

観客に挑戦する映画「ジョギング渡り鳥」

横浜トリエンナーレのサポーター仲間と、映画「ジョギング渡り鳥」の初日に行った。

ジョギング渡り鳥
監督:鈴木卓爾
主演:中川ゆかり
2016 年 3月19日 新宿 K's cinemaにて公開

主演の中川ゆかりさんが、横浜トリエンナーレサポーター活動のゲストトーク「目に見えない『空気』を見る、撮る、観る。」のアシスタントとして参加されたのがきっかけで知ることになったこの作品。インディーズ作品で、普段見ている娯楽作品のようなものは期待できないので、正直自分一人では見に行こうという気にはなれなかっただろう。そこで見せてもらった予告編でも"SF"とは書かれているもののそんなシーンがありそうにもないし。

予告編

誘われて、たまには違ったものを観るのも良いかと思って、参加することにした。

いろいろ説明しにくい作品なので、まずあらすじというより世界観の設定だけサイトの「あらすじ」から引用する。
 遠い星からやってきたモコモコ星人は、神を探す長い旅を経て地球にたどり着いた。母船が壊れ帰れなくなった彼らは、とある町の人々をカメラとマイクで観察しはじめた。人間のように「わたし」と「あなた」という概念がない彼らは、いつしか町の人々が直面している「わたしはあなたではない」という近代人間的事実に直面する―。果たしてモコモコ星人は「神」と出会うことができるのか。
このモコモコ星人というのが、「あらすじ」の写真にあるように、Star Warsのジャワ族のようにボロのような服装をまとった人たち。この人たちは、普通の地球人からは不可視の存在のようだ。

そのモコモコ星人が観察・撮影している地球人の中で複数のエピソードが並行して進んでいく。その中に元オリンピックランナーを取材する男の話と、自主制作映画をつくっているダメ男の話がある  (これは自分自身のパロディかな)。これらはやはり観察するものとされるものの関係があり、その関係を観察するモコモコ星人という2つのレベルの層が組み込まれている。そしてそれらを鈴木監督が観察・撮影して映画化しているわけで、3つの重層になっている。

このようなことが何の説明もなく観客に提示される。モコモコ星人も地球人の登場人物の背景も説明されない。それぞれの話の流れは交互に断片で観客に提示され、観客は断片を繋いで理解しなければならない。観客である私たちは、自分は一体何を見ているのかを考えなければならない。そこで動いている役者は、演技なのか素なのか、いやもちろん演技ではあるのだけれど、演技している演技なのか素であることを演技しているのか、混乱させられる。UFOを吊っているピアノ線が見えたり、宇宙人もそれらしい格好をしていないのも、演技なのか現実なのか、その層をあいまいにするための仕掛けのように思える。

そのため、ずっと考えながら観ていなければならない。鈴木監督の上映前の舞台挨拶で「眠たくなるかも」とおっしゃっていたが、そいうやって観ていたら3時間近くある作品でもそう長く感じなかった。

そうやって考えながら観なければいけないのは、「あなたはついて来れますか」という監督から観客への挑戦状に思える。他の人の感想でも、「複数回観ると見方が変わってくる」というのがあるそうだ。第1回目で登場人物の位置付けを理解してもう一度最初から観ると個々のエピソードの断片やそこに映っているものの意味がわかるのかもしれない。

なお、初日は毎上映回で舞台挨拶があったが、その後もいろいろなイベントや特典があるそうです。サイトトップのニュースをチェックして行くと良いと思います。

2016/03/19

ビジョンなき改憲

安倍首相が「改憲」を次の参議院選挙の争点にするという。

「在任中改憲」表明
参院選争点化確実に 同日選も視野
(毎日新聞 2016年3月3日 魚拓)

選挙の争点にせず選挙で勝ってから言い出した「解釈改憲」、「安保法制」のときよりもずっとましだとは言えるが、何を変えるか言わないで「改憲」の是非は選挙では判断がつかないだろう。
「どの条文から改正するかは、憲法審査会の議論が収れんすることを期待している」と語った。
人任せかよ。自分の意志はないのかよ。

いや、自民党案があるのは知っている。基本的人権に対して「天賦人権論をとらない」(Togetter 「天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たち(自民党)の基本的考え方です。」)、国が認める人にだけフルスペックの人権を与えようというものだった。でもそれは今回出さないんだよね。憲法96条「改正」とか、環境権とかプライバシー権とか、国民に受け入れられそうなものから出す、「お試し改憲」なんでしょ。

「お試し」と言ってもクーリングオフ期間があるわけではない。ずっと残るのだ。

そして今出ているのが「緊急事態条項」。

特集ワイド:本当に必要? 「緊急事態条項」 (毎日新聞2016年2月2日 魚拓)
現憲法の制定に尽力した金森徳次郎憲法担当相は46年7月、帝国議会衆院憲法改正案委員会で次のように語った。「緊急勅令及び財政上の緊急処分は行政当局者にとりましては実に調法なものであります。しかしながら(略)国民の意思をある期間有力に無視しうる制度である(略)。だから便利を尊ぶかあるいは民主政治の根本の原則を尊重するか、こういう分かれ目になるのであります」
以前麻生副首相が「ナチに学んだらどうかね」と言った。批判されて引っ込めたように見えるけど、全権委任法をしっかり勉強していたんだ。

この案に関しても国会内で議論が深まっているように見えない。法案が出されないと仮定の議論になって議論しにくいという事情があるのはわかるが、選挙の前に議論を深めておかないと判断のしようがないではないか。最初の記事では、枝野幹事長が記者会見で「どの条文を変えたいかという話を抜きに『変えたい』というのは論理矛盾だ」と批判したとあるが、記者会見ではなくて国会でやれ。

しかし、やはり問題は、何を変えるのかというよりも、ただ「変えたい」とだけいう安倍首相だ。必要なのは、憲法を変えてどういう国にしたいのか、ますそのビジョンを国民に語ることだと思う。「国の維持のために国民は犠牲を厭わず貢献する」でもいいよ (よくないけど)、自分の口で言ってみてもらいたい。

それがなくて「自分の任期中に改憲したい」というのは「おじいちゃんにできなかったことをボクがなしとげた」と言いたいだけに見えるのだ。

2016/03/12

あの日

普段は横浜に通勤しているのだけれど、あの日はうちの近くの研究所でワールドカフェがあって、外出していたんだよな。会社のシャトルバスは最初は運転を見合わせていたけれど、そのうち電車が動き出して自宅の最寄りの駅までバスで帰った  (訂正: 電車は動いていなくてバスが動いていたようだ)。あとで知ったのだが、一緒に参加していた仲間たちはその電車も途中までしか行かなくなっていたので、帰ってから車を出してやればよかったと後悔した。また同じく横浜から参加していた若い人は横浜の自宅まで歩いて帰ったという。うちに泊まってもらえばよかったと今でも思う。

Tweets of 2011.03.11 より抜粋

  • 22:46  会社に残っていたらまだ温かくて食糧もあったのに、中途半端なところで帰ることにして自宅にたどり着けてない人には申し訳なかったな。

  • 19:27  帰宅後、駅で足止めくっている同僚のためにクルマを出したのですが、バスが動いているということで、今は自宅。

  • 19:13  RT @googlejapan: 東北地方太平洋沖地震に関する災害情報サイトを開設しました。http://goo.gl/hSXYh

  • 19:12  RT @googlejapan: Google では、本日起きた地震のあと、連絡のとれない家族や友人がいる方のために、Google Person Finder というツールを提供しています。 http://goo.gl/rlR07

  • 18:07  他に帰宅難民の方おられましたらお知らせください。

  • 18:06  帰宅

  • 15:17  また揺れてる。

  • 15:02  業務連絡。異常ありません。

2016/01/12

村上隆と狩野一信と藤田嗣治

今森美術館で行われている村上隆展 (村上隆の五百羅漢図展) の関連イベント椹木野衣氏の講演を聞いてきました。

トーク「大震災、五百羅漢図と村上隆」

題名の通り、東日本大震災との関連を述べています。村上隆の五百羅漢図はもともと東日本大震災を契機に作られました。
東日本大震災後にいち早く支援の手を差し延べてくれたカタールへの感謝を込めて、震災の翌年2012年にドーハで発表されました。
(展覧会概要より)
テーマに選んだ五百羅漢は、もともと自然災害で亡くなった人の鎮魂、残された人の慰めのために五百羅漢像として作られていたそうです。500という多さは、それだけあればどれかは亡くなった人に似ているものがあるという意味があるとのことです。

今回の講演内容はもうすぐ評論として世に出るということなので、内容に深くは触れず、3人の芸術家 (村上隆と狩野一信と藤田嗣治) が活躍したそれぞれの時代と社会の波乱および自然災害の関係を対比させる視点についてのみ記載したいと思います。

2011年3月、狩野一信の五百羅漢図全100幅の公開が予定されていました。直前に東日本大震災が起こったため、延期され、その四十九日をすませた4月29日に改めて開幕することになりました。

header_shiba
(江戸東京博物館 五百羅漢-増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信 より)

狩野一信がこの五百羅漢図を制作していたのが、1854年から1863年に亡くなるまで。この頃の日本は、1853ペリー来訪、1858年井伊直弼が大老になり、安政の大獄がああった時期ですが、自然災害では1854年 安政東海地震安政南海地震豊予海峡地震 が立て続けに発生し、翌年 安政江戸地震、さらに翌年の1856年には安政東京湾台風が襲ったとのこと。五百羅漢図にはそういう時代背景がある。

藤田嗣治もフランスに渡ってすぐに第一次世界大戦と恐慌を経験し、さらに帰国後は第二次世界大戦の中で戦争画を制作するなど、世界的に乱世であった時代を生きて来た。それだけではなく、戦争の影に隠れているが  (情報統制により広く報道されないようにしていた)、日本では自然災害が多く発生していた  (1943年鳥取地震、1944年東南海地震、1945年三河地震、1944-45年昭和新山、1946年昭和南海地震、1948年福井地震)。

藤田はその戦争画により軍部に協力したという非難を受けるのだが、私は「アッツ島玉砕」など藤田の戦争画は、国民を鼓舞するというより、戦争の悲惨さを伝えている、いわば戦争画の名前を借りた反戦画だと思っていました。

さて、村上隆が生きる現代もまた、1991年湾岸戦争以降、2001年9.11同時多発テロ、2003年イラク戦争、2015年パリ同時多発テロと、大国対大国ではない新しい形の不安定さが続いている。自然災害の方もそれまで比較的安定していたのに、1993年北海道南西沖地震 (奥尻島津波)、1995年阪神淡路大震災、2004年中越地震、2007年中越沖地震/東電柏崎刈羽原発事故、2011年東日本大震災/東電福島第一原発事故と災害が続いている。

椹木氏は、村上隆の作品に、そういう時代背景を見ている。特に朱雀 = 火の鳥を描いたパートに、宇宙 = 核エネルギーへの言及をみており、また、破滅と再生を見ている。

アートの解釈は、最初は人それぞれであろうと思うが、狩野一信や藤田嗣治との共通項を見出す椹木氏の視点は面白いと思ったし、勉強になった。

時代背景が似ているのはわかったが、時代背景から影響された部分に共通項がどれほどあるのかまでは私自身まだ咀嚼できていないので、私の文章にもうまく表出できていません。申し訳ありません。

2016/01/10

FLOWERS BY NAKED

FLOWERS BY NAKED 内覧会に行ってきました。

FLOWERS BY NAKED は一言で説明するのは難しいですが、「花」をモチーフにしたメディア・アートと言えば良いでしょうか。公式ページには、「花をテーマにしたアート、空間、食、お酒、メイク、ファッション……あなたの周りが花で溢れる女子会」と書いてあります。しまった、「女子会」だったか。

最初は大きな本にテーマが描かれるプロジェクションマッピング "Big Book" がお出迎え。

bigbook

Dandelion Clocks

IMG_0627

桜彩

R. Yoshihiro Uedaさん(@ryokan)が投稿した動画 -

全体像

R. Yoshihiro Uedaさん(@ryokan)が投稿した動画 -

行くまではチームラボの作品と勘違いしていましたが、村松亮太郎氏のチームNAKEDの作品でした。いけばなの草月流ともコラボしており、代表の勅使河原茜氏もいらしてました  (山本寛斎氏もお客様として招かれていたようで、勅使河原さんとお話しされていました)。

日本橋三井ホールでは夏になると生きた金魚を使ったアートアクアリウムが開かれます。これは人気が高く2012年には会場まで行って待ち時間を聞いて断念したことがあります (その後2014年に行くことができました)。このFlowers by Nakedも人気が出るのではないでしょうか。

草月流とのコラボ作品に関しては、草月流自身がダイナミックな作風なのですが、会場全体を暗くしないといけないため、それがあまり生きていなように感じました。その点は残念なところでした。

以下、展覧会の情報です。

会期: 2016年1月8日(金)〜2月11日(木・祝)
時間: 月~木/日/祝日 10時~20時、金/土/祝前日  10時~21時
(最終日2月11日 (木・祝)は、10:00〜17:00)
場所: 東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町1 日本橋三井ホール
チケット料金: 大人(高校生以上)1300円 /小人900円

