以前「沸騰都市ドバイ」をとりあげたのですが、昨年の5月でしたね。NHK「沸騰都市」シリーズは残りがまだあると思っていたのですが、1月末から2月にかけて放送されていました。金融危機の後だとやりにくいだろうなと思っていたのですが、サンパウロの回は金融危機に影響されない繁栄が描かれていて良かったと思います。
さて第一シリーズで放送されたドバイは、放送当時の金融危機が表面化する前からバブルの懸念があった訳ですが、やはり困難な状況にあるようですね。
NBC World News 2009.02.25 Decadent Dubai hit by hard times
ここでは、バブル崩壊、これまでご苦労様でした、というトーンなんですが、前回も紹介した大前研一の記事には
そこで、ドバイは石油に頼らない発展の道を選んだ。石油で莫大な利益を上げられるうちに、物流センター、流通センター、金融センター、観光センターとなる拠点を造り上げたのである。とあったように、不動産バブルだけではない国づくりが目指されていました。今、金融と観光は本当に苦しいだろうが、物流、流通は今後も必要とされるものと思われます。
日経エレクトロニクスに次のような記事がありました。
2009/02/03 ドバイはフリー・ゾーン天国,不動産バブル崩壊後の経済を支える
大前研一の記事にもありましたが、もともと交通の要衝であったことに加え、フリー・ゾーン (経済特区) を多数作って、法人税50年無税、関税免除などの優遇措置を行っています。それぞれのフリー・ゾーンには特徴を持たせており、例えば "Dubai Internet City" にはインターネット接続環境を充実させてIT産業を招き寄せています。また新しく環境技術を保有する企業を誘致するフリー・ゾーンを新たに建設しているとのことです。
沸騰都市のサンパウロの回でも、サトウキビからバイオエタノールを精製する技術をてこにアフリカに進出しようとする姿が描かれています。そこにはブラジルとアフリカで一緒に豊かになっていこうというメッセージがあって、ちょっと感動的でした。
前にも書きましたが、日本も戦略的な産業発展策を進めてもらいたいものです。それなのになあ、なにやってんだか。
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