2005/03/16

歴史の証言者 (マンガ編)

こんばんは。呉智英です (ウソ)。

一つ前の記事を書くために、以前 SIGHT 22号のことを書いた記事を読み直してみた。リンクはまだ生きてるかなと思ってたどってみたら、最新号に更新されているではないか! しかも音楽雑誌のくせにマンガ特集!

SIGHT 23号
永久保存版 読むならこれだ!
究極のマンガ特集
年代別ベスト 1960〜2005


早速買ってきた。

10年単位で区切って、その時代のMUST-READマンガについて、対談形式で語っていくもの。1960年代だけちゃんと読んでほかはまだパラパラめくっただけなんですが、1960年代マンガを語る二人のオヤジ夏目房之介 (1950年生まれ) と渋谷陽一 (1951年生まれ) の意気軒昂なこと!
夏目「60年代に日本のマンガは大転換するんですね。その現場をほんとの意味でリアルタイムで見たのが我々ですね」
渋谷「ざまあみろって感じですよね(笑)」

渋谷「で、60年代を総括しますと」
夏目「言っちゃ悪いけどね、あんなにおもしろい時代はない」
渋谷「そうだそうだ!」
「言っちゃ悪いけど」って、ちっとも悪いと思ってないし。

おまえら、ただその時代に生きただけだろ、と言いたい一方で、ちょっとうやましいぞと思う。ここにでてくるのは、スポーツ、音楽と同様に「歴史の証言者」という観点。それが世代の連帯感を作っているのだと思う。

一方70年代以降はまだぱらぱらと見た段階なのだが、それほどのパワーを感じない。それはもしかしたらオヤジの毒気に当てられているだけかもしれない (私もオヤジといっていい年代ではあるのですが)。もう少しじっくり読むと、静かな情熱が感じらるのかもしれない。

ということで、またこのシリーズで書くかも。では。

コメント
Commented by cosicosi3 at 2005-03-16 10:39 x
渋谷陽一さんって音楽評論する人ですよね。
あの語り口が好きです。
それにしても、雑誌の右下「U2が落とした爆弾」が非常に気になります。
アイリッシュバンドのU2?

 Commented by yoshihiroueda at 2005-03-16 21:39 x
★cosicosi3さん、そうなんです。SIGHTは音楽雑誌ROCKIN' ONの別冊で、渋谷陽一はROCKIN' ONを創刊した社長、今はSIGHTの編集長です。SIGHTは政治(主に平和)も扱うし、純粋な音楽雑誌と言うよりサブカルチャー雑誌ですね。という訳で、U2はそう、音楽と政治に接点があるあのU2です。

2005/03/15

歴史の証言者 (ロック編)

こんばんは。ピーター・バラカンです (ウソ)。

本屋に行ったら、こんなムックがあったので、買ってきた。

AERA in ROCK

以前記事にしたSIGHT 22号「特集: 究極のロック・アルバム100枚」が、音楽的にまじめな本だったのに対して、これは、青春を熱く語ったり、斜に構えた描写等、いろいろな角度からの記事があって面白い。

中でも、買うきっかけになったのが、「ミュージシャン血風名珍語録」。解説と言うかツッコミもいい。

スティング「僕はロックグループの一員であるということは、色んな意味で思春期的な現象だと理解している」
-- ソロ活動とポリス解散説の位置付けを聞かれて。以後この発言が不動の結束を誇る新人バンドや、ずっとバンドで活動することそれ自体に意味を見いだしていた人々に、波紋を投げかけた。ロックをこうも客観視した発言は珍しい。

これはまともな例。おばか発言も多いぞ。

「完全モテのロック・スタイリング術」 これも購入のきっかけでした。
「ロック女子覆面座談会: 美形ロックは永遠に不滅」 司会者が、音楽的には違うんじゃないのと言いたいのをうまく言えないのが笑える。

買ってから興味深く読んだのが、LED ZEPPELIN 来日時のことをまとめた記事。歴史の1ページに幸運にも立ち会った人たちの熱気が伝わってくる。以前「江夏の21球」で書いた「歴史の証言者」という感覚がここにもある。いや、ミュージシャンの泊まるホテルにまで行ったりして、むしろこちらの方が積極的にその場に関与しようという姿勢が見られる。毎年やっていていつ感動的なシーンがあるかわからない (むしろそうでない場合が圧倒的に多い) 野球と、もう二度と来日しないかもしれないミュージシャンと比べるのは酷な話か。

全体的には私より上の世代向けに書かれたものなのだが、私は一種冷めた眼で見られ楽しめた。もっと若い世代には、「自分達の世代にはあった熱いものが今の世代にはない」という優越感やノスタルジーが感じられるものになってるかもしれない。

コメント
Commented by fumi_o at 2005-03-15 23:51 x
こんばんは。
ピーター・バラカン大好きなロック少女です。("少女"はウソ)
はてさて、んもう~ このエントリー拝見して即注文してしまいましたよ。もちろん画像をクリックして。(^^ゞ 届くのが楽しみです。

 Commented by yoshihiroueda at 2005-03-16 00:53 x
★fumi_oさん、私決して朝日新聞社のまわしものではありません(笑)。これ出てから1ヶ月たっているので、注文した方が確実かもしれませんね。さて、fumi_oさんのブログには音楽ネタ多いですよねー。私の知らないのばっかりだ(汗)。

 Commented by fumi_o at 2005-03-16 22:28 x
>音楽ネタ多いですよねー。
そんなに多くはないとおもうのですが、、、。「音ログ」設置していると、自分が聞いているのと同じのを聞いている相手(ブロガー)が分かるのですが、そのブログに飛来してみると、自分よりも干支一回り離れているような若い方ということが多く、「私って成長していないのかしら?(汗」と思ったりすることも。。。
そうそう。
渋谷陽一も嫌いだけど好きですね。わはは
なんだかんだ言っても、著書もってたりして。ロックとカウンターカルチャーなどの本は、一時期ハマって読み漁ってましたけど、知れば知るほど「あと15年早く生まれたかった」などと団塊の世代を羨ましく感じることが多かったですね。←過去形

 Commented by yoshihiroueda at 2005-03-16 23:56 x
★fumi_oさん、成長していないのは昔の音楽を聴き続けている人のことじゃないかな(って私のことですが)。若い人と同じ音楽を聴いているのは、「時代に遅れていない」といいましょう。私も団塊の世代に対しては羨ましくもあり、恨めしくもありというアンビバレントな感情がありますね。