2016/01/01

あけましておめでとうございます 2016

あけましておめでとうございます。

2016-01-01-nenga

今年もよろしくお願いします。

今年はオンラインコースでビッグデータに挑戦しようと思います。

Big Data University

昨年みたいに1コース1ヶ月という期間が定められていて宿題も毎週あるようなものだとなんとか継続できると思うのですが、これは自分で選んでいくもので、明確なゴールが設定しにくく途中でだれないか心配です。日本語のコースもあるのは嬉しいところです。

2015/12/31

2015年に行った展覧会とアートイベント

今年も小さいのもあわせて結構行っていますね。21_21 Design Siteに加え、森美術館の年間パスを買ったので同じ展覧会に複数行くことも多かったように思います。
  • 2015/01/20 パスキン展 @ Panasonic 汐留ミュージアム
    → ブログ http://wp.me/p19tR8-1bH
  • 2015/02/04 メディア芸術祭 @ 国立新美術館
  • 2015/02/18
    • PHILIPPINE DESIGN EXHIBITION @ 東京ミッドタウン デザインハブ (DESIGN HUB)
    • 「テラダモケイのお花見」 展 @ SFT GALLERY
    • 「新構造」東京展 @ 国立新美術館
  • 2015/02/28 ホイッスラー展 @ 横浜美術館
  • 2015/03/06 チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地
    → ブログ http://wp.me/p19tR8-1bZ チームラボ展が会期延長!新作展示!
  • 2015/03/18 ピクトリアリズム展 @ フジフイルム スクエア
  • 2015/04/29 PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭
    • 京都市美術館
    • 鴨川デルタ出町柳
    • 堀川団地
    • 京都芸術センター
    • 京都文化博物館 別館
  • 2015/04/30
    • 現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 @ 京都国立近代美術館
    • 平成27年度 第1回コレクション展 @ 京都国立近代美術館
    • 特別展覧会 桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち @ 京都国立博物館
    • PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭 河原町塩小路周辺
    • still moving | 元・崇仁小学校
  • 2015/05/09
    • ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美  @ Bunkamura
    • 燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密 @ 根津美術館
    • le fil rouge  @ エスパス・ルイヴィトン
  • 2015/05/27 石田尚志 渦まく光 Billowing Light  @ 横浜美術館
  • 2015/05/30 絵の住処(すみか)-作品が暮らす11の部屋- @ DIC川村記念美術館
  • 2015/06/06 草月いけばな展「水のかたち 風のいろ」 @ 新宿髙島屋11階
  • 2015/06/07 紙をはじめる  (CORNER レクチャー ) @ Impact Hub Tokyo
  • 2015/06/13
    • 山下以登個展「さよなら迷宮」@ HB GALLERY
    • Swimming Pool @Paul smith
    • デザインの見かた講座 (CORNER ワークショップ) @ Impact Hub Tokyo
    • シンプルなかたち展:美はどこからくるのか @ 森美術館
    • Star Wars 展 @ Tokyo City View
  • 2015/06/30 MAMリサーチ 上映+トーク「ゼロ次元/加藤好弘」 @ 森美術館
  • 2015/07/03 MAMコレクション001:ふたつのアジア地図―― 小沢剛+下道基行アーティスト・トーク @ 森美術館
  • 2015/07/04
    • 「動きのカガク展」トーク「クリエイションとテクノロジー」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • シンプルなかたち展 @ 森美術館
  • 2015/07/15 えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム2015 内覧会
    → ブログ http://wp.me/p19tR8-1ci 夜の水族館
  • 2015/07/25
    • ディン・Q・レ展:明日への記憶 @ 森美術館
    • ディン・Q・レ展 アーティストトーク@ 森美術館
  • 2015/07/28
    • 和のあかり×百段階段 @ 目黒雅叙園
    • トーク「ロベルト・チャベットとは誰か?」 @ 森美術館
  • 2015/07/30
    • アール・ヌーヴォーのガラス展 @Panasonic汐留ミュージアム
    • アドミュージアム
    • 画鬼・暁斎ーKYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル @ 三菱一号館美術館
  • 2015/08/22
    • 「ニッポンの*マンガ*アニメ*ゲーム」展 @ 国立新美術館
    • レクチャー "マンガの時間を「見る」という体験:解放される音、分解される運動"@ 国立新美術館
  • 2015/8/29 大地の芸術祭
    • 清津倉庫美術館
    • うぶすなの家
    • もぐらの館
    • 鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館
    • 松代 農舞台
    • CIAN
    • 越後妻有里山現代美術館[キナーレ]
  • 2015/8/30
    • 越後松之山「森の学校」キョロロ
    • EAT&ART TARO「ザ キュウリ ショー」@ 黎の家
    • 塩田千春「家の記憶」
    • クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン「最後の教室」
    • ゴームリー 「もうひとつの特異点」
  • 2015/09/05
    • teamLab Exhibition, Walk Through the Crystal Universe @ ポーラ ミュージアム アネックス
    • View's view  @ ギャラリーなつか
    • 濱田富貴 @ ギャラリーなつか
    • 「境界」 高山明+小泉明郎展 @ Le Forum | HERMES
    • 色部義昭「WALL」 @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー
    • 絵画を抱きしめて  @ 資生堂ギャラリー
    • ヨシナリミチコpresents [肉食オトメ] @ Meets Gallery
  • 2015/09/12
    • ディン・Q・レ展 トークセッション 第2回「アート・社会・歴史」@ 森美術館
    • ディン・Q・レ展 @ 森美術館
  • 2015/09/16 蔡國強展:帰去来 @ 横浜美術館
  • 2015/09/23
    • ディン・Q・レ展 @ 森美術館
    • アージェント・トーク027 緊急上映!鬼才クリストフ・シュリンゲンジーフに迫る
  • 2015/10/10 蔡國強展:帰去来 @ 横浜美術館
  • 2015/10/11
    • ニューアート展 NEXT 2015 田中千智展 I am a Painter @ 横浜市民ギャラリー
    • シンポジウム「日本の国際展のいま、未来――美術館、地域といかにして共栄しえるか」 @ 横浜美術館
  • 2015/10/17 春画展 @ 永青文庫
  • 2015/10/24
    • フランク・ゲーリー展 @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • もりの教室 @ 東京ミッドタウン
    • グラフィックトライアル・コレクション @ Design HUB
  • 2015/11/01
    • 平川紀道アーティスト・トーク @ NTT-ICC
    • オープンスペース2015 @ NTT-ICC
    • 夏弥ד10Colors”  @  SPACE8
  • 2015/11/02 G展 @ 東京ミッドタウン
  • 2015/11/03
    • 中島清之展 @ 横浜美術館
    • 鴻池朋子展「根源的暴力」 @ 神奈川県民ホールギャラリー
  • 2015/11/14 牧田恵実 リビドー展 @ Art Lab Tokyo
  • 2015/11/27
    • モシェ・クプファーマン展 @ Fuji Xerox Art Space
    • 中島清之展 @ 横浜美術館
  • 2015/11/28
    • 風景を探して_ミナミタエコ展 @ Gallery House MAYA
    • TOTOギャラリー・間30周年記念展 アジアの日常から:変容する世界での可能性を求めて @ ギギャラリー・間
    • フランク・ゲーリー展 トーク「I Have an Idea」第2回 "でこぼこ" 機能とかたちについて @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • きものモダニズム展 @ 泉屋博古館
  • 2015/12/05
    • フランク・ゲーリー展 トーク「I Have an Idea」第3回 "うろこ" 生成と粒子について @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • 村上隆展 @ 森美術館
  • 2015/12/18
    • 「く°ま - 3人のアーティストによるテディベアの世界 - 」展 @ 新生堂
    • 佐藤草太展 @ 新生堂
    • 杉本博司 @ CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex :: Lab
    • Painting ゲルハルト・リヒター @ WAKO WORKS OF ART
    • 村上隆展 @ 森美術館
    • NISSAN ART AWARD @ BankArt NYK
今年は横浜トリエンナーレの年ではありませんが、サポーター仲間と4月末にPARASOPHIA 京都芸術祭、9月末に大地の芸術祭に行ってきました。写真は大地の芸術祭 蔡國強の「蓬莱山」です。大地の芸術祭に関してはフリーペーパーに記事を書きました。(→ ヨコトリーツ![Yoko-Treats!]第12号「大地の芸術祭を訪ねて」発行!)2015-08-29 18.15.08

個人的ベスト10をあげます。
  • 現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 @ 京都国立近代美術館 // 東京で見逃していたので。
  • MAMリサーチ 上映+トーク「ゼロ次元/加藤好弘」 @ 森美術館 // 「具体」やハイレッドセンターも比較的最近知ったので、さらに別の動きがあったことは興味深い。
  • 燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密 @ 根津美術館 // 燕子花と紅白梅が揃うのは56年ぶりだそうだが、それ以前に直接見たことはなかったので。実は根津美術館も初めて。
  • 大地の芸術祭: 塩田千春「家の記憶」、クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン「最後の教室」、ゴームリー 「もうひとつの特異点」// 全館使う展示は大地の芸術祭ならではだと思う。他にも、鉢&田島征三 「絵本と木の実の美術館」も楽しくてよかった。
  • アージェント・トーク027 緊急上映!鬼才クリストフ・シュリンゲンジーフに迫る // 社会活動なのか演劇なのかハプニングだかわからないプロジェクトが興味深い。現在の日本で難民を受けれていない中、「外国人よ、出ていけ!」みたいなプロジェクトを行ったら、日本人の見たくない部分が露わになるんだろうなと思う。
  • 蔡國強展:帰去来 @ 横浜美術館 // 横浜で制作したものも何点もあって、横浜美術館も頑張ったんだなと思う。
  • ニューアート展 NEXT 2015 田中千智展 I am a Painter @ 横浜市民ギャラリー  // 初めて知ったアーティスト。黒を基調とした作品だがその黒の中にいろいろな表情というかテクスチャーがあって、丁寧な作品作りだと思った。
  • フランク・ゲーリー展 @ 21_21 DESIGN SIGHT  // 全体から部品レベルまでカバーするITシステムに感心した。
  • 中島清之展 @ 横浜美術館 // 歳をとっても常に新しいことにチャレンジする姿勢には共感した。ただそれゆえ「この人の画風」というものが定着せず、知名度が上がらなかったのは残念なところ。
  • 村上隆展 @ 森美術館 // 圧倒される巨大さ。それを制作するための過程が展示されているのもよかった。アートというよりは巨大な工芸作品または建築のプロジェクトを思わせる。そういう意味でフランク・ゲーリー展との類似性がある。
アート以外では、今年はオンライン学習サイト Coursera で "Data Science Spepicalization" の各コース (無料版) を、1月から毎月1コースずつ9月まで受講しました。全部クリアして、仕事に生かせるくらいまでRが使えるようになりました。2016年はビッグデータ関連を受講したいと思います。

2015/10/13

わずか2ヶ月で評価を覆す必要があろうとは

ユネスコの記録遺産に、日本からシベリア抑留者の引き揚げ記録と「東寺百合文書」登録されるという。同時に南京大虐殺も登録された。

世界記憶遺産:「南京大虐殺」登録 「慰安婦」却下 中国申請2件でユネスコ (毎日新聞 2015年10月10日)
記憶遺産:日本から2件 関係者、静かに喜び (毎日新聞 2015年10月11日)

「南京大虐殺」に関しては犠牲者数に関しては異論はあるだろうが、事実としては異論がないところであろう。犠牲者数に関しては中国側が出してきた30万人というのをそのまま受け入れるとユネスコ記憶遺産の権威も損ねることになるので、そこはしっかりと精査してもらいたい。

「事実としては異論がないところであろう」と書いたが、世の中にはそうは思わない人もいるのは知っている。しかし、政府内にそういう人がいて、それを堂々と表明するとは思わなかった。

「南京・慰安婦の存在、我が国は否定」 自民・原田氏 (朝日新聞 2015年10月2日)
原田義昭・元文部科学副大臣は会議後、記者団に「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている時にもかかわらず、申請しようとするのは承服できない」と語った。発言は政府見解と相反する内容だ。
こんな人もいるんだなー、やれやれと思っていたが、よく見ると「我が国はいまや否定しようとしている」と「我が国」が主語になっている。そして内閣からはこれを否定する言葉は聞こえてこない。聞こえてくるのは中国とユネスコへの批判だけ。

菅氏:「中国はユネスコを政治利用」 (毎日新聞 2015年10月2日)

そしてさらに

二階氏 ユネスコへの拠出金見直すべき (NHK 2015年10月11日)

これは恥ずかしい。

先日、「戦後70年内閣総理大臣談話」で、私はこの談話を「全体としては良い談話になったのではないでしょうか」と評価した。しかしそれは、今後の安部首相の言動によって決まるとも書いた。
今後は「謝罪」を繰り返すことはしない、と言っているわけです。

ただ私自身は、どこかで「これまでお詫びしてきた/その心は忘れない」という総括を行うべきだは思っていたので、これは適切だと思います。ただそれが、繰り返し、村山談話や河野談話を批判し、無力化しようとしてきた安倍首相では説得力がありません。しかし、肝心なのは、この先この談話が口先だけではないことを証明していくことだと思います。
これまでの反省があるのなら、この記憶遺産登録を真摯に受け止めるコメントを出すべきだろうし 、むしろ、犠牲者数に関しては定説が定まっていないことを明確にするために、日中共同で出してもよかったくらい。結論を出すのは難しいだろうけれど、中国側も提案を無視して単独では出しにくい状況にはなったと思う。

南京大虐殺に関しての一連の政府の対応を見ると、安部談話での「反省」は、自分の本心ではないということが明らかになったということだろう。スピーチライターが苦労して書いた文章を読んだだけ。「今後の安部首相の言動によって決まる」と書いたのは、あまり期待できないと思っていたからだが、それでもわずか2ヶ月も経たず評価を覆す必要があろうとは思ってもいなかった。

2015/10/02

エルトゥールル号遭難で日本SUGEEE! っていう人は ...

