2008/12/31

オバマはchangeできるか

こんばんは。

イスラエルのガザ空爆ですが、ハマスに対する反撃という立場なんですね。

イスラエル:ガザ空爆 非難矛先、ハマスに 「穏健派」の不満噴出 (毎日新聞 2008年12月30日 → 魚拓)

しかし、
イスラエル軍の集計によると、ガザの武装勢力が発射したロケット弾数は6月の停戦後、急激に減少。12月の失効期限が近づくにつれて再び増加に転じた。ただ、ロケット弾の多くは、殺傷能力や精度は低い。集計分は軍が確認した発射数で、実際に着弾した数はこれよりも少ない。
これに対して、パレスチナ側の被害は

イスラエル:ガザ空爆 死者287人に イスラエル、戦車部隊を集結 (毎日新聞 2008年12月29日 → 魚拓)

報復といったレベルをはるかに超えている。

また、イスラエル側の報道官が、軍の監視カメラ映像を示しながら、ハマスの拠点を正確に命中させていることを主張していたが、成功した映像だけ見せられている可能性もあるだろう。事実、女性や子供15人が含まれるという。

この圧倒的な力の差に対して、国際社会は何をしているかというと
イスラエル:ガザ空爆 国際社会、鈍い反応 欧米「自衛」に理解、アラブ諸国に無力感 (毎日新聞 2008年12月31日 → 魚拓)

ここでは「報復」や「反撃」というよりもさらにイスラエル寄りの「自衛」という言葉が使われている。

さて、私の希望は今後のアメリカなのだが、

イスラエル:ガザ空爆 「オバマ氏注視」−−側近が表明 (毎日新聞 2008年12月30日 → 魚拓)

むしろ全世界がオバマを注視していると言えるだろう。

これまでアメリカはイスラエルを黙認どころか支援してきた。チョムスキーによれば、イスラエルをコントロールできていないのではなく、イスラエルを利用しているという (→ 2008-01-02 「お節介なアメリカ」)。アメリカの力は弱まってきたとはいえ、最も大きな影響力を持っていることには変わりがない。

そのアメリカの次期大統領オバマが、今、「来年からはこれまでと同じと思ってはいけない」と警告するだけでかなり違うはず。今警告しておいて、来年就任までにイスラエルが変わっていなければ具体的な行動に移せばよい。制裁を加えろといっているのではない、ただ支援をやめるだけでよい。

しかし、イスラエルを支援してきたのは共和党も民主党も同じだ。オバマは"Change"を掲げているが、これまでのアメリカを否定して国民の支持を得たわけではない。

オバマがこれまでの流れに従うのか、この流れを少しでも変えることができるのか、その意志があるのか、ここは経済の再生の前の、最初の試金石と言えるだろう。

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