2006/10/09

外交は毅然とした姿勢で

こんばんは。いつの間にか安倍首相になってるんですね。ってただブログに書かなかっただけなんですけど。

安倍首相の日中首脳会談に関しては、まずは中断していたのを再開した事を評価したいと思う。前任者の路線を継承するとはいえ、消費税凍結と同様、前任者のつけ (しかも意識的に作ったもの) をそのままに次の人にまわすという訳にもいかないので。

安倍首相:きょう日中首脳会談 「未来志向」で関係改善へ (毎日新聞 2006年10月8日 → 魚拓)

戦後、歴代首相の初外遊で中国を訪問するのは初めて。

首相になったらまず米国にごあいさつという監修というか伝統は、鈴木善幸以降は結構崩れているんですね。中曽根も米国が最初でないというのも意外だ。

日中首脳会談:政治的障害棚上げ…関係改善優先で思惑一致 (毎日新聞 2006年10月8日 20時37分 (最終更新時間 10月9日 0時35分 → 魚拓

訪中前に、中国側は「靖国に行かないと約束するなら会ってやっても良い」という態度であるという報道があったと思う。表立ってそういう約束はしていないので、もしかして密約?とも思ったが、「事前協議で『政治的障害』を克服することで合意していた」と発言することで、十分呪文をかけた訳だ。

以前、「靖国」を外交カードに、と主張したが、結局その外交カードは切られないまま、向こうの手に渡ってしまった。これも前任者のつけだ。

安倍首相の人気の一部は、勇ましい言動を支持する勇ましい層に支えられている (他の理由は、ルックスがいいから、という点はどうも納得がいかない。ルックスで支持をきめることの是非ではなく、そんなにいいかあ?という意味で)。彼等の支持を失わないためには、実のない譲歩はマイナスではなかろうか。まあもちろん、表立って譲歩した訳でないので、彼等は気付かないでしょうが。

今回「関係改善優先で思惑一致」と書かれている点は気になる。「思惑」というと、現政権の短期的な利益を優先させているように見える。毅然とした態度で長期的な視点での国益(というとナショナリズムの匂いがするが、日本国民の利益 - 経済的な利益でなく価値観全体に合致するもの) を考えてもらいたいものだ。

ただ日本人の価値観を「美しい国」というあいまいな概念で代表させてもらっては困る。私の思う「美しい国」は、あなたの思う (隠している)「美しい国」とは、たぶん、異なる。

2 件のコメント:

sprewell8_daisuki さんのコメント...

「美しい国」はあいまいですよね。しかも、なんつーか、「美しい」に「国」がくっつくと、なーーーんか危ない感じが付きまとう・・・。安倍首相って、ルックスそんなに良くないと思うし、あの甲高い声と早口のせいか、発言には心がこもってなくて口先だけに感じてしまいます。

yoshihiroueda さんのコメント...

★ すぷりーさん、今の「愛国」って、仮想敵がいてはじめて出てくる概念のような気がします。敵がいなくても守りたいと思わせる郷土、国、地球。そう実感できるようにすることが大事だと思います。