もちろん、難民受け入れにも積極的なはずだよな!

安倍首相が「シリア難民の受け入れの前に日本は解決する課題がある」といったらしい。

Abe says Japan must solve its own problems before accepting any Syria refugees (ロイター 2015/09/29)

この記事の英語記事の表題をみて、「国内に問題を抱えているからその解決が先」というのは単なる言い訳で、他の国だって国内問題をそれぞれ抱えているんだ、いつになったら解決できるんだよ、と思っていたのですよ。

いや難民受け入れに関しては、「国内に問題を抱えている」というのは確かだと思う。それは差別意識だ。自分たちも生きるのに大変なのに、なんで難民に助けないといけないの? 難民が仕事をしたらますます日本人の仕事の口がなくなるじゃない? という発言を見るたびに鬱になる。いやいや、彼らは生活の向上のために国を出てきた訳じゃないよ、命からがら逃げ出しできたんだ。それをまず理解しようよ。その人たちに日本人ができることはなんだろう。

その答えはエルトゥールル号遭難事件で、和歌山の人たちがとった行動だろう (Wikipedia エルトゥールル号遭難事件)。彼らは自分たちの非常用の蓄えさえ犠牲にして犠牲にして、トルコの人たちを助けた。それって愛国者の皆さんの誇りじゃないの?

もとに戻ると、命からがら逃げ出しできた難民に対して、稼ぐためによその国に行く不法移民と同じ扱いをするの? 君たち来なくても労働力は足りているよ。それよりも前に、女性にも活躍してもらわなくてはいけないし、高齢者にも活躍してもらわなければならない、とか言える?

えっ?

安倍首相「難民受け入れは?」と問われ「女性の活躍、高齢者の活躍が先」

2015/09/24

名前から変えたら

共産党の志位さんが、こんな発言をしています。

https://twitter.com/shiikazuo/status/646233661331795968
「国民連合政府」について「共産党アレルギー」をお持ちの方もいるかもしれません。私たちも「アレルギー」をなくすべく努力します。同時に、「アレルギー」を乗り越えて力を合わせることを呼びかけます。
過去を乗り越え、「戦争法廃止、立憲主義回復」という国民的大義で、未来のために団結しよう!
ネットでよく共産主義が嫌いだから共産党は支持しないとか、独裁になるから共産党に入れないという意見があるのだけれど、現実を考えてすぐに共産党が第1党で過半数を占めることはないし、たとえ政権を取ったとしても憲法があるので独裁にも共産主義にもなりません。現段階では護憲姿勢を強く打ち出しており、それは平和主義だけでなく、人権、民主主義、私有財産を重要視しているということです。

今回選挙協力が成立するとしても、民主党が共産党の綱領を受け入れて、政権をとった暁には憲法を改正して共産主義にします、となる訳がありません。

今まで見ていてわかるでしょう、と思うのですが、通じない人には通じない。共産主義を目指している (綱領) と言った段階で、「旧ソ連、中国とは違う」と言っても無駄でしょう。我々は、旧ソ連のように失敗した共産主義か、中国のように共産主義とは言えず独裁だけが残っているところしか見たことがないのですから。

それらと違うということを言いたいなら、違う名前をつけた方がいいと思います。「自由民主共産主義」はどうでしょう。しかしやるんだったら「共産主義」から変えた方が良いと思います。

戦前から続いた党名を変えるのも抵抗があると思うが、これも変えた方がいいと思います。私は「共生党」が良いと思います。「共」の文字を生かせるし。暴力による革命のイメージを払拭し、「戦争をしない国を目指す」というメッセージも出せます。

共産党は、歴史があるだけに、その歴史に縛られていると思います。非常に保守的。通るあてもない選挙区に全て候補者を立てるのも、成果よりも、自分たちが戦っている姿に酔っているように見えます。その中で今回、選挙協力を打ち出してきたのは画期的です。綱領や党名を変えるのは簡単じゃないでしょうが、変わったことを見せるのは最も効果があると思います。

2015/09/19

忘れてはいけない

Facebookのコメントに書いたのだけど、自分で忘れてはいけないのでブログに書いておく。

毎日新聞2015年09月17日 安保法案:合言葉は「賛成議員を落選させよう」(魚拓)
安全保障関連法案に反対する人々が集まる国会前で、各地の街頭で、ネット上で、一つの合言葉が野火のように広がっている。「(法案)賛成議員を落選させよう」。来年の参院選をにらみ、抗議のうねりが「落選運動」へと発展する可能性が出てきた。

今、有権者が持っている最大の武器は参政権というか選挙権だ。選挙時以外にも投書やデモで政治を動かすことができるというが、今はその力はあまりない。「デモをやっても次の選挙ではどうせ忘れている」と政治家がたかをくくっているからだ。

有権者がやらなければいけないのは、「これは今だけ熱くなっている訳ではない」というメッセージを投票を通じて伝えることだ。「デモは有権者の声であって、それにたがうことをすれば次の選挙につながる」ということを理解させることだ。次の参院選はその始まりにしなければならない。

しかし、
シールズに刺激され60〜70代で結成した「OLDs(オールズ)」のメンバーで、建築作業員の枚田繁さん(66)だ。「法案が通っても来年の参院選まで声を上げようと話し合っています」
「来年の参院選まで」ではダメなのだ。1年後だけでなく、次の総選挙、そしてその次4年後の参院選 ... と続けていかなければならない。OLDsのみなさんもずっとボケないようにしてもらいたい。

投書やデモなど選挙期間外の有権者の声と選挙が密接につながっていることを何回も示してやっと、今後も有権者の声を尊重していかなければならないということが理解される。そう持っていかなければならない。

ただし、私を含めた日本人の問題点として、すぐに忘れちゃうというのがある。新しい話題があればすぐそちらに飛びついてしまう。目の前に提示されたイシューに引きずられ、他の論点をないがしろにしてしまう。

その問題を加速しているのがマスコミだ。マスコミ自体も誰かが設定した争点というか「今回のテーマ」に騙されて、それに乗った報道をする。その争点が出された意味についての批判はほとんどない。消費税増税を先送りすることを争点にした昨年の選挙だって、もともと5%から8%にあげた時に次は状況を見てからと決めていたのだから、総選挙の必要は何もなかったはず。

安倍首相は覚えていたのだ。郵政選挙のことを。

小泉元首相は、郵政民営化を参議院で否決されたら衆議院を解散した。そこで設定されたシングルイシュー「郵政民営化」に乗って、刺客を立てた選挙区を面白おかしくとりあげた。結果はごらんの通りで、大成功だった。1ヶ月で「郵政民営化」は成立してしまった。そしてその遺産は第一次安倍内閣に引き渡され、教育基本法の改正など今につながる法案が次々と通された。このことを私は忘れていない。(2005/10/16"「お釣りはお駄賃」は許しません")。

「ねじれ国会」がいけないことのようにテーマを設定したのも忘れない。逆に「マドンナ旋風」や民主党の「政権交代」も、中身は空っぽの日本新党を「殿様」と言って持ち上げていた時も同じ。

一番最初にそのことを思ったのは、大平元首相が亡くなった時の選挙だ (1980年なんですね → Wikipedia 大平正芳)。自民党内の抗争のため、内閣不信任決議が成立し、衆議院が解散になった。その中で大平元首相は急死した。心労がたたったと思われる、いわば、自民党が殺したようなもの。それなのにあろうことか「弔い合戦」を掲げて大勝したのだ。

もううんざり。

こんなのに騙される国民であってはいけない。だから、SEALDsの若者だけでなく、彼らを応援した大人たちも忘れないでいかなければならない。

2015年9月19日 志葉玲 安保法制可決「悲壮感ない」「これからが始まり」―SEALDs、総がかり行動、野党が「打倒安倍」で結束

そう、これからが大事なところですよ。

2015/08/17

戦後70年内閣総理大臣談話

戦後70年安倍首相談話に関しては、Twitterなどいろいろなところに書いてしまったので整理しておきたいと思います。

2015年8月14日、安倍首相談話がでました。テレビは見ていなかったので、新聞社のサイトで読みました。

毎日新聞70年談話:安倍晋三首相談話全文

新聞はリンク切れするので、首相官邸にあるのもリンクを貼っておきましょう。

平成27年8月14日 内閣総理大臣談話

読む前に「お詫び」、「侵略」というキーワードを含んだものになっているという評価が耳に入っていたので、どう入っているのかと意識して読みました。しかし、直接は言っていないのですね。
  • お詫び:
    我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。
とありますが、安倍首相として「お詫びします」という表現はありません。「こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります」とあって、自分も同じだと言っているわけです。どうしても自分の口から謝罪の意を表明したくない彼のキャラクターが発揮されていると思います。

一方、
あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。
と言っていて、今後は「謝罪」を繰り返すことはしない、と言っているわけです。

ただ私自身は、どこかで「これまでお詫びしてきた/その心は忘れない」という総括を行うべきだは思っていたので、これは適切だと思います。ただそれが、繰り返し、村山談話や河野談話を批判し、無力化しようとしてきた安倍首相では説得力がありません。しかし、肝心なのは、この先この談話が口先だけではないことを証明していくことだと思います。
  • 侵略:
    事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。植民地支配から永遠に訣別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。
「日本が侵略した」、「植民地支配を行った」という表現は避け、「もう二度」ということで間接的に侵略を認めていますが、ここは「未来に向けた意志表明」というのが主体です。

以前、有識者懇談会の北岡座長代理が、首相に『日本は侵略した』と言わせたい、と言っていたが、結局言っていないことになるます。安倍氏は今後も「侵略の定義は定まっていない」という立場で、日本の戦争は自衛のためのやむにやまれない戦争という位置付けなんでしょう。しかし、それを言うとこの談話が台無しになる。そこは
世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。
というところに滲み出ていると思います。この表現にとどめたのはよかったと思いますが、これも「お詫び」と同様、今後の言動が重要になります。

正直なところ、安倍首相のこれまでの発言を聞いていると、村山談話を継承すると言いながら上書きする気が満々だっように見受けられ、期待していませんでした。有識者会議の報告書 (→ 要旨 [日本経済新聞 2015/08/07]) が出た後もの原案では、「おわび」、「侵略」は入っていなかったようです (「安倍談話の原案「おわび」盛らず 公明「侵略」明示要求」 [朝日新聞 2015/08/09])。

しかし、出てきたものを見ると、安倍氏個人の政治信条は極力抑えられ、未来につながる良いメッセージがふんだんに盛り込まれています。
いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。
日本国憲法を変える必要ばありませんね。
我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重し、力の行使ではなく、平和的・外交的に解決すべきである。この原則を、これからも堅く守り、世界の国々にも働きかけてまいります。唯一の戦争被爆国として、核兵器の不拡散と究極の廃絶を目指し、国際社会でその責任を果たしてまいります。
日本が世界の平和をリードしていく、力強いメッセージです。
繁栄こそ、平和の礎です。暴力の温床ともなる貧困に立ち向かい、世界のあらゆる人々に、医療と教育、自立の機会を提供するため、一層、力を尽くしてまいります。
ここは、日本は平和先進国として「平和」を輸出していくべきという私の思いに最も近いところです。ガルトゥング博士の「積極的平和主義」と同じだと言えるでしょう (ハフィントンポスト 2015/06/25)。
我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。
自民党の改憲案では 「天賦人権論」をとらないのが基盤にありますが、このような談話を出してきた以上、そのような改憲論は出せないでしょう。

アジア、近隣諸国への配慮も素晴らしい。特に「寛容」に対して感謝の意を表明している点もうまいと唸らせるものがあります。
戦後、六百万人を超える引揚者が、アジア太平洋の各地から無事帰還でき、日本再建の原動力となった事実を。中国に置き去りにされた三千人近い日本人の子どもたちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜の皆さんが、長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者のために慰霊を続けてくれている事実を。
特に中国も、こう評価されたら拡大の野望をあらわにする訳にはいかないでしょう。

と、評価すべきところがたくさんあります。全体としては良い談話になったのではないでしょうか。もっとも「不良だったヒロシくんがこの前おばあちゃんに席を譲ってたよ」的な意味で評価している面は多分にありますが。確かに焦点はぼけたものになっているが、お詫びしたくないし侵略を認めたくない安倍首相にしてはこれができる最大限のところだろうと思います。スピーチライターの苦労がしのばれます。

せっかく未来につながる良い談話になったので、繰り返しになりますが、今後はこれに矛盾しない言動を続けることが肝心です。本音を言うと、安倍首相はその点で不安があるので、ここで勇退していただけたらと思うのです。勇退することでこの談話を台無しにするようなリスクをなくせば、名宰相として後世に名を残すことができるのではないかと思います。いかがでしょう、安倍首相。

