今年のテーマは「気候変動」なんだけど、これって一昨年の「環境」とどう違 ... はっ、これもう言ったんだった。
二酸化炭素排出削減に関して、よくテレビなどで、「みんなできることから始めよう」なんて言い方がされるんだけど、私としては「そんなんじゃ不十分だろ」とずっと思っている。例えばこんなの。
男の子:「ぼくはこまめに電灯を消すことにします」日本はもともとオイルショックで省エネ化が進んだところが削減のスタートラインになるので、国民は「乾いた雑巾を絞るような」努力が必要だったはず。そんなんでダメだろ、と思っていました。
女の子: 「えー? そんなのでいいの?」
先生: 「いいんです。みんなができることをやって行く、それが大事なんです」
そんななか、最近smart.fmの英語学習教材にとりあげられたアル・ゴアの講演で、ゴアは同じような主張をしていることを知った。
Smart.fm Al Gore 『気候Tの危機的状況に関する新しい考え方』
TED Al Gore's new thinking on the climate crisis
We have to have a unified view of how to go about this: the struggle against poverty in the world and the challenge of cutting wealthy country emissions, all has a single, very simple solution.これにより先進国も発展途上国も一様に削減の努力をするモチベーションになる。
世界の貧困との闘い、そして先進国による二酸化炭素排出の削減という課題、全てに、一つのとても簡単な解決法があるのです。
People say, “What’s the solution?” Here it is. Put a price on carbon. We need a CO2 tax, revenue-neutral, to replace taxation on employment, which was invented by Bismark.
人々は「その解決法って何?」と聞きます。これがその答えです。炭素に値段をつけるのです。つまり二酸化炭素税です。ビスマルクが考案した雇用税に代えて、増減税同額の税制が必要なのです。
ただしもちろんここには痛みを伴う。家庭も「できることから」レベルではすまされないし、それ以上に、企業へのインパクトが大きい。
そのため、このような仕組みの導入を阻止するべく、導入時にはご家庭の負担はこんなになる等の脅しをかけ、一方で「できることからでよい」( = 「新しい税の導入は不要」) と思わせるキャンペーンを行っているのではないか。というのが私の穿った見方。
さらには、「このような新しい税の導入は、庶民からお金を巻き上げて懐に入れることを狙った陰謀」と考えている人もいるが、そのような考えを植え付ける陰謀が存在しているのではなかろうか。陰謀論が好きな人は、そういう新しい陰謀論を容易に取り入れるので、攻略しやすい存在と言える。
この陰謀は、陰謀論を信じ二酸化炭素削減に懐疑的な層も、二酸化炭素削減に素直に一生懸命取り組む層も、両面を同時に攻略する戦略なのではないか。って私もだんだん陰謀論の魅力に取り憑かれているような気がする。うそうそ。まだ冷静なので皆さんご安心下さい。