 Commented by fumi_o at 2005-03-21 22:12 x
はろー♪
今朝届いて、今日は1日これを読みながらソファでだらだら過ごしました。(お留守番だったもので) 巻頭のモノクロの写真やインタビュー記事などは読み応えありましたが、アンケートのページはやたらと官僚とか政治家に答えさせているのが、なんだかな。。。と、熱いロックがなんだか「無理矢理熱く語ってないか?この人たち」という気がして、どうにも消化不良。
話は変わってー
今年のサマソニにOASISが出演するらしいので、是非見に行きたいと思っているのですが、どうなることやら。
http://www.summersonic.com/index.html

 Commented by yoshihiroueda at 2005-03-22 23:59 x
でしょでしょ。官僚とか政治化とか、「昔の熱いハートを政治にぶつけてます!」って言ってるようですよね。「俺も昔はワルだったんだぜい」と言うのと変わらん。編集後記も「朝日新聞のエリートの中でも、こんな雑誌作れるのを見せよう」みたいな文化祭的なノリで。まあ全体にそんなトーンなので、ちょっと引いたところで見ると面白いと思います。

2005/03/13

サラリーマン社長のプライド

おはようございます。野田義治です(ウソ)。

エキサイト山村社長のブログを見るとお腹が空いちゃうのであまり見ないようにしていたのですが、パイルダーオン!(rkyaさん) の「頑張ってる男はかっこいい」やdesigncafe-blog (design-lifeさん) の「同感です。。」で紹介されているので見てみました。

頑張れ「サラリーマン!!」 3月8日

全体はサラリーマンとして働く人たちへの讃歌なのだが、私は以下の部分に感動した。
 小生は雇われ社長に誇りを持っている。日本一の雇われ社長、雇われ社長のプロを目指している。よっていまだかつて、自分で会社を起こそうと思った事はない。こんな言い方は乱暴だと思われるかも知れないが、会社は、少しのお金と印鑑で作ることができる。まあいえば能力がなくても会社を作って社長になる事はできる。しかし雇われ社長は違う。能力とスキル、バックグラウンド、パッション、リーダーシップ、ビジョンがなければ雇ってもらえない。雇われる能力がなければ、なれないのである。 
 伊藤忠商事の社長になるには印鑑とお金ではなれない。日々、それも何十年もかけて信用を積み上げて、毎日同じワークを繰り返し立身して、そして大きな運にめぐり合わなければなる事ができない。芸能人で1,2年スポットライトを浴びる事も人生だと思うが、サラリーマンとして何十年もかけて信用を積み上げて立身するという事は、実は大変なスキルと努力と忍耐力が必要なのである。
自分の仕事に対する矜持、それが評価されているという自負が感じられる。

もちろんdesign-lifeさんが書かれているように、起業家であっても永続させるためには総合的な能力が必要になる。その能力には人から信頼を得られることも含まれるだろう。それには仕事への真摯な取り組みが必要になる。

その意味では、起業家社長との違いだけでなく、親から会社を引き継いで最初から社長であることを約束されていたあの前会長や、サラリーマン社長であったことを忘れてしまっているマスコミのあの主筆やあの会長とも違うという主張もあるだろう。

私も別に社長になりたいと思っている訳ではないしその器でもないと思っているが、自分の仕事に自信をもってへこたれず真摯な取り組みを続けたいと思う。rkyaさんが書かれているように頑張ってる人はかっこいいと私も思うし、自分もそうありたいと思う。そしてそれはサラリーマンだけでなく、うちで家事に取り組む専業主婦も同じなのだ。熱があってもがんばっているうちの奥さんを見ていてそう思う (家事代わってやれよって? そう申し出ているのだけど)。

山村さんの記事はサラリーマンだけでなく多くの人に読んでもらいたいものだ。

2005/03/08

報道GOサイン

こんばんは。ライブドアのパブリック・ジャーナリストです (ウソ)。

この件に限った話ではないのだが、なぜ逮捕されるまで全国的に報道されないのだろうか。

毎日新聞 2005年3月8日
カリスマ失墜:西武事件・堤前会長逮捕 生活すみずみまで−−「城下町」所沢
西武鉄道が管理する北口ロータリーは夜10時まで西武以外のタクシーは締め出される。 
市道24路線 (約8000平方メートル) を「ほとんど使われていない」と無断で壊し、(ゴルフ場の) 敷地にした。 
市東部にある「所沢聖地霊園」。西武鉄道は69年、この場所に25万平方メートルの宅地造成を計画した。市は開発に合わせて上下水道を整備したが、西武は近くに火葬場があることを理由に計画を変更した。74年に上下水道完備の奇妙な霊園が売り出された。
なんらかの理由で許されているものもあるのかもしれないが、明らかに不法なものもあるよね。

まるで知っていても言っちゃいけなかったタブーが、堤義明逮捕で解禁になったかのようだ。

地下鉄サリン事件のときも同じような印象をうけた。

そして今この時点でも多くの事実が報道されずにいて、なんらかのGOサインを待っているのだろうか。

ブログサービスの苦闘は続く

こんばんは。真鍋かをりです (ウソ)。

先日、「前兆?」で容量拡大競争のことを書きましたが、このことに言及した記事がありました。

デジタルArena 2005/03/07
ヒット中の「ブログ」、いかにお金を生むビジネスに結びつけるかが最大の課題」

・まず、ユーザの拡大により、設備増強を続けなければならない。
・Yahoo!が容量2GBを売りに参入したことで、他のブログサービスも対抗上容量の拡大を余儀なくされている。
・容量の面でユーザを有料版に誘導することができなくなってきており、課金によるビジネスモデルは成立し難い。
・別のビジネスモデルを模索する必要がある。

課金以外のビジネスモデルモデルが必要というのは最初からの想定だったと思います。可能性が高いのは広告でしょうね。ただ人が集まるというのではなく、同じ趣味、価値観の人が集まるので、そこをうまく活用できればよいと思います。Google Adsenseはその解のひとつだと思います。実際に導入しているブログサービスもありますよね。

とはいえ、私はエキサイトの商売っ気のないところが性に合っているように思います。サービスを提供しているエキサイトだけでなく、集まってきている人たちも私にあっています。アフィリエイトを禁止していることも一因かもしれません。居心地がいいんですよね。他にも作ってみましたが、なんか移る気がしません。

ところで、デジタルArena の記事では、投稿+トラックバックが負荷をかけるみたいな書き方がなされていますが、これだと投稿時にページを作り直せばすむ話のような気がします。しかし実際は訪問のたびにそのページをデータベースから構成しているんじゃないでしょうか。ブログを開設するユーザが増えるとページビューも増えるため、ユーザ数に比例する以上のペースでサーバを増強しないといけないような気がします。

2005/03/06

決闘!