とはいえ、まだやめないでしょうね。今後この談話に恥じない政権運営を期待していくしかありません。いや、我々国民はそう誘導しないといけない。この談話をたびたび引用し、"「事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない」と語った安倍首相素晴らしい。今の日本国憲法大事にする姿勢に感銘を受けました。"、"「自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持」する安倍首相かっこいい。片山さつきが言っている「天賦人権論をとるのは止めよう」なんてもってのほかだよね" と褒め讃えるのです。

せっかく安倍首相が自縄自縛の談話を出してくれたのだから、それを生かしていきましょう、ということです。

2015/08/02

スガさんは助けられない

安倍首相のたとえ話「アソウさんが襲われたら助けられるようになる」だけど、バカバカしくてちゃんと見ていなかったので、スガさんが登場するのは知らなかった。

「強盗に襲われたスガさんは助けられない」の真意は…首相の「たとえ話」 自衛隊の「助け」必要な国を代弁 (産経新聞 2015/07/09)
一方、強盗に入られたスガさんのケースでは「家まで行って助けることはできない」と指摘した。首相自身(=日本)に危機が迫っていないため、集団的自衛権の発動要件である存立危機事態には該当しないという論理だ。
できないことも言っていたんだね。
スガさんは菅義偉(すが・よしひで)官房長官をそれぞれ指すようだ。菅氏は8日の記者会見で、例え話で首相に助けられなかったことに対し「私は見捨てられてしまった…」と冗談めかした。

しかし、菅氏の発言は、日本の自衛隊の「助け」を必要としている国を代弁しているようにも聞こえる。
なるほど、韓国か! 朝鮮戦争が再発しても、韓国は助けなくてよいということだな。これは嫌韓のみなさん大喜びだろう。

しかし、アメリカが黙っているかな。俺が助けているんだからお前も手伝えと言ってくるんじゃないか。

日本は朝鮮戦争勃発時に「憲法9条があるから」と協力を断ったらしい。アメリカは憲法9条があっても協力要請してきたということだな。

安保法制が通ったら、「存立危機事態には該当しない」という理由は使えないんじゃないか。

2015/07/20

ザハ・ハディッドのデザイン

今話題ですよね、ザハ・ハディッドのデザイン。2014年になりますが、21_21 DESIGN SIGHTのトーク「現場からみる、デザインミュージアムの可能性」 の話題の一つでした。

トークの話者の一人は、ソウルデザイン財団 東大門 (トンデムン) デザイン・プラザ (DDP) 総監督の鄭 國鉉(チョン・クッキョン)氏。この時はまだオープン前でしたが、2014年3月のオープン後は館長になることが決まっています。

このDDPが、ザハ・ハディッドのデザインで、Wikimediaの画像によればこんな感じ。

640px-Dongdaemun_Design_Plaza_on_April_2014

"Dongdaemun Design Plaza on April 2014" by Massyparcer - Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

面白かった点を箇条書きにまとめます。
  • ザハ・ハディッドの設計はこれまでまともな建物ができていない。中国で作られたものなど雨漏りしている。

  • 外壁のパネルは一枚一枚違う。個々にプレスで制作している。

  • 当初の予算をかなりオーバーしてしまった。

  • 建物が曲線的で、距離感がつかめない。まっすぐ歩いていて頭を天井にぶつけてしまう。

  • また屋根も低いところがあって、そこから登れてしまう。(宣伝用のパンフレットに実際に女性モデルが屋根に座っている写真が使われている。)

  • このため、安全面で対策を考えている。(誘導のためのポストとか置いていくとせっかくのデザインが台無しになるのが懸念だが仕方がない。)
ハディッド・デザインの悪いところを挙げていて、困ったというような内容ではあるのですが、困難な仕事をやり遂げた自負を感じました。

後の質問の答えで、「マスコミの批判が強い。他の失敗したプロジェクトと一緒に語られてしまう」とおっしゃっていました。日本も同じですね。日本は結局ハディッド・デザインはできないということになったのですが、新しいデザインがどういうものになるか今の段階では分からないので。これが吉と出るか凶と出るかわかりません。少なくとも韓国では、「日本も結局できなかったザハ・ハディッドを我々は作って運営している」という自負が強化されるのではないでしょうか。

日本との違いに、日本がザハ・ハディッドのデザインのみを使うのに対して、韓国DDPではザハ・ハディド事務所が設計・監理を全部担当し、全過程を主導したということだそうです (中央日報 2014年04月11日 「ソウルのアイコンになった2つの建物、建設過程は両極端」)。
DDPプロジェクトで建築家ザハ・ハディドに全体過程を統制する権限を与えたことは意味のある事例として残るだろう
一方日本の国立競技場では、ザハ・ハディドの知らないところでデザインが変更されています。キールアーチが本来の役に立たない構造に変更されているそうです。この変更された設計で価格が上がってもそれは責任持てないだろうと思います。

夜の水族館

チームラボの作品は昨年から今年にかけて行われた「踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」でたっぷり見て、触ってきたのですが  (第1期第2期)、今度は水族館での展示です。

えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム2015
http://www.enosui-wonderaquarium2015.com/

7月15日に、プレスやブロガー向けの内覧会があったので、申し込んで行ってきました。

最初に出てきたのが「呼応する球体と夜の魚たち」。「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」の「光のボールでオーケストラ」でも出ていた、叩くと色を変えるソフトな球体です。ただこれは「夜の魚たち」はあまり関係がありません。



2015-07-15 19.43.00
今回のメインはやはり「花と魚 - 相模湾大水槽」でしょう。大水槽に外から花模様を投影します。エイのように大きくて腹が白い魚がいちばん映えますね。



気づきにくいですが、個々の小さな水槽にも、近づくと照明の色が変わるという仕掛けがなされていました。「呼応する小さな海」という作品です。

ちょっと離れたところに「お絵かき水族館」があります。これは基本的に「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」のときの展示と同じです。もしかしたらえのすいオリジナルのキャラがいたかもしれません。

また、チームラボカメラのPhoto Boothがあり、撮った合成写真をFacebookにあげることができます。

表情が間抜けだったので再度挑戦したのですが、やっぱりだめでした。

水族館の普通の展示も楽しめました。えのすいというとクラゲが有名なようですが、クラゲ水槽にプロジェクションマッピングをしながら、各水槽のクラゲとえのすいのクラゲの飼育の歴史をする「海月の (そら)」というアトラクションが良かったです。

深海探索の部屋にはしんかい2000の展示がありました。映画「日本沈没」で草なぎ君がこれに乗って自分が犠牲になることで日本を救ったんですよね。

2015-07-15 20.25.582015-07-15 20.24.07

展示概要
えのすい×チームラボ ナイトワンダーアクアリウム2015
http://www.enosui-wonderaquarium2015.com/

開場新江ノ島水族館
所在地神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1
会期2015年7月18日(土)~12月25日(金)
開催時間17:00~20:00
水族館自体の営業は9:00から
休館日期間中休催日あり
料金大人:2,100円 / 高校生:1,500円 / 小・中学生:1,000円 / 幼児(3歳以上):600円

※水族館の入場料金のみ
主催新江ノ島水族館 チームラボ 日本テレビ放送網

追加情報:

FASHION PRESS (2015-07-13) チームラボの個展が銀座で - 新作「クリスタルユニバース」は“宇宙の中を歩く”インタラクティブな作品

ポーラ ミュージアム アネックスのサイトにはまだあまり詳しい情報は載っていません。

teamLab Exhibition, Walk Through the Crystal Universe
会期:2015年8月21日(金)~2015年9月27日(日)
会場:ポーラ ミュージアム アネックス
住所:東京都中央区 銀座1丁目7−7
開館時間:11:00〜20:00(入場は19:30まで)
休館日:会期中無休
料金:無料

2015/05/24

言葉の軽さ、重さ

一国の首相の資質について考えさせられる。いや宇野宗佑氏のときも森喜朗氏のときも細川護煕氏のときも麻生太郎氏のときも思ったんだけどさ。今回は特に。

神奈川新聞への寄稿(ロング・ヴァージョン)内田樹
安倍首相は年金問題のときに「最後のひとりまで」と見得を切り、TPPについては「絶対反対」で選挙を制し、原発事故処理では「アンダーコントロール」と国際社会に約束しました。「あの約束はどうなったのか?」という問いを誰も首相に向けないのは、彼からはまともな答えが返ってこないことをもうみんな知っているからです。
そして「誰も以前の発言に関して問いただすことはない」ということは覚えてしまった。今後も嘘をつき続けるだろう。

なんと言葉が軽いことか。

そんな彼でも、言葉の重さを感じるところがあるようだ。それは「非を認める」ということだ。自分に限らず、日本国の非も含めて。

ポツダム宣言の歴史知らず「戦後レジームの打破」とは/志位委員長が指摘 (2015年5月22日 しんぶん赤旗)
 「彼にとっては、(ポツダム宣言は)戦勝国が勝手な要求を突きつけたものであって、『破り捨てたい』というのが本心だと思います。それを言うわけにいかず、あのような(=読んでいない)答弁になったのかなと思います」とのべました。
追記: 日本の間違いを自分の口から認めたくないためにとった行動が世界の不信を呼ぶ。

2015 とくほう・特報/安倍首相の「ポツダム宣言読んでない」/党首討論 国内外に衝撃/“世界との関係ご破算”の深刻さ (2015年5月23日 しんぶん赤旗)

このように自分の言葉として口に出したくないものの一つが慰安婦問題における旧日本軍の非だろう。「河野談話を継承する」との一点張り。「5年前の歴史すら修正する従軍慰安婦否定論者」(2012年6月4日 誰かの妄想・はてな版) から引用。
安倍首相 は、辻元氏の質問によって滅多打ちにされ、ひたすら「慰安婦問題 に関する政府の基本的立場は、平成五年八月四日の内閣官房長官 談話のとおりである。」とほとんど、ママに叱られて布団に包まって泣いている子どものように同じ台詞をひたすら繰り返しています。

おそらく安倍内閣 は、”政府が河野談話を踏襲していること”を明言した回数において、歴代内閣中トップでしょう。
旧日本軍の非は誰かが言ってくれているので、このようにそれを引用すれば良い。いや、引用は自分の口でいうことになるのでそれも避けて「踏襲する」と言っている訳だ。

では自分の非に関してはどうか。この前の「日教組」野次にしても、謝罪は拒否して「遺憾である」しか言ってない。

安倍首相が事実誤認認め「遺憾」表明 「日教組」やじ巡る背景説明で (産経ニュース 2015年2月23日)
「正確性を欠く発言があったことについては遺憾で訂正申し上げる」
正しくは、
「日教組は補助金をもらっている」「(日教組の本部がある)日本教育会館から献金をもらっている議員が民主党にいる」などと指摘。しかし、日教組は補助金を受けていないことが発覚した。
「正確性を欠く」というよりひとつもあっていない。それなのに「間違い」、「嘘」という言葉を避けている。

謝罪に関しても同様だ。テレビを見ると「謝罪はしないんですか」と問いただしたのに対し「先ほど申した通り『遺憾』だ」と答えていた。「謝罪」という言葉も口にできないのだと思う。「遺憾」という言葉はよく謝罪会見で使われるが、「残念だ」という意味で「謝罪」の意味はく、謝罪会見で使われているということは「自分はそういう指導はしていないのに部下がやった」という意味だ。自分の非をいうのに「残念だ」もないもんだ。きっと、この叱られている状況が不本意で残念だってことか。

私は以前「62年目の夏、長崎原爆慰霊祭」において、安倍首相が憲法遵守の立場を宣言したことを評価した (「この方針転換が本当ならば」という留保は付けているが)。今考えると、彼にとって憲法自体が解釈でどうにでもなる存在だったんだなと思う。

戦後70年談話だって上っ面の言葉の羅列なんだろうな。

2015/03/08

チームラボ展が会期延長!新作展示!

