日経BPスペシャル
幸せになる「もったいない」話 枝廣淳子
(この第2回で「もったいないおばけ」が出ています。)
ここでも、「もったいない」は、環境を守る上でのキーワードであり、日本人の誇れる価値観である(アジア各国にもあるそうですが)という位置付けがされています。この中でも特に、
私たち日本人が「もったいない」と一言いうときには、「お天道さまに申し訳ない」というような……そんな心情的な何かがこもっていますよね?また、第2回では、「山川草木悉有佛性」という仏教用語が紹介され、
山や川などの自然存在にも、草や木にも、悉(ことごと)く仏となる性質があるということ。動かぬものも、物言わぬものも、どんなものもすべて仏となる性質を持っている。故になにものも粗末にしてはならない、という思想だそうです。と説明されています。そして第3回では、
「アニミズム」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか? アニミズムとは、自然の万物の内に、アニマ(精霊、霊魂)が宿っている、という考え方です。日本の神道の神は、「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれますが、山にも川にも、岩にも、動物にも植物にも、火や風や雷や風にも、神が宿っているという感覚は、アニミズムに立脚しています。とアニミズムにつながっていることを述べています。そして、「生かされている」という感覚。
そうなんです。私の「もったいない」という感覚は、私の宗教観とつながっていたのです(「多神教礼賛(アニミズム礼賛)」)。はよ気付けよと思いますよね。
私が、日本人としての誇りや愛国心を思うとき、他を排斥するナショナリズムとは違って、こういう自分達が共有して持つ価値観に誇りを持っているのだと思います。この価値観を世界に広めていくことが、日本人の役割なんじゃないかと思うのです。京都議定書のような不平等条約も受けいれ、「歯をくいしばってがんばろう」と書いたのは、そういうところに考えのベースがあります。
「甘ちゃんだ」、「夢想家だ」という批判は甘受します。批判に反論しません。いつかあなたも仲間になってくれることを信じています。
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