2006/01/22

ライブドア: 営業利益5億円以上が役員の唯一のハードル

こんばんは。捜査の妨げになるので、既に公開された情報以外は書けないのはご容赦ください (えっ?)。

ダイソーのことを書いていたら、以前President 2005.5.2号の特集「日本企業と外資のトップ30人が直言! プロ管理職」の30人の中に、ライブドアの堀江貴文社長が入っていたのを思い出しました。ここからポイントを引用します。
-- 堀江さんの考える理想のマネジャーとはどんな人ですか。
あるべきマネジャー像とか、あまり考えてないです。やらせるだけですよ。無理やりコミットさせて、やらせる。判断基準は実績しかありません。
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執行役員は、年間営業利益5億円以上を出さなくてはならない、という規定はあります。
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-- 評価の基準はあくまでも「利益を出す」ということですね。
そうです。数字以外の価値なんてどうやって判断できるんですか。
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-- 結果を出すために無理をする人も中にはいるんじゃないですか。
それもステレオタイプな見方じゃないですか。「利益を追求するとおかしくなる」というのはおかしいですよ。会社は利益を出すために存在しているんです。
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やってはいけないことはやるな、という点については、うちはものすごく厳しいですよ。内部監査とか見積もりのチェックはかなり細かくやっています。僕の決済がないと10万円以上は使えない。
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やってはいけないことをやらない限り、人それぞれ利益を出すやり方がある訳だから、それは強制したくない。社員の自由度を奪いたくないんです。
当時読んだ時の感想は、これではライブドアは何の会社なのか言えないんじゃないの、シナジーとか見いだせないんじゃないの、ということ。それは社長自らが戦略をもって方向性を示していないということを示している。

今読みかえして、「やってはいけないことはやるな」という点を除いて、すごく正直なことを言っていると思う。いや、もしかしたら「やってはいけないこと」というのも、通常の感覚とずれていただけで、自分たちでは悪いことをやっていると思っていなかったのかもしれない。法律の抜け穴をつくというのは、「やってはいけないこと」の中に入っていなかったのかもしれない。それとも、「会社にとってやってはいけないこと」という意味に過ぎなかったのか。

2 件のコメント:

sabretoothjapan さんのコメント...

世間で評価されている経営者に、「あなた会社の戦略はなんですか?」と聞いた時、驚くほど答えが貧弱なことがよくあるみたいです。マクドナルドを日本に持ってきたことで知られる藤田田氏。成長期の80年代半ばに、雑誌のインタビューで、自社の戦略を「198x年までに、年間売り上げ100億、戦略はこれだけです!」(記憶に頼っているので、正確な引用では無いです。)と言い切っていました。これを見て、私は、この人には戦略が何かって根本的にわかって無いと思いました。それから、20年かかって、いわゆるサンキューセット、さらには100円(でしたっけ?)バーガーなどの安売り商法で裏付けられたように思います。藤田氏も堀江氏も、勢いがあるときには、何をいっても感心されるもんなのだと思います。

yoshihiroueda さんのコメント...

★鍵さん、了解しました。ぜひ別の機会に。