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2008/03/13

コンピュータイリラリッ?

コニャニャチワ。って実は夜だったのだ。天才バカボンのパパなのだ (ウソ)。

英会話スクールGABAが配信しているPodcastでこんな会話がありました。

MC: 私パソコンが苦手なんですよ。
英会話教師: So did you say you're コンピュータイリラリッ?
MC: What?

私も「ラリラリッて何?」って思いましたよ。

computer illiterate = コンピュータ音痴

だそうですよ。「コンピュータリテラシ」という言葉は使うのにね。こんな発音だったんですね。ってテキストで示されても分らないか。

ダウンロード → vol97.m4v (7分過ぎに出てきます)
PodcastのRSSはここ → RSS

それ以外に「〜 音痴」という言い方を紹介していました。

運動音痴: athletically challenged
方向音痴: directionally challenged

これは使えそうだね! 日本語での不謹慎なPolitically Correct用法で「ルックスが不自由な」とか「オツムが不自由な」とか言うよな。英語では"aesthetically challenged"とか"intellectually challenged"だな、なんて考えていたら、本当にそれに近い表現が存在するんですね (→ Wikipedia: ポリティカル・コレクトネス)。でも「身長が低い」 → "vertically challenged"て。日本語だと「縦方向に不自由」か。

脱線しました。閑話休題で本題に戻ろうと思いましたが、申し訳ありません、本題ではもう語る話題がありませんでした。

追記: 分裂勘違い君が、『「頭悪い・退屈な・痛い英語」を話さないための7つのテクニック』のひとつとして、"vertically challenged"を例に挙げていた。上記Wikipediaの記述も読んだ上で自己責任でご使用下さい (笑)。

2008/02/16

川上未映子の文体

おはようございます。モーニング娘。です (ウソ)。

先日、芥川賞を受賞した川上未映子さんのインタビュー記事がありました。

特集ワイド:文学と音楽の関係 芥川賞受賞・川上未映子さん (毎日新聞 2008年2月13日 → 魚拓)

ふんふん、文章のリズム感の良さが評価されているのか、音楽との関係ってありそうだね、と思いながら読んでいたのですが、実際の文章を読んで驚いた。
 <それがあんたの信条でしょうが、は、阿呆(あほ)らし、阿呆らしすぎて阿呆らしやの鐘が鳴って鳴りまくって鳴りまくりすぎてごんゆうて落ちてきよるわおまえのド頭に、とか云(い)って、なぜかこのように最後は大阪弁となってしまうこのような別段の取り留めも面白みもなく古臭い会話の記憶だけがどういうわけかここにあるのやから、やはりこれはわたしがかつて実際に見聞きしたことであったのかどうか、さてしかしこれがさっぱり思い出せない。>(「乳(ちち)と卵(らん)」より)
読みにくいよ!

と最初は思ったのですが、今読み返すとそうでもないな。新聞で読んだときは縦書きだったけど、横書きになったら違うのかも。それとも何回か読めば慣れるのか。とすると慣れるとはまるのかも。

句点(「。」)がないことに関しては、
「文章の切り際ですね。『。』(句点)が、音楽の中で見る、私が感じる美しさに相当する部分だと思います。(自分が書く文章の中に)なかなか『。』が出せないのは、それも関係あるかもしれません。音楽は、途中どれだけダラダラダラってなっても、最後にバチンって止まればかっこいい、っていうのがあるんですよ。だから、『。』ってそういうものだ、と思っている部分があるのかもしれない」
と本人の分析があります。

普通は文を長くつなげるよりも、短く切って行った方がリズム感があると言われていると思います。句点をあまり使わない野坂昭如も、読点(「、」)は多く使っていて、読んで行く上でそんなに苦痛ではなかったと思います。

読み返してみると、この川上未映子の文体は句点とか読点とかと言うよりも、繰り返しとか、そこから音が聞こえるような語の選択とかそういったものから来るのかもしれないなと思います。文字をずらずら追って読んだのではダメで、一旦頭の中に入れてもう一度読むと良いのかも。選考委員の言葉からも、そういう点が伺えます。そう言う訳で、最初と印象が違ったのはそういうことだったかと一人で納得しているのでありました。「声に出して読みたい日本語」に加えると良いかもしれません。