おはようございます。ヤンクミです (ウソ)。

昨日予告した毎日新聞の「余録」から (タイトルはそう見えないかもしれませんが決闘の話です)。

毎日新聞 2005年3月5日
余録: 「この証明は少し補わなければならないが、もう時間がない」…
フランスでは19世紀まで決闘が行われていたそうです。映画「天井桟敷の人々」のことを思い出しました。

天井桟敷の人々
評価の高い映画なんですが、ここでは、映画のクオリティより、拳銃による決闘というシチュエーションがいくつか出てきたことが印象に残っていることについて書きたいと思います。拳銃による決闘?っていつの時代かよく分からなかったのですが、1840年代のパリが舞台だそうです。西部劇ならいざしらず都会でこんなことが行われていたのですね。映画の中では、金持ちが気に食わない貧乏人に決闘を申し込んでいました。決闘は申し込まれたら受けないといけないようで、相手は拳銃を触ったこともないような貧乏人ですから金持ちの勝ちは見えているようなもので、合法的に殺すのに使われていたようでした。映画では、それを救うため、主人公が決闘の前夜にその金持ちを殺しに行っていました。

「余録」の中では「明治日本で決闘罪が作られたのも、主に外来の習慣が入るのを防ぐためだったといわれる」とあります。江戸時代まで日本にも決闘はあった訳ですが、武士同士のものですよね。こんな野蛮な習慣が入ってくると困るので、それを禁止するのは当然でしょう。

一方今回の中学生の決闘。素手でタイマン、相手が降参したら終わり。マンガだったら「正々堂々」という形容で奨励される行動ですよね。少なくとも、陰湿ないじめや集団リンチ等よりずっと良いように思うのは私だけじゃないと思います。

でも新聞じゃそう書けないんですよね。この「余録」でも
まずは誰であれ、暴力ざたを仕組むのを許してはならない。ただ万事に節度や歯止めが失われた世の風潮のせいだろうか。ルールを決めたケンカが独自の犯罪を構成する事実に、ちょっと虚を突かれたのも正直なところだ。
とあって、複雑な思いをうかがわせます。古館伊知郎も疑問を呈していましたが、暴力を肯定する訳にはいきません。

これから、マンガなどではやりにくくなるでしょうね。

トラックバック先
■ 社会派ブログ--実はただのグチさん: 「決闘罪に関する件」

2005/03/05

親の呪縛

こんにちは。辻井喬です (ウソ)。

毎日新聞の「余禄」(天声人語みたいなとこ) で決闘の話題が出ていたので、それを題材に書こうとおもったのですが、まだWebに載っていませんでした。

昨日の分はこれです。

余録: 「他国へ商売に行っても…」 (毎日新聞 2005年3月4日)

ここで紹介されている近江商人、中村治兵衛「家訓」
「他国へ商売に行っても……自分の事よりもまずお客のよいように考え、高利を望まずに何事も天道のめぐみ次第と思い、その地の人々を大切に商売をしなさい」
が、近江商人全体の価値観「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」になっているということです。すばらしいですね。

一方、堤康次郎が作った家憲は、堤家の繁栄しか考えていない。卑しいですね。

しかも株の名義を書き換えて相続税対策。これって「節税」(法律に違反していない) ではなく「脱税」(犯罪) ですよね。「節税」なら今後も真似する人が続出するとおもいます。
こんな人が衆議院議長まで登りつめた政治家というのですから、投票した人もそれを恥じているでしょうね。

堤義明氏逮捕から、いろいろな記録がテレビで流されています。16歳から帝王学を叩き込まれ、その中には「友人は作るな」というのもありました。かわいそうな人生といえるでしょう。

「帝王学」ってなんなんでしょうね。私には無縁の世界の話ではありますが、人の上に立つものの心構え、矜持を学んでいるものだと思っていました。もちろん友達のふりをして近づいてくる人も多く無闇に人を信じてはいけないというもの含まれるでしょう。しかし、信頼関係を構築しなければ大きな組織を動かせないでしょう。

子供、子孫のために良かれと思ってやったことなのかもしれないですが、子孫の幸せにつながっていませんよね。呪縛でしかない。

世の中には、2代目3代目とうまくいっているところもあると思うのですが、そういうところの良い点はあまり出てきません。出てきてもうまくいっている部分だけが出されるので、あまり参考にできません。西武だってこれまではうまくいっている例として扱われていたのですよね。近江商人の家訓は家訓としてではなく共通の価値観として引き継がれて、それはむしろ繁栄や財産を引き継いでいると言うより、繁栄をもたらす考え方を引き継いでおり、繁栄自体は子孫の努力の継続によるものと言えます。やはり、「家」という考え方をする時点、自分の「家」だけの繁栄を考える時点で間違っているのでしょう。

トラックバック先:
■ 瀬戸智子さん 「驕れるもの久しからず」

前兆?

