2009/05/03

アメ車のCMなんか見たことない

こんにちは。インサイトってひさびさに物欲を刺激するクルマだよね。定額給付金はインサイトが買えるくらいあればいいのに。

CNN 2009/05/02 破産法申請のクライスラー、10年末までに国内4工場を閉鎖

再建を目指していたクライスラーが結局倒産になるそうですね。いや、「米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を申請」と書いてあるので、民事再生法なら「倒産」ということではないようです。工場は閉鎖されるけれども雇用も守られるようですし。

今の状況はGMもあぶなそうです。フォードだけは米国政府へ追加支援を要請していないようで、どこに違いがあるのでしょうか。まあクライスラーはずっと前から危ない危ないと言われていて、アイアコッカが経営を立て直したと言ってもどう良くなったか日本にいると実感がつかめません。

日経Automotive Technology雑誌ブログにこんな記事がありました。
2009/05/01 米Chrysler社、顧客の“煩悩” を読みきれず

ここで「煩悩」というのは、製品の価値には関係のないスペックに惹かれることのようです。
顧客は数に弱い。エンジンは4気筒より6気筒、6気筒より8気筒、エンジンの弁は気筒当たり2個より4個、変速機は3段より4段より5段より6段。

確かにパソコンだとクロック数とか、ハードディスクだと容量だけでなく回転数とか気にするものな。しかし自動車ではそういうことを気にしなくなった気がします。たぶんそれは私だけじゃないように思うのですが皆さんいかがでしょう。アメリカではまだそうなのでしょうか。

ここではネオンが自動変速機が3段でしかなかったことを問題にしていますが、ネオンが日本に入って来た1996年でもそんなことを気にしていたと思えないんですけどね。

それよりもむしろネオンなんて知られてなかったのが問題だと思いますよ。確かにニュースでは、ネオンというのが発売されるらしい、日本車並みに安いということは言われていました。しかし、どこで売ってるかも分らなかったんじゃないかな。CMも見たことがないように思います。いややっていたのかもしれませんが、記憶にないということはやってないも同じ。

カローラを買おうとしている層に、カローラと同じくらいの値段、同じ程度の性能の自動車を売ろうと思ったら、カローラ以上に知られる努力をする必要があったんじゃないでしょうか。むしろ報道では「なぜアメリカ車が安く作れたか」に焦点があてられ、しょぼいところばっかりが印象に残ったように記憶しています。

それ以外のアメ車だってCM出していないでしょ。見たことあるのは「おもてなし」のサターンくらいでしょうか。欧州車だったらゴルフとかBMWとかプジョーとかボルボなど見たことがあると思います。

そうでなくとも欧州車は知られていると思いますが、アメ車の名前は知られていませんよね。キャデラックとかリンカーンはアメ車だと分る。ジープもあった。でもGMのクルマなんか聞いたことないんじゃないかと思います。

それぞれどんなクルマがあるかあらためてみると面白いと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/クライスラー
http://ja.wikipedia.org/wiki/フォード
http://ja.wikipedia.org/wiki/ゼネラル・モーターズ

どうですか、シボレーとかビュイックとかポンティアックとか名前だけは聞いたことがあるんじゃないかと思います。最初私はヨーロッパのクルマかなあと思っていたんですが、これが全部GM。

米国内ではもちろんCMをばんばん流していたでしょう。結局、米国内だけで商売が出来ていたことが元凶だったのではないかと思います。

4 件のコメント:

pacer3 さんのコメント...

子供の頃、カーグラフィックを読みあさってたころは、いっぱい覚えていたけど、今の車は、知りません。だって、車持ってないし、興味が薄れてしまいました。ましてや、高性能の日本車に大して、アメ車を買う利点が見つかりません。やっぱ、インサイトか、プリウス買っちゃうような気がします。いや、思い切って、軽かも。

yoshihiroueda さんのコメント...

★ pacer3さん、
今の若い人達もクルマに対しての興味がなくなっているようですね。コンピュータ、ケータイなど他に興味がひかれるものが多いというのもありますし、金銭的に余裕がないというのもあるかもしれません。アメ車にはアピールする魅力がないように思うのですが、ビッグスリーが魅力を作ってこなかったというのもあるし、提案できていないように思います。軽自動車よりも安いTATAのnanoって日本で発売されるのかなあ。規制にあわないような気もするけど。

raphie さんのコメント...

Neonはアメリカで友人が乗っていましたが、3段変速云々以前にしょぼい車というイメージが…。中古で20~30万円くらいで買うならば妥当な選択肢なんですが、コンソールパネルも必要最低限すらなかったような記憶があります。何がなかったのか思い出せないのですが…。小回りはよくききそうだったでしょうか。(←アメリカでその必要が?)
新車100万でNeonなら、中古の良い車が欲しいと思いそうな車だったという印象ですぉ。←これが日本人の煩悩?
1990年代末期にインド人の経済学者の人と話をしましたが、「アメリカの車が日本で売れないのは、右ハンドル車を作らないからだ」と言っていたのを思い出します。煩悩以前の問題だったかも。

yoshihiroueda さんのコメント...

★ らふぃさん、
今写真で見ても外観からしょぼそうですよね。もう既に日本人も豊かになって、日本車の性能も外観も良くなっていたので、いくら安くなったと言っても同じ程度の値段だったらネオンを選ぶ理由はほとんどなかったと言えるでしょう。それは煩悩というより賢い消費者の選択です。その経済学者のお話は、右ハンドルがどうこうというよりも、ニーズを知ってニーズに合わせる姿勢が大事だということでしょうね。1990年ごろビッグスリーのトップが大統領と一緒に日本の政府に圧力をかけに来たことがありますが、そこにはそのような姿勢はありません。