特に次の評価が印象に残りました。
文学、音楽、演劇、ダンスなど多くの分野で批評活動をしている佐々木敦さんは「作家は、その人にしかない言葉の使い方や選び方ができるのが一番の才能。『ここでこういう言葉を使うか』というような、ハッとさせられる使い方をするかどうかが、文学と、文学でないものを隔てる」と指摘する。その上で、川上さんの作品を「言葉に力がある。それが彼女の才能であり、あらすじの説明では出てこない」と言う。
文学を世界観やストーリーではなく文体で見ているんですね。

私も、海老沢泰久や沢木耕太郎など、文体が好きな作家がいるのですが、それにしてもストーリーを追って読んでいる訳で、文体は二次的なものと思っていました。絵画では印象派とかキュビズムとかスタイルが鑑賞の対象になるのに対して、文学では絵画ほどスタイルを取りざたされることはないと思います。芸術学部では絵画や彫刻のテクニックを教えているのに対して、文学部ではどんなことを教えているんだろうか。

日本語とリズムと言う点では、最近の日本語ラップの韻の踏み方は昔に比べて進化しているように思います。Miss Mondayを聴いていてそう思いました。それから、浅井健一。UAが「日本語の歌詞は音楽の邪魔にしかならず、なるべく邪魔にならないような歌詞にすることを心がけて歌を作っているのだけど、浅井さんの曲は日本語が邪魔になっておらず音楽になっている」というようなことを言っていて、それは私には実感できなかったのだけど、その後浅井健一のことが気になっています。

最後は脱線しちゃいましたが、久しぶりに文体のことについて考えさせられました。

2007/12/07

「本当にありがとうございました」って言葉 ...

... いやもちろん知っているし使ってもいるのだけれど。

はてブで人気エントリーにあがっていたこの記事
はてな匿名ダイアリー「ある日女性専用車両に乗ってたら」
読んでほのぼのさせてもらったのだけど、この中で、
どう見てもオタです本当にありがとうございました
って表現、なんだこれ?と思った。

よく見るとリンクがついているじゃないですか。リンクをたどると、「本当にありがとうございました」で検索されて、そういう表現がわらわら出てきた。

どうみても確信犯です。本当にありがとうございました
どうみてもうわばみです。本当にありがとうございました。
どう見ても陰謀論です本当にありがとうございました
どう見ても童貞だとバレバレです、本当にありがとうございました。
どう考えても二浪です。本当にありがとうございました。
どうみてもDVD販売目的です。本当にありがとうございました。
スッキリしたかったのに何故か今ではどう見ても鬱状態です。本当にありがとうございました。
...

どうみても「ありがたい」と思ってません。本当にありがとうございました。

って早速使ってみたくなった。thessalonike4氏も指摘されているが、流行語大賞は、それ以外に使いようのない固有名ではなく、こんな応用の効く言葉にしてほしい。
[流行語大賞に関しては、以前書いた。→ 「流行語大賞」]

はてな村の言語感覚おもしろいな。2ch語にも魅力のある表現が多いが、それよりもこっちに惹かれてしまいます。

補足:もともと2chで使われていた表現だそうです。

2007/12/06

Will と be going to の使い分け

両方とも将来のことをいうときに使うのだけれど

be going to ... 発話する前から計画していた時
will ... 発話のそのときにやると決めた時

と使い分けるそうだ。

BBC Leaning English - Grammar Challenge というPodcast で初めて知りました。サイトはここ → "Will & going to"

先週は、過去の出来事でも、聞き手にとって「新情報」ならば現在完了を使う、っていってた。最初の文でその事実を伝えたら、その後は過去形を使う。なるほどー。
"The President has just quit! He left his office a few minutes ago for the last time. It was a complete surprise to all of his staff."

2007/11/28

「けまらしい」って言葉...