はおようございます。ダミアンです (ウソ)。

design-lifeさんの「どう考えてもおかしい・・」へトラックバックしています。

design-lifeさんのところでは、画像容量30MB中13.09MB使用中なのに、グラフのほうは1%くらい (というか測れないくらい) を指しています。

私のも見てみました。0.44MB 使用中...
私もグラフの画像をはりつけようと思ったのですが、グラフには何も出ていません... そんなもの見せられても仕方ないよね。

ブログサービス各社最近容量を拡大する競争を行っていますね。
■ gooブログ、ディスク容量を無料版で3GB、有料版で1TBに拡大 (Broadband Watch 2005/02/15)
■ Seesaaブログ、無料ディスクスペース拡大のお知らせ (Seesaaからのお知らせ 2005/02/09) → テキスト 無制限、ファイル 最大2GB
■ livedoor Blog、容量を最大2GBへ拡張。サイトリニューアルも予定 (Broadband Watch 2005/02/07)
■ Yahoo! JAPAN、最大2GBまで画像投稿が可能な「Yahoo!ブログ」ベータ版 (Broadband Watch 2005/01/31)
■ ココログのディスク大容量化について (お知らせココログ 2005/03/01) → 拡大競争には懐疑的ですが、順次検討とのこと。

いよいよExciteも容量を拡大? その前兆なのかも。期待しちゃいますよね。私も容量制限を気にしないでよくなると、こころおきなく投稿できます (おもいっきりウソ)。

そうなった場合、画像容量拡大のためにアドバンス会員になっている人は複雑な心境かもしれません。

2005/03/02

「もったいない」とアニミズム

こんばんは。もったいないおばけです (ウソ)、という書き出しではじめようと思って、「もったいないおばけ」で検索してみたんです。そしたら、こんなコラムが検索されました。

日経BPスペシャル
幸せになる「もったいない」話 枝廣淳子
(この第2回で「もったいないおばけ」が出ています。)

ここでも、「もったいない」は、環境を守る上でのキーワードであり、日本人の誇れる価値観である(アジア各国にもあるそうですが)という位置付けがされています。この中でも特に、
私たち日本人が「もったいない」と一言いうときには、「お天道さまに申し訳ない」というような……そんな心情的な何かがこもっていますよね?
また、第2回では、「山川草木悉有佛性」という仏教用語が紹介され、
山や川などの自然存在にも、草や木にも、悉(ことごと)く仏となる性質があるということ。動かぬものも、物言わぬものも、どんなものもすべて仏となる性質を持っている。故になにものも粗末にしてはならない、という思想だそうです。
と説明されています。そして第3回では、
 「アニミズム」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか? アニミズムとは、自然の万物の内に、アニマ(精霊、霊魂)が宿っている、という考え方です。日本の神道の神は、「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれますが、山にも川にも、岩にも、動物にも植物にも、火や風や雷や風にも、神が宿っているという感覚は、アニミズムに立脚しています。
とアニミズムにつながっていることを述べています。そして、「生かされている」という感覚。

そうなんです。私の「もったいない」という感覚は、私の宗教観とつながっていたのです(「多神教礼賛(アニミズム礼賛)」)。はよ気付けよと思いますよね。

私が、日本人としての誇りや愛国心を思うとき、他を排斥するナショナリズムとは違って、こういう自分達が共有して持つ価値観に誇りを持っているのだと思います。この価値観を世界に広めていくことが、日本人の役割なんじゃないかと思うのです。京都議定書のような不平等条約も受けいれ、「歯をくいしばってがんばろう」と書いたのは、そういうところに考えのベースがあります。

「甘ちゃんだ」、「夢想家だ」という批判は甘受します。批判に反論しません。いつかあなたも仲間になってくれることを信じています

2005/03/01

もったいない

エキサイトブログのプレゼント企画、締め切り過ぎちゃいました。ぎりぎりをねらっったのがまずかったな。応募すれば絶対当たるという根拠の無い自信があったのに。もったいない。

もったいない? そうでした。この記事

毎日新聞 2005年2月22日 (その他のリンク 1, 2, 3)
マータイさん: 「もったいない」に感動し、離日
ものを作りすぎたり、再使用、再利用できるものを捨てたりすることを「もったいない」と表現する、日本人の知恵に感銘しました。私はこの言葉を世界に発したい。3月にニューヨークで開かれる国連世界女性会議で、この言葉を発表するつもりです。
「日本人の知恵に感銘しました」なんて言われると、ちょっとうれしく誇らしいものです。でも、我々も忘れがちな言葉を再認識させられ、むしろありがとうと言いたい気分です。

ふだん使わないながらも、その価値観は自分の中にしっかり持っていると感じています。衝動買いしたいという衝動が常にあるのですが (どんな衝動だ)、それを抑えているのは、「本当にいるのか」、「今までのものがまだ使えるのじゃないのか」という心の声。

そういう訳で壊れないものはなかなか捨てられないんですよね。電磁調理器なんかもう20年以上使っています。最初は寮の部屋で管理人さんに内緒で鍋パーティをするために買ったのでした。寮を出てガスのあるアパートに移った時もそれだけ自炊してました。結婚して引っ越しするごとに都市ガスになったりプロパンガスになったりしてガステーブルは何回か買い替えたのですが、鍋料理のためにまだ使っています。重くて厚いんです。ファンの音もうるさいし。最近のは鉄鍋でなくても使えるそうですね。でもまだまだひっぱります。まだ使えるものを捨てるともったいないですからね。

しかし、一方ではこういう事実もあります。

日経 買って得する家電製品ニュートレンド講座
第28回 冷蔵庫の失敗しない選び方(1)

400Lくらいの大きめのほうが消費電力が最も少ないそうです。びっくりしました。自分には大きすぎてもったいないと思えるものも、環境的には最も地球に優しいということになります。また、消費電力はどんどん下がっていますから、いまあるものを使い続けるよりいっそ買い替えた方が良い場合もあるでしょうね。一方でそのメリットも出ないうちに買い替え続けていては意味がありませんから、どこで買い替えるべきか難しいところだと思います。

「もったいない」 この言葉を大事にしていきたいと思います。あわせて、ただ情緒的に使うのでなく、何がほんとうにもったいないのか、考えて使わなければならないと思います。

2005/02/26

実質タダで新株を購入できる

先日のこれからどんな顔して報道するの?の続きです。

当然ながら村上さんからの批判が出ましたね。

毎日新聞 2005年2月26日
ニッポン放送株: 村上ファンドが新株予約権発行を批判
(1)発行済み株式総数を大幅に超える多大な新株予約権を株主総会の決議なしに、特定の第三者(フジテレビ)に対して安価に発行するもの
(2)新株予約権の行使により調達する最大約3000億円の資金の使途が明確でなく、希薄化した株式の価値が将来的にどのように高まるのか株主には理解できない
(3)フジの公開買い付け(TOB)中の発表であり、株価に大きな影響を与えた
(2)の資金の使途ですが、

全額フジテレビに無利息で貸し付け

ってやったらどうでしょ。新株予約権といっても購入の予約なので、フジテレビもそれだけの資金が必要な訳ですが (1株当たり1株5950円とすると総額2808億円)、その支払先はニッポン放送であって、実質自分のもの (になるもの) ですよね。これなら50%以上になれば良いというだけでなく、増資すればするほど配当など既存株主のもつ権利を少なくすることができますよね。