昨年「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」内覧会に参加し、報告を記事にしました (「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」)。

この展覧会は非常に評判がよいとのことで、当初2015年3月1日(日)までの予定でしたが、会期を延長することになったそうです。さらに展示作品を増やすので、その準備のために一旦お休みし、3月7日から後期日程として5月10日まで行われることになりました。

チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地
http://odoru.team-lab.net/
会期:2014年11月29日(土)~ 2015年3月1日(日)
※3月2日(月)~3月6日(金)の期間、本企画展の開催はありません。
会場:日本科学未来館 〒135-0064 東京都江東区青海2−3−6
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:毎週火曜休館。但し、3月31日、4月28日、5月5日は開館 (後期のみ記載)
主催: 日本科学未来館/チームラボ/日本テレビ放送網/BS日テレ

2015-03-06 17.46.22
後期開幕の前日3月6日にプレス発表会&特別内覧会があったのですが、ブロガー招待枠があったので今回も申し込んで参加してきました。

前回のブロガー内覧会ではチームラボ代表の猪子寿之さんは来られなかったのですが、今回はプレス発表ということで登壇され、対談形式で今回の展示を語ります。猪子さんは写真で見るとかっこいいのですが、トークは結構グダグダなんですね。しかし憎めない人と感じました。

今回の新作の一つが、スクリーンに投影されている「Floating Flower Garden - 花と我と同根、庭と我と一体と」です。天井から空中に吊るされた花は、人が近づくとゆっくり上に上がり、人の通る道を作ります。このため花に囲まれた中に自分が漂う感覚になります。花に重量がなく重力が働いてないような浮遊感を出したかったとのこと。花を引き上げるモーターは性能が良く、人間が早く近づいても避けられるような速さで引き上げることはできるのですが、それだと機械的に見えるので、わざと速さは抑えている。通常、庭園を散策するときはゆっくり巡っていくので、ここでもゆっくりと鑑賞してもらいたいということでした。



以前“Nirvana”と呼ばれていた作品(前回記事) は、インタラクティブ性を加え、「世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う」 (リンク) という作品にリニューアルされました。インタラクティブといっても象を動かしたりできるという意味ではなく、人が手をかざしたところに霞が立つようなものでした。ただ、私が気がついたのがこれだけで、他に仕掛けがあったのかもしれません。

2015-03-06 18.33.38
「学ぶ!未来の遊園地」のパートの新作は、「お絵かきふなっしー」(リンク) です。参加者が描いた絵 (塗り絵) が3D化され (裏側も自動的に補完されます)、画面の中で動きます。さまざまなふなっしーと言えないようなキャラクターが動き回っていました。

塗り絵はふなっしー、男の子、女の子の3種類が用意されていますが、私が行った時にはふなっしーしか画面にいなかったので、女の子を追加してきました。話題の青と黒のドレスにしてみました。動きがダイナミックなのでピンボケしちゃったのが残念。

「3Dお絵描きタウン」にはヘリコプターからのビューが別画面で加わりました。



展覧会の人気が続いているようですので、これから行かれる方はできれば休日を避けたほうがよいと思います。特にフラワーガーデンは3名ずつしか入れないので待ち時間が長くなりそう。列が先頭近くになると前の人の様子が外から見えるようになっています。

2015/01/26

パスキン展

現在Panasonic汐留ミュージアムで行われているパスキン展、そのweb内覧会が1月20日に行われましたので行ってきました。ブロガー向けの内覧会で、このため特別に写真の撮影が許可されています。

展覧会入口 - パスキンの肖像がお迎え
展覧会入口 - パスキンの肖像がお迎え

まず展覧会情報をあげておきます。

展覧会名: パスキン展 -生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子- (LINK)
開館期間: 2015年1月17日 (土) ~ 3月29日 (日)
開館時間: 午前10時より午後6時まで
(入館は午後5時30分まで)
休館日: 毎週水曜日 (但し2月11日は開館)
場所:東京都港区東新橋1-5-1
Panasonic汐留ミュージアム (LINK)

入口を入った最初にパスキンの写真がどーんとあるのですが、外から見ると右のような感じになります。

展覧会は、パスキンの生涯にあわせ、雑誌の風刺画家としていきなり成功したミュンヘン時代、ちゃんと絵画をやりたくてパリに移り住んだ時代、第一次世界大戦の戦火を避けアメリカに拠点を移した時代、そして再びパリに戻り人気作家となった時代の4部構成になっています。

今回は内覧会は、"青い日記帳Presents" と冠が付いており、人気アートブログ「弐代目・青い日記帳」主宰TakさんとPanasocnic汐留ミュージアム宮内真理子学芸員の対談の形式でトークが行われました。 Takさんの記事はこちら

トークをする「青い日記帳」主宰Takさんと宮内真理子学芸員
トークをする「青い日記帳」主宰Takさんと宮内真理子学芸員

トークは、パスキンの人生にそって、人生のステージと住んだ場所、それらが作品の与えた影響をつなげる形で進みます。ブルガリアの裕福なユダヤ人の息子として生まれ、その後画家になりたくて家を出て絵画の勉強をし、19歳で早くもミュンヘンの風刺雑誌の挿絵画家になったパスキン。風刺画家として素描が中心だった時代、パリのモンパスナスに住み本格的に油絵の勉強を始めるとオーソドックスな画風になります。戦火を避け移り住んだアメリカで解放された作風になり、そしてまた戻ってきたパリでは、柔らかい輪郭、色使いで人気作家になります。最後の時代は「真珠母色の時代」とよばれているそうです。

肌が美しく映えるとご自慢のパナソニックLED照明
肌が美しく映えるとご自慢のパナソニックLED照明

本人は以前から芸術家は45歳までと言っていたそうですが、実際その年齢で自殺してします。不倫が成就しなかったのが直接の原因のようですが、人気作家になっても満たされないところがあったのでしょう。

当時人気があったとのことですが、アートの歴史を見たときに、ユトリロ、シャガール、ローランサン、モディリアーニ、フジタのような残り方をしていないように思います。もっと長く生きていたらという話もあるのですが、もしかしたら本人が自分のスタイルを極めることに情熱を失ったのかもしれません。または、人気画家として同じスタイルで描き続けることを潔しとしなかったのかもしれません。

最後の全盛期の柔らかなタッチの絵は日本人に好まれるのではないでしょうか。あまり紹介される機会がないアーティストだと思いますので、一度行ってみてはいかがでしょうか。

他にパスキン展について書かれているブログ:
Art & Bell by Tora (とらさん) 2015/01/24 「パスキン展 @パナソニック汐留ミュージアム」
 -- 時代別の説明と作品の紹介が詳しく載っています。

2015/01/01

あけましておめでとうございます '15

あけましておめでとうございます。
2015年賀01
本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年はヨコハマトリエンナーレの年で、いろいろなアクティビティーに参加したため、たいへんではありましたが充実していた年だったと思います。年代の異なる人々との交流で勉強になりました。

並行してオンラインコースで勉強もしていたましたのが、実践がなければ身についたと言えないですので、今後実践につなげることを目指したいと思います。

2014/12/31

2014年に行った展覧会とアートイベント

今年行った美術展と付随するトークイベント、シンポジウムをまとめました。ヨコハマトリエンナーレがあったので、いつもよりも多いですね。[2013年2012年2011年、2010年どうした?、2009年]
  • 2014/01/07 アージェント・トーク022「具体:すばらしい遊び場所」展から考える日本美術のグローバルな位置 @ 森美術館
    → ブログ: アージェント・トーク022
  • 2014/01/11
  • 2014/01/18
    • トーク「特別でない、日常の道具をデザインする」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • コレクション展「私の一枚」@ フジフイルム スクエア
    • 内藤廣展 アタマの現場 @ ギャラリー・間
  • 2014/01/25
    • 「D-8が語るデザインとミュージアム」Vol.3テーマ「"デザインを語る場"の実現に向けて」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • ハギハラトシサト展 @ art lab tokyo
  • 2014/02/05 トリエンナーレ学校2013 vol.9 ヨコハマトリエンナーレ2014参加作家が語る!
  • 2014/02/14 メディア芸術祭 @ 国立新美術館
  • 2014/02/16 ヨコハマトリエンナーレ2014プレイベント 国際展で考える「東アジア地域における文化交流の仕組みづくり」@ ヨコハマ創造都市センター
  • 2014/02/21 「デジタル・ショック」オープニング・パーティー@ アンスティチュ・フランセ東京
  • 2014/02/25
    • 今井俊介展 @ 資生堂ギャラリー
    • 光るグラフィック展 @ クリエイションギャラリー G8
    • 佐藤雅彦 + 齋藤達也 「指を置く」 @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー ggg
    • ボヌフォア展 @ Maison Hermes Le Forum
    • 「デジタル・ショック」Last Room 上映とアプリケーション『デプリ』の構想についての対談 @ アンスティチュ・フランセ東京
  • 2014/03/01
  • 2014/03/23 シンポジウム「ウォーホルと日本」 @ アカデミーヒルズ
  • 2014/03/26 トリエンナーレ学校2013 vol.10 森村泰昌×サポーター
  • 2014/03/29 魅惑のニッポン木版画 @ 横浜美術館
  • 2014/04/01 ミナミタエコ 個展「此処ではない何処か」@ マルプギャラリー
  • 2014/04/04 コメ展 @ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2014/05/19 荒川修作+M・ギンズ記念シンポジウム @ 早稲田大学
  • 2014/05/20 「こども展」ブロガー特別内覧会 @ 森アーツセンターギャラリー
    → ブログ: こども展
  • 2014/05/21 トリエンナーレ学校 トヨダヒトシ氏の作品上映及び対談 @ ヨコハマ創造都市センター
    → ヨコトリーツ![Yoko-Treats!]第5号 トヨダヒトシ氏インタビュー
  • 2014/05/27 映画をめぐる美術 ――マルセル・ブロータースから始める @ 東京国立近代美術館 → ブログ: 映画をめぐる美術
  • 2014/06/06 「イメージの力」展 @ 国立新美術館
  • 2014/06/07 伊豆高原ステンドグラス美術館
  • 2014/06/10 アージェント・トーク023 国際的同時性:60年代日本を世界美術史に着地させるために @ 森美術館
  • 2014/06/14 ゴー・ビトゥイーンズ展 トークシリーズ第1回「子どもと社会」
  • 2014/06/27 版画コレクションのあゆみI @ Fuji Xerox Art Space
  • 2014/07/04 プロジェクション・マッピング @ ドックヤードガーデン
  • 2014/07/05 イメージメーカー展オープニングトーク@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2014/07/21 魔法の美術館~光と影のワンダーランド @ 長崎県美術館
  • 2014/07/30
    • アートアクアリウム @ コレド室町
    • バルテュス写真展 @ 三菱一号館美術館
    • たよりない現実、この世界の在りか @ 資生堂ギャラリー
  • 2014/08/01 ヨコハマトリエンナーレ2014開幕
    • アーティスト・トーク ヴィム・デルボア @ 横浜美術館レクチャーホール
    • アーティスト・トーク - サイモン・スターリング @ 横浜美術館レクチャーホール
    • アーティスト・トーク - カルメロ・ベルメホ @ 横浜美術館レクチャーホール
  • 2014/08/02 ヨコハマトリエンナーレ2014
    • アーティスト・トーク - イライアス・ハンセン @ 新港ピア
    • アーティスト・トーク - メルヴィン・モティ @ 新港ピア
    • アーティスト・トーク - やなぎみわ×沈昭良 @ 新港ピア
    • やなぎみわ移動舞台車トランスフォーム
  • 2014/08/03 ヨコハマトリエンナーレ2014 アーティスト・トーク - マイケル・ランディ@ 横浜美術館レクチャーホール
  • 2014/08/06 イメージメーカー展トーク「ビジュアルインパクト〜広告を超えて表現すること〜」@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2014/08/09 ヨコハマトリエンナーレ2014 トヨダヒトシ《NAZUNA》@ 横浜美術館レクチャーホール
  • 2014/08/10 ヨコハマトリエンナーレ2014 アーティスト・トーク - 上田暇奈代×森村泰昌 @ 横浜美術館 円形フォーラム
    ヨコトリーツ![Yoko-Treats!] 第9号 「詩の仕事は詩を書くだけではない」
  • 2014/08/12 アージェント・トーク024:追悼 スチュアート・ホール:カルチュラル・スタディーズの創始者の遺産から、今、東京で考える @ 森美術館
  • 2014/08/15 ゴー・ビトゥイーンズ展 トークシリーズ第3回「子どもとアート」@ 森美術館
  • 2014/08/16 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「和田昌宏を解剖する vol.1」@ 横浜美術館
  • 2014/08/20 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「アート×横浜市 vol.1 」@ 富士通エフサス
  • 2014/08/24 ヨコトリノーツ - もう一つのヨコハマトリエンナーレ @ 高島屋 横浜店
  • 2014/08/27 ヨコハマトリエンナーレ2014 マイケル・ラコウィッツ トーク&上映会 BUKATSUDO
  • 2014/08/29 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「しばいたろか現代アート vol.1 」日ノ出スタジオ
    ヨコトリーツ![Yoko-Treats!] 第8号 「とっつきにくい現代アートもおいしく料理」
  • 2014/08/30 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「和田昌宏を解剖する vol.2」@ 横浜美術館
  • 2014/09/06 ヨコハマトリエンナーレ2014 映像プログラム オープニング上映:フランソワ・トリュフォー《華氏451》+大林宣彦氏講演会 @ 横浜美術館レクチャーホール
  • 2014/09/07
    • ヨコハマトリエンナーレ2014 アーティスト・トーク - エリック・ボードレール @ 横浜美術館レクチャーホール
    • 黄金町バザール 岡田裕子トーク @ 高架下スタジオSite-D
  • 2014/09/12 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「しばいたろか現代アート vol.2 」@ 高架下スタジオSite-D
  • 2014/09/13
    • イメージメーカー展トーク「ビジュアルインパクト〜広告を超えて表現すること〜」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • 松井智惠 映像作品上映会& 松井智惠展「一枚さん」& 対談 @ NADiff Gallery
  • 2014/09/14 ヨコハマトリエンナーレ2014 国際シンポジウム 国際展で考える:現代アートと世界/地域との関係 @ 横浜美術館レクチャーホール
  • 2014/09/17 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「アート×横浜市vol.2 〜アーバンデザインはいかに創造性を育むか〜 」@ 富士通エフサス
  • 2014/09/20
    • ヨコハマトリエンナーレ2014 TAKIDASHI カフェ @ 横浜美術館前
    • ヨコハマトリエンナーレ2014 釜ヶ崎芸術大学 in ヨコトリ 講座①「芸術と生きる」@ 横浜美術館 円形フォーラム
  • 2014/09/21 ヨコハマトリエンナーレ2014 TAKIDASHI カフェ @ 横浜美術館前
  • 2014/09/27
    • BankART Life IV @ BankART Studio NYK
    • ヨコハマトリエンナーレ2014 トヨダヒトシ《11211》@ 象の鼻テラス
  • 2014/09/28 bction @ ニュー麹町ビル
  • 2014/10/03 BankART Life IV 谷本真理さんパーティー @ BankART Studio NYK
  • 2014/10/05 ヨコハマトリエンナーレ2014 Temporary Foundation「横浜トライアル」Case-3「Still Moving : 漂流」@ 横浜美術館
  • 2014/10/08 ヨコハマトリエンナーレ2014 釜ヶ崎芸術大学 in ヨコトリ 講座③「まっかなおつきさんを見る会」@ 横浜美術館
  • 2014/10/10 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「しばいたろか現代アート vol.4 」
  • 2014/10/11 ヨコハマトリエンナーレ2014 アーティスト・トーク - 都築響一×森村泰昌 @ 新港ピア
  • 2014/10/12 トヨダヒトシ: 映像日記/忘却の海にて @ 横浜市内某所
  • 2014/10/17 アージェント・トーク025:ヤン・ヘギュー叙事的な離散をまとめていくこと @ 森美術館
  • 2014/10/18
    • Find ASIA @ ヨコハマ創造都市センター
    • ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「忘却の海」を航海する船のつくりかた @ 新港ピア
  • 2014/10/22 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「アート×横浜市 vol.3 創発されるものづくり~協働の現場から」@ 富士通エフサス
  • 2014/10/24 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーターズサロン「しばいたろか現代アート vol.5 」@ 高架下スタジオSite-D
  • 2014/10/29 ヨコハマトリエンナーレ2014 サポーター交流会 (森村泰昌ADによる作品解説)
    ヨコトリーツ![Yoko-Treats!]第10号 森村泰昌ADインタビュー
  • 2014/10/31 ヨコハマトリエンナーレ2014 高山明/Port B 「横浜コミューン」@ hitehi works
  • 2014/11/03 ヨコハマトリエンナーレ2014閉幕
    • やなぎみわ移動舞台車トランスフォーム @ 新港ピア
    • Moe Nai Ko To Ba を燃やす @ 横浜美術館前
  • 2014/11/04
    • G展 @ 東京ミッドタウン
    • アージェント・トーク026 ベルリンー社会と生活にアートが根ざす街 by かないみき @ 森美術館
  • 2014/11/16
    • リー・ミンウェイとその関係展:砂のゲルニカ 観客が砂の上を歩くイベント @ 森美術館
    • 活動のデザイン展 @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • 蜷川実花の写真展 @ フジフイルム スクエア
    • リー・ミンウェイとその関係展:砂のゲルニカ パフォーマンス @ 森美術館
  • 2014/11/23 音楽と美術のあいだ オープニング・トーク2 @ NTT-ICC
  • 2014/11/28 MAMプロジェクト022 キュレータートーク「ヤコブ・キルケゴールの作品を通して見るサウンド・アートの可能性」@ 森美術館
  • 2014/11/29
  • 2014/11/30 いろは展トークイベント 「第一回 記憶のめくり方」@ デザイン・ハブ
  • 2014/12/06 トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバル Vol.9 ―TEFサウンド・インスタレーション トークイベント @ トーキョーワンダーサイト本郷
  • 2014/12/21 ヨコトリ2014サポーター活動シンポジウム @ ヨコハマ創造都市センター
2014-11-03 12.53.37
ヴィム・デルボア「低床トレーラー」CC-BY-SA