... 初めて聞いた。うーん、出だしが「野良妊婦」のときと同じだ。

ARTIFACT@ハテナ系 (加野瀬さん) 「けまらしい」の変化

この中で引用されている内容を引用する。
http://twitter.com/nekosuzu/statuses/413494382
ふーむ。けまらしい、とは、見知らぬ人たちが出会って圏を作りつつあることへのDISりを意味していたが、今は、既に知っている人たちの馴れ合いをDISることを意味している。

これをみると「けまらしい」は、ネット用語らしいということが分かる (「DISり」、「DISる」も分かんないけどネット用語だろうな)。きっと実在する言葉、方言かなにかをネット用語で使い始めたのが定着したのだろう。「じぇらしい」みたいな...

... と、思っていた。しかし、加野瀬さんの次の文についているリンクをたどってみるとそうでないことがわかる。
Twitter検索 : けまらしい
非常に多く使われていて驚いた。

検索結果の中にこんな発言があった。
けまらしいを造語だと知らない人がいたのか…

ここにはリンクも示してある。
http://d.hatena.ne.jp/koseki/20040723/nareai
「あの人たちが仲良くするせいで私が不快になる」っていう気持ちを表現する新しい言葉を作ったらどうか。たとえば、「けまらしい」と言うことにしよう。

って全く語源がない言葉だったのか!

全く語源もなく、ということはその言葉の成り立ちに共感できるポイントもなくて、定着させることができるというのは、恐るべき才能といえよう。まだ名詞だと新しい意味を定義することはやりやすいと言えるが、形容詞ですからね。相当世の中の空気と言うか共通の価値観を嗅ぎ取って、またうまく切り取って(意味の外周を定義する)、さらには音感的にその意味と親和するものを選ばないといけない。

「DISる」も含めて、はてなキーワードに登録されていた。モヒカン用語なのか。
けまらしい
DISり
DISる

「DISる」は"disregard " (無視 - する) のことかと勝手に理解していましたよ。

追記 (2009.08.02): 辞書に載って話題になってる。
goo辞書 「けまらしい」の意味 (提供元:「大辞林 第二版」)

2007/11/10

製菓用品売り場にて


うちの奥さんが、スーパーでみつけて、証拠写真を撮ってきてくれました。

あざらしは鮮魚売り場だろ(違。

2007/06/11

不適切なメッセージは混乱の元凶

みなさん、こんばんは。Mac同盟の一員です。

MacのWebブラウザSafariで、Webの画像を保存する方法を巡って起きた一連の混乱 (あとでまとめます) ですが、その中で
「この書類の末尾に.jpgという拡張子を付けて保存することはできません。必要な拡張子はwebarchiveです。両方の拡張子を使ってファイル名の末尾を“.jpg.webarchive”として保存することができます。」
というメッセージが出る、というのがありました。

・Macでは拡張子によってファイルフォーマットを区別する訳でない
・拡張子を自分でつけられる訳ではない
・それなのに拡張子を2つつけられるとはどういうこと?

と思っていましたが、
t2minaさんの「おたま生還その1」で詳しく一連のステップが記述されていたのでようやくわかりました。

この中の(2)で、
名前を→「自転車1.jpg」に変更
ということを行っていたということ、
結局これは".jpg"という拡張子をつけたのではなく、".jpg"で終る名前を付けたという訳です。

それなのに、Safariが出してきたメッセージ(再掲)が
「この書類の末尾に.jpgという拡張子を付けて保存することはできません。必要な拡張子はwebarchiveです。両方の拡張子を使ってファイル名の末尾を“.jpg.webarchive”として保存することができます。」
と、あたかも".jpg"が拡張子であるかのように思わせる内容だった訳です。しかもご丁寧に「両方の拡張子を使って」と書かれおり、あたかもファイルフォーマットとしてJPEGも有効かと誤解させる内容です。

ソフトウェア開発者は、コンピュータと対話していれば良いと言う訳ではなく、自分が作った作品(プログラム)の先に人間がいること、その人間と作品を通じて対話するということを忘れてはいけません。自戒の意味を込めて。

2007/05/06

規格外日本語

こんばんは。連休も明日を残すのみ、ってもうただの土日って感覚ですよ。

新聞のバックナンバーを探していたら、こんなのがありました。全米が泣いた伝説の記事 (ウソ)。見逃してたなー。

規格外の新・日本語 鋭い観察力・表現ピタリ・思わず爆笑 (毎日新聞 2007年4月27日 東京夕刊 → 魚拓)