しかもこの方法はフジテレビだけでなくどんな企業にも応用できます (本気で増資する気のあるところを除く)。他人の資金を使って、その利益のほとんどは親会社が吸収できる。これが認められれば、我も我もってことになるんじゃないかな。

ライブドアも、ライブドア株が下がればリーマン証券が利益をあげられる契約にしたことは、ライブドア株主を犠牲にしたという意味では同罪ではあります。ただ、今回のフジテレビ (仮処分の申立ての対象はニッポン放送ではありますが、あえてフジテレビと書きます) の行為は影響も大きく、全力で阻止していただきたいとおもいます。

'05/03/01 追記: ライブドアが800億円を調達するのにリーマン証券に出したMSCBは、日本語では「(円貨建)転換社債型新株予約権付社債」というらしいですね。初めて知りました。同じじゃん...

中原めいこ

中原めいこ
中原めいこ / 東芝EMI
スコア選択: ★★★★

こんばんは。やきもちやき ルンバ・ボーイです (ウソ)。

またiPodの話か、なんて言わないでまあ聞いて下さい。いくら「変わるわよ」といっても、iTunesに入っている曲が少ないと同じ曲の繰り返しになっちゃいます。という訳でせっせともっているCDをiTunesに突っ込んでいます。

そうなると何がおこるかというと、シャッフルしても昔のばっかり出てきます。あー、これよく聞いたんだよなー、なんて思い出して、「変わるわよ」というより「戻るわよ」。
そんなアーチストのひとりが、中原めいこ。CMソングになった (何のCMだっけ) 「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」が有名ですが、いい曲が多いんですよ。明るくてカラッとしてて。

特にアルバム"mint"は、ベスト版かと思わせるくらいいい曲が集まっていました。1曲目の「渚のdaydream」の
背中がSexyなアナタにもう夢中...
という出だしから最高でした。

「最高でした。」って過去形で書いているのは、実はこれCDで持っていないんですよ。最初から4作目くらいまで友達からLP借りてカセットでずっと聞いていたのです。CDが普及してきて、昔のLPもCDで再発売されるようになってきた時に買えば良かったんですが、新譜が優先になっていました。後になって東芝EMIがアルバム2枚をセットにして紙ジャケで安く出すという企画をやっていて1作目+2作目はそれで手に入れたのですが、たぶん3作目だった"mint"はずっと手に入れられていませんでした。

で、買っちゃいました「ツインベスト」。当然他のアルバムとの重複もあるのですが、というか重複していないの30曲中8曲だけなんですが、8曲もあればまあ満足です。「渚のdaydream」も入っているし。よく考えたら 「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」も持っていなかったことに気が付きました。

ああ、そうそう。レーザーディスクもありましたね。Meiko TVってやつ。恥ずかしい位の出来なので、買ったなんてブログにも書けません。

ところで最近のアーチストのアルバムってなんか薄くなったような気がします。シングルになっているのはいいのですが、その他の曲も聞きたいからアルバムで買う、っていう欲求がなくなっています。ベスト盤でないと耐えられない。それは私が歳をとったせいでしょうか。それとも私にとって思い入れのあるアーチストがいないからなんでしょうか。はたまたケチになったせいなんでしょうか。

2005/02/25

これからどんな顔して報道するの?

こんばんは。兜町の風雲児 (ウソ) ウエダです。

昨日(2月23日)からの話題はやはりこれでしょうね。

毎日新聞 2005年2月24日
ニッポン放送株争奪: ニッポン放送、フジに新株予約権−−ライブドアに対抗

ライブドアに対しては時間外取り引きの倫理的な問題を指摘する声も多かった訳ですが、こちらのほうが問題としては大きいですね。“ポイズン・ピル” (毒薬)とは言われているということはあまり使うべきではないと認識されているようではあるのですが、そもそも制度として存在していることのほうが信じられません。

株というのは会社の一部を所有していることを意味するのですが、例えば1万株もっていた既存株主は今までニッポン放送の1/3280を所有していたのが、いきなり1/8000になり、それまでの1/2.44に下がるということになる訳です。一株あたりの利益も、配当も下がることが予想されます (利益を今までの2.44倍以上出せるなら別ですが)。堀江さんが、自分だけでなく他の既存株主のことも出して主張するのはうなずけます。

しかも、この記事を見ると、西武鉄道と同じように上場基準を満たさなくなるとのことで、それも株価の下落の材料になるでしょう。フジテレビは、他のメディアと同様、これまでの報道で西武鉄道、堤義明を批判してきたのではないのかな。

株は既に下がっています (毎日新聞 2005年2月24日「東証:ニッポン放送、フジ、ライブドアの株、そろって下落」 別リンク)。もしかしたらそれが狙いかもしれません。皆が暴落を懸念して売って行けばTOBが容易になり、今たくさん買えば買うほど新株予約権を使う量が減りますから。また、ライブドアの株価も下がっています。ライブドアの体力を奪い、長期戦に耐えられなくすることも可能ですね。放送機関としては、論評でそのことを言及すればライブドアの株価をさらに下げることができます。

テレビでの記者会見では、ライブドアが経営権を握った場合、ニッポン放送の経営に悪影響をあたえる、これによって経営の健全性が保たれ、株主の利益も守られると言っていました。まるで、これで株価が下がってもライブドアが経営権を握ったときの下がり具合よりもまし、我々は株主を救ったんだとでもいいたげです。でもライブドアが経営権を握ったら株価が暴落するって証拠あるの? 事実に基づいたものではありませんよね。

これで、これ以降報道番組で、社会正義を旗印とした報道ができるのでしょうか。また、事実に基づいた報道をしていると胸をはっていえるのでしょうか。産經新聞も「正論」が言えるのかな。

ところで今なら堀江さんと村上さんが協力すればニッポン放送の株50%以上を持つことになり、緊急株主総会を開いて現経営陣を全部解任することができるんじゃないの。

2005/02/23

学校の安全管理

大阪寝屋川の小学校教職員殺傷事件は痛ましい事件でした。犠牲となった鴨崎先生のご冥福をお祈りします。

こういう事件がおきると常に安全対策が議論されます。この小学校でも、池田小の事件などをうけ、安全対策を講じていた中でおきたそうですね。一方で「開かれた学校」という要請もあり、簡単に解決できる問題ではないことが分かります。