最初にも書きましたが、今年は何と言ってもヨコトリの年。昨年からフリペチームでフリーペーパー制作に関わり、取材のためというのもありますが、ほとんどのイベントに参加しました。美術館チームで団体向け事前ガイダンスやギャラリートークもおこない、おもてなしプロジェクトにも関わって主にビジターサービスセンターで用いる情報の整理を行ってきました (2011年に始めた「ヨコハマトリエンナーレ 勝手にサポーター」も今回展向けのものにしています)。おかげで現代美術の見方が分かった、とは言えないまでも、変わったということができると思います。それ以上に、複数の活動に参加して人とのつながりが広がりました。

これとは別にオンライン学習コースで、Machine Learning や統計学を勉強しました。こういう学習では基礎的なところしかできませんので、仕事で使うことが次の年の課題になります。

2014/12/14

選挙つまらん

毎回投票しよう!と呼びかけてはいるのだけど、すみません、私自身も教条主義的に言っているだけです。国民の権利だから、そして民主主義を守っていくのは市民の義務だから、言っているに過ぎない。投票しても変わらない無力感を自分でも薄々気づいてはいるが、気がつかないふりをしている。

やっぱり結果が見えている試合はつまらないよね。

小選挙区でどっちが勝つかは大概見えている。選挙区で落としても比例区で上がってくる。

候補者だって同じだろう。公認は最初から大抵決まっている。特に現職なら。選挙期間中は、文化祭の前みたいなもので、何を出すかよりもハイになってわーわー言っているのが楽しい。

昔、中選挙区だった時は自民党の中の候補者選びから頭を使ったことだろう。4人選挙区で二人たてるのか3人立てるのか、じゃあ誰などいろいろ考えることがあった。選挙になれば同じ自民党内で票の取り合いだ。

小選挙区だと派閥争いがなくなるのがメリットとしてあったが、今になってそれ自民党の活力だったと評価されている。いま総裁にストップをかける人はいないようだし。

小選挙区導入のとき、いろいろ議論があった。その中で面白いと思ったのが、マイナス票 (以前「投票率アップを考える(2)」で書きました)。ブラスの一票に加えマイナスの一票ある。しかもマイナス票は他の選挙区にも使える。こうなると、誰を落とすかで盛り上がると思う。

選挙のエンターテインメント性を高めるようなものになるのではないか。投票率も高くなると思う。

2014/12/07

チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地

ご無沙汰しておりました。

ヨコハマトリエンナーレ2014の期間前から、サポーター活動が活発化して、フリーペーパー向けには文章も書いていたのですが、こちらには時間を回せていませんでした。その間、ヨコトリ2014関係のトークを聞いたり、別の展覧会に行ったりしていたので、少しずつ書いていきたいと思います。

11月29日、日本科学未来館でこの日から始まる「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」のブロガー向け内覧会がありましたので行ってきました。

チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地
http://odoru.team-lab.net/
会期:2014年11月29日(土)~2015年3月1日(日)
会場:日本科学未来館 〒135-0064 東京都江東区青海2−3−6
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:毎週火曜休館。但し、2014年12月23日(火・祝)2015年1月6日(火)は開館。
年末年始休館:2014年12月28日(日)~2015年1月1日(木)
主催: 日本科学未来館/チームラボ/日本テレビ放送網/BS日テレ

最初は気づかなかったのですが、タイトルにあるように、「踊る!アート展」と「学ぶ!未来の遊園地」の二つが合体したものです。

チームラボは、ITエンジニア、メディアアーティスト、デザイナーなど構成された「チーム」です。一人の才能ではなく、「チーム」でものを作り出すことをポリシーにしているようです。チームでのディスカッションを通して作品を作り上げていきます。

チームラボが世に出す作品は、デジタル技術とアートを組み合わせたもの。今回これまでの作品を一堂に集め、さらに新作を加えました。アート作品という指向が強いものが「踊る!アート展」、遊びを通じて学ぶ場を提供するものが「学ぶ!未来の遊園地」という位置付けです。

「踊る!アート展」は大迫力のものばかり。写真も撮ってきましたが、サイトの写真、動画を見てもらったほうが良いと思いますので、リンクをつけます。

"花と人、コントロールできないけれども共に生きる、そして永久に – Tokyo" (リンク) 床の花は人が通ると咲きます。また、足でけちらすことができます。咲く花は時間によって変わります。季節を圧縮した感じ。

"花と屍 剝落 十二幅対" (リンク) 横に12枚並んだアニメーション作品。剥落して裏にあったものが見えるようになります。

"Nirvana" (リンク) 若冲作品のアニメーション化。高さ約5m、幅約20mあります。

2014-11-29 17.58.45

"追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 ‒ Light in Dark" (リンク) 複数画面を前後方向にも並べたビデオ・インスタレーション。

R. Yoshihiro Uedaさん(@ryokan)が投稿した動画 -


「学ぶ!未来の遊園地」も楽しかったのですが、逆方向には行きにくいので、「踊る!アート展」をもっとじっくり見ればよかったと思いました。

2014/05/29

映画をめぐる美術

「映画をめぐる美術」展を見て来た。

映画をめぐる美術 ――マルセル・ブロータースから始める

東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
2014年4月22日(火)~6月1日(日)

展覧会は、映画を言語の拡張として捉えていたマルセル・ブロータースの考え方を基軸として構成されている。会場の構成もこの展覧会の構成を反映していて面白い。マルセル・ブロータースの考え方が中心の部屋に据えられ、それぞれのコンセプトごとにそこから繋がる別の部屋に入っていくように設定されている。「シネコンのような」という説明が与えられていた。

第一の部屋は"Still"。シンディ・シャーマンは扮装で映画の主人公になりきる。当然森村泰昌を想起させる。

アナ・トーフ《偽った嘘について》は写真と文字の自動スライドショー。スライドショーというとコンピューターのソフトウェアと思うだろうが、アナログポジフィルムをカルーセル映写機にセットして一枚一枚機械式に切り替えている。違いは多くあるものの基本線はトヨダヒトシ (今年行われるヨコハマトリエンナーレ2014の出展作家) を想起させる。トヨダヒトシは本人が手操作で切り替えるので、このような展示会でずっと見せるということはできず、毎回イベントのような形になる。トヨダヒトシが日常の風景、食べ物、人など、見たものをそのまま撮っているのに対して、アナ・トーフは一人の女性の表情、苦渋に満ちた表情を映し出していく。トヨダヒトシが個々の写真の繋がりを提示せず観客に委ねているのに対して、アナ・トーフは (動きはないものの) 言葉でストーリーが朧げながら浮かび上がる。アナ・トーフが使っているテキストはジャンヌ・ダルクに対する審問の記録という。

第2の部屋のやなぎみわも面白かった。映画部?の女子高生が「レオン」(→ Wikipedia) の二人 (レオンとマチルダ) と「グロリア」(→ Wikipedia) の二人 (グロリアとフィル) を再現するのだけど、同じ二人が演じていて、設定の似た両方の映画を交互に出すので、今どっち?と混乱する。というか考えながら見るのが楽しかった。やなぎみわもヨコハマトリエンナーレ2014の出展作家。

第6の部屋アイザック・ジュリアンの《アフリカの亡霊》は、アフリカの過去の映像、映画で国おこしを図るブルキナファソの現代の風景、アフリカの大地で踊る一人のダンサーを映し出すもの。アフリカの音楽、リズムが惹きつける。

常設展も毎回違っているものが入っていて面白い。今回は Chim↑Pom が入っていて、こういうところに展示されるようになったかと不思議な気がする。川端龍子 (りゅうし) の作品が新しく入ったということで、一つの部屋がまるごとあてられていた。太平洋戦争のための戦意高揚の作品が特集されていた。

2014/05/25

ブログ10年

今日でブログを書き始めてから10年になる。

昨日は以前書いていた記事を見直し、リンク切れを直したり改行によるずれを直したりしてアップデートしていた。

最初に書いたのはこの記事 → にぶろぐ: 愛国者宣言 (2004-05-25)
現在ブログを引っ越して現在はこちら → うえぶろぐWordPress:  愛国者宣言 (2004-05-25)


昔は愛国主義者だったんだね。

書いている内容は、平和、環境、社会問題、技術、ビジネス、アート、言語 (日本語) が多い、って全然まとまりないな。

そう言えば最初ブログ名を「環境/ビジネス/カルチャー」にしていたんだ。その意図はブログ名を変更するときに書きました。

Twitterが出てきて以来、そちらで書くことが圧倒的に多くなり、ブログの更新頻度がめちゃくちゃ落ちている。しかし、まとまったことを書くことは、考えを整理する上で役に立つ。

今後もまだまだやめる気はないので、みなさん、見守ってください。

こども展

5月20日、森アーツセンターギャラリーで開催されている「こども展」のブロガー特別内覧会が開かれ行ってきました。



「こども展 名画にみるこどもと画家の絆」展覧会情報

会期: 2014年4月19日(土)~6月29日(日)※会期中無休
場所: 森アーツセンターギャラリー
開館時間 10時~20時 (火曜日は~17時)

詳しくは 森アーツセンターギャラリー「こども展 名画にみるこどもと画家の絆」、または、特設サイトへ。

特別内覧会ということで、エキジビション・ディレクター中山三善氏のギャラリートークがありました (以降も含め写真は美術館より特別に撮影許可を得ています)。また、通常は有料の音声ガイドも無料で貸していただけます。音声ガイドのナレーターは竹内まりやで、展覧会のテーマソングになっている「人生の扉」も入っています。なお、音声ガイドは 2種類あって、もう一つのジュニア版はクイズ形式になっているそうです。