「ふとレス」は使えそうだ。「ふつうの子」はなるほどと思いますよ。「恋戦恋傷」、「どす恋」、「送り羊」は思わず吹き出しちゃう。

この記事で言及されていた「みんなで国語辞典!」、今度買ってみようかな。

みんなで国語辞典!—これも、日本語
「もっと明鏡」委員会 北原 保雄
大修館書店 2006-12

2007/03/21

実はね…

こんばんは。可愛いアイシャです... ごめん。

Raphieさんの"From the Bottom of My Heart by Stevie Wonder"をみた瞬間、
"I Just Called to Say I Love You" を思い出したんです。ここで、"from the bottom of my heart"という表現がでてきます。
I just called to say I love you
And I mean it from the bottom of my heart
らふぃさんが紹介されていたのは新しい曲だったんですね。この曲の存在自体は先週のSMAPの番組で知っていたのですが。

3/15NHK 「ジュークボックス英会話」は 「実はね…の気持ち」。Stevie Wonderのこの曲 ("I Just Called to Say I Love You"のほう) がとりあげられていました。

この曲は、Stevie Wonderの曲の中でも好きなものの一つで、やはりらふぃさんが"You are the Sunshine of My Life"を取り上げた時に、コメント欄にそう書いたのでした。そこから抜き出してみますね (一部誤字脱字修正)。
新年って訳でもないし、チョコレートを贈る日でもない。
結婚式のある6月の土曜日でもない。
...
なんの変哲もない普通の日だけど、
君に "I love you"って言いたくて電話したんだ。
君のことをどんなに思っているか伝えたくて。
先に出した"I meant it from the bottom of my heart"を含むフレーズはこの続きです。訳としては「心の底からそう思う」くらいにまとめたほうがいいんでしょうけど、意図的には、「いや、ただの美辞麗句じゃなくて、心の底から思ったことを言ったんです」という感じでしょうか。

「ジュークボックス英会話」では、ここであげたような、歌詞の構図 (= 特別な日を列挙して、どれもあてはまらない普通の日だけど、"I love you"と言いたい) を中心に据えた説明で、マーティ・フリードマンも絶賛していました。

それ以外にもいくつか特徴的な表現をとりあげていました。

what it is is something true
"is"が重なってへんなんだけど、最初の"is"は”what it is”の一部で、「それは何かというと...」という形。実は今回の番組のタイトル「実はね…の気持ち」の「実はね…」という意味あいです。

Made up of these three words that I must say to you
君に言わなくちゃいけない、3語からできたもの... "I love you"ですね。番組では「言わなくちゃいけない」の部分も、「義務」ではなく、「内面から動かす力」みたいな説明をしていました。

この3語はあとでも出てきますね。
To fill your heart like no three words could ever do
これ以外のものでは決して君の心を満たすことができない3語

どうです。前にも書いたと思いますが、こういうのが分かりたくて英語を勉強した、というのは言いすぎですが、こういうフレーズが一部になっているんだと実感します。
覚えても使えてないじゃん、というご指摘は要りません。

ところで「ジュークボックス英会話」再放送は明日3/21 午前6:50〜7:10 と 午後 0:10 〜 0:30、教育テレビです。明日は祝日なので、お昼は見れますね。この「ジュークボックス英会話」は3月で終わりなんですよね。残念。サラリーマンNEOみたいな小芝居が面白かったのに。次はOlivia Newton-Johnの"Physical"、最後はQueenの"I Was Born to Love You"ですよ。

2007/01/26

Honesty

Long time no see. This is an uptown girl speaking (just kidding).