学校でさすまたが導入されていることに関しても、テレビでコメンテーターが、「一般企業で一般職員が不審者を押さえる訓練をすることなんてありえない」といっていました。ほんとうにそうだと思います。先生だって教職を選ぶときにそういう危険な仕事があることを覚悟していたわけではないはずです (もちろんどんな職場でも純粋な業務だけではなく雑用があるのは分かっていても、です)。また、女性職員も多い中で、どれだけ実効力があるかも懸念されます (ジェンダー論をするつもりでないのでここには突っ込まないでね)。

専門家を導入するというのは仕方ないことなのだろうと思います。
毎日新聞 2005年2月19日
大阪府: 公立小に警備員 大阪市除く全733校に配置−−小学校教職員殺傷受け

ここで気になるのがそのコストです。特に現在三位一体改革がすすめられていますが、教育はその対象に入っていて、地方自治体に任せたときに真っ先に削減される対象になるのではないかと懸念されています。このような状況下で安全対策にどれだけ予算が回されるか懸念されるところだと思います。のどもと過ぎれば、ということになりかねないと思います。国レベルで考えないといけないのではないかと思うのです。

ところでうちの奥さんが、小学校の子供に忘れ物を届けに行った際、職員室の中から事務職員が教室 (授業時間中) に直接持っていくよう指示したそうです。今回の寝屋川の事件の前ではありますが、池田小の事件の後なのに。地域によって温度差があるのですね、では済まされない問題だと思います。

2005/02/19

相続税払ってから言ってね

こんばんは。宮本信子です (ウソ)。

いずれ出るだろうなとは思っていましたが、

毎日新聞 2005年2月19日
コクド株問題: 堤義明氏の弟・康弘氏が会見 (リンク切れ)

帰属不明の株は自分達が相続すべきものらしいです。で、その帰属不明の株というのは何かと言うと
関係者によると、有価証券報告書の虚偽記載が問題になった西武鉄道株は当初、康次郎氏が保有していたが、相続税対策のため57年ごろ、元従業員らの個人名義に分散した。株は大量の印鑑とともにコクド総務部で保管され、堤前会長に引き継がれたという。
のことですよね。

「相続税対策」って「脱税」というのじゃないでしょうか。まずこのときの相続税を払って、残りを相続してもらえばいいんじゃないでしょうか。もちろん40年分の重加算税も。どれだけ残るか知りませんが。あ、株はほとんど流通してないので当時の株価で計算しても意味がないかもしれませんね。その場合は会社の総資産で計算すればよいかと思います。

時効?

たとえ国税庁が許してもこのuedaが許しません。

2005/02/17

世界の「環境保護」の先生になろう

こんばんは。風の谷のナウシカです (ウソ)。

もう昨日になりましたが、京都議定書が発効になりましたね。もともと「環境/ビジネス/カルチャー」を名乗っていたにぶろぐさんとしては触れないわけにはいきません。

私がよく訪問させて頂いているブログでもこのことに言及しているところがあります。
Tomorrow's Way (yodaway2さん): 京都議定書、ついに発効——。そして、カワグチ前外相のこと。
瀬戸智子の枕草子さん: 京都議定書発効
みなさんが指摘されること、それぞれが全く同意できることばかりでした。繰り返しになることも多いと思いますが、私も今の感想をまとめておきたいと思います。

京都議定書に米国、中国が参加していないことで十分な効果は期待できないかもしれない。しかし、動き出すことが「期待」なのだ。

日本は石油ショック以来省エネを進めてきたこともあって、もともと二酸化炭素排出量が他の先進諸国に比べてかなり少ないレベルになっていて、そこか削減となると目標の達成には困難が伴う。しかし、そこを歯をくいしばってがんばろう。そしてその努力を世界に発信しよう。今までの省エネの知恵を世界に伝えよう。姿勢と知識/知恵で世界に範を示そう。「環境」で世界の先生、先輩になろう。気前良く環境の知恵を教えてやろう。

日本の努力、姿勢、知恵を知ってもらい、世界に日本の生き方に共感をもってもらおう。皆に日本みたいになりたいと思ってもらおう。仲間を増やして、アメリカにもこれではいけないと思ってもらおう。次回の議定書の策定にはぜひアメリカにも参加してもらい、世界のリーダーとしての範を示してもらおう。経済発展が続く中国には今度は「発展途上国」としてではなく、やはり世界のリーダーの仲間入りをしてもらおう。

日本国内はかなり環境への意識が高まったと思います。ごみの分別もこんなに分別して対応できるのかと思いましたが、競って協力しているように見えます。もちろんまだまだ満足はしていないのですが、正直なところもっとひどいと思っていました。環境を守ることをプライドとしている人がすごく増えているような気がするのです。みんながそう思えば、それは共通の価値観=文化になります。それに沿っていないと居心地が悪いようになればしめたものだと思います。そしてそれを国際的に広げるのです。

yodaway2さんも引用されていたこの記事
毎日新聞 2005年2月16日
京都議定書: 水没危機のモルディブ「米国も参加を」 (別リンク)
をアメリカの人にも読んでもらいたいです。

本来ならアメリカにも設定されていたはずの二酸化炭素排出枠。これを無視するということは他の国々の二酸化炭素排出枠を盗んでいるのに等しい。モルディブだけでなく、南太平洋などの小さな島々が水没していくということは、排出した二酸化炭素をこれらの島々に捨てていることに等しい。これは見えない搾取なのだ。

2005/02/13

モノを売るのではなく新しい価値を売る

変わるわよ。こんばんは、如月ハニーです (ウソ)。

iPod shuffleが届いてから1週間になりますが、結構満足しています。別にそのせいで更新が滞っていたわけではないのですが。

デジカメやHDDレコーダーは買うまでに結構悩みました。必要だとは思っていたのですが、いろいろ製品があって比較するのさえ億劫になってしまいます。もう少ししたらまた安くなるとも思いますし。なんかこう、背中を押してくれるものがなかったと感じです。

その中でiPod shuffleは久々の衝動買いでした。軽いとかかっこいいとかいるのもあるのですが、効いたのは、

「iPod shuffleはあなたが過ごす毎日を少しずつ変えてくれるのです。」

というフレーズ (アップルのiPod Shuffleのページより)。何を言っているかというと、これも引用ですが、
「意外性に満ちた毎日」にようこそ。iPodの「曲をシャッフル」機能が、「次に再生される曲がわからない」楽しさで、お手持ちのミュージックコレクションに新境地を切り拓いてくれます。