この展覧会は、以前オランジェリー美術館で行われた企画展を再構成して持ってきたもの。巨匠が子どもを描くということで、ピカソも入っていますが、基本的にはかわいい子どもの姿を写実的に描いたものです。この展覧会は難しいことを考えず、かわいいと楽しんでもらえば良いとのことでした。こんな毒にも薬にもならない展覧会は久しぶり ... って、あ、ごめんなさい、かわいい子どもの絵で癒されるので薬にはなりますね。

IMG_1802

その中でも私が一番気に入ったのは (おそらく、多くの人もそうかと思います) ポスターにもなっているルノワール「ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子ども」(→ Wikipaintings) とその関連作品でした。

ジュリー・マネは、ベルト・モリゾとウジェーヌ・マネ (エドワール・マネの弟) 夫婦のひとり娘。この一角はジュリー・マネの成長を絵で追います。右の2点はいずれもベルト・モリゾによるもの。右は「庭のウジェーヌ・マネとその娘」(→ Wikipaintings)、その左は「犬を抱く娘」(→ Wikipaintings) です。ルノワールの「ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子ども」にはベルト・モリゾは気に入ったらしく、自身で版画にもしています。これもいい感じでした。

ジュリー・マネは成長してやはり画家になっており、ここには彼女が描いた子どもの絵も展示してあります。

オフィスアイ・イケガミ アートブログによるレビュー「こども展―名画にみるこどもと画家の絆― 」にはもっといろいろなエピソードが載っています。その中で
マネの代表作≪すみれの花束をつけたベルト・モリゾ≫(1872年、オルセー美術館)をジュリーは生涯大事に自宅居間に飾っていたという。
Berthe Morisot with a bouquet of violets by Edouard Manet
Berthe Morisot with a bouquet of violets
by Edouard Manet
というのは母娘の愛情を感じさせるいい話ですね。右の絵です (WikiPaintingから持ってきました)。

竹内まりやの音声ガイドには、作品の解説から離れて、ベルト・モリゾをとりあげたチャプターがあります。彼女を「働くお母さん」という観点で評価をしているんですね。同じ働く女性として共感したのだと思います。あわせて夫ウジェーヌ・マネの理解あってこそと評価していています。そういうことが可能な階級、仕事だったということを考えないといけないとは思うのですが、そういう意味で似たような位置づけにある竹内まりやではしかたないかなという気もします。

このコーナーばかり取り上げましたが、他にも印象的な作品がありました。エンダディアン「ネガールの肖像」は気に入って後で調べようと思ったのですが、綴りが分らず検索できません。

5月31日から同じ森ビルの最上階にある森美術館で「ゴー・ビトゥイーンズ展 こどもを通して見る世界」があります。こちらは毒もある展覧会で、ハナ・マフマルバフ監督「子供の情景」(Wikipedia) 上映など関連イベントが多くあります。この展覧会にも行きたいと思います。子どもを見る「こども展」と、子どもの目で世界を見る「ゴー・ビトゥイーンズ展」。あわせて見ることで世界が広がるのだと思います。

2014/04/30

統計学ちゃんと勉強しなきゃ

ビッグデータとか統計学とか最近ブームなのでいろいろ見ているけど、どうもつまみ食いの範囲を越えていない。

購入した本
講演会など
「統計的思考の養い方」は、半期毎に行っている院生向け統計4日間シンポジウムに関して、その経験などの内容。教える内容は分野依存にしない一方で、対象学生が精通している分野を材料にすることでリアルに実感できるようにする。何を課題として、そのためにどんなデータを集めるところから計画を立てること、分ったことをまとめるところも重要とのこと。

逐次通訳はついていたけれど英語の講演で、統計学の用語を辞書をひきながら聞いていた。
  • R-sq = 決定係数
  • ANOVA = Analysis of Variance 分散分析
  • chisq = カイ2乗検定
SASのツールもそうだけど、こういう技法がある、こういう機能があるということは説明があるのだけれど、それで何がわかるか、あることを知りたいためにはどの技法を使えば良いか、どのようなデータが必要なのかが分っていないというのが正直なところ。以前「Excelで学ぶ統計」みたいな本は読んで、重回帰分析とかは思い出しながらできるようになったが、網羅的な知識が必要だなと感じている。まさに「統計的思考の養い方」で紹介されたような集中的コースはそのニーズにあっているのだろうなと思う。

2014/03/09

日本美術院再興100年 特別展『世紀の日本画』

東京都美術館で行われている、日本美術院再興100年 特別展『世紀の日本画』。前期後期で全作品を入れ替えるのですが、後期が始まる3月1日、閉館後にブロガー向け特別観覧会があり、参加してきました。

画像

表題のとおり、日本美術院の再興から100年を記念し、これまでの名作を俯瞰するものです。「再興」というのは、最初明治31年 (1898) に岡倉天心によって創立されたものの、その後資金不足で一旦休止状態にあったものを、大正3年 (1914) に岡倉天心の一周忌にあわせて活動を再開したということです。

最初に学芸員の河合晴生氏から全体の説明、最初の部屋のいくつかの作品の説明がありました。

狩野芳崖の「悲母観音」には、聖母と赤子を配置しているところにキリスト教というか西洋の影響が見られる。横山大観の「屈原」は、妬まれ左遷され自殺した屈原と東京美術学校を追われた大観に重ねたもの。同じく大観の「無我」は、幼いこどもを描くことで抽象的な概念をイメージ化している ...

また、それまでの日本画が輪郭を描くものであったのに対して、色と濃度の差でものの形を表現する西洋的手法が「朦朧体」と呼ばれたなど、美術院初期、これまでの日本画から脱却しようとしている時代の美術家の挑戦が感じられます。

それぞれの作品が、ただ日本画の伝統を追っているだけではないことがわかる展示になっていました。小倉遊亀の「コーちゃんの休日」(コーちゃんは越路吹雪) にはマチスの影響があることがわかります。月岡榮貴の「やまたのおろち」はシャガールのような幻想的な感じを受けました。

色の強さにインパクトを感じるものが多くありました。小林古径「芥子」の緑、小茂田青樹「虫魚画巻」背景の銀、速水御舟「比叡山」の群青の濃淡、今村紫紅「熱国之巻」インドの光の強さを表現するための金粉 ...

今回最も気に入ったのが、岩橋英遠の「道産子追憶之巻」。一面の風景の中に、秋から冬にかけて変わっていく自然を表現しているものでした。これが1978年から1982年の作品で、まだまだ変わっていく日本画のダイナミズムを感じました。

日本画というと、以前、"「日本画」なの?" でもう日本画ともいえない作品も見てきたのですが、今回のものは伝統に沿いながらも新しい「美」を目指す姿勢を感じることができました。現代美術に抵抗のある人にもオススメです。4月1日まで。

2014/01/14

バルテュスの優雅な生活

娘が成人式の式典に出席している間、図書館で読みました。

バルテュスの優雅な生活


バルテュスに関しては原久路の作品に関する記事であげたのですが、バルテュス自体はそれまで知らず、またそれ以降も詳しいことは知らなかったので、興味深く読みました。昔の人だと思っていたのですが、2001年に亡くなったので現代の人と言えるんですね。勝新太郎とも交流があり、一緒の写真も載っていました。その他リチャード・ギアとの写真もありました。

また、この著者にもなっている節子さんという日本人が奥さんだったのですね。節子さん自身が書かれた馴れ初めの部分が面白かったし、若くして結婚した節子さんが、教養をつけるために勉強したエピソードも興味深く読みました。

2014/01/12

ソウル東大門デザインプラザ

現在21_21デザインサイトで、企画展「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」が行われており、関連イベントがいろいろ行われています。1月11日、トーク「現場からみる、デザインミュージアムの可能性」を聴きにいってきました。

今回は実際のデザイン関係のミュージアムの関係者によるお話。
  • 東京国立近代美術館の工芸館: 工芸品だけでなくデザイン作品を所蔵している。
  • 竹中大工道具館(神戸市)
  • 東大門(トンデムン)デザインプラザ(DDP)2014年3月開館予定
「デザインミュージアム」という展覧会のコンセプトに近いということもあり、また、韓国から来ていただいたということもあるだろう。話題の中心は東大門デザインプラザにあったように思う。

鄭國鉉氏はここでは総監督という肩書きになっているが、オープン後は館長 (名称は違うかもしれない) 就任が予定されている。もともとサムスンのデザイン部門出身と言うこともあってか、単なる公式発表だけでなく、ざっくばらんに話をしていただき、面白かった。

さて、東大門デザインプラザ (DDP) ですが、ティーザー映像がありました。


このフォルムは! そう、話題のザハ・ハディッドです。

鄭國鉉氏によると、中国にもザハ・ハディッド建築があるが、雨漏りがあったりして、まともに建ったものは少ないという。韓国メディアからもさんざん叩かれているとのこと。しかし、鄭國鉉自身は、その点に関しては心配していないようだ。

外側を構成するパネルは一枚一枚違う。個々にプレスで制作しているとのこと。建築費がかさみそう。

内部も曲線で構成され、遠近感を狂わせる。下を向いて歩いていると頭をぶつけたりするそうだ。また、ポスターには屋根に座っている女性の写真が使われているのだが、なだらかな屋根で比較的容易に登れたりする場所もあるとのこと。開館前には安全対策をするらしいが、そのため無粋な立て看板だらけになるのではなかろうか (笑)。

韓国には一度も行ったことはないのですが、ここには一度行ってみたいです。

「ザハ・ハディッドを見に行こう!」

16th DOMANI・明日展

国立新美術館で行われている16th DOMANI・明日展 に行って来ました。毎年行われているのですが、以前は2010年に行ったので4年ぶりになります。

今回の特徴は、建築を大きく取り上げたことだろう。建築家43名それぞれに区分されたスペースを与えられている。それぞれじっくりみていると、時間がいくらあっても足りない感じ。

建築家のことはほとんど知らないのだけれど、現在NTTインターコミュニケーションセンターで行われている都市ソラリス展の事前シンポジウムで出ていた松川昌平のARKHITEKTOMEがあった。建築において可能なパターン (コンピュータ上のモデル) を作っては、与えられたコンテキストで評価し、淘汰していくことを繰り返すもの。昨年11月東京ミッドタウンで行われた、慶應SFCのORFでも出ていたらしい。

アート作品に関しては自分としてはあまり収穫はなかったが、その中にあって榊原澄人の作品は惹かれた。

É IN MOTION No.2(部分) http://domani-ten.com/artist/exhibition/01.php より
É IN MOTION No.2(部分) http://domani-ten.com/artist/exhibition/01.php より[/caption]

大きなスクリーンに、一部が繋がった4つのシーンが少しずつずれながら連続して投影されている。個々のシーンの中では部分部分でそれぞれイベントが発生していて、そのイベントを追っていると他のイベントを見るのが疎かになってしまいまうので、今度は別のところを中心にみることになる。画面の移動はゆっくりではあるが、それでも終端にくると見えなくなるので、そのあいだにみないといけない。一周は15分くらいだと思うが、この作品は全部じっくり見てしまった。

大野由美子の床面にジグソーパズルのピースを並べた作品も面白かった。靴を脱げばその上に乗れるようになっているのだけれど、ピースが靴下にひっかかって元と違ったものになるのではないとひやひやした。

川上りえの作品も、針金で制作したキューブの組み合わせを天井から吊るしたものの下を通っていく感じで、不思議な感覚。

2014/01/10

アージェント・トーク022

1月7日、森美術館で行われた

アージェント・トーク022:「具体:すばらしい遊び場所」展から考える日本美術のグローバルな位置

を聞いてきました。

「具体」に関しては一昨年国立新美術館で展覧会が開かれたので行って来ました(→「具体」展)、昨年はニューヨークのグッゲンハイム美術館で開かれていました。そのキュレーターの一人ミン・ティアンポさんのトークです。

日本の美術をどう世界の中で位置づけるか。それは今も日本の美術界のテーマであるのでしょうが、現在は村上隆以外は海外に打って出るような動きはあまりみられないと感じています。もちろん個人個人では意識している人も多いのでしょうが (ヴェネチア・ビエンナーレで日本館として賞をとった田中功起もその一人でしょう)、全体の力になっておらず、日本の中で分ってもらえればいいというようなスタンスに見えます。

このトークの中で面白かったのは、「具体」が雑誌というかカタログを作成して世界の美術家に送付していたということ。今はインターネットが使えますが、当時そういうものはない中で、世界に発信していたというところです。数こそ多くは配れませんが、物理的に存在するものは強いですね。

美術というと、美しいか美しくないか、されに現代でいえば、好きか嫌いかの差しかないように感じていましたが、全世界の中で相対化し美術の歴史の文脈の中に位置づけることが重要なんですね。国際公用語としての英語はそのためには重要ということで、会場とのQ&Aの回答中に言われていました。

2014/01/02

2014年 あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

2014-nenga

今年は横浜トリエンナーレの年です。サポーターとして昨年から本格的に動きだしてきましたが、今年はもっと忙しくなるでしょう。仕事と違った交流を大事にしていきたいと思います。

また昨年はTwitterの断片的な投稿ばかりでブログはほとんど投稿しませんでしたが、ブログで書いておくべきことは本来たくさんありました。展覧会や講演会等、感想程度でも書き残しておきたいと思います。