NHKで「ジュークボックス英会話」というのが始まってますね。3ヶ月トピック英会話という番組のこのクールのテーマらしいです。Popsで英語を学んだ(と思っている)私にとっては興味深い番組です。

今日は私の好きなアーチストの一人Billy Joelの"Honesty"でした。
If you search for tenderness
it isn't hard to find.
You can have the love you need to live.
But if you look for truthfulness
You might just as well be blind.
It always seems to be so hard to give.
Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.
うーん、いいねえ。「ただの優しさなら簡単にみつけることができる。でも誠実ってめったに見つけることができない。私があなたに求めているのは誠実なのだ。」

でもね、やっぱり私が好きなPaul Simonの"Tenderness" (アルバム"There Goes Rhymin' Simon"に入っている)では
Much of what you say is true
I know you see through me
But there's no tenderness
Beneath your honesty
...
Honesty
Honesty
It's such a waste of energy
No you don't have to lie to me
Just give me some tenderness
Beneath your honesty
っていってるんだよね。「あなたの誠実さには優しさがない。誠実さはエネルギーの無駄遣い。ウソを言ってほしい訳ではないけど、誠実の中に優しさが欲しい。」

Billy Joelの曲はPaul Simonに対するアンサーソングなのかもしれないね。

ところでこの英会話番組。酔っぱらいの掛け合い漫才みたいなコーナーがあって笑えた。お笑い番組ですか。

2006/12/30

方言は指摘されるまで気付かない

こんばんは。福山雅治です (ごめん、許して)。

「ばってん」、「〜たい」、「良か」などは方言だということは認識している訳ですが、故郷からはなれて、指摘されて初めて普通と違う言葉の使い方をしていることに気付く場合があります。それも方言と言えるのかもしれません。

長崎または九州地方で使われるそんな表現を集めてみました。

売ってある

商品が「売られている」こと。
例) その商品はデパートに売ってあった。
一般には「売っている」というようですね。「売っている」も使いますが、販売する側が積極的に客に対してアピールしながら売る場合に使います。一方、「売ってある」は、商品がお店においてあって、買いたい人が店員に「これをください」といって買う場合に使います。

来る

聞き手の方へ「行く」こと。
例) 学校帰ってから遊びにくるけん、待っとってね。
長崎以外の場所でこういう言い方をすると、「誰が来るの?」って言われるんですよね。

主格「の」

標準日本語では、副文の主格が「が」でなくて「の」になる場合があります。その方が普通かもしれません。
例) 天気の良い日が続いています。

長崎では主文でも主格を示すのに「の」を使います。
例1) 今日は天気の良かねえ。
例2) 先生の来よらす (先生がいらっしゃる)

「が」も使うと思うのですが、どういう使い分けかは意識したことがなかったので、うまく説明できません。少なくとも「他を排除する」意味では「の」は使わないように思います。
例3) (他の誰でもなく)私が壊したとです。-- 「私の壊したとです」とは言わない

きっと他の地方の人でも、普通に使っていた言い回しを使ったら、訝しげな顔をされた、って経験があるんでしょうね。

追加トラックバック:
Life is beautiful (中島聡さん)の「日本語の進化について、一つの実験をしてみる」で、いくつかの表現を提示し、違和感のあるものはどれかというアンケート調査をしていました。その中で「そこのコンビニでおでんが売っている」は違和感があるという人が結構いらっしゃるようです。一般には受入れられているのかと思っていたので、意外でした。でも中嶋さんはどういう「進化」を想定されているのかな?

2006/12/29

これも方言

こんばんは。いっちょかみさんです。

今日はすごろくは休み、ということでこんな話題。

毎日新聞で、「呼び名で分かる」というシリーズをやっています。何が分かるかというと、出身地です。

一般用語だと思って使っている言葉も、地方色があって、他の出身地の人には通じないものも多い。逆にあるものの名前をどう呼ぶかで出身地が分かる。

2006年9月20日 地域編 出身地を推測できる「ばんそうこう」 (Web魚拓)
  -- バンドエイド、リバテープ、サビオ、...

2006年9月21日 年代編 言葉に映る時代と価値観 (Web魚拓)
  -- これは地方でなくて、歳が分かるってやつね

2006年10月23日 名詞編 なぜか多い学校関係 (Web魚拓)
  -- 鹿児島「ラーフル」、富山「じゃみじゃみ」って「めざましテレビ」でもやってました。

2006年11月1日 「人体」編 「ものもらい」、250種以上…嫌悪感・親近感も (Web魚拓)
  -- 私は「めもらい」。眼をもらう訳じゃないのにね。

2006年11月15日 意味が違う!編 いきなり・しんけん・えらい…“とても”豊富 (Web魚拓)
  -- 「なまら」とか「ぶち」は有名になってきましたよね。

2006年12月6日 遊び編/上 「どれにしようかな、神様の…」に続く言葉は? (Web魚拓)
  -- 自分の期待する答えになるまで言葉を繋ぐ、って。

2006年12月19日 遊び編/下 じゃんけんぽん、西へ行くと→いんじゃんほい (Web魚拓)
  -- 「うーらーおーもーてっ」って知ってる?