Pod shuffleは、お気に入りの曲を毎回ちがった順番で再生して、「お決まりのパターン」を完全に排除してくれます。

次に再生される曲が予想できないというだけでも「同じことの繰り返し」から、ほんの少し解放されるはず。iPod shuffleをつけて走れば、いつものジョギングコースの景色も違って見えるでしょう。次にかかる曲がわからないことで、見慣れた交通渋滞も少し新鮮に感じるはず。
ですって。

今までのiPodが「もっている音楽を全部持ち運べる」ということが売りだったので、その面では退化なんですが、容量の少なさを逆手にとったプロモーションといえます。まさに「直せないんだったら仕様にしてしまえ」(ワインバーグ) の実例になっています。

ここでアップルが提供しようとしているものはモノではなく、新しい体験であり、新しい生活。私達が買うのはそのモノではなく、それを使っている「自分自身」。

そういう提案をしているのはアップルがはじめてというわけではなく、むしろ良く考えるとこれまでもそれこそが購買意欲を刺激していたのだと思う。

・ Fun To Drive (トヨタ)
・ モノより思い出 (日産)
・ ウォークマン
・ ビデオカメラ
・ 2002年ワールドカップの年あたりから、そのころまだ高かったプラズマテレビ (今も十分高いけど) が急激に売れるようになった。購買層は中高年男性が多く、居間でくつろぐ余裕のある自分」を買っていたのだ。
・ 上記プラズマテレビの位置は昔はオーディオが占めていた。
・ ユニクロは、「ユニクロ製品で消費者のニーズに応えようとしているわけではなく、ベーシックなユニクロ製品と他のブランドを組み合わせて着てもらうことを想定している」と言っていた。客は「ユニクロ製品を組み合わせてもセンスのいい自分」を買っていたわけだ (全部ユニクロで揃える人も出てきましたが)。

ブログも新しい生活を提案していると言えると思います。そうだ、いつも訪問しているブログで見つけたこれも新しい提案かも。

デジタル家電が好調とは言われているのですが、DVDレコーダーなどの価格の下落ぶりを見ると、先が見えないような気がするんですよね。こういうところに日本の産業の復活の鍵があると思うのです。

■ 追加トラックバック
Life is beautiful (中島聡さん) 「アメリカで、ハイブリッド車が売れる理由、SUVが売れる続ける理由」
-- ハイブリッド車のトータルコスト上昇は問題ではない。ハイブリッドを乗り回す「地球にやさしい自分」が好き。

コメント
 Commented by rkya at 2005-02-15 23:14 x
ほんとですね、購買意欲をそそられるコピーには、それが加わったcool!な生活を予感させるものが多い。iPod shuffleやっぱ欲しいなーw 休日、上下ユニクロになっているダンナに気がつき、悲鳴を上げたことが何度かあります・・・^^;

 Commented by yoshihiroueda at 2005-02-15 23:40 x
★はるかさん、コメントありがとうございます。やっぱり買うことに自分自身が納得したいですよね。そして買った後もああよかったと思いたい。iPod shuffle買いたくなったでしょー(って私はアップルの回し者ですか)。ユニクロ上下はまだジャージ上下よりましでしょう。でも、はるかさんの納得するダンナにするために、はるかさんが気に入った服を買ってコーディネートしちゃいましょう。

 Commented by hide_roc at 2005-03-02 18:14 x
始めましてです。良くこのブログを覗いているモノですが、、、i shuffleについて検索してたところ、この記事に飛んできました。興味深いので、この記事トラックバックさせてもらいました。
それと、誠に勝手ながらリンクも貼らせてもらいました。もし迷惑であれば、一報お願いします☆

 Commented by yoshihiroueda at 2005-03-03 22:15 x
★hide_rocさん、いらっしゃいませ。トラックバックありがとうございます。それから、リンクも大歓迎です。私のところだけでなくリンクするのにいちいち断らなくて良いと思いますよ。へんな分類に入れて紹介されたりするといやですが。

2005/02/09

「ブログを育てる」という感覚

こんばんは。ポケモントレーナーのサトシです (ウソ)。

エキサイトでブログを開設したのは昨年5月で (それ以前にも日記サイトもブログもあったのですが放置状態)、最初はブログってどういう文化なのだろうということを知りたいと思ってはじめたのですが、6月終わり頃からだんだん本格的に書き出すようになりました。それから起算して半年以上になります。「にぶい更新頻度」を掲げてあまり無理しないようにしていても記事数で140になっています。

日記が続いたことがないというか、日記自体を書こうと思ったことがないので、続くとも思っていなかったのが、半年以上続いていて自分でも驚いています。日記と違って毎日書かなければいけないと思わなくて良いというのもありますが、その日あったことを書いている訳ではなく日頃思っていることをちょっとずつ整理して書いている点が大きいかなと思います。時事問題を扱うにしても、それまで考えていたこととの接点ができた時に書いているので、それもやはりただの日記ではない。

以前の書き込みに追記したり、シリーズにして続きへのリンクをはったりして、個々の記事は単一の時間をきりとっただけのものではない。過去の記事に手を加えるのを潔しとしない人もいると思いますが、私はできるだけ「追記」等の断りをいれて書くようにしています (更新しながら書く場合もあってそのときはいちいち記載しないのですが、最終更新の前にコメントで間違いや論旨の不備を指摘される場合もあります)。

また、過去の記事を自分で参照したり、他の人の記事にトラックバックして記事を書き、それにまたトラックバックをもらったりするので、単独の記事の集まり、スタックではなく、だんだん大きくなるネットワークだ。日記だったら読み返すことはないのでそこが大きな違いでしょう。もちろん筆がすべったりして傷もあるし、「息抜き」カテゴリのようにそのネットワークから見たらノイズのようなものもあるのですが、それよりも大きくなって行くネットワークがうれしい。また、コメントは、明示的にはネットワークを形成しないけれども、次の記事を書く励みやヒントを提供してくれている。私の場合はそこが宿題のバックログになる場合もある。