2014/01/01

2013年に行った展覧会

毎年年末にまとめている「今年行った展覧会」、こんな時間になっちゃった。

今年は展覧会というより、あわせて行われるトーク等が増えたように思います。
  • 2013/01/06 国芳展 @ 横浜美術館
  • 2013/01/13
    • 美術にぶるっ @ 東京国立近代美術館
    • 田中一光展の関連イベント。 @ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/01/29 吉竹美香さんアージェントトーク @ 森美術館
  • 2013/02/11
    • 装画を描くコンペティショングランプリ ミナミタエコ個展 @gallery_h_maya
    • 大巻伸嗣More Light @ 渋谷ヒカリエ
  • 2013/02/20 メディア芸術祭 @ 国立新美術館
  • 2013/03/13 デザインあ展 @ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/03/19 TECHNE映像の教室展 @ 東京ミッドタウン デザインハブ
  • 2013/04/21 ルーベンス最終日 @ Bunkamura ザ・ミュージアム
  • 2013/06/01 「ソフィ カル - 最後のとき/最初のとき」 @ 原美術館
  • 2013/06/29
    • カラーハンティング展ギャラリートーク @ 21_21 DESIGN SIGHT
    • 怠慢ガール @ TAMBOURIN GALLERY
  • 2013/07/07 箱根ガラスの森美術館 2013年特別企画 ─時空を超えた東西の技─「モザイク美の世界」ヴェネチアン・グラスと里帰りした箱根寄木細工 // 観光客向け美術館だけど結構良かった。
  • 2013/07/27 トークセッション「ニッポン国文化村~負の現在」@ さくらWORKS
  • 2013/08/11
    • 福井利佐 「LIFE-SIZED」@ ポーラ ミュージアム アネックス
    • ミン・ウォン展 @ 資生堂ギャラリー
    • ベネチアビエンナーレ報告会 @ さくらWORKS
  • 2013/08/17
    • 泥象 鈴木治の世界 @ 京都国立近代美術館
    • 『dreamscape ─ うたかたの扉』 @ 京都芸術センター
  • 2013/08/23 プーシキン美術館展とキュレーターの講演 @ 横浜美術館
  • 2013/08/30 エドワード・マイブリッジの「動物の運動」写真展 @ フジフイルム スクエア // 他にも木村伊兵衛展がありました。
  • 2013/09/08 横浜トリエンナーレサポーター企画 あいちトリエンナーレ2013 と 名古屋市美術館でのトークイベント
  • 2013/09/16 黄金町バザール (他の日にも行きました)
  • 2103/09/21
    • カラーハンティング展トーク 「やさいピグメント」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • クリスチャン・ケレツ展 @ ギャラリー・間
    • 六本木クロッシングとアーチストトーク @ 森美術館
  • 2013/09/28
    • カラーハンティング展トーク「国家珍宝帳プロジェクトを語る」@ 21_21 DESIGN SIGHT
    • NISSAN ART AWARD @ BankART Studio NYK
  • 2013/10/14
    • 竹内栖鳳展 @ 東京国立近代美術館
    • Rhizomatiks @ ICC: InterCommunication Center
  • 2013/11/05 アージェントトーク @ 森美術館
  • 2013/11/16「D-8が語るデザインとミュージアム」Vol.1 テーマ「デザイン・ミュージアムの魅力と力」@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/11/23 シンポジウム「都市ソラリスへ」 @ ICC: InterCommunication Center
  • 2013/12/03 アージェントトーク021 中国社会のいま @ 森美術館
  • 2013/12/07
    • 森村・荒木対談 @ 資生堂花椿ホール
    • 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る @ 資生堂ギャラリー
    • 「トマシェフスキ展 - 世界を震わす詩学」 @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー ggg)
  • 2013/12/08 横浜トリエンナーレサポーター企画
    • 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る@ 資生堂ギャラリー
    • 美しき、ブラックリスト展~D&AD Awards 1963-2013~ @ アド・ミュージアム東京
    • 「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」@ 原美術館
  • 2013/12/14「D-8が語るデザインとミュージアム」Vol.2 テーマ「ジャパンデザイン、そしてデザインの力」@ 21_21 DESIGN SIGHT
  • 2013/12/21 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション テーマ「空中都市」@ ICC: InterCommunication Center
ベストを選出する余裕はないけど、「美術にぶるっ」、竹内栖鳳展、「泥象 鈴木治の世界」、あいちトリエンナーレの名和晃平 フォームが見応えありました。

これ以外にヨコハマトリエンナーレ関係のイベントがありました。来年はいよいよ本展です。忙しくなりそうです。

2013/09/07

iPhoneそろそろ買い替えようかな

ソフトバンクのiPhone 4Sを使っているのだけど、このところソフトバンクからプロモーションのメッセージがくる。

5月末までの特典! iPhone5 への機種変更のみに使えるポイント9450円分プレゼント!

6月21日 「1年間パケット通信料1050円割引!」
-- 5月末までで駆け込みで機種変更した人かわいそう。

6月28日 「iPhone 4S下取り 14000円!」

その後毎週来てた。

そして 8月9日 「iPhone 4S下取り 14000円!さらに今なら 1年間パケット通信料1050円割引!」

電気屋さんへ行くとauならパケット通信料もっと割引になっているね。まだ2年契約が終わっていないのだけれど、違約金払っても安くなる計算だ。

という訳で、買い替えようかな ...

2013/05/27

2012 自主勉強会の発表

2011年度東工大の社会人向け「エッセンシャルMOT」というコースで学んでいました。この修了生向けに「アドバンストMOT」というコースが予定されていて、2012年度はそれに参加しようと考えていたのですが、人数が集まらず開講できませんでした。そのため、2012年度は自主的勉強会という形で進めることになりました。

ここでは、ひとつテーマを選んで1年かけて研究をまとめます。本来は仕事に直結したようなテーマが望ましいのですが、MOTに繋がるような職務ではないので、自分の興味で選びます。アップルは多く取り上げられていてそれぞれ聞く人も思い入れ強いと思いますので、マイクロソフトを取り上げてみました。

初めに、研究の課題設定を行い、ストーリーを組み立てます。順次新しいファインディングを加えて肉付けをし、毎月1回のペースで集まり発表を行って、そこで頂いたコメントを次に反映させます。

とはいえ、一度発表すると脱力して、なかなか次の取り組みができません。結局準備するのは次の発表の直前ということになり、半年以上かけた割には穴だらけの研究になってしまったと思います。せっかくなのでここに公開します。ご意見を頂ければ幸いです。


この中で特に、ビジネスエコシステムと言う概念で整理することを試みました。基本的にはプラットフォーム戦略の発展形ですが、プラットフォーム間の競争、共生が業界全体のパイを大きくするなど、競争から共生を強く意識したものになっています。

2013/05/11

Saul Bass

"Saul Bass"で検索すると検索結果のトップはWikipeiaの項目になる。

ソール・バス - Wikipedia
ソール・バス(Saul Bass, 1920年5月8日 - 1996年4月25日)は、アメリカ合衆国グラフィック・デザイナーニューヨーク市出身。しばしばソウル・バスとも表記されるが、これは発音の上からは明らかな誤りである(auは長音であって二重母音ではない)。
一方、人名等のとき検索結果の右の方にはWikipediaの項目が出るのだけど、そこにはこう書いてある。

ソウル・バス
ソウル・バス(Saul Bass, 1920年5月8日 - 1996年4月25日)は、アメリカ合衆国のグラフィック・デザイナー。ニューヨーク市出身。ソール・バスとも表記される
普通使われるのはどっちなんだ?

先日 (5月8日) 誕生日で、Googleのロゴが変わってた。

Doodle for Saul Bass' 93rd Birthday - YouTube

先日東京ミッドタウンのデザインハブで行われていた「映像の教室」展で出てた。ここでは「ソウル・バス」表記になっている。 Techne Works - タイポグラフィ

2013/04/06

経済わからん

こんにちは。

日銀の黒田総裁の方針発表で、株価急上昇、円安と現在の日本経済にとってプラスの効果が早速出ているという。

市場も驚いた異次元緩和、黒田日銀の「バズーカ砲」炸裂

黒田ハルヒの驚愕、異次元緩和により1時間半で日経平均株価を500円、ドル円を2円ほど動かす : 市況かぶ全力2階建

社会科で、「金融緩和は金利を下げることで、お金を借りやすくしてお金を使いやすくする」と習った。この「国債の買い取り量を増やす」というのは緩和の意味があるのだろうか。

国がお金を借りやすくお金を使いやすくする、という意味になるのか。国がお金を使えばそのお金は民間には回るだろうが、民間に渡る時に業種に偏りが出るんじゃないか。土建とか。民間に直接お金が行くようにしないといけないんじゃないだろうか。

その前に、国がお金を借りやすくなるというのも違うように思う。政府が発行する国債は、現在は民間が買っていて、一応全部捌けているのではないか。日銀が買い取るというのは、単に購入する人が変わるだけで、全体の量は変わらないのではないか。

確かに今まで買っていた国債が日銀に買われちゃって、お金の使い道に困るということはあるだろう。そのお金をどう使うのかと言った時に、じゃあ投資するか、消費にまわすかとはならないように思う。別の形の貯金になるだけじゃないか。下手したらタンス預金になるだけ。

規制緩和で新規事業の立ち上げを促進するとか、雇用の安定化や賃金の増加で安心して使える環境を作らないと、お金は回っていかないのではないかと思う。

もちろんインフレで目減りするくらいなら使ったほうが良いと言う判断はあるかと思うが、インフレだって目標を決めただけで、対策はないよね。インフレになると発表されているので、そうならないうちに買い物するということをみんなが実施したおかげで、インフレになると言うアナウンス効果はあると思う。

結局インフレ目標も国債買い取り量大幅増加も、これによって経済が良くなるのではないか、じゃあ株を買っておくかという雰囲気を作っているだけではないかと思う。もちろん雰囲気が重要な役割をになっているのは知っているが、それだけではみんなが気づいた時に一挙に瓦解するのではないかと思う。

それから、もう一方の円安になる理由がわからない。これまでの円高は、ユーロ危機など世界的な不況の中で、まだ日本はマシじゃね?として円が買われていたものと認識していた。安倍政権の発足や今回の日銀発表で日本経済が良くなると期待されているのなら、さらに円高になってしかるべきではなかろうか。円安になるというのは逆の予測がなされているということではないのか。

以上の疑問、だれか解説していただけるとありがたいです。

追記:
国債の買い入れは新規発行分の引き受けというのではなく、市場に出回っているのを買うことのようだ。購入価格が上がるということが期待できる。債権の価格が上がるということは金利が下がるということ。また、国債を売って得たお金はもう少しリスクの高い投資に回ることが期待でき、株価が上がる。このメカニズムは分かった。

2013/01/01

2013年 あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

20130101-newyear

毎年、お正月になると、これもやりたい、これもやらなくちゃ、と思うのですが、目標が高過ぎるようで、それでいて漠然としている傾向があって、年末になると達成できていないなと思うのです。

そんな中、こんな記事がありました。

Thinking Differently About New Year’s Resolutions

"resolution" というのは「解決」ではなく、「決意、決心」というのが第一の語義でした。この文章の主旨は、「毎年新しいことを "決意" するよりも、好きなこと、得意なことを伸ばしていこう」ということでした。

好きなことも遠ざかっていると能力は次第に落ちて行くので、続けることが重要です。それを意識しながら続けると、能力の維持だけでなく、少しずつでも伸びて行くのだと思います。いろいろなことに取り組んで、どれも中途半端になってしまいがちですので、取り組みことを増やすことは得策ではありません。新しいことを始める際には、やりたくて取り組んでいるのか、やらされているのかを問うてから始め、また常に問い直す必要があると思っています。

ということを今年は「決意」したのでした。ぇ?

2012/12/31

2012年にいった展覧会

今年も最後になりました。また今年行った展覧会をまとめてみたいと思います。
昨年 (「2011年アート系イベント」) よりは少ないけど、結構いってますね。なんかまだ忘れているような気がする。

今年良かったのは
  • ぬぐ絵画展: やらしい目で見るためじゃないよ!というアピールに苦労していた様がよく分った。
  • 石子順造的世界: マンガ、キッチュな世界等普通の美術展と違う雰囲気が楽しめた。
  • 松井冬子: 制作途中の素材等の展示もあって充実していた。
  • エリック・ギルのタイポグラフィ展: ページにあわせて文字を修飾する等、昔は手間かけてたんだねえ。
  • 村山知義: 装丁、ポスター、舞台装置など様々な分野での活躍。
  • アラブエクスプレス展: どうしても戦争や文化を考えさせられる展覧会。
  • 「具体」展: 当時の熱気が感じられた。
  • 与えられた形象―辰野登恵子/柴田敏雄: これも若い時代の熱気が感じられた。
  • 山口晃: そんなに大きなスペースではないのだけれど作品ごとのディテールが楽しめる。
  • 会田誠: カオスラウンジみたいなスペース、18禁エリア、でかい作品などバラエティに富む展示。これはもう一枚チケットがあるので行く。
ベスト10なんて出せる程行ってないと思ったけど10個になりました。

追記: 地中美術館 (写真) に行ったの忘れてました。

DSCF1690