遊びでいうと、もっと面白そうなのもでそうですね。「だるまさんが転んだ」は、「いんどじんのくろんぼ」って言ってたんですが、本人たちは差別意識無くても、まずいよねえ。

言語からは離れるけど、「けんけん」に使う地面に書くパターンも違ってそうです。

2006/10/25

言葉狩り [すごろく 39]

こんばんは。「大辞林」新版には、「駅ナカ」って語も入ったらしいですよ (毎日新聞 10月24日Web魚拓) 。

先日PSPソフトの「もじぴったん」を買ってきた。あ、自分のためね。
ひらがなのタイルをくっつけて単語を作るゲーム。

息子が発見したのだけど、
「ぶらく」ということばが作れない(辞書に入っていない)。

自社で作る文章にその言葉を使わないというのならまだ分かるが、
辞書で排除されていれば、ユーザは「使ってはいけない単語」と認識するだろう。
これは、反差別教育にとってもマイナスにしかならないのではないか。

以上、今日のすごろくのお題「39.ピピーッ!レッドカード!」でした(昨日の36から3つ進みました)。

ところで、「まりもっこり」。ひとつひとつはイエローカードレベルなんですが、めちゃくちゃたくさん種類があって、累積しまくりですよ。

次は7つ進んで、「46.1コマ進む」 → 「47.恋の話」。えっ... !? (ポッ)

2006/08/26

Wordで手書き

こんばんは。弘法もタイプミス。

昨日展示会へ行ってプレゼンを聞いていたのですが、その中で、
これまではWordで手書きしていて、コピペするにも大変でしたが、
データベースから自動で文書が作成されるようになりました。
っていう人がいました。

「一から直接入力(コピペを含む)すること」を指しているというのは文脈から分かるんですが、くらくらしましたよ。

2006/08/11

「ナイーブ」ってどういう意味で使っているのかと問われたので...

... 「バカ」って意味だよ、と答えた。相手はちょっとあわてて、「いやだいたいあってるけど、そこまでひどいことはないけどね」って言ってた。20年くらい前の話。

「単純」という意味ではあるのですが、「(悪い意味での) 単純」という但し書きがつくように思う。"KISS = Keep It Simple, Stupid."という場合の、「単純 = より望ましい」とは異なる。

渡辺千賀さんの"On Off and Beyond"で、「ナイーブは現代米国英語ではバカという意味です」って記事があったので思い出しました。

関連記事(日英単語の意味の差): 「セレブ = ハイソ + 成金?」

2006/07/08

コケコッコー!

コケコッコー!
俺は驚いてベッドから転げ落ちそうになった。
ここはマンハッタンのど真ん中のホテル、43階の部屋だぞ。
なんでここでこんな鳴き声が聞こえるんだ。...
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英語圏では、ニワトリは"cock-a-doodle-doo"って鳴くはずだろ。
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... 失礼しました。

2006/06/30

セレブ = ハイソ + 成金?

おはようございます、って時間になっちゃいましたね。早起きしたけどワールドカップやってないぞ。

[角括弧部分を、分かりやすくするために追記しました (7月3日)。

宿題に、「日英単語の意味の差: リストラ、タレント、セレブ、...」というのを挙げていたのですが、最近やっと提出できる事件が。

東京・渋谷の女子大生誘拐:無事保護(その1) 狙われたセレブ (毎日新聞 2006年6月27日)

ここで、「セレブ」という言葉が使われているのだが、雑誌ならともかく、新聞の一般記事ではじめてこの言葉が使われたのをみたような気がする。

理系白書ブログ「セレブ」 (6月27日) で、
セレブリティという時、どういう人たちを指すのだろうと思った。日本と同じ使われ方なのだろうか。単に「有名人」なのか、クラスを伴うものなのか。敬意と憧れをもって使われるのか、茶化す時にも使うのか。英語圏の方、教えてください。
と書かれている。