これが表題に示した「ブログを育てるという感覚」。

そだてたブログは小さいけれど私の財産だ。もう捨てられない。また、コメントやトラックバックをくれる人も大事な財産だと思っています。人気サイトに比べると数は少ないけど、荒らしと呼べるようなものはひとつもなく(誤解に基づくコメントはありますがそれは私の責任でもある)、有益なもの、嬉しいものが圧倒的に多い。また、毎回コメントをくれる訳ではないがリンクを続けてくれる人は私の次の記事を期待してくれているのだろうと勝手に思っていて、それらの人々も財産だと思っています。自分のブログの成長のモチベーション、糧になっている。また、他の人にも貢献したいというモチベーションにもなっている。

そして自分のブログの成長は、自分自身の成長につながっていると思う。知識と人のネットワークで武装した自分、そしてそれを生み出す能力を成長させている自分。

これを企業内に導入したらどうだろう。それが私が考えるイントラブログ。これまでは個人の視点で見てきましたが、このネットワークは個人を超えて部門を超えてつながり、企業の知的資産になる。このネットワークは知識のネットワークだけでなく、働く人々のネットワークでもあり、自分自身のことで書いたように個々の働く人々の知識を提供しようというモチベーションを高める。

追記: 忘れていましたが、このような知識共有にはそれを許す企業文化/風土が必須です。少なくともブログを書くことをサボっているとみなさず、知識の展開・創発とみなし奨励できるところでないとうまくいきません(以前『顧客が作る「サービスの魅力」』で触れています)。

ブログのビジネスへの利用を、企業の情報発信/顧客とのコミュニケーションツールの側面と、イントラブログ/企業内情報共有の観点から考えたいと書きましたが、後者が先になっちゃいましたね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。次はもっとおばかモードをいれたいと思います。

トラックバック先('05.3.6 + α):
@HOMEさん: 「お気に入りのブログが読めないのは」
瀬戸智子さん: 「愛のまぜご飯」
浮世風呂さん: 「おかげさまで・・・浮世風呂も1周年:ちょっと、振り返り」
あざらしサラダさん: 「▽ブログのチカラ。」
  -- ブログは人の潜在的な「思い」を実現させる勇気を与える。
大西 宏さん: それでもライブドアから引っ越さない理由
  -- 固定読者の利便性を考えると...

2005/02/06

iPodがやってきた

こんにちは。たった今私の名がわかりました (ウソ)。

先日衝動買いで発注していたiPod shuffle (512MB) がやっと届きました。
ご注文受付日時: 2005年01月15日 10:11:AM
出荷予定日: 2-3 週
出荷日: 02/05/2005
予定日の一番最後...

こんな大きな箱に入っていました (本体に比較したらということ。 ちなみに緑の箱はCDくらい)。
(保証書シールとればよかったな)

2005/02/05

ビジネスブログ元年

日本の夜明けは近い。役所広司です (ウソ)。

リニューアル後、エキサイトブログのトップに「2005年 ビジネスブログ元年」って広告が出てきますね。エキサイトブログ向上委員会から「ビジネス目的のブログ利用について」という記事が出されており、
これまでエキサイトブログでは、商用目的のブログ利用を禁止してまいりました。今後、ブログがビジネスツールとして有望視されることから、ビジネス目的の利用を解禁いたします。
とあります。ただ皆さん指摘されているように(はりーさん「ビジネス利用」)、解禁されたと言っても何ができるようになったのか良く分かりません。だいたい、今まで何がどこまで禁止されていたのか明確ではありません。ここはエキサイトに期待したいところだと思います。

ただ解禁と言うのでなく、エキサイトは逆にブログのビジネス利用を推進しようとしています。上記広告の先にはエキサイトビジネスブログというページになっています(これはリニューアルちょっと前からあってはりーさんが紹介しています)。

「エキサイトビジネスブログ」サービス開始のごあいさつ には、
2005年、ブログは個人の日記やコミュニケーションツールを超えて、企業の情報発信、顧客とのコミュニケーションツールとして欠かせない存在となることが予想されます。
とあり、また、「エキサイトブログでビジネスブログを」では、
簡単・便利なエキサイトブログを、ぜひビジネスシーンでご活用ください。
といっています。あと、バナー広告では「エキサイトがビジネスをサポートします」みたいなことが出たような気もするのですが、今は見えません。ただサーバのスペース/機能を貸すだけでなく、コンサルティング、支援までやるのかと思ったんですが。

ここから見えることは、
・企業の情報発信、顧客とのコミュニケーションツールとして有効なものと考えている。
 (普通のWebとは違うと考えている)
・これまでと違って、そういう使い方を積極的に推進する
という姿勢です。

私は以前、「ブログとビジネス」で、ブログのビジネスでの活用を考えました。このときは、エキサイトにとってどうビジネスにつなげられるかという観点から考えていました。ここに山村社長から、
このサービスは一年後にはかなりの規模になっていると思っておりますが、収益源としては考えておりません。(もしなっていく何かが見つかれば嬉しいですが規模が大きくなったからといってオークションサービスのようにいきなり有料にするようなユーザーを裏切るような形態にする事もございません。あくまでも基本機能は無料で提供を続けます。)しかし新しいインターネットらしいメディアの姿がこのブログによって描けるような、まだまだ漠然とではありますが将来像を描いております。
というコメントをいただきました。これがその将来像の一部の実現なんだと思います。

今度はユーザのビジネス利用という観点から考えたいと思います。とはいえ、はりーさんが紹介されている「ビジネスブログブック」と整理の観点は同じになるかと思います。
・企業の情報発信、顧客とのコミュニケーションツールとして
・イントラブログ: 企業内情報共有、ナレッジマネジメント
  -- 後者はエキサイトではあまり想定していないかもしれません

「企業の情報発信」としては、社長ブログだけでなく、新製品(新車)キャンペーン時には開発者の声が直接伝わるブログなどがありますね。ツアーブログも、アーチストがわからの発信と言えると思います。それから、下記ではマクロメディアのユーザーサポートの事例があります。
日経BP 専門家の眼 2005/01/14 Webマーケティングの近未来 第22回〜欧米での企業ブログのケーススタディ(その4)
この記事ではブログによる「企業の情報発信」の難しさもかかれています。それからタイトルに22回とついているように、バックナンバーがたくさんあります。まだ全然追えていません。

ほんとに夜明けが近くなってきました。また後で。トラックバックもおいおいつけていきます。