私が最初に"celebrity"という言葉を知ったのは、英会話教室だった (追記: 20年くらい前です)。「タレント」という言葉を英訳する (ってもともと英語なんだからおかしな状況だけど) ときに、出川哲朗とか別に才能がある訳じゃないのに"talent"はおかしいよなあ、どう訳すんだろ、というときに教えてもらったのが、"TV celebrities"という言葉。TVの有名人、人気者ということだそうだ。

何年か前から日本でも「セレブ」という言葉が使われるようになってきた。で、聞いているとどうも「有名人」という意味とずれがあるようだ。有名でなくてもお金持ちだったらセレブといっているようだ。今はいわなくなったけど、「ハイソ」(= ハイソサエティ = 上流階級) という言葉で置き換えられるように思えた。いや、昔の「ハイソ」には成金を含んでいなかったと思うが、今の「セレブ」はお金持ち全てを含んでいるように感じる。

今回の美容整形外科医も、苦労してお金を稼ぐようになったので成り上がりといってよい (別に成金、成り上がりを蔑んでいる訳ではありません)。

という訳で、私としては、[日本語においては、英語と違って]
セレブ = お金持ち = ハイソ + 成金
という理解をしていた。

ところが、上記理系白書のコメントで、ネイティブが"celebrity"をどう使っているかの問いに答えが出されているのだが、それを見ると、[英語においても] 「お金持ち」、「上流階級」というニュアンスが強く、ただの有名人、才能のないタレント(ヒロミとか内山君*とか...アメリカにそんなのいないという話はあるけど)じゃないようだ。認識の修正が必要かな?

追記: らふぃさんのコメントによると上記理系白書のコメントで書かれていることは、おおむね合意の得られるところのようです。

*最初間違えて西山君って書いていました。全国の西山さん、失礼しました。全国の内山さん、あなたをさしている訳ではないので勘弁してね。

■ 追加トラックバック

Everything in Life is Only for Now (sabretoothさん) "Celebrity"って何者?
  -- アメリカの演劇、テレビなどの文化的背景をベースにした"Celebrity"の意味の考察。

2006/03/24

メディアが作る選手像

こんばんは。陽 打治 (よう うちはる) です (ウソ)。って誰もわかんないか。じゃあ、流目ヒゲ雄は? 太陽にホエールズは?

WBC日本選手団の皆さん、感動的な試合をありがとうございました。

今回、イチローが変わった、という声がよく聞かれます。これまでクールと見られていたイチローが、このシリーズでは興奮を隠そうとせず、無邪気な姿を見せている。

確かにそう見えるといえると思いますが、もしかしたらこれが本来のイチローの姿なのかもしれません。これまでマスコミに対してあまり自分をさらけ出していなかったのは、それが自分のチャレンジに対してプラスにならないからという見方もありましたね。メジャーリーグに移ったときに、ずいぶんのびのびとしているように見えました。きっとそのときもこれからのチャレンジに興奮していたのだと思います。

その後もクールなイチローという見方がなされるようになりました。チャレンジ自体は最多安打記録など続いていたのでしょうが、個人記録だったし、一方でチーム自体は低迷していたので、喜びを露わにすることができなかったのだと思います。

今回のWBCはイチローにとって、久々にチャレンジすることの興奮を露わにしても良い機会だったのじゃないか。本当はイチローはチーム一丸になってチャレンジするのが好きなんじゃないか。これまでの所属チームは決して強いチームともいえないためそうしたくてもできず、孤高を保たねばならなかったのではないか。と、そんなことを考えていました。

さて、今日のタイトルなですが... (← やっとかよ)

先日、「メディアとことば 1」 (ひつじ書房) という論文集を買ってきました。特に、

「メディアが創るヒーロー 大リーガー松井秀喜
—イチローとの比較を通して—」(岡本能里子)

という論文に興味を引かれたので。

岡本は、メディア (特に新聞) が松井選手を語る言葉を調べています。その結果、集中力、冷静さ/落ち着き、変わらない姿勢、前向きな姿勢、地道な努力、などを表す言葉が使われているといいます。一方、イチローに関しては、「安打製造機」をはじめ、人間離れしたイメージ、機械のイメージ、すきや無駄のなさ、技術、判断の速さなどを与えられています。結果として、松井 = ひたむきに努力する人間、イチロー=クールな天才というイメージが与えられているといいます。

これらメディアによって与えられるラベルが、一般の人々のイメージを形成しています。大学生を対象とした小規模なアンケート調査によって、上記メディアで使われた言葉がイメージとして定着していることが分かります。松井=日本人的、イチロー=日本人を超えた存在、というイメージもあることが分かりました。

PRESIDENT誌に松井の大リーグ日記みたいな連載がありました (松井自身が書いたものではありません)。それも松井=求道者のようなトーンが貫かれていたと思います。

私もこのような報道から彼らのイメージを形成していたのだと思います。実際の彼らにあったことも無いのですから。

他の論文には、スポーツ放送は、「らしさ」の再生産を行う装置であって、「らしさ」、社会文化の「決まり」を再生産を担い、その構築・強化に貢献している、という記述もありました。スポーツ報道に限らないと思いますが、確かに我々はそのような影響を受けてきたのだと感じます。構造改革こそが正しい道で、小泉首相に反対するものは「抵抗勢力」というイメージなどもその一例でしょう (小泉改革が正しい改革なのかは問われない)。

なんか大幅に脱線してますね。今日はこのへんで、後でトラックバックを送ると思います。

2006/02/11

リンボウ先生の手取り足取り書き方教室

ブロガーの皆さん、こんばんは! みんな寒さに負けずPCに向かってるかな?

先月「無口な二人」で紹介した、NHK教育「日本語なるほど塾」。今月は、「リンボウ先生の手取り足取り書き方教室」ですよ! ブロガーの皆さんは必見だ!

第1回 (2月9日で過ぎちゃったので、再放送2月16日午前5:05〜5:30を見よう!) は、「まずは話し言葉に品格を」...

しゅん。

気を取り直して、上記番組紹介から引用しましょう。
ものを書くのに何故、話し言葉に品格が必要なのか。それはあなたが何かを書こうと思った時、心に出てくるのが普段の話し言葉のはずだからだ。話し言葉が文章に反映するのである。人に読んでもらえる文章を書きたいなら、先ず(1)等身大の言葉を使うことである。言葉に品格がでて、説得力ある表現となる。さらに(2)手垢の付いた表現や紋切り型の表現を使わない。なぜならこれらの表現は、文章を「安く」してしまうからある。その上で(3)常に他人の目で自分を見る、つまり客観的な視点をもつことだ。そして(4)日本語の本質ともいえる敬語を使いこなせるよう心がけることである。
... しゅん。

気を取り直して... まずは、この「等身大の言葉を使う」ってところから着目していくのがいいんじゃないかと思います。

‥‥そんなワケで、手垢の付いた表現にならないよう気をつけて、品格あるニポン語をメザシ鯛なんてダジャレも折り込みつつ、精進したいと思う今日この頃なのだ。... あれ?

2006/01/19

なんでもデトックス

おはようございます。悪魔の毒々モンスターです (ウソ)。

毎日新聞夕刊「そのほかのニュース」(萩原魚雷) は毎週あるテーマで雑誌の記事を読み比べをしてコメントをつけていて、結構楽しみにしています。

1月18日のテーマは「デトックス」。「デトックス」という言葉が本来の意味からどんどん離れて行く様子を書いています。

「からだにいいこと」2月号から
中谷彰宏さん『06年、この毒消し言葉で運が向く!』
願い・悩み・心の毒出し! ご利益神社ガイド
  // 「もはや"厄除け"」だって

「TOKYO 1週間」1月17日号から
恋愛毒素をすっかりデトックス(解毒)してハッピーなラブをつかむのだ!

レタスクラブ1月25日号から
心のデトックスもしよう!

どんどん意味が拡大されて曖昧に... 『カリスマ』や『カウンセラー』(今はアドバイザーと同じと思われているふしも) と同じ運